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第七章 大事件なう

155話 本番なう

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 俺たちとソードスコルパイダーの距離は五十メートルほど。しかし奴がデカすぎるせいでそんなに距離があるとは思えない。
 グッと腰を沈めて突っ込もうとしたところで……どぼん、と泥が溢れるようにソードスコルパイダーの頭から『闇魔術』の黒い塊があらわれる。
 それはドロドロと混ざり合い……人間大の『ナニカ』になった。

「『やっと・コントロールを・得た」』

 ざざっ、と。高音と低音が混ざった気持ち悪い『雑音』。それが意味を持つ『言葉』であることを理解するのに数瞬かかった。

『「これが・魔王の・血の力・はは・負ける・気はしない』」

「……へぇ、その状態になっても意識があるんだ」

 道理で、動きが鈍いと思っていた。ゴーレムドラゴンはもっと前に出て戦っていたのに、ソードスコルパイダーはこちらの攻撃には強く反応するが自分から攻撃することは少なかった。
 コントロールを得たって言葉の通り、やっと自由に操れるようになったってところだろうか。

『「く・はは・ブリーダ様の・ため・貴様らを・殺す』」

 その言葉を最後に、再び人間大の『ナニカ』は黒い塊に戻ってどぷん……と溶けるように消え去った。
 そしてそれが合図だったらしい。ソードスコルパイダーは血管が沸騰するかと思うほどビリビリと震える叫び声をあげる。
 俺が踏みしめた足を一歩前へ出そうとした刹那、ソードスコルパイダーが眼前に来て剣を振り下ろしていた。

「!?」

 ガギギギン! と剣を受け止めた瞬間、すでに二撃目が振り下ろされている。何とか受け止めるが――回転が速い。俺の槍捌きでも間に合わないほどに。
 否、違う。これは剣だけが振り下ろされているんじゃない。尻尾も同時に降ってきているのだ。

「冬子!」

「ああ!」

 ガギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギン!!
 キアラのバフが盛られ、俺と冬子の武器と奴の剣と尻尾の間で火花が散る。冬子と俺を足してもソードスコルパイダーの手数には足りない。

「く――」

「ヨホホ! 『大いなる恵みの力よ、魔法使いリリリュリーが命令する、この世の理に背き、我が眼前の敵を薙ぎ払い燃やし尽くす、紅蓮の獅子を! ブレイズ・レオ・ファング』!」

 シュリーの魔法がソードスコルパイダーの顔面に直撃する。その瞬間を狙って俺と冬子はバックステップしてその場から一瞬だけ離脱する。
 しかしソードスコルパイダーの反応が速い。奴は体を回転させて尻尾を高速で俺たちへぶつけて来ようとしてきた。
 それにキアラが魔法の鎖で拘束しようとするが――それは引きちぎられ、ソードスコルパイダーは得意げに衝撃波を撃ちだしてきた。
 だがその一瞬の時間稼ぎで十分。俺の手の中で『力』が荒れ狂い、収束していく。

(行くよ、ヨハネス)

(カカカッ! 待ちクタビレタゼェ!)

「喰らい尽くせ――『パンドラ・ディヴァー』!」

 轟! 『力』が俺の手の中で暴れ、大気を震わし真の姿を現す。それを振るい、俺は体に『ストームエンチャント』をかけた。
 この魔法は通常の『ウィンドエンチャント』よりも魔力消費が激しく、『パンドラ・ディヴァー』を使っていないとすぐさま魔力切れを起こしてしまうほどだ。さらに使用中は炎や水といった他の属性が使えなくなる。
 しかしその分強力で、今までの俺とは比べ物にならない速さで戦うことが出来る。

「よし――速度特化だ、行くぞ」

 疾風のように、雷のように俺の体が動く。確かに武器の数は敵の方が多い、それをいちいち迎撃していたら骨が折れる。
 ならば――体ごとそれを躱せばいい。

「シッ」

「キシャァァァァァアアアア!」

 ソードスコルパイダーの剣を全て紙一重で躱し、逸らし、いなしていく。さらに小さい風の弾丸を目に撃ちだして邪魔するのも忘れない。
 そして奴が俺に気を取られている隙に――冬子の方も準備が整った。

「おおおおおおおおおお! 獅子魂獣!」

 グァッ! と黄色いエネルギーが彼女の四肢に集まりバチバチと雷のように光り、爆ぜた。彼女が全身に纏っていた魂を四肢にのみ集中させた状態だ。
 暴走するギリギリのところまで高めた魂が眩い輝きを見せる。

「行くよ、冬子」

 俺は空を、冬子は地面から一気に駆けて行く。
 手数も速度で圧倒出来る。ソードスコルパイダーの衝撃波が地面を抉り、毒液が周囲の木々を溶かす。
 だがそれらは俺たちを掠めることすらない。当たらなければどうということも無い――

「ぐっ!」

「冬子!」

 ――冬子が地面から出てきた糸に足を絡めとられ、その場でバランスを崩す。そこを逃すほどソードスコルパイダーは馬鹿じゃない、踏みつぶそうと跳躍してきた。

「『飛斬撃』!」

 冬子がバランスを崩した状態から攻撃するが、さしものパワーでも全体重をかけたSランク魔物を跳ね返せるわけがない。
 俺は彼女の横に滑り込むと『ハイドロエンチャント』を発動させた。水流によって体の外に油圧のピストンと似たものを形成し――って、まあぶっちゃけ『ストームエンチャント』がスピード重視なら、『ハイドロエンチャント』はパワー重視とでも思ってもらえればいい。
 ズンッッッッッッッッッ!!!!
 尋常じゃない轟音、俺は槍を片手で持ちながら水流と筋力でソードスコルパイダーを持ち上げる。

「ぐっ、あっ……!」

 あまりの重量に流石に俺の口から声が漏れる。しかし、押しつぶされることは無い。魔法の威力を高めて、気合と共に押し返していく。

「京助! ――『断魔斬』!」

 冬子は自分の足に巻き付いている糸を切断。そしてソードスコルパイダーの下から脱出する。
 俺は彼女が脱出したのを見てから――水流を増加させ、ソードスコルパイダーを天高く打ち上げる。

「ぶっ飛べ――『ヒュドラ・エクストリーム』」

 九本の水流が尋常じゃない勢いで上昇していく。さながら空へ伸びる滝とでも言おうか、本来ならば水流に巻き込んで敵をズタズタにする魔法なんだけど……Sランク魔物の外骨格には通用しない、か。
 それでも上空に打ち上げることは出来たので、俺もその場から離れ次の魔法の準備をする。

「キシャァァァァァアアアア!」

 空中に投げ出されたソードスコルパイダーは、器用に体勢を整えて剣を下にして俺の方へ突っ込んでくる。そこで――唐突に視えない網に引っ掛かり奴は動きを止めた。

「蜘蛛が蜘蛛の巣にかかる、か……。なんとも無様だね」

 どうせ後ろでキアラがいつも通り笑ってるのだろう、それが分かるほどその見えない網は自然な魔法だった。緻密に組み上げられているであろうその魔法は、しかし片手間で作られたかのように雑だ。素晴らしい出来なのに敢えて雑に――彼女の余裕が見て取れる。
 ――なんて、妙に冷静な自分に少しだけ笑みがこぼれる。こうして正確に分析する暇なんて無いはずなのに、気づけば俺は自分の魔法を組み上げながら観察してしまう。

『カカカッ、ソレガ――対抗心ってヤツカモナァ!』

「かもね」

 俺は『ブレイズエンチャント』を体にかける。文字通り火力に特化した魔法、要するにいつもの俺だ。魔力を練り上げ――溜めて溜めて、噴火のように放出する。

「ハッ!」

 ドッッッッッッ!!
 全身から吹きあがった火焔が、ソードスコルパイダーの全身を|灼(や)く。焦げた肉の臭いが鼻にツンとくる。俺の狙った通り、目を焼けたようだ。

「やれやれ、やっといつもの調子が出てきた感じがあるよ」

 クルリと一つ槍を回し、腰を落として構える。ソードスコルパイダーは怒り狂ったように砂煙を上げてこちらへと突っ込んできた。

「京助! 行くぞ! おおおおおおおおおおおおおおおお!」

 隣に着地した冬子が四肢の魂を更に増した状態で、吠える。

「気合い入ってるね、冬子!」

「気合いを入れた方が、魂が強くなる気がするんだ!」

 それは気のせいだと思うけど……いや、確かに輝きは増している。人間は叫んだりすると筋力に差が出るらしいから一概に気のせいともいえないか。
 ならば、と俺は『ストームエンチャント』に切り替えてから腕に魂を纏う。
 そして――

「ハァッ!」

 ――『気合い』を、入れてみる。
 心なしか俺の魂が強くなったような気がするけど……うん、気合いで戦うとか俺のキャラじゃないね。

「さて、行こうか」

 それにしても……糸の攻撃が少ないな。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


 意趣返し、というわけではないが相手の放つ「糸」を真似した網を張ってみた。恐らく気づけた人間はいないだろうが、それはそれでいい。
 キアラはチラリと隣で目つきのみ爛々とさせた獣耳の女を見る。傷は粗方治療したが、魂が戻らないようだ。
 体力の消耗も激しいようで、地面に座り込んだままとなっている。

(ふむ……)

 キアラは片手でソードスコルパイダーの衝撃波を散らす魔法陣を生みながら、顎に手を当てて考える。
 魂、というのはさしものキアラでも知らなかった。恐らくヨハネスならば知っていただろうが、奴は訊かれない限りは基本的に答えない、答えてはいけない。しょうがない部分だろう。
 しかし見ている限り、魂の仕組みはわからないまでもそれが『何』をエネルギー源にしているかくらいは分かる。
 それを回復させるための魔法を編み、同時にトーコとキョースケのリジェネが切れていることに気づきかけなおす。
 ぽぅ……とピアの頭に緑色の光がともる。彼女は驚いた顔でキアラを振り向き、自分の頭を押さえる。

「こ、魂が……回復している?」

「そうぢゃな」

 魂は、生命のエネルギーというかいわゆる気力や気合い、そういったものを糧としているらしい。ならばその精神的な部分を回復させればいいと思ったが当たったようだ。

「何故……いえ、ありがとうございます」

 ピアは少しだけ遠い眼をした後、グッと体に力を入れる。
 しかし力が入りきらなかったのか、少しだけ腰を浮かせてからもう一度座り込んでしまった。

「もう少し待たぬか。肉体も魂も完全ではなかろう。……と」

 ガガガッ!
 地面を抉るように飛んできた三発の衝撃波を、結界で防ぐ。

「どうせそのうち形勢は傾く。そこでもう一度お主が出ればよい」

「形勢が傾く……とは?」

 ピアが戦場から目を離さず問いかけてくるので、キアラも戦場に意識を向けながら答える。

「単純な話ぢゃ。そろそろソードスコルパイダーもキョースケたちを捌ききれなくなるぢゃろう。お主の技が効いておる」

 ニヤリと笑いかけると、ピアもフッと不敵な笑みを浮かべる。単純に彼女がペース配分を失敗して魂切れを起こしたのではない。それが分かるくらいにはキアラは彼女らと共に過ごしたし、観察もしている。
 彼女は蒔いたのだ、布石を。それはボディブローのようにジワジワと効いてくる。戦闘が長引けば長引くほど、形勢はこちらへと傾いてくる。

「あ奴の『糸を生成する機関』にお主はダメージを与えたの?」

「正解です。……バレますか」

「当然ぢゃ。妾は神ぢゃからな」

 ピアの行った攻撃は単純明快、急所を突く技術を駆使して魂を重要な部分に流し込んだ。恐らく、彼女は体に近いに魂を送り込んだのだろう。あの糸は確かに魔力によって組まれているが、決して魔法ではない。魔物の持つ魔法効果を持つ特性というのは、決して魔法ではなく魔力を動力源とした能力でしかない。
 あの糸は、魔力をエネルギーとしているが魔法じゃないので、それを作る器官をつぶせば出しづらくなるのだ。

「よくやったのぅ。あとでキョースケによしよししてもらうとよい」

「そうさせていただきます。……それにしても、マスターは成長しましたね」

「そうぢゃの」

 強くなりたければ、人間は長所を伸ばす方がいい。
 キョースケは良く言えば万能、悪く言えば器用貧乏な部分があった。全てが強いのが強みであり、逆に尖った強みが無いことが弱みとでもいおうか。
 だからキョースケは開き直った。

「だったら、自分の持ちうる能力を一時的に尖らせる技を使えばいい、と」

「マスターらしい脳筋な解決方法です」

 少し苦笑いするピア。

「あ奴は今まで開き直りが足らんかった、どんな局面でも全てに対応しようとしておった。しかし今のあ奴は状況ごとに自分の能力をガラリと変えて戦いを有利に進めようとしておる。それがあの三つの魔法なのぢゃろうな」

 即ち、『ブレイズエンチャント』と『ストームエンチャント』と『ハイドロエンチャント』の三つ。それぞれ速度、パワー、火力に特化しており槍捌きもそれに合わせて変えられるようにしているらしい。
 常にバランスタイプで戦うのではなく、要所でパワータイプ、スピードタイプ、アタックタイプと切り替えることで万能を目指す。

「いい考えとは思うがのぅ」

 ギン! と周囲に五つの魔法陣を作り砲撃する。徐々にソードスコルパイダーがこちらに意識を向けられなくなってきているようで、キアラの攻撃も入るようになってきた。
 これを好機と考え、指を鳴らしたキアラはさらなる魔法陣を生み出す。

「……キアラさん、マスターたちを巻き込まないようにお願いします」

 その数、二百。さてどこまでソードスコルパイダーは耐えることが出来るか。
 少し引いた様子のピアに肩をすくめてから、キアラは敵に指を向けた。

「言うまでもない。妾を誰ぢゃと思っておる」

「はた迷惑な神様ですかね」

「お主らは妾に対する敬意が足らんのぅ……まあ良い」

 カッ! 辺りが燦然と輝き、ソードスコルパイダーに向かって魔法が一直線に飛んでいく。これで残りの『糸』も使い切るだろう。

「――さて、そろそろお主の出番ぢゃろう。ピアよ、行ってこい」

「了解。ハッ!」

 気合いを入れなおしたピアの周囲が黄色に輝く。バチバチと雷を纏ったようになったピアは地面を踏みしめてソードスコルパイダーに向けて駆けだす。
 キアラはそんなピアにリジェネをかけてから、チラリと自分の腕を見る。キョースケからもらったプレゼントがジャラリと揺れる。

「あ奴にしてはセンスの良いプレゼントぢゃったのぅ……」

 他者に魔力を受け渡す魔道具、それの指向性というか方向性を少しだけいじって周囲から魔力を取り込むことの出来る魔道具に変えた。元の魔道具の特性と、キアラの魔力操作、魔法構築力があって初めて周囲の魔力を取り込めるので誰が使ってもそうなるというわけじゃないが。
 これによって疑似的に無限魔力を得たといっても同義であり、出力は枝神時代に及ばないものの、何とか近づくことは出来るだろう。

「ではもう一仕事するかの」

 眼前で戦う四人を見て思う。
 自分の見出した男は、こんなにも『いい女』に囲まれている――つまり、その男を見いだせた自分こそが一番『いい女』だろう、と。
 含み笑いをしながら、指を鳴らす。

「Sランク魔物、ソードスコルパイダーよ。お主は運が良い……人族最高の魔法師が使う魔法を死の間際に拝むことが出来るのぢゃから」

 パチン! 指が鳴る。
 同時に、ソードスコルパイダーの背が爆ぜた。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「ぜぁっ!」

 冬子の一撃を捌けず、モロにもらうソードスコルパイダー。バランスを崩したところに俺は火球を叩きこむ。

「ヨホホ! まだまだデス!」

 空から降り注ぐ炎。シュリーの炎は確実にソードスコルパイダーの体を燃やしている。それは硬い外骨格も例外ではなく、毒のように敵の体を蝕んでいく。

「炎とは火力だけでは無いのデス!」

 流石は俺の師匠。俺も負けていられないね。
 攻撃に水を使えば彼女の攻撃を無駄にしかねない、俺は『ストームエンチャント』に切り替えて風の刃を放ちながら体の下に潜り込む。
 Sランク魔物は強い、正直全員でかかってこれほど時間がかかるとは思っていなかった。
 でも、不思議と負ける気がしない。何故なら……

「お前は、覇王よりは弱い」

 振り下ろされる剣は鋭く、重い。速さも並大抵のものじゃない。修行前の俺なら相当無茶しなくてはいけなかっただろう。
 しかし、今なら。

「負ける気はしないね――ハァッ!」

 横から風の衝撃をぶつけほんの少しだけ逸らし、真っすぐ突っ込んでいく。ソードスコルパイダーの尻尾から毒液が飛んでくるが、『パンドラ・ディヴァー』で封印、解析して取り込んでしまう。
 そして奴の背に一撃を与えてから俺を襲う尻尾を受け止め、風の弾丸を連続で叩きこむ。

「はぁぁぁ! 『飛斬撃』! 『刀剣乱舞』!」

 冬子もスキルを使い、火力を上げてソードスコルパイダーに突っ込んでいく。
 その瞬間――キアラの方から尋常じゃない数の魔法が撃ちだされてきた。たまらず回避する俺と冬子。そして降り注ぐ魔法。
 ……キアラの魔法って特に名前があるわけじゃないからこうやって呼ぶ時困るな。流石に『神の財宝ゲート・オブ・キアラ』だとまんま過ぎるし危ないしね。
 今度本人に聞こう。
 爆風の中から現れるのは、体の至る所が燃えながら、傷だらけになり……それでもなお向かってくるソードスコルパイダー。

「マスター、おそらく相手は糸切れです」

 着地した俺に、リャンがそう言いながら隣に並んだ。
 冬子、シュリーも集まり……全員で武器を構える。ソードスコルパイダーの出した毒液も普通に弾き、さぁと思ったところで――ドン! と上空から落ちてきた魔法がソードスコルパイダーの背で爆ぜた。
 後ろを伺うまでも無く、キアラが俺たちのすぐ傍に立つ。

「じゃあそろそろ決めますか」

「魔魂石は頭ぢゃ。……どうする?」

「当然、魔魂石はいただくよ」

 ヒュン、と槍を一つ回す。
 何せ俺は――『魔石狩り』なもんでね。
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