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第八話「愛に変わった日~救世主の再臨~」2
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学園祭当日、生徒会のタスキを付けて、すっかり馴染んでいる制服姿で私は先導に立つ。
そして、一般参加者の開場直後のバタバタとした入場時間が過ぎ去った頃、私は他の生徒会の子たちに後を任せて、樋坂君のクラスの演劇が行われる体育館へと向かった。
体育館の入り口はすでに入場が始まっていて、老若男女さまざまな人たちが期待を胸にガヤガヤとしたまま体育館に入っていく。
「もう、こんなに人がいっぱい」
前年度が盛況だったから、前評判がいいのは知っていたけど、この光景を目の当たりにして、人気が本物であることに私は驚いていた。
私はその場を通り過ぎて、舞台側の方にある体育館の入り口を目指す。そこにはすでに樋坂君が待ち構えていた。
「こっちだよ」
樋坂君が手を振ってさっそく声を掛けてくれる、私はその声に導かれるように舞台側の入り口の前までやってくる。
「おはよう、樋坂君、盛況みたいね」
「体育館を使わせてもらえるんだから、これくらいは集客しないとな」
「偉そうに言っちゃって」
体育館の利用は教室ではキャパシティーが足りないクラスを優先的に配置している。
樋坂君のクラスの演劇は、前々から人気なので、体育館での上演が前から決まっていた。
私の情報網から得たパリピっぽい女子のご意見がこうだ。
「今年も手塚神楽さんと光くんの女装が見られるって!」
「マジ? それは絶対行かなきゃ!」
「マジよ、マジなんだから! 樋坂君がまた脚本書いて、ポスターで宣伝してたよ!」
「見た見た! あの見つめあってるやつ! もうヤバいって!!」
女装目当てで観客が殺到するとはいつの時代なんだかと思いたくなるような、突っ込みどころ満載なご意見だったけど、そういうわけで樋坂君の脚本ということもあり前評判は好評、期待に応える分かりやすい見どころの宣伝に成功している。
一年生の時に話題になった手塚神楽さんと水原光両名のダブル女装舞台演劇の余波のおかげでもあった。
それを見て私は、こういう広告効果まで意識して舞台づくりをする樋坂君はアコギだなぁと思ったけど、今年こそは大賞を獲る! と意気込んでいる樋坂君の気持ちの入りようからすれば、こうなるのも納得できた。
「でも、無事開催できてよかったわね」
体育館の中に続々入場していく観客たちを見ながら、私は樋坂君に言った。
「そうだな、主演二人が病欠になってから大変だったぜ……」
樋坂君の表情からその並々ならぬ苦労が滲み出ていた。
彼の話によれば、主演二人が病欠でしばらく練習もできなくて、クラス中に不安の広がる暗い空気だったという。
「でも、何で題名が“ミクと氷上の女王”なんてタイトルなの? 私、見た瞬間笑っちゃったんだけど、全然オリジナリティないじゃない?!って」
「それはそうだろう。演劇なんて普段見ない人にとって、なんとなくイメージしやすい原作ありきの方が楽しめるんだって。“フランケンシュタイン”にしたって、“ロミオとジュリエット”にした、その劇団の特色をみんなで作り上げて、観客に楽しんでもらうのが主流なんだから」
捲し立てるように持論を繰り広げる樋坂君、演劇に疎い私は奥が深いのかもと思った。
「それはそうだと思うけど、これって複数の作品を織り交ぜたパロディ作品じゃない? ちょっと情緒が足りないんじゃない?」
「導入は確かにパロディ感強いからギャグっぽいけど、演劇はそういう導入は分かりやすくて入りやすいものにして、段々没入感を高めてから、オリジナリティを含んだ感動的な展開に持っていくのがみんな好きなんだよ」
「もう、偉そうに語っちゃって……」
気分よく話を続けていると、唯花さんの声でアナウンスがかかり、私たちも体育館に入って、舞台袖を降りて、客席側に出る。
樋坂君の担当はいうと本番中は客席側から様子を見守る係らしい。それも私と一緒にいるための口実なのかな? と思ったりして、ちょっと嬉しくもあり、恥ずかしくもある。
真面目な部分もありつつ、楽しんでいる部分もある。樋坂君と一緒にいるといつまでも飽きない、私にとって樋坂君はそんな存在だった。
「あっ! おにぃだーー!!」
会場全体の様子が分かるように客席の横で立ち見している私たちの傍に走ってきたのは、樋坂君の妹の真奈だった。
樋坂君と身長差のある真奈は子どもらしく無邪気で元気な様子で、その小さな体で樋坂君に抱きつく。
「おいおい、あんまりはしゃぐなよ」
樋坂君はそう言いながら、優しく肩まで髪の伸びた真奈の頭を撫でる。
私は真奈とはこの時、初対面で横からその様子を眺めていた。
話には聞いていたけど、本当にこんなにまだ小さい妹がいることに驚かされた。
「あ、こんにちは」
樋坂君が挨拶をして、視線の先を見ると、おそらく夫婦であろう、二人の大人の男女が立っている。
「やぁやぁ、浩二君、今年も楽しみで見に来させてもらったよ」
「こんにちは、去年以上に大盛況ね。私、驚いちゃって、早めに来なかったら立ち見になるところだったわ」
若い夫婦は嬉しそうに樋坂君と話す。この日を真奈と一緒に楽しみにしてきたのだろう。
この二人は樋坂君と真奈の両親なのかなと思ったけど、私はこの時それを聞けなかった。
そう、後から知ったことだけど、この夫婦は唯花さんのご両親、永弥音家の人で、樋坂君のお隣さんだった。
私はこの時、樋坂君と真奈のご両親がもう何年も前に亡くなっていたことすら知らなかったのだ。
「どうぞ、楽しんでいってください。真奈のこと、よろしくお願いします」
どうして気付かなかったのだろう。
ちゃんと会話を聞いていれば、彼らが樋坂君のご両親でないと簡単に分かりそうなのに。
私は浮かれていた?
盲目だった?
後悔することはいくらでもある。そう、真奈にとって樋坂君がどれだけ大切な存在であるか、どれだけ樋坂君が真奈のことを大切に想っているか、そして、二人が両親のいない中、どう支えあいながら生きてきたのか、そのことに少しでも気付いていれば、未来は変わっていたのかもしれない……。
大切にすべきことは、この時から既に違う場所にあったのかもしれないと。
今更、考えても仕方のないことだけど、今の私はそう思う。
開演の時間が近づき、照明の落とされる会場の中、樋坂君の胸の中にいる真奈がそっと離れて、席に戻っていく。
私はそんな姿を……、そう、恨めしそうに見ていたと思う。
そして、一般参加者の開場直後のバタバタとした入場時間が過ぎ去った頃、私は他の生徒会の子たちに後を任せて、樋坂君のクラスの演劇が行われる体育館へと向かった。
体育館の入り口はすでに入場が始まっていて、老若男女さまざまな人たちが期待を胸にガヤガヤとしたまま体育館に入っていく。
「もう、こんなに人がいっぱい」
前年度が盛況だったから、前評判がいいのは知っていたけど、この光景を目の当たりにして、人気が本物であることに私は驚いていた。
私はその場を通り過ぎて、舞台側の方にある体育館の入り口を目指す。そこにはすでに樋坂君が待ち構えていた。
「こっちだよ」
樋坂君が手を振ってさっそく声を掛けてくれる、私はその声に導かれるように舞台側の入り口の前までやってくる。
「おはよう、樋坂君、盛況みたいね」
「体育館を使わせてもらえるんだから、これくらいは集客しないとな」
「偉そうに言っちゃって」
体育館の利用は教室ではキャパシティーが足りないクラスを優先的に配置している。
樋坂君のクラスの演劇は、前々から人気なので、体育館での上演が前から決まっていた。
私の情報網から得たパリピっぽい女子のご意見がこうだ。
「今年も手塚神楽さんと光くんの女装が見られるって!」
「マジ? それは絶対行かなきゃ!」
「マジよ、マジなんだから! 樋坂君がまた脚本書いて、ポスターで宣伝してたよ!」
「見た見た! あの見つめあってるやつ! もうヤバいって!!」
女装目当てで観客が殺到するとはいつの時代なんだかと思いたくなるような、突っ込みどころ満載なご意見だったけど、そういうわけで樋坂君の脚本ということもあり前評判は好評、期待に応える分かりやすい見どころの宣伝に成功している。
一年生の時に話題になった手塚神楽さんと水原光両名のダブル女装舞台演劇の余波のおかげでもあった。
それを見て私は、こういう広告効果まで意識して舞台づくりをする樋坂君はアコギだなぁと思ったけど、今年こそは大賞を獲る! と意気込んでいる樋坂君の気持ちの入りようからすれば、こうなるのも納得できた。
「でも、無事開催できてよかったわね」
体育館の中に続々入場していく観客たちを見ながら、私は樋坂君に言った。
「そうだな、主演二人が病欠になってから大変だったぜ……」
樋坂君の表情からその並々ならぬ苦労が滲み出ていた。
彼の話によれば、主演二人が病欠でしばらく練習もできなくて、クラス中に不安の広がる暗い空気だったという。
「でも、何で題名が“ミクと氷上の女王”なんてタイトルなの? 私、見た瞬間笑っちゃったんだけど、全然オリジナリティないじゃない?!って」
「それはそうだろう。演劇なんて普段見ない人にとって、なんとなくイメージしやすい原作ありきの方が楽しめるんだって。“フランケンシュタイン”にしたって、“ロミオとジュリエット”にした、その劇団の特色をみんなで作り上げて、観客に楽しんでもらうのが主流なんだから」
捲し立てるように持論を繰り広げる樋坂君、演劇に疎い私は奥が深いのかもと思った。
「それはそうだと思うけど、これって複数の作品を織り交ぜたパロディ作品じゃない? ちょっと情緒が足りないんじゃない?」
「導入は確かにパロディ感強いからギャグっぽいけど、演劇はそういう導入は分かりやすくて入りやすいものにして、段々没入感を高めてから、オリジナリティを含んだ感動的な展開に持っていくのがみんな好きなんだよ」
「もう、偉そうに語っちゃって……」
気分よく話を続けていると、唯花さんの声でアナウンスがかかり、私たちも体育館に入って、舞台袖を降りて、客席側に出る。
樋坂君の担当はいうと本番中は客席側から様子を見守る係らしい。それも私と一緒にいるための口実なのかな? と思ったりして、ちょっと嬉しくもあり、恥ずかしくもある。
真面目な部分もありつつ、楽しんでいる部分もある。樋坂君と一緒にいるといつまでも飽きない、私にとって樋坂君はそんな存在だった。
「あっ! おにぃだーー!!」
会場全体の様子が分かるように客席の横で立ち見している私たちの傍に走ってきたのは、樋坂君の妹の真奈だった。
樋坂君と身長差のある真奈は子どもらしく無邪気で元気な様子で、その小さな体で樋坂君に抱きつく。
「おいおい、あんまりはしゃぐなよ」
樋坂君はそう言いながら、優しく肩まで髪の伸びた真奈の頭を撫でる。
私は真奈とはこの時、初対面で横からその様子を眺めていた。
話には聞いていたけど、本当にこんなにまだ小さい妹がいることに驚かされた。
「あ、こんにちは」
樋坂君が挨拶をして、視線の先を見ると、おそらく夫婦であろう、二人の大人の男女が立っている。
「やぁやぁ、浩二君、今年も楽しみで見に来させてもらったよ」
「こんにちは、去年以上に大盛況ね。私、驚いちゃって、早めに来なかったら立ち見になるところだったわ」
若い夫婦は嬉しそうに樋坂君と話す。この日を真奈と一緒に楽しみにしてきたのだろう。
この二人は樋坂君と真奈の両親なのかなと思ったけど、私はこの時それを聞けなかった。
そう、後から知ったことだけど、この夫婦は唯花さんのご両親、永弥音家の人で、樋坂君のお隣さんだった。
私はこの時、樋坂君と真奈のご両親がもう何年も前に亡くなっていたことすら知らなかったのだ。
「どうぞ、楽しんでいってください。真奈のこと、よろしくお願いします」
どうして気付かなかったのだろう。
ちゃんと会話を聞いていれば、彼らが樋坂君のご両親でないと簡単に分かりそうなのに。
私は浮かれていた?
盲目だった?
後悔することはいくらでもある。そう、真奈にとって樋坂君がどれだけ大切な存在であるか、どれだけ樋坂君が真奈のことを大切に想っているか、そして、二人が両親のいない中、どう支えあいながら生きてきたのか、そのことに少しでも気付いていれば、未来は変わっていたのかもしれない……。
大切にすべきことは、この時から既に違う場所にあったのかもしれないと。
今更、考えても仕方のないことだけど、今の私はそう思う。
開演の時間が近づき、照明の落とされる会場の中、樋坂君の胸の中にいる真奈がそっと離れて、席に戻っていく。
私はそんな姿を……、そう、恨めしそうに見ていたと思う。
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