26 / 157
第七話「思い出の中の二人」2
しおりを挟む
「はぁ……、二学期早々、なんてことになってるのよ……」
私、八重塚羽月は高校二年生の二学期早々、大変な問題に直面していた。
「あの生徒会長め、こんな時に引越なんてしなくてもいいじゃない! 全部私が残った仕事の尻拭いして、引き継ぎやって、学園祭や体育祭の運営しなきゃならないなんて、引っ越すならもっと早く伝えてくれればいいのに、もーーーっ!!!!!」
私は誰もいない事をいいことに生徒会室で一人愚痴っていた。
愚痴ったところで何も解決しないのだけど、問題が山積しているだけに、愚痴らずにはいられない状況だった。
とりあえず、この後は学園祭に向けての二年生会議が行われる予定で、生徒会としてその進行を務めなければならないことになっている。早いところ準備を終わらせないと……。
どうして私がそんなことをしないといけないかといえば、私が生徒会副会長で、生徒会長が無責任にこの二学期になって引っ越したからで、今、私が生徒会長の分もやらなければならないからである。
「コピーくらい誰かに頼むんだった……、いちいち連絡入れて用事頼むの遠慮してたら、いつまでたっても忙しいの終わらないって……。三年生の先輩でもいいから手伝ってくれないかしら」
私は悪態を付いた。今までは補佐役に過ぎなかったから、苦に感じることなんてなかったけど、今や人に物を頼むのも億劫になるほどだ。
レジュメを準備するだけで肩が凝るほど時間がかかったのに、コピーまで自分でやっていては時間がいくらあったって足りない。
そうは言っても、いつレジュメ作りが終わるのか想定できないため、なかなか雑用を頼むため人に頼み事をするのはしづらいのだった。
私、八重塚羽月は高校二年生の二学期早々、大変な問題に直面していた。
「あの生徒会長め、こんな時に引越なんてしなくてもいいじゃない! 全部私が残った仕事の尻拭いして、引き継ぎやって、学園祭や体育祭の運営しなきゃならないなんて、引っ越すならもっと早く伝えてくれればいいのに、もーーーっ!!!!!」
私は誰もいない事をいいことに生徒会室で一人愚痴っていた。
愚痴ったところで何も解決しないのだけど、問題が山積しているだけに、愚痴らずにはいられない状況だった。
とりあえず、この後は学園祭に向けての二年生会議が行われる予定で、生徒会としてその進行を務めなければならないことになっている。早いところ準備を終わらせないと……。
どうして私がそんなことをしないといけないかといえば、私が生徒会副会長で、生徒会長が無責任にこの二学期になって引っ越したからで、今、私が生徒会長の分もやらなければならないからである。
「コピーくらい誰かに頼むんだった……、いちいち連絡入れて用事頼むの遠慮してたら、いつまでたっても忙しいの終わらないって……。三年生の先輩でもいいから手伝ってくれないかしら」
私は悪態を付いた。今までは補佐役に過ぎなかったから、苦に感じることなんてなかったけど、今や人に物を頼むのも億劫になるほどだ。
レジュメを準備するだけで肩が凝るほど時間がかかったのに、コピーまで自分でやっていては時間がいくらあったって足りない。
そうは言っても、いつレジュメ作りが終わるのか想定できないため、なかなか雑用を頼むため人に頼み事をするのはしづらいのだった。
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
”小説”震災のピアニスト
shiori
恋愛
これは想い合う二人が再会を果たし、ピアノコンクールの舞台を目指し立ち上がっていく、この世界でただ一つの愛の物語です
(作品紹介)
ピアニスト×震災×ラブロマンス
”全てはあの日から始まったのだ。彼女の奏でるパッヘルベルのカノンの音色に引き寄せられるように出会った、あの日から”
高校生の若きピアニストである”佐藤隆之介”(さとうりゅうのすけ)と”四方晶子”(しほうあきこ)の二人を中心に描かれる切なくも繊細なラブストーリーです!
二人に巻き起こる”出会い”と”再会”と”別離”
震災の後遺症で声の出せなくなった四方晶子を支えようする佐藤隆之介
再会を経て、交流を深める二人は、ピアノコンクールの舞台へと向かっていく
一つ一つのエピソードに想いを込めた、小説として生まれ変わった”震災のピアニスト”の世界をお楽しみください!
*本作品は魔法使いと繋がる世界にて、劇中劇として紡がれた脚本を基に小説として大幅に加筆した形で再構成した現代小説です。
表紙イラスト:mia様
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ARIA(アリア)
残念パパいのっち
ミステリー
山内亮(やまうちとおる)は内見に出かけたアパートでAR越しに不思議な少女、西園寺雫(さいおんじしずく)と出会う。彼女は自分がAIでこのアパートに閉じ込められていると言うが……
日給二万円の週末魔法少女 ~夏木聖那と三人の少女~
海獺屋ぼの
ライト文芸
ある日、女子校に通う夏木聖那は『魔法少女募集』という奇妙な求人広告を見つけた。
そして彼女はその求人の日当二万円という金額に目がくらんで週末限定の『魔法少女』をすることを決意する。
そんな普通の女子高生が魔法少女のアルバイトを通して大人へと成長していく物語。
猿の内政官 ~天下統一のお助けのお助け~
橋本洋一
歴史・時代
この世が乱れ、国同士が戦う、戦国乱世。
記憶を失くした優しいだけの少年、雲之介(くものすけ)と元今川家の陪々臣(ばいばいしん)で浪人の木下藤吉郎が出会い、二人は尾張の大うつけ、織田信長の元へと足を運ぶ。織田家に仕官した雲之介はやがて内政の才を発揮し、二人の主君にとって無くてはならぬ存在へとなる。
これは、優しさを武器に二人の主君を天下人へと導いた少年の物語
※架空戦記です。史実で死ぬはずの人物が生存したり、歴史が早く進む可能性があります
古屋さんバイト辞めるって
四宮 あか
ライト文芸
ライト文芸大賞で奨励賞いただきました~。
読んでくださりありがとうございました。
「古屋さんバイト辞めるって」
おしゃれで、明るくて、話しも面白くて、仕事もすぐに覚えた。これからバイトの中心人物にだんだんなっていくのかな? と思った古屋さんはバイトをやめるらしい。
学部は違うけれど同じ大学に通っているからって理由で、石井ミクは古屋さんにバイトを辞めないように説得してと店長に頼まれてしまった。
バイト先でちょろっとしか話したことがないのに、辞めないように説得を頼まれたことで困ってしまった私は……
こういう嫌なタイプが貴方の職場にもいることがあるのではないでしょうか?
表紙の画像はフリー素材サイトの
https://activephotostyle.biz/さまからお借りしました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる