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ニ章

29話 ニブルクル樹海

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「くそっ、逃げられた!! 三匹と、それから手負いが一匹。リディア、エイル頼んだぞ!!」
「任せてカイル。さぁ水よ、敵を捕らえて――水檻アクアジェイル!!」
「当たって、火球ファイアーボール!!」

 水の縄が誘い出されたブラッドウルフの進行上に次々と張り巡らされる。
 勢いを失った獣たちは右往左往している間に、炎の一撃を持って灰に変わる。

「ケイシア! 最後の一匹!!」
「皆さん、上出来です。貫け――風槍ウィンドランス!!」

 ケイシアさんの周囲に浮かび上がった渦が収束し、槍となって射出される。
 直後、茂みから飛び出したブラッドウルフの頭に吸い込まれるように殺到した。
 更に油断せず素早く細剣を抜くと、風槍に直撃して宙を舞う獣の身体を切り刻んだ。

「これで終わりです!!」
『グギャアアアアアアアアアアア』

 動かなくなった魔物たちを一瞥すると細剣を鞘に戻して振り返る。
 そして目を閉じて人差し指を風に晒す、簡易的な索敵魔法の一種だ。
  
「反応は――ありませんね。これで辺り一帯の魔物は片付けました。……如何でしょうか?」
「……お見事です」

 思わず感嘆の声が漏れ出した。四人に拍手を送る。
 索敵から発見、誘導から撃破に至るまでの一連の流れが完璧だった。
 仮に僕が同じ手段を用いたとしても、きっと今の数倍の時間は要していたと思う。
 風属性の使い手がいるだけで探索の難易度が一段と下がって助かっている。

「私たちにも活躍の機会があって安心しました。魔物が相手でしたらこちらにも分がありますし……!」
「もしかしてケイシアさんって意外と負けず嫌い?」
「えっ、あっ、これはそういう訳では……ただこれ以上情けない姿をニノさんに見せたくなくて……」

 恥ずかしそうに視線を逸らすケイシアさん。
 見せ場ができて余程嬉しかったのか、結んだ髪を揺らし興奮冷めやまぬ様子で僕に迫っていた。
 その子供っぽい仕草を指摘すると、小さく縮こまってしまう。
 
「ただの可愛い年下だと侮っていたら、頼れる男の子だったもんね。ケイシアも最初は油断していたでしょ? ギルドで最初にニノさんを見つけた時、安心した表情をしていたの知っているんだから」
「り、リディア!? 違います!! 私は噂通りの立派な方だと思って――」
「嘘だぁ、街で聞いてた噂からしてそんなイメージじゃなかったじゃない」
「俺も少し油断していたよ。まったく、人は見かけで判断したら駄目なんだな」
「わ、私は優しい人で良かったと思う」
「一体中央ではどんな噂が……。ま、まぁ、僕に威厳がないのは自分でも理解してますけど」

 昔はよく女の子と間違えられたくらいだ。一応、男らしくあろうと努力はしているけど。
 最近は依頼クエストでの活躍もあってかポートセルトでは一人前の男として扱われる事も増えてきた。
 なのでこういった反応をもらうのは久しぶりだった。 

「ニノさん、騙されてはいけません! 私は一目会った時から貴方を立派な男性として……!」
「あはは、そんなに必死にならなくても冗談だって。それにケイシア、それだとまるで口説いているみたいだよ?」
「もうっ、リディアは酷いです!!」

 街を出て三日も経つと彼女たちともそれなりに打ち解けられていた。
 元々歳も近く直前に剣を交えた者同士、そこに遠慮はなく会話も自然と弾む。
 《風炎》の面々と談笑しながら沼地を進んで行く。
 
 盗賊団の潜伏先は、ニブルクル樹海を越えた先にある山の麓にあるらしい。
 以前、僕がレイドたちと戦った沼地だ。足場が悪く馬車は使えず徒歩で向かう必要があった。
 生息する魔物は少ないとはいえ、油断は禁物。目的地にも近付き足取りは慎重になる。

「今日はこの辺りで休息を取りましょう。これを最後に、明日は本番の盗賊退治という事で」
「そうですね、これ以上進めば敵方に発見される可能性がありますから。さぁみんな、準備を始めましょうか」
「はぁ……い……疲れたぁ……!」
「俺、焚き木を集めて来るわ」
「……私も手伝う」
「あまり遠くへは行かないでくださいね。あと危ないので川には近付かないように!」
「「了解~」」
 
 役割分担を終え、慣れた動きで野営の準備を行う。耳を澄ませば川の音が聞こえてくる。
 最近降り続いた雨のせいで増水しているのか波が激しい、近いうちに氾濫しかねない勢いだ。
 盗賊団の住み家となっている、山の中腹にあるカーマイル泉と呼ばれる場所が源流になっているらしい。
 と、フィアーから教わっていた。土地勘がない彼女がどうして知っているのか謎だったけど。
 
「フィアーとトルはちゃんと留守番できているのかなぁ? ……保護者がフィリスだけだと心配だ」

 集めてもらった材料を元に火を付けて腰を下ろす。
 荷物を一ヵ所にまとめて食料を分け合い、それから携帯食である干し肉や果実を口にした。
 途中、喉に詰まってむせてしまった。無意識に大量に詰め込んでいたらしい。
 水を飲んで無理矢理流し込む、他人の心配をしている場合じゃなかった。

 黙々と焚火に当たっているとケイシアさんが隣に移ってきた。 

「お疲れ様です。リーダーをしていると肩が凝りますよね? 特にあの子たちは……騒がしいですし」
「いえ、騒がしいのには慣れっこなので大丈夫ですよ。ご心配には及びません」
「本当ですか? 何かあればすぐに相談してくださいね? 私にできる事があれば……何でも。これでも一応、年上ですから」

 ストレスからくる暴食と勘違いさせてしまったのか、僕を見る彼女の瞳は心配げだった。
 咽た理由が屋敷に残してきた子たちにあるとも言えずに苦笑するしかない。
 ただその気持ちは嬉しかったし、緊張も消え相手を気遣う余裕が生まれたのはいい傾向だと思う。

「今回の試験、協力するとは言いましたが、このまま順調に進めば僕の力は必要ないかもしれませんね」

 ここまでの道中、僕はリーダーとして今のところ特別な事は何もしていない。
 メンバーへの具体的な指示はケイシアさんに委ね、一々口を挟まないようにした。
 普段通りの方が力を発揮できるだろうし、みんな真面目なのでそれで僕にとやかく言う人はいない。

「そんな事はありません! ニノさんが傍にいてくださるからこそ、私たちは安心して戦えるのです!」
「……ケイシアさん、気のせいか街を出てからずっと僕を褒めてません? う、嬉しいですけど!」
「へっ? そ、そんな事は……ないかと……思います……けど」
「気のせいですよね?」
「意識はしていませんでした……申し訳ありません」
「あはは、別に謝らなくても。褒められて嫌な気持ちになるほど捻くれてはいませんし」

 無意識であるのなら、それはそれで彼女には人たらしの才能がある気が。
 僕たちの会話を外野の三人がじっと見つめていた。こちらがそれに気付くと茶々を入れられる。
 やれ恋人同士の会話だの、やれお似合いの二人だの、ケイシアさんが文句を言いに席を立った瞬間――

 ――シュッ

 風を切る音と共に何かが目の前を横切る。
 その正体を脳が認識するのに一瞬の間を置く必要があった。
 改めて地面に視線を置くと、一本の矢が突き刺さっていた。
 
 全員が一斉に立ち上がる。

「て、敵襲!? どこから撃たれたの!?」
「わからねぇ、まったく見えなかったし、人の気配すらなかったぞ!?」
「お……追いかける? まだ遠くには行ってないんじゃ……?」
「……駄目です。距離が離れていたのか、隠密魔法を使っていたのか。風の力でも捉えられませんでした」

 とりあえず目の前の矢を調べる。
 主に狩り等に使われる木製の造りだ。微かに魔力の反応がある。属性は闇……? だろうか。
 
 地面を削るのではなく消失させる威力を持ち合わせている。
 仮に身体のどこかに命中していたら、怪我どころの話では済まされなかった。

「直接狙ってこなかった辺り警告かな? ……弓の腕前と属性からしてくだんの盗賊ではないか」
「……闇は亜人や魔族が得意とする属性です。確かこのニブルクル樹海近辺には亜人の村があったはずですが、どうやら私たちは歓迎されていないようですね」
「参ったなぁ……亜人と事を起こせば個人の問題じゃ済まされないぞ」

 亜人とは、人族と魔族の間に誕生した両者の性質を持ち合わせる、人寄りの外観を持った全ての種族に付けられる名称だ。
 肉体は人をベースにしながらも潜在魔力は魔族そのものであり。
 身体能力に関しても人を遥かに凌駕していて、欠点はその特異性から絶対数が少ない事ぐらいしかない。

 古くから人の社会で暮らしていく際に、その力が災いとなっていさかいが絶えなかったと聞く。
 かといって魔族と上手くいっていた訳でもないらしく。彼らは彼ら独自の文化圏を築いている。

 それでも三百年前の戦争ではその多くが魔族側についたらしい。
 敗戦後は数多の代償を支払い、以降現在に至るまで人族との関係は冷め切ったままだ。
 もちろん、亜人の中にはこちらの味方をしてくれた人たちもいるので一概には言えないけど。

 少なくともこの辺に住まう亜人は、中立の立場にいて街でも偶に見かけるくらいには馴染み深い。
 港の復興作業でも協力してくれる亜人の姿はあった。決して人と敵対している様子などはなかった。

「ニノさんどうしましょう? ここは一旦、村を訪ねて事情を説明するべきではないでしょうか?」
「それ以前に村に近付けるの? 相手は狙撃してきたんだよね? ……難しいと思うけど」
「俺たちは寧ろ、邪魔者を退治しに来たのにな。……困ったもんだ。判断はリーダーに任せるよ」
「こ、怖いなぁ……わ、私はどちらでもいいですけど」

 一人ずつ意見を聞き、最後に全員の視線を集める。
 僕の決断次第でパーティの進退が決まる、これもリーダーとしての大事な役割だ。

「そうですね……ここは危険ですが先に進みましょう。警告の真意もわからないまま引き返しても次に繋がりませんし、時間を与えれば盗賊団が姿を眩ます可能性もあります。それだけは避けないと」

 僕としては盗賊団が何故亜人の村近辺に潜伏しているのか、そして野放しにされているのか。
 その二点が気になった。こちらに警告をしておきながら盗賊団の方をすぐさま追い返さないのは不自然だ。
 彼らに害があるとすれば明らかに後者なのに。
 ギルドに戻るにしてもその理由を知っておく必要がある。
 
「でも今度は本気で私たちを狙ってくるかもよ? そうなった場合はどうするの?」
「その時は全責任を負って僕が全力で相手をします」
「おぉ……男前。まぁここまで来て今更戻るってのも面倒だしね。私は賛成、カイルは?」
「俺も別に反対ではないが、でも力押しは相手方を刺激しないか?」
「亜人相手に戦えるかな……いざとなったら転移石があるから大丈夫だよね?」

 三人は僕の案に乗りながらも、内心不安を残している。
 最後に残されたケイシアさんは慎重に思案を巡らせているみたいで、ゆっくりと口を開いた。

「私もニノさんの案に賛成します」
「……ケイシア? 珍しいね。普段なら遠回りしてでも戦いを避けようとするのに」

 確かに、性格的に力押しを嫌っていそうだったので意外だった。
 
「このまま盗賊団を放ってはおけません。連中が村の住人に悪事を働けばそれだけ関係が悪化します。ギルドに戻ったところで別の誰かが代わりに送られるだけです。それなら現場にいる私たちが迅速にこの問題を片付けるべきではないでしょうか?」

 ケイシアさんは力強く言い切ると『そうですよね?』と理解を求める。
 僕も似たような考えもあって前に進む事を選んだ、ただ彼女とは結論に至る経緯が違う。
 
 言葉通り、ケイシアさんは村の人たちを助けたいという気持ちがあるんだと思う。
 でもそれ以上に彼女は大きな手柄を欲しているようにも見えた。 
 カーレンさんと言い争った手前、成果もあげずに帰りたくない。そんな焦りを感じる。
 
 少しだけ心配になった。
 何事も求め過ぎてはいけない。欲を出せば碌な結果を生み出さないから。 
 純粋に相手を見返したい一心での行動だから、言葉での説得は難しそうだけど。 
 
「ケイシアさん、無茶だけはしないでくださいね?」
「……もちろんです」

 不安も残るけど警告を無視して僕たちは樹海の奥へと進んで行く。
 できる限り万全の状態で対敵したかったが、居場所がバレてしまった以上立ち止まる訳にもいかない。
 仮に最悪、亜人の一部が盗賊団と通じているのであれば、僕たちの行動が筒抜けになっている事になる。
 
 そうなれば今回の一件は中級試験の範疇を超えた事態に発展する。
 亜人の能力はそれだけ危険を孕んでいるからだ。盗賊退治どころの騒ぎじゃない。
 その場合すぐにでもギルドへ撤退するつもりだ、その為に転移石を預かっているのだから。

 しばらくして足場の悪い沼地を越えた先、山へと通じる開けた土地に男の姿があった。
 不健康そうな痩せ型の体格に腕に赤い髑髏を象った刺青、依頼書のものと一致している。
 全員で武器を構えて警戒する。不意を突こう近付いたところで、それが無駄だという事に気付かされた。
 相手はこちらの動きを予測していたらしく、腕を組んで待ち構えていたからだ。

「アヒャ、待ってたぜ冒険者ご一行さんよぉ。残念だが中級試験は今日でお終いだ。お前たちの人生もなぁ!?」
「どうして私たちの行動を先読みできたのですか! 亜人ならともかく貴方たちには見つかっていないはずです!」
「さぁ、どうしてだろうなぁ? 俺の代わりに教えてやってやれ――出て来いお前ら!!」 

 高笑いする男の合図と共に、上空から数十にも及ぶ影が降り立つ。
 大地を震わせ、次々と立ち上がる屈強な肉体。特徴的な耳と尾を揺らし得物を握っている。
 その絶望的な光景に僕たちは声を上げるのも忘れてしまう。想定を遥かに超える最悪の状況だった。

 現れた増援は全て――亜人だったのだ。
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