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6 メイドの仕事
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「ウガウグ! ウギギガ!」
「お兄ちゃん。ゴブちゃんがあそこに大きな穴があるんだって!」
「じゃあ、今日はそこで宿を取るか。雨風も凌げるしな」
――ガラガラガラ
ゴブリンたちが荷車を引いて荷物を運んでいく。
洞窟に辿り着くとそれぞれ散開して各自の仕事を進めだした。
俺は全員分の食事を作る班として魔法で手伝う。人間と魔物の共同作業だ。
「な、なんだか私の従者としての立場が危ういような……何か仕事はありませんか?」
「そうだな。ニケさんは火加減を見ておいてくれ。これはニケさんにしかできない重要な任務だ!」
「わ、わかりました!」
一人取り残されたニケさんが哀れだったので役目を与える。
正直、ゴブリンたちが優秀過ぎて俺も魔法を使うくらいしかやる事がない。
魔物と共に行動しているせいか、他の連中に襲撃される事もなかったので暇だった。
「グググ、グイ!」
「何々、ああこれを入れるのね」
ゴブリンから渡された野草を鍋に加えていく。
言葉は通じないのだが、地面に絵を描いて色々と意思疎通を図ってくれるのだ。
輸送に狩りに調理といった雑用を何でもこなし、暇な時は絵を描いて付き合ってくれる。
メイドさん顔負けの尽くしっぷりだった。キモ可愛さに拍車がかかっている。
「……火の番なんて必要なんでしょうか? ですが、従者として与えられた役目を果たさないと……!」
ニケさんは鍋の前で自問自答していた。
メイドとしての仕事をゴブリンに奪われ、能力はすべて俺に模倣され。
良いところがまるでない。そのまま騙されていた方が幸せだと思う。
「それにしても、増えたなぁ……ゴブリン」
見渡せば、洞窟内は俺たちに従う魔物で覆い尽くされている。
最初についてきたゴブリンはたったの六体だけだった。
それが集落を離れ、移動している間に仲間を次々と呼んできたのだ。
今では三十二体の軍勢にまで膨れ上がっている。この先も増えていくだろう。
「ねぇねぇ、もう少しで街につくの? カレーは?」
魔王兼勇者である咲がニケさんに尋ねた。
一人豪華な椅子に座り、ゴブリンの世話を受けている。
移動の際も神輿のように運ばれていくので、道中咲を休ませる必要がなくなった。
おかげでかなりの距離を稼ぐ事ができたのだ。まさにゴブリンさまさまだ。
「そろそろ海が見えてくる頃です、そこから山を一つ越えた先にセントラーズがありますよ!」
「おー! もう少しだー!」
目的地も間近となり喜ぶ二人。
ここまで順調に事が進んできているが、すぐに敵地に入る。
魔物も凶悪になっているかもしれない。一応、気を引き締めておくか。
「…………」
「イタイイタイ!? あ、婆様! お戻りになられたんですね!」
ニケさんの背後に現れたのは、先に偵察に行っていた謎の人物。
婆様が戻ってきたという事は何か有益な情報でも仕入れてきたのか。
「ふむふむ……え? そうなんですか!? なるほど……!」
「一体、何を話しているんだ?」
メイドさんを経由しないと満足に会話ができない婆様。
ニケさんも生き生きとしている。そんなに仕事がないのが辛かったのか。
「……婆様によりますと、この先の山にオークの砦があるみたいなんです。どうしましょうか。山を迂回するとなると更に時間が掛かりますね……!」
「えー! まだつかないの? お姉ちゃんのうそつき!」
「あわわわ、で、ですがこのまま進むのも危険なんです! オークは凶悪な魔物なんですから!」
オークか。初日に咲が灰に変えた姿を思い出すが、普通に戦うと強敵なんだろう。
ニケさんは避けて進むよう進言する。婆様もわざわざ伝えに来たというのはそういう事だ。
「まぁ、その辺は明日様子を見てから考えるとしよう、正面突破できるなら突っ切ればいいし」
「や、やめてくださいよ!? 下手に突くとセントラーズから本隊が来るかもしれないんですから!」
「…………」
ニケさんも婆様も首を激しく横に振った。
攻めて来てくれた方がわざわざ出向かなくて済むので助かるんだがな。
あまり強引に進めると、その内ストレスで二人が倒れそうなので保留にしておこう。
「ウグ! ウガウゴ!」
「ん? 何だこれ……丸?」
ゴブリンが俺の前で地面に綺麗な円を描く。
そして洞窟の奥を指差した。何かを伝えたいらしい。
「奥に何かあるんですかね? 私、少し行ってきます!」
「俺もついて行こうか? 一人だと危ないと思うが」
「従者の私にお任せください! 姫乃様に来られたら……困ります!!」
能力を模倣された件がだいぶ後を引いているのか。
ニケさんは逃げるように洞窟の奥へと走っていった。
後ろにゴブリンも数体くっついて行ったし、大丈夫だろう。
「お姉ちゃん、がんばってるね!」
「いかんせん結果が伴ってないけどな」
本人はすごいやる気はあるのに、運がないというか。大半は俺たちの責任なんだが。
異世界から女神を通して人間を召喚した人物とは思えないほど、凡人なんだよな……。
◇
「姫乃様、咲様! 洞窟の奥にこんな物が!!」
それから数十分後、ニケさんがほくほく顔で帰ってきた。
妙に嬉しそうにしているが、何かいい物でも見つかったのか。
手にしているのは――卵?
「おー、おいしそうな卵! お姉ちゃんすごい!」
「え!? ちょ、ちょっと待ってください、これは食べない方が……!」
「何の卵か知っているのか?」
ニケさんは大層大事そうに卵を撫でている。
赤と黄色の模様が入ったバスケットボール程度の大きさ。
試しに触れてみると、湯たんぽのように暖かい。
「これはドラゴンの卵です! どうやらこの洞窟、昔はドラゴンの巣だったみたいですね!」
「マジで? そんな貴重な物がこんな所にあったのか」
「ウギッ! ウガガ!」
喜びの舞を踊りながら、ニケさんを取り囲むゴブリンたち。
あれ、もしかしてコイツらもドラゴンの卵を食すつもりだったのか。
魔王兼勇者である咲に影響されたんだろうか、腹ペコキャラが増えている。
「や、やめっ!? やめてください! この子は私が育てるんです!!」
ドラゴンの卵を抱きかかえてゴブリンから逃げ惑うニケさん。
咲が止めない限りは、彼らは卵を食材として狙い続けるだろう。
「咲、お兄ちゃんドラゴン見たいなぁ。卵を育ててみないか?」
「そうなの? じゃあ咲も見た~い!」
ザザッ
咲の声を聞いてゴブリンたちの動きが止まった。
……コイツら、本当は言葉が通じているんじゃないか?
「ぜぇぜぇ……あ、ありがとうございます……!」
「ニケさんが育てたいのなら、好きにすればいいぞ」
「ドラゴンさん! がんばって育ててね!」
何でもいいので仕事を与えた方が彼女の為になる。
ドラゴンか。まさに異世界って感じがして楽しみだな!
「は、はい! お任せください!! 精一杯お世話させて頂きます!」
こうしてニケさんはドラゴン育成係を務める事になった。
「お兄ちゃん。ゴブちゃんがあそこに大きな穴があるんだって!」
「じゃあ、今日はそこで宿を取るか。雨風も凌げるしな」
――ガラガラガラ
ゴブリンたちが荷車を引いて荷物を運んでいく。
洞窟に辿り着くとそれぞれ散開して各自の仕事を進めだした。
俺は全員分の食事を作る班として魔法で手伝う。人間と魔物の共同作業だ。
「な、なんだか私の従者としての立場が危ういような……何か仕事はありませんか?」
「そうだな。ニケさんは火加減を見ておいてくれ。これはニケさんにしかできない重要な任務だ!」
「わ、わかりました!」
一人取り残されたニケさんが哀れだったので役目を与える。
正直、ゴブリンたちが優秀過ぎて俺も魔法を使うくらいしかやる事がない。
魔物と共に行動しているせいか、他の連中に襲撃される事もなかったので暇だった。
「グググ、グイ!」
「何々、ああこれを入れるのね」
ゴブリンから渡された野草を鍋に加えていく。
言葉は通じないのだが、地面に絵を描いて色々と意思疎通を図ってくれるのだ。
輸送に狩りに調理といった雑用を何でもこなし、暇な時は絵を描いて付き合ってくれる。
メイドさん顔負けの尽くしっぷりだった。キモ可愛さに拍車がかかっている。
「……火の番なんて必要なんでしょうか? ですが、従者として与えられた役目を果たさないと……!」
ニケさんは鍋の前で自問自答していた。
メイドとしての仕事をゴブリンに奪われ、能力はすべて俺に模倣され。
良いところがまるでない。そのまま騙されていた方が幸せだと思う。
「それにしても、増えたなぁ……ゴブリン」
見渡せば、洞窟内は俺たちに従う魔物で覆い尽くされている。
最初についてきたゴブリンはたったの六体だけだった。
それが集落を離れ、移動している間に仲間を次々と呼んできたのだ。
今では三十二体の軍勢にまで膨れ上がっている。この先も増えていくだろう。
「ねぇねぇ、もう少しで街につくの? カレーは?」
魔王兼勇者である咲がニケさんに尋ねた。
一人豪華な椅子に座り、ゴブリンの世話を受けている。
移動の際も神輿のように運ばれていくので、道中咲を休ませる必要がなくなった。
おかげでかなりの距離を稼ぐ事ができたのだ。まさにゴブリンさまさまだ。
「そろそろ海が見えてくる頃です、そこから山を一つ越えた先にセントラーズがありますよ!」
「おー! もう少しだー!」
目的地も間近となり喜ぶ二人。
ここまで順調に事が進んできているが、すぐに敵地に入る。
魔物も凶悪になっているかもしれない。一応、気を引き締めておくか。
「…………」
「イタイイタイ!? あ、婆様! お戻りになられたんですね!」
ニケさんの背後に現れたのは、先に偵察に行っていた謎の人物。
婆様が戻ってきたという事は何か有益な情報でも仕入れてきたのか。
「ふむふむ……え? そうなんですか!? なるほど……!」
「一体、何を話しているんだ?」
メイドさんを経由しないと満足に会話ができない婆様。
ニケさんも生き生きとしている。そんなに仕事がないのが辛かったのか。
「……婆様によりますと、この先の山にオークの砦があるみたいなんです。どうしましょうか。山を迂回するとなると更に時間が掛かりますね……!」
「えー! まだつかないの? お姉ちゃんのうそつき!」
「あわわわ、で、ですがこのまま進むのも危険なんです! オークは凶悪な魔物なんですから!」
オークか。初日に咲が灰に変えた姿を思い出すが、普通に戦うと強敵なんだろう。
ニケさんは避けて進むよう進言する。婆様もわざわざ伝えに来たというのはそういう事だ。
「まぁ、その辺は明日様子を見てから考えるとしよう、正面突破できるなら突っ切ればいいし」
「や、やめてくださいよ!? 下手に突くとセントラーズから本隊が来るかもしれないんですから!」
「…………」
ニケさんも婆様も首を激しく横に振った。
攻めて来てくれた方がわざわざ出向かなくて済むので助かるんだがな。
あまり強引に進めると、その内ストレスで二人が倒れそうなので保留にしておこう。
「ウグ! ウガウゴ!」
「ん? 何だこれ……丸?」
ゴブリンが俺の前で地面に綺麗な円を描く。
そして洞窟の奥を指差した。何かを伝えたいらしい。
「奥に何かあるんですかね? 私、少し行ってきます!」
「俺もついて行こうか? 一人だと危ないと思うが」
「従者の私にお任せください! 姫乃様に来られたら……困ります!!」
能力を模倣された件がだいぶ後を引いているのか。
ニケさんは逃げるように洞窟の奥へと走っていった。
後ろにゴブリンも数体くっついて行ったし、大丈夫だろう。
「お姉ちゃん、がんばってるね!」
「いかんせん結果が伴ってないけどな」
本人はすごいやる気はあるのに、運がないというか。大半は俺たちの責任なんだが。
異世界から女神を通して人間を召喚した人物とは思えないほど、凡人なんだよな……。
◇
「姫乃様、咲様! 洞窟の奥にこんな物が!!」
それから数十分後、ニケさんがほくほく顔で帰ってきた。
妙に嬉しそうにしているが、何かいい物でも見つかったのか。
手にしているのは――卵?
「おー、おいしそうな卵! お姉ちゃんすごい!」
「え!? ちょ、ちょっと待ってください、これは食べない方が……!」
「何の卵か知っているのか?」
ニケさんは大層大事そうに卵を撫でている。
赤と黄色の模様が入ったバスケットボール程度の大きさ。
試しに触れてみると、湯たんぽのように暖かい。
「これはドラゴンの卵です! どうやらこの洞窟、昔はドラゴンの巣だったみたいですね!」
「マジで? そんな貴重な物がこんな所にあったのか」
「ウギッ! ウガガ!」
喜びの舞を踊りながら、ニケさんを取り囲むゴブリンたち。
あれ、もしかしてコイツらもドラゴンの卵を食すつもりだったのか。
魔王兼勇者である咲に影響されたんだろうか、腹ペコキャラが増えている。
「や、やめっ!? やめてください! この子は私が育てるんです!!」
ドラゴンの卵を抱きかかえてゴブリンから逃げ惑うニケさん。
咲が止めない限りは、彼らは卵を食材として狙い続けるだろう。
「咲、お兄ちゃんドラゴン見たいなぁ。卵を育ててみないか?」
「そうなの? じゃあ咲も見た~い!」
ザザッ
咲の声を聞いてゴブリンたちの動きが止まった。
……コイツら、本当は言葉が通じているんじゃないか?
「ぜぇぜぇ……あ、ありがとうございます……!」
「ニケさんが育てたいのなら、好きにすればいいぞ」
「ドラゴンさん! がんばって育ててね!」
何でもいいので仕事を与えた方が彼女の為になる。
ドラゴンか。まさに異世界って感じがして楽しみだな!
「は、はい! お任せください!! 精一杯お世話させて頂きます!」
こうしてニケさんはドラゴン育成係を務める事になった。
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