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あとがき
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この度は、拝読いただきありがとうございました。
少しでも楽しんでいただければ、思い出に残るところがあれば幸いです。
本作は『魔法使いと繋がる世界EP2~震災のピアニスト~』で登場した劇中劇を長編小説という形でアップグレードしたものです。
実際には原作はあるのだけど、ほとんど一から作り直すことになった長編小説というイメージで、元々劇中劇の時にあったシーンの文章も含め、ほとんど書き直す結果になり、約12万字という長編となったことも含め、執筆時間はとてもかかりました。
その代わり、書きたいことは全て集約して描くことが出来たので、とても楽しかったです。
今回、小説という形にするにあたって実写の恋愛映画のようなドラマ進行をイメージして、登場人物の人間らしさを大事に書いてきました。
私は震災当時から震災とピアノをテーマにした小説(又、ピアノを通じて勇気を与える少女のお話し)を書きたいと思ってきて、音楽を通じて繋がっていく輪というのに心惹かれました。
書く以上、細かい部分にまでテーマ性が生きる内容にしたいと思ったので、至らぬ点はありますが、しっかりプロットを組み立てて、心温まる物語となるよう書き上げさせていただきました。
今回は単行本一冊分程度の長編小説でありながら、多くのテーマは取り入れず、”震災””ラブストーリー””ピアノ””震災の後遺症”といったテーマに絞りながら、登場人物も少数にまとめて丁寧にドラマを描いていきました。
小説を書く上でテーマ性を私は大事にしているので、身近なものとしても受け止めてもらえると嬉しいですね。
一番、他にはない描き方としてこだわったのは隆之介と晶子、二人のコミュニケーションの仕方でした。
声の出せない晶子とそれを支えようとする隆之介、二人の絆が深まっていく中で、最初はタブレット端末での音声再生に始まり、公共の場でも使いやすいメールや筆談、そして顔を向かい合わせながらする口話と、その時その時の二人のコミュニケーションというものを、若い二人だからこそ、柔軟に現代の時代性と照らし合わせながら考えていきました。
私は震災という重いテーマであるからこそ、多くの人に届いてほしいなと思います。
そのために誰に見せても恥ずかしくないものを、自分なりに丁寧にピアノや恋愛といった優しく繊細で、ワクワクするものを一緒に取り入れながら書き上げてきたので、この気持ちがどうか届いてほしいなと思います。
私自身、参考にした作品はいくつもありますが、どれも志が高く、丁寧で、多くの人に見て感じて欲しいというしっかりとした意思表示がありました。
ちょっとでも、そういった作品に追い着けられればと思います。
残された人生で書きたい事、伝えたいものを我慢しても仕方ないので、多くの人に読まれたいためのジャンルやお話しに固執せず、こういった大切なことを伝えるための、感動を届けられるような作品を書けるよう頑張っていきます。
堅苦しいのは嫌ですし、気軽に読んで欲しいなと思っていますが、私の気持ちを話すとこういう感じです。
この小説を書くにあたって一番参考にした作品は恩田陸さんの『蜂蜜と遠雷』でした。私好みの作品でありながら、好きなシーンは何度も読み返して、イメージを膨らませながら、参考にした思い出があります。
恋愛小説は昔から多く書いているので何の抵抗もなく書けるのですが、ピアノコンクールへと向かう青春ドラマという部分ではとても新鮮な感覚でした。
その他、触れていきたいところは解説の方で、もう少ししっかり書いていこうと思います。よろしければそちらもよろしくお願いします。
最後に、余談ですが小説に関しては、有料も無料も関係ないかなと私は全てとは言いませんが思っています。
有料であれば情報量があって痒い所に手が届く感動が必要みたいなイメージがあって、無料は気軽に読めるライトさが大事みたいなすみ分けが勝手に出来ている気がしてしまいます。
そういったすみ分けみたいなものもなくなって、自由な創作が広がっていって、ジャンル問わず色んな小説が受け入れられるようになればいいですね。
私はジャンルは意識せず、書きたいものを書いていますが、今回はファンタジー要素なしの、文芸作品となりました。
この作品がライト文芸かどうかは人の主観によるかと思いますが、私は絵があるかないかくらいの緩い感覚でいるので、WEB小説でも文芸作品が増えていけばいいなと思うので、これからも私なりに頑張っていきます。
それでは最後まで、お読み下さりありがとうございました。
次回作でまたお会いしましょう。
感想ありましたら、短くてもよいのでお寄せください。お待ちしてます。
少しでも楽しんでいただければ、思い出に残るところがあれば幸いです。
本作は『魔法使いと繋がる世界EP2~震災のピアニスト~』で登場した劇中劇を長編小説という形でアップグレードしたものです。
実際には原作はあるのだけど、ほとんど一から作り直すことになった長編小説というイメージで、元々劇中劇の時にあったシーンの文章も含め、ほとんど書き直す結果になり、約12万字という長編となったことも含め、執筆時間はとてもかかりました。
その代わり、書きたいことは全て集約して描くことが出来たので、とても楽しかったです。
今回、小説という形にするにあたって実写の恋愛映画のようなドラマ進行をイメージして、登場人物の人間らしさを大事に書いてきました。
私は震災当時から震災とピアノをテーマにした小説(又、ピアノを通じて勇気を与える少女のお話し)を書きたいと思ってきて、音楽を通じて繋がっていく輪というのに心惹かれました。
書く以上、細かい部分にまでテーマ性が生きる内容にしたいと思ったので、至らぬ点はありますが、しっかりプロットを組み立てて、心温まる物語となるよう書き上げさせていただきました。
今回は単行本一冊分程度の長編小説でありながら、多くのテーマは取り入れず、”震災””ラブストーリー””ピアノ””震災の後遺症”といったテーマに絞りながら、登場人物も少数にまとめて丁寧にドラマを描いていきました。
小説を書く上でテーマ性を私は大事にしているので、身近なものとしても受け止めてもらえると嬉しいですね。
一番、他にはない描き方としてこだわったのは隆之介と晶子、二人のコミュニケーションの仕方でした。
声の出せない晶子とそれを支えようとする隆之介、二人の絆が深まっていく中で、最初はタブレット端末での音声再生に始まり、公共の場でも使いやすいメールや筆談、そして顔を向かい合わせながらする口話と、その時その時の二人のコミュニケーションというものを、若い二人だからこそ、柔軟に現代の時代性と照らし合わせながら考えていきました。
私は震災という重いテーマであるからこそ、多くの人に届いてほしいなと思います。
そのために誰に見せても恥ずかしくないものを、自分なりに丁寧にピアノや恋愛といった優しく繊細で、ワクワクするものを一緒に取り入れながら書き上げてきたので、この気持ちがどうか届いてほしいなと思います。
私自身、参考にした作品はいくつもありますが、どれも志が高く、丁寧で、多くの人に見て感じて欲しいというしっかりとした意思表示がありました。
ちょっとでも、そういった作品に追い着けられればと思います。
残された人生で書きたい事、伝えたいものを我慢しても仕方ないので、多くの人に読まれたいためのジャンルやお話しに固執せず、こういった大切なことを伝えるための、感動を届けられるような作品を書けるよう頑張っていきます。
堅苦しいのは嫌ですし、気軽に読んで欲しいなと思っていますが、私の気持ちを話すとこういう感じです。
この小説を書くにあたって一番参考にした作品は恩田陸さんの『蜂蜜と遠雷』でした。私好みの作品でありながら、好きなシーンは何度も読み返して、イメージを膨らませながら、参考にした思い出があります。
恋愛小説は昔から多く書いているので何の抵抗もなく書けるのですが、ピアノコンクールへと向かう青春ドラマという部分ではとても新鮮な感覚でした。
その他、触れていきたいところは解説の方で、もう少ししっかり書いていこうと思います。よろしければそちらもよろしくお願いします。
最後に、余談ですが小説に関しては、有料も無料も関係ないかなと私は全てとは言いませんが思っています。
有料であれば情報量があって痒い所に手が届く感動が必要みたいなイメージがあって、無料は気軽に読めるライトさが大事みたいなすみ分けが勝手に出来ている気がしてしまいます。
そういったすみ分けみたいなものもなくなって、自由な創作が広がっていって、ジャンル問わず色んな小説が受け入れられるようになればいいですね。
私はジャンルは意識せず、書きたいものを書いていますが、今回はファンタジー要素なしの、文芸作品となりました。
この作品がライト文芸かどうかは人の主観によるかと思いますが、私は絵があるかないかくらいの緩い感覚でいるので、WEB小説でも文芸作品が増えていけばいいなと思うので、これからも私なりに頑張っていきます。
それでは最後まで、お読み下さりありがとうございました。
次回作でまたお会いしましょう。
感想ありましたら、短くてもよいのでお寄せください。お待ちしてます。
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初めまして、感想送って下さりありがとうございます。
しっかりとしたテーマが今作にはあったので特に情景描写やストーリーの流れを大切に書きました。
お褒めいただき嬉しいです。
一人称の方が書きやすくて得意なので隆之介も晶子も、しっかり心理描写していけたかなと思います。
応援ありがとうございます。
これからもよろしくお願いします。