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1章 エメラルドヴェール編
謁見
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玉座の間が開いた。
……ん?
なんか想像と違う。
俺のイメージだと長い長いレッドカーペットが敷かれており、その先の玉座で王が待っている。
そんな光景を想像しながらここまできた。
これはそんな想像とはかけ離れている。
言うなればこれは、会社や学校の応接室。
3人掛けのソファが向かい合っており、その間にテーブルがある。
学校の校長室もこんな作りだったと思う。
「あ、いらっしゃい。どうぞ座って座って!」
王の雰囲気も想像と違う。
これじゃ校長室にいる校長先生だ。
見た目もなんとなく、前の世界の校長先生に似てしまっている。
服装は王様がよく着ているような高貴なものだが、その話し方や部屋の雰囲気のおかげか少しだけ気が抜けた……というか安心したのだった。
◇
応接室……いや、玉座の間にきて少し時間が経ち、俺がこの世界にきた経緯とここでの戦いのことを語り終えた。
「うっ……うぅぅ、1人でつらかったなぁ……お主は強いぞ…… 」
このエメラルドヴェールの国王エルミンはとても感情豊かでおもしろい人だった。
実際俺の話をおえおえと泣きながら聞いてくれた時はつい笑ってしまったものだ。
こっちの世界にきて初めて安心感を得たかもしれない。
「ちょっと王様さ~、ボクのこと忘れてない?? 」
この小さな妖精(神)は腕を組み、ムスッとした表情をしながらパタパタと浮いている。
「いやいや~そんなことないですよ、セレスティア様。ところでお2人はこれからどうなさるのですか? 」
エルミンはそうは言いつつも少し焦った顔をしている。
これは忘れていたんだろうな。
話題まで逸らしている。
しかしこれからどうするか、実際大事なことだ。
「ティア、そうだよ、これからどーするんだ? 」
「んっとね~、アルカナに行こうかなって!」
「アルカナ?」
「アルカナとはエーテル魔術学院があるところですかな? 」
「そうだよっ! ボクの旧友アーカシスに会いに!」
エルミンがその後説明してくれたが、
ここから少し離れた場所にアルカナという街があり、そこにはエーテル魔術学院という魔法の学び舎があるとのことだ。
そしてアーカシスとは知識と魔法の神と言われている。
セレスティア曰くそこの学院長がアーカシスと仲良いらしく、魔術学院へ情報を聞きに行こうってことらしい。
「そういうことなら目的地は決まったな! 」
「だね! 春陽はこっちに来てすぐだし、この街で何日か休んでから行こっか!」
「うむうむ、お主達はこの街の英雄じゃ! 何日でもゆっくりするが良い。 部屋も好きに使っていいからな」
王様の太っ腹な計らいに甘えて数日、住ませてもらうことにした。
……ん?
なんか想像と違う。
俺のイメージだと長い長いレッドカーペットが敷かれており、その先の玉座で王が待っている。
そんな光景を想像しながらここまできた。
これはそんな想像とはかけ離れている。
言うなればこれは、会社や学校の応接室。
3人掛けのソファが向かい合っており、その間にテーブルがある。
学校の校長室もこんな作りだったと思う。
「あ、いらっしゃい。どうぞ座って座って!」
王の雰囲気も想像と違う。
これじゃ校長室にいる校長先生だ。
見た目もなんとなく、前の世界の校長先生に似てしまっている。
服装は王様がよく着ているような高貴なものだが、その話し方や部屋の雰囲気のおかげか少しだけ気が抜けた……というか安心したのだった。
◇
応接室……いや、玉座の間にきて少し時間が経ち、俺がこの世界にきた経緯とここでの戦いのことを語り終えた。
「うっ……うぅぅ、1人でつらかったなぁ……お主は強いぞ…… 」
このエメラルドヴェールの国王エルミンはとても感情豊かでおもしろい人だった。
実際俺の話をおえおえと泣きながら聞いてくれた時はつい笑ってしまったものだ。
こっちの世界にきて初めて安心感を得たかもしれない。
「ちょっと王様さ~、ボクのこと忘れてない?? 」
この小さな妖精(神)は腕を組み、ムスッとした表情をしながらパタパタと浮いている。
「いやいや~そんなことないですよ、セレスティア様。ところでお2人はこれからどうなさるのですか? 」
エルミンはそうは言いつつも少し焦った顔をしている。
これは忘れていたんだろうな。
話題まで逸らしている。
しかしこれからどうするか、実際大事なことだ。
「ティア、そうだよ、これからどーするんだ? 」
「んっとね~、アルカナに行こうかなって!」
「アルカナ?」
「アルカナとはエーテル魔術学院があるところですかな? 」
「そうだよっ! ボクの旧友アーカシスに会いに!」
エルミンがその後説明してくれたが、
ここから少し離れた場所にアルカナという街があり、そこにはエーテル魔術学院という魔法の学び舎があるとのことだ。
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「そういうことなら目的地は決まったな! 」
「だね! 春陽はこっちに来てすぐだし、この街で何日か休んでから行こっか!」
「うむうむ、お主達はこの街の英雄じゃ! 何日でもゆっくりするが良い。 部屋も好きに使っていいからな」
王様の太っ腹な計らいに甘えて数日、住ませてもらうことにした。
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