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5章 シャドウバレー編
作戦会議
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ここはセレスティアもとい、レイラの精神世界。
今この場で行われているのは神3人による円卓会議だ。
その内容とは神の犠牲をこれ以上出さずにレイラの姉、セレスティアを復活させるというもの。
そこで気になることがひとつある。
「そもそもさ、この世界に生き返らせたりする魔法ってあるのか? 」
これがないのならまず話にならない。
もしくは今から開発することになってしまう。
「ないわっ! 」
アリア様が即答した。
それに続けてセレスティアも、
「あるんなら困ってないんだよね~ 」
正論をかましてきた。
「まぁそうだよなぁ~ 」
こんなバカなことを聞いて、俺は少し恥ずかしくなった。
恥ずかしついでにもう1人へ質問を投げかける。
完全にダメ元だが。
「なぁアウロラ、君は知らないか? 人を生き返らせる方法! 」
「ん? 一応あるにはあるぞ? 」
その言葉が聞こえると同時に、現れたのは久しぶりに見た白竜の姿……《セラフィックドラゴン》だ。
相変わらずといった大きさと輝き、そして纏っている聖属性エネルギーの強大さ。
「って普通に現れるのかよ!! 」
「呼んだのはお前だろ、春陽! 」
ドラゴンにツッコミを受けることになるとは思わなかったが、また会えて嬉しいな。
「……これがアウロラ。 春陽の中に存在だけは感じてきたけど、これほどのものとは…… 」
アリア様はポカンとした顔でアウロラを見上げている。
セレスティアも同様だ。
「あ、そうだアウロラ! さっき言ってた人を生き返らせる方法って? 」
「そうだな。 明確には生き返らせるではなく、実体を再構築させるという方が正しい。 ただ今の状況にはピッタリだろ? 」
彼の言うとおりだ。
レイラの姉セレスティアは死んだわけではない。
実体を維持できず、やむなしに妹の身体を宿にしているという状況。
ならばその肉体を再び創り出せばいい。
アウロラが言っているのはそういうことだろう。
「あぁ! それができたら全て解決だ! アウロラ、すごいじゃないかぁ――っ!! 」
つい喜びのあまりアウロラのその素敵な背中に飛びついてしまった。
「おいおい、仮にも我は神龍ぞ!? 」
と言いつつも彼は特に払いのけるような動きはしていないところ受け入れてくれているのだろう。
「私も乗りたいんだけど? 」
「えっ! ボクも乗りたい! 」
2人の神様は下で恨めしそうに視線を飛ばしてくる。
「え? 乗れば?? 」
高校に通っていた時も何か楽しいことがあればみんなでシェアしたことを思い出して、俺は2人を誘い入れた。
「おい、お前何を許可しているのだ! 」
そして俺含め3人が乗り込んだアウロラ号はしばらく空を舞ってくれていた。
「……なんなんだ。 この時間は…… 」
アウロラからそんなボヤキが聞こえたが、俺たち3人は全く気にせずに空の旅を楽しんだ。
精神世界は時間の流れが違う。
それをいいことに少しアウロラ号で遊んでしまったが、気分転換はここまでだとみんな地に下りて話の続きをしようとする。
よくみんなあの空気からそんな真面目な顔になれるな。
そう思った時、突然俺の中に異変が起こった。
なんだか頭の中がぽわぽわするのだ。
あまりの気持ち悪さに立っていられず、俺は座り込む。
「春陽くんっ! 」
アリア様はそう言って俺に駆け寄ってくる。
それにティアも続いて、
「春陽! 」
意識が遠のく中、最後の力を振り絞ってティアに伝える。
「ティア、次は向こうで会おうな 」
それを最後にここでの記憶は途絶えた。
◇
気がつくと、俺はシャドウバレーで立ち尽くしていた。
そして目の前にはミア、カイル、アーカシス様、ナコ、アリア様。
アリア様はなぜか息が切れているみたいだけど。
「あれ、今何がどーなって? 」
「無事に帰ってきたようだな。 まさかセレスティアの中に入って1分も経たず出てくるとは思いもしなかったが! 」
どうやらこっちの時間的にはあれからすぐ俺たちは脱出してきたみたいで、彼女の中から気絶している俺とアリア様が出てきたらしい。
なるほど、アリア様の疲れようからして俺をここまで運んでくれたみたいだな。
「まぁ春陽くんが無事に出てこれてよかった。 あそこで脱出してなければ、下手すりゃ脳死状態になってたところよ 」
「まじですか…… 」
精神世界ってそんな怖いんですか。
本当に連れて出てくれて助かりました。
1人で入っていたらどうなっていたことか。
「春陽! 無事でよかったが、何か策はあるのか? 」
珍しくカイルから本題をぶち込んでくれた。
「あ、そうだな……えっと、アリア様どうしましょう? 」
「んーそうね、まずは春陽くんからの説得……かしら? 」
それで解決ってのが理想だな。
今この場で行われているのは神3人による円卓会議だ。
その内容とは神の犠牲をこれ以上出さずにレイラの姉、セレスティアを復活させるというもの。
そこで気になることがひとつある。
「そもそもさ、この世界に生き返らせたりする魔法ってあるのか? 」
これがないのならまず話にならない。
もしくは今から開発することになってしまう。
「ないわっ! 」
アリア様が即答した。
それに続けてセレスティアも、
「あるんなら困ってないんだよね~ 」
正論をかましてきた。
「まぁそうだよなぁ~ 」
こんなバカなことを聞いて、俺は少し恥ずかしくなった。
恥ずかしついでにもう1人へ質問を投げかける。
完全にダメ元だが。
「なぁアウロラ、君は知らないか? 人を生き返らせる方法! 」
「ん? 一応あるにはあるぞ? 」
その言葉が聞こえると同時に、現れたのは久しぶりに見た白竜の姿……《セラフィックドラゴン》だ。
相変わらずといった大きさと輝き、そして纏っている聖属性エネルギーの強大さ。
「って普通に現れるのかよ!! 」
「呼んだのはお前だろ、春陽! 」
ドラゴンにツッコミを受けることになるとは思わなかったが、また会えて嬉しいな。
「……これがアウロラ。 春陽の中に存在だけは感じてきたけど、これほどのものとは…… 」
アリア様はポカンとした顔でアウロラを見上げている。
セレスティアも同様だ。
「あ、そうだアウロラ! さっき言ってた人を生き返らせる方法って? 」
「そうだな。 明確には生き返らせるではなく、実体を再構築させるという方が正しい。 ただ今の状況にはピッタリだろ? 」
彼の言うとおりだ。
レイラの姉セレスティアは死んだわけではない。
実体を維持できず、やむなしに妹の身体を宿にしているという状況。
ならばその肉体を再び創り出せばいい。
アウロラが言っているのはそういうことだろう。
「あぁ! それができたら全て解決だ! アウロラ、すごいじゃないかぁ――っ!! 」
つい喜びのあまりアウロラのその素敵な背中に飛びついてしまった。
「おいおい、仮にも我は神龍ぞ!? 」
と言いつつも彼は特に払いのけるような動きはしていないところ受け入れてくれているのだろう。
「私も乗りたいんだけど? 」
「えっ! ボクも乗りたい! 」
2人の神様は下で恨めしそうに視線を飛ばしてくる。
「え? 乗れば?? 」
高校に通っていた時も何か楽しいことがあればみんなでシェアしたことを思い出して、俺は2人を誘い入れた。
「おい、お前何を許可しているのだ! 」
そして俺含め3人が乗り込んだアウロラ号はしばらく空を舞ってくれていた。
「……なんなんだ。 この時間は…… 」
アウロラからそんなボヤキが聞こえたが、俺たち3人は全く気にせずに空の旅を楽しんだ。
精神世界は時間の流れが違う。
それをいいことに少しアウロラ号で遊んでしまったが、気分転換はここまでだとみんな地に下りて話の続きをしようとする。
よくみんなあの空気からそんな真面目な顔になれるな。
そう思った時、突然俺の中に異変が起こった。
なんだか頭の中がぽわぽわするのだ。
あまりの気持ち悪さに立っていられず、俺は座り込む。
「春陽くんっ! 」
アリア様はそう言って俺に駆け寄ってくる。
それにティアも続いて、
「春陽! 」
意識が遠のく中、最後の力を振り絞ってティアに伝える。
「ティア、次は向こうで会おうな 」
それを最後にここでの記憶は途絶えた。
◇
気がつくと、俺はシャドウバレーで立ち尽くしていた。
そして目の前にはミア、カイル、アーカシス様、ナコ、アリア様。
アリア様はなぜか息が切れているみたいだけど。
「あれ、今何がどーなって? 」
「無事に帰ってきたようだな。 まさかセレスティアの中に入って1分も経たず出てくるとは思いもしなかったが! 」
どうやらこっちの時間的にはあれからすぐ俺たちは脱出してきたみたいで、彼女の中から気絶している俺とアリア様が出てきたらしい。
なるほど、アリア様の疲れようからして俺をここまで運んでくれたみたいだな。
「まぁ春陽くんが無事に出てこれてよかった。 あそこで脱出してなければ、下手すりゃ脳死状態になってたところよ 」
「まじですか…… 」
精神世界ってそんな怖いんですか。
本当に連れて出てくれて助かりました。
1人で入っていたらどうなっていたことか。
「春陽! 無事でよかったが、何か策はあるのか? 」
珍しくカイルから本題をぶち込んでくれた。
「あ、そうだな……えっと、アリア様どうしましょう? 」
「んーそうね、まずは春陽くんからの説得……かしら? 」
それで解決ってのが理想だな。
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