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第46話 再会
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緑の谷は、リオベルデ王国の南端にある。
深い森の中に、石灰岩の谷が連なり、はるか昔には、動物を狩って暮らしていた先住民族達が洞窟に暮らし、森や谷を駆け回っていたという。
ランス帝国を含む、大陸を守護する女神を祀った神殿がこの地に建てられたのは、創世の女神神話により、この緑の谷に女神が降臨し、人々の暮らしが始まったとされているからだ。
現在の緑の谷は、古来の面影を残しつつ、リオベルデ王国王都カスガルとの交通路も整備され、女神神殿に参拝する人々が行き交う。
緑の谷にある小さな門前町は、神殿とともにある。
王家の姫巫女を神殿主として迎え、神殿のために働くことに喜びを持つ、善良な人々が暮らしていた。
今、神殿での務めを終え、侍女のネティとともに門前町を歩くアレシアに、誰もが声を掛ける。
「姫巫女様、お帰りなさい」
「姫巫女様、ご機嫌いかがですか?」
「姫巫女様、今日はどちらへ行かれるのですか?」
アレシアは1人1人に答えながら、歩みは止めない。
「これからお墓参りに行きます」
その答えに、年配の女性がアレシアに小さなお花のブーケを差し出す。
「庭で咲いたものです。姫巫女様、どうぞお持ちくださいな」
「まあ、ありがとう!」
アレシアは礼を言って、ブーケを受け取る。
神殿から門前町を抜け、森の中の細い道を進む。
なだらかな登り坂を上がると、緑の谷を見渡す丘に出る。
丘の向こうに見えるのは、リオベルデの生命線とも言える緑の川だ。
この美しい景色を望む丘に、リオベルデ王家の墓所が造られていた。
アレシアの両親も、ここに眠っている。
そして、母の姉である、帝国に嫁いだエレノアの墓碑もあった。
アレシアは緑の草の上に座る。
帝国の皇后となったエレノアの正式な墓所はランス帝国にある。ここにあるのは、あくまでも記念碑的なものだ。実際にエレノアを葬っているわけではない。
しかし、こうして丘の上に座り、谷を渡る風に吹かれていると、アレシアの大切な人々を感じるのだ。もちろん、エレノアも。
ネティはアレシアの瞑想を妨げないよう、そっと離れて見守っている。
その時だった。
ネティは丘に上がってくる、軽い足音を聞いた。
振り返って、目を見開く。
エドアルドがそっと人差し指を口に当て、うなづく。
ネティは慌てて、開きかけた口を閉じた。
「アレシア」
聞き覚えのある声に、アレシアは目を開けた。
アレシアの顔に驚きが広がる。
「……カイル様!!」
カイルが、柔らかな微笑みを浮かべて、アレシアの前に立った。
背後では、エドアルドがネティの手を取って、丘の麓へと向かっている。
「ごゆっくり……」
そんな声が聞こえたような気がした。
アレシアはゆっくりと立ち上がった。
「まさか、緑の谷にまでいらっしゃるとは」
カイルは笑った。
「思った以上に遠かったな。でも、緑の谷には1度来てみたかったから、良かったよ。それに、この遠い道のりを通って、あなたは帝国まで来てくれたんだから」
「カイル様、その、……申し訳ありませんでした。何も申し上げずに、リオベルデに戻ったりして。それも、あの、け、結婚のお申し込みに対して、お返事もしないまま……さすがに失礼であったと、今更ながら反省しております……」
アレシアは真っ赤になってしまった。
カイルはそっとアレシアの左手を取る。
すると、ほっそりとした薬指には、カイルが贈った銀の指輪が、嵌められたままになっていた。
「指輪、嵌めてくれていたんだね」
「ええ。贈り物をいただいて、嬉しい、と思いました……」
カイルが少し困ったような表情をしながら、言った。
「結婚の話をしたりして、あなたの気持ちに負担になってしまっただろうか?」
「いいえ!」
勢いよく否定して、アレシアはまたあわあわと赤い顔を隠した。
「……いいえ、あの、わたし……自信がなくて。わたしでいいのかと。すべてが明らかになった今、カイル様は、もうどなたとでも、ご結婚できるお立場です。帝国の皇帝陛下でいらっしゃるのですから……。わたしは小さな国の出ですし、神殿のことしか、知りません。もし義務感で、リオベルデから妃をと考えていらっしゃるなら……」
「アレシア」
カイルはほっと息を吐いた。
「少なくとも、あなたに嫌われていたわけじゃないとわかって、ほっとしたよ。ここまで来たかいがあった」
そう言うと、カイルはアレシアの手を取って、そっと口付けた。
「私が子供の頃に出会った女の子は小さな国の出で、とても可愛らしかったんだ。動物が好きでね。ひつじ、アヒル、ねこ……ってまるで歌うように話していたっけ。私も農園育ちだから、動物が好きなんだ。話が合うだろう?」
アレシアは口をはぐはぐ動かして赤くなっている。
「それに、私に協力してくれて、皇家の呪いを解明してくれたのは、小さな国から来た、素敵なお姫様だった」
「カ、カイル様」
カイルはアレシアの銀色の髪を優しくすくと、額にそっと口付けた。
「お嫁さんにするなら、アレシアがいい、そうずっと思って、ずっと待っていた。あなたが大きくなるのを、ずっと待っていた。あなたと婚約した時は、こんな可愛い子が将来のお嫁さんだなんて、子供ながらに嬉しかった。でも、あなたはとても小さかったから、あまり記憶もないだろう? 大きくなったら改めてあなたに結婚の申し込みをしなければと思っていた。……アレシア、私と一緒に、帝国へ来てくれないか? あなたを、私の最愛の妃に迎えたい」
カイルがアレシアの手を取った。
「アレシア、あなたを、心から、愛している」
アレシアはもう、何も言うことができなかった。
カイルがかつてこんなにたくさんの言葉をアレシアに伝えてくれたことがあっただろうか?
「結婚してください」
カイルの青みがかったグレーの瞳が、アレシアだけを見つめていた。
アレシアの気力ももう限界だ。それでも、これだけは絶対に言わないといけない! そんな気持ちで、アレシアは気力を振り絞って、叫んだ。
「……はいっ……!!」
突然丘の上から響いてきたアレシアの叫び声に、何があった!? と慌ててエドアルドとネティが顔を上げると、恥ずかしさのあまり、両手で顔を隠してしまったアレシアをぎゅっと抱きしめる、若き皇帝の姿が見えたのだった。
緑の谷を見渡す丘に、アレシアとカイルは並んで腰を下ろしていた。
「あの大きな墓碑が、父と母です。エレオラ伯母様の墓碑は、あちらに」
それぞれの墓碑の前には、アレシアが持ってきた小さな花が置かれていた。
「わたしは、人に触れると、その人の過去を視ることができます。人だけでなく、ゆかりの品に触っても、映像が現れます」
「たとえば、亡くなった人も視ることができる?」
「ええ、縁の物があれば。なので、時々こうして家族の墓所を訪ねて、静かに祈っています。わたしに何かを伝えてくれないか、と。導きを届けてほしい、と祈ります」
アレシアは笑った。
「今は、わたしの結婚を家族に報告しようと思います」
カイルはうなづいた。
「私も一緒に祈っても構わないか?」
「もちろんです! う、嬉しいです……ありがとうございます」
そう言うと、アレシアはそっと目を閉じた。
カイルも目を閉じた。
2人の手はそっと繋がれていた。
(お父様、お母様、わたしはカイル様と結婚して、帝国へ行くことにしました。どうぞこれからも見守っていてください。そして、カイル様をわたし達の新しい家族として受け入れ、一緒に見守ってください)
カイルは心の中で、アレシアの両親に、アレシアと結婚する報告をした。
(アレシアを必ず幸せにします。どうぞ、私がアレシアを帝国へと連れていくのを許してください。そしてこれからもずっと、私達2人を見守っていてください)
その時、アレシアは閉じた目の中で、まるで光のように輝く、父と母の姿を見たように思った。
次に、愛する伯母に祈る。
(エレオラ伯母様……あなたのおかげで、皇家の呪いを解くことができました……)
その時だった。
アレシアとカイルの体が、金色の淡い光で包まれた。
光はどんどん広がり、周囲は金色に包まれる。
そんな夢のような光景の中で、柔らかに響く声を、カイルも聞いた。
それは、カイルにとっても、懐かしい、エレオラの声だった。
『あなた方に皇后エレオラとしての、最後のアドバイスをしましょう。ただ1人の子供に、全てを託すのを止めるのです』
深い森の中に、石灰岩の谷が連なり、はるか昔には、動物を狩って暮らしていた先住民族達が洞窟に暮らし、森や谷を駆け回っていたという。
ランス帝国を含む、大陸を守護する女神を祀った神殿がこの地に建てられたのは、創世の女神神話により、この緑の谷に女神が降臨し、人々の暮らしが始まったとされているからだ。
現在の緑の谷は、古来の面影を残しつつ、リオベルデ王国王都カスガルとの交通路も整備され、女神神殿に参拝する人々が行き交う。
緑の谷にある小さな門前町は、神殿とともにある。
王家の姫巫女を神殿主として迎え、神殿のために働くことに喜びを持つ、善良な人々が暮らしていた。
今、神殿での務めを終え、侍女のネティとともに門前町を歩くアレシアに、誰もが声を掛ける。
「姫巫女様、お帰りなさい」
「姫巫女様、ご機嫌いかがですか?」
「姫巫女様、今日はどちらへ行かれるのですか?」
アレシアは1人1人に答えながら、歩みは止めない。
「これからお墓参りに行きます」
その答えに、年配の女性がアレシアに小さなお花のブーケを差し出す。
「庭で咲いたものです。姫巫女様、どうぞお持ちくださいな」
「まあ、ありがとう!」
アレシアは礼を言って、ブーケを受け取る。
神殿から門前町を抜け、森の中の細い道を進む。
なだらかな登り坂を上がると、緑の谷を見渡す丘に出る。
丘の向こうに見えるのは、リオベルデの生命線とも言える緑の川だ。
この美しい景色を望む丘に、リオベルデ王家の墓所が造られていた。
アレシアの両親も、ここに眠っている。
そして、母の姉である、帝国に嫁いだエレノアの墓碑もあった。
アレシアは緑の草の上に座る。
帝国の皇后となったエレノアの正式な墓所はランス帝国にある。ここにあるのは、あくまでも記念碑的なものだ。実際にエレノアを葬っているわけではない。
しかし、こうして丘の上に座り、谷を渡る風に吹かれていると、アレシアの大切な人々を感じるのだ。もちろん、エレノアも。
ネティはアレシアの瞑想を妨げないよう、そっと離れて見守っている。
その時だった。
ネティは丘に上がってくる、軽い足音を聞いた。
振り返って、目を見開く。
エドアルドがそっと人差し指を口に当て、うなづく。
ネティは慌てて、開きかけた口を閉じた。
「アレシア」
聞き覚えのある声に、アレシアは目を開けた。
アレシアの顔に驚きが広がる。
「……カイル様!!」
カイルが、柔らかな微笑みを浮かべて、アレシアの前に立った。
背後では、エドアルドがネティの手を取って、丘の麓へと向かっている。
「ごゆっくり……」
そんな声が聞こえたような気がした。
アレシアはゆっくりと立ち上がった。
「まさか、緑の谷にまでいらっしゃるとは」
カイルは笑った。
「思った以上に遠かったな。でも、緑の谷には1度来てみたかったから、良かったよ。それに、この遠い道のりを通って、あなたは帝国まで来てくれたんだから」
「カイル様、その、……申し訳ありませんでした。何も申し上げずに、リオベルデに戻ったりして。それも、あの、け、結婚のお申し込みに対して、お返事もしないまま……さすがに失礼であったと、今更ながら反省しております……」
アレシアは真っ赤になってしまった。
カイルはそっとアレシアの左手を取る。
すると、ほっそりとした薬指には、カイルが贈った銀の指輪が、嵌められたままになっていた。
「指輪、嵌めてくれていたんだね」
「ええ。贈り物をいただいて、嬉しい、と思いました……」
カイルが少し困ったような表情をしながら、言った。
「結婚の話をしたりして、あなたの気持ちに負担になってしまっただろうか?」
「いいえ!」
勢いよく否定して、アレシアはまたあわあわと赤い顔を隠した。
「……いいえ、あの、わたし……自信がなくて。わたしでいいのかと。すべてが明らかになった今、カイル様は、もうどなたとでも、ご結婚できるお立場です。帝国の皇帝陛下でいらっしゃるのですから……。わたしは小さな国の出ですし、神殿のことしか、知りません。もし義務感で、リオベルデから妃をと考えていらっしゃるなら……」
「アレシア」
カイルはほっと息を吐いた。
「少なくとも、あなたに嫌われていたわけじゃないとわかって、ほっとしたよ。ここまで来たかいがあった」
そう言うと、カイルはアレシアの手を取って、そっと口付けた。
「私が子供の頃に出会った女の子は小さな国の出で、とても可愛らしかったんだ。動物が好きでね。ひつじ、アヒル、ねこ……ってまるで歌うように話していたっけ。私も農園育ちだから、動物が好きなんだ。話が合うだろう?」
アレシアは口をはぐはぐ動かして赤くなっている。
「それに、私に協力してくれて、皇家の呪いを解明してくれたのは、小さな国から来た、素敵なお姫様だった」
「カ、カイル様」
カイルはアレシアの銀色の髪を優しくすくと、額にそっと口付けた。
「お嫁さんにするなら、アレシアがいい、そうずっと思って、ずっと待っていた。あなたが大きくなるのを、ずっと待っていた。あなたと婚約した時は、こんな可愛い子が将来のお嫁さんだなんて、子供ながらに嬉しかった。でも、あなたはとても小さかったから、あまり記憶もないだろう? 大きくなったら改めてあなたに結婚の申し込みをしなければと思っていた。……アレシア、私と一緒に、帝国へ来てくれないか? あなたを、私の最愛の妃に迎えたい」
カイルがアレシアの手を取った。
「アレシア、あなたを、心から、愛している」
アレシアはもう、何も言うことができなかった。
カイルがかつてこんなにたくさんの言葉をアレシアに伝えてくれたことがあっただろうか?
「結婚してください」
カイルの青みがかったグレーの瞳が、アレシアだけを見つめていた。
アレシアの気力ももう限界だ。それでも、これだけは絶対に言わないといけない! そんな気持ちで、アレシアは気力を振り絞って、叫んだ。
「……はいっ……!!」
突然丘の上から響いてきたアレシアの叫び声に、何があった!? と慌ててエドアルドとネティが顔を上げると、恥ずかしさのあまり、両手で顔を隠してしまったアレシアをぎゅっと抱きしめる、若き皇帝の姿が見えたのだった。
緑の谷を見渡す丘に、アレシアとカイルは並んで腰を下ろしていた。
「あの大きな墓碑が、父と母です。エレオラ伯母様の墓碑は、あちらに」
それぞれの墓碑の前には、アレシアが持ってきた小さな花が置かれていた。
「わたしは、人に触れると、その人の過去を視ることができます。人だけでなく、ゆかりの品に触っても、映像が現れます」
「たとえば、亡くなった人も視ることができる?」
「ええ、縁の物があれば。なので、時々こうして家族の墓所を訪ねて、静かに祈っています。わたしに何かを伝えてくれないか、と。導きを届けてほしい、と祈ります」
アレシアは笑った。
「今は、わたしの結婚を家族に報告しようと思います」
カイルはうなづいた。
「私も一緒に祈っても構わないか?」
「もちろんです! う、嬉しいです……ありがとうございます」
そう言うと、アレシアはそっと目を閉じた。
カイルも目を閉じた。
2人の手はそっと繋がれていた。
(お父様、お母様、わたしはカイル様と結婚して、帝国へ行くことにしました。どうぞこれからも見守っていてください。そして、カイル様をわたし達の新しい家族として受け入れ、一緒に見守ってください)
カイルは心の中で、アレシアの両親に、アレシアと結婚する報告をした。
(アレシアを必ず幸せにします。どうぞ、私がアレシアを帝国へと連れていくのを許してください。そしてこれからもずっと、私達2人を見守っていてください)
その時、アレシアは閉じた目の中で、まるで光のように輝く、父と母の姿を見たように思った。
次に、愛する伯母に祈る。
(エレオラ伯母様……あなたのおかげで、皇家の呪いを解くことができました……)
その時だった。
アレシアとカイルの体が、金色の淡い光で包まれた。
光はどんどん広がり、周囲は金色に包まれる。
そんな夢のような光景の中で、柔らかに響く声を、カイルも聞いた。
それは、カイルにとっても、懐かしい、エレオラの声だった。
『あなた方に皇后エレオラとしての、最後のアドバイスをしましょう。ただ1人の子供に、全てを託すのを止めるのです』
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