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第4話 マンション攻略
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「エレベーターで下るのは危険だな。階段一択だ」
安全を確認して玄関から外に出てきた。エレベーターはまだ動いてるみたいだけど、ゾンビがお出迎えしていたら逃げ場がない。階段だな。
「上の階をまずは片付けるか」
僕のいた階は7階。このマンションは10階建てだ。上の階の方が少ないから早く片付けられる。
階段を上がってこられないように適当なバリケードも作りたい。上の階で何か見つけないとな。
「ゾンビはいないか。一つ一つの部屋を訪問するか」
ミサトちゃん達みたいに生存者がいるかもしれない。しっかりと確認していこう。
「ごめんください。誰かいませんか~」
「グルルルル」
「おっと、ゾンビか」
8階はすべての部屋にゾンビが複数体居る。後で片付けないといけないな。
「ん~。結構ゾンビだらけだな。みんな必死で帰ってきて部屋で悪化したって感じか?」
10階まで上がってすべての部屋を確認した。それぞれの部屋に一人はゾンビがいるみたいだ。扉は全部鍵がかかってるから出てはこないけど、物資は得られなかった。
「早めに物資を漁りたいところなんだけどな」
食べ物は腐るのが早い。早めに料理して冷凍したいところだ。なんて言っても僕は料理が出来ない男だからな。焼くくらいしかできないのだ。
「大家さんはマスターキーを持ってるはずだよな。大家さんは持ってなかったから部屋にあるはず……。マンションの玄関の部屋の中か」
大家さんの家はマンションの玄関を入ってすぐの扉だ。あの女ゾンビが僕に気が付いて入ってきたのを考えると玄関は開きっぱなしのはず。
本来は暗証番号を入れないと開かない自動ドアなんだけど、不具合で開きっぱなしになってるみたいだな。
「仕方ない。行ってみるか。まあ、幸いにも箒がもう一つ見つかったから柵を作れた。これでガードしながら槍でドン! と仕留めれば行けるはず」
10階の階段を上がったところに箒が放置されてた。製作スキルで木の柵を作って盾の様に使って見る予定だ。さすまたとかあればもっといいんだけどな。残念ながらまだ作れない。こうご期待だな。
「おっと、早速おいでなすった」
7階に戻って更に下ると階段にゾンビが一体。早速、新装備のお披露目だ。
「柵も縦に使えば距離取れて安全だな」
盾としてではなく縦にして使うとはうまいこと言ったな。柵のリーチは1メートル50センチほど、槍のリーチは2メートル程あるから軽々頭を貫ける。ステータスのおかげか槍を扱うのも軽々出来てる。これなら複数体来ても行けるかもな。
「って言ったそばから」
階段を下って2階にたどり着いた。2階には5体のゾンビがいて、僕に気が付くと襲い掛かってくる。階段の狭い範囲を使って1体ずつ倒していく。
体は疲れないけど、精神が疲れてくる。ゾンビでも人だったものだ。どっと疲れがやってくる。
「少し休憩しよう。ミサトちゃん達は大丈夫かな? いったん戻るか」
ミサトちゃん達も心配だし、7階に戻ることにした。2階までの安全は確認してあるから大丈夫だけど、彼女達が危険なことをする可能性もある。ちゃんと見ていてあげないと危ないよな。
「エンドウさん」
「ミサトちゃん? どうしたのそんな恰好で。もしかして外に行くつもり?」
ミサトちゃんが玄関から出てきていてリュックサックと学生カバンを持っていた。まるで夜逃げをするみたいな格好だ。
「母を探しに行こうと思って」
呑気にそんなことを言うミサトちゃん。
「ダメだ。危険だよ。下の階で僕はゾンビを倒してたんだ」
「で、でも!」
「ミカンちゃんも連れてなんて絶対に無理だ。やめなさい」
「……」
声をあげて否定すると俯いていくミサトちゃん。聞き分けのいい子であってほしいけど、危険だな。よし……
「ミカンちゃん。おうちで待っていてくれる? 少しミサトお姉ちゃんに見てほしいものがあるんだ」
「……お姉ちゃん?」
「ミカン。待っててね」
ミサトちゃんだけを連れて8階にあがる。ゾンビのいる部屋をノックして声を聞かせる。
「隣の部屋にいたゾンビと同じだろ? 声に反応して襲おうとしてくる。こんなのが沢山町にいるんだ。ミサトちゃんは退治できると思う?」
「……出来ません。でも」
「はぁ。でもって言っても死んじゃったら意味がないだろ? 今のところ生存者は僕らだけなんだ。しっかり生きていこう。ね?」
ゾンビをしっかりと認識させて言い聞かせる。渋々といった様子だけど、納得してくれたみたいで部屋に戻ってくれる。
「はぁ。危険がないように階段にバリケードを作っておくか。製作スキルをLV2にしたから固定式の柵を階段に設置っと」
製作スキルは本当に万能だ。木の棒一本で柵を建物に設置できる。
「あらら。自動ドアの間に障害物。だからゾンビが入ってきちゃってたのか」
大家さんの箒が自動ドアに挟まっている。何度も開いたり閉まったりを繰り返している自動ドア。音が少し出てるからゾンビも集まってる。
「マナになってもらいますか!」
柵を使ってゾンビを一体一体片付けていく。倒し終わるとレベルが5まで上がっていた。
遠藤 学(エンドウ マナブ)
レベル 5 (次のレベルに必要なマナ5)
筋力 5
知力 4
生活力 5
敏捷性 4
【スキル】【ポイント0】
【製作LV2】【跳躍LV2】【栽培LV1】
ーーーーーーーー
新たに跳躍のスキルのレベルをあげると6倍のジャンプが出来るようになった。本当に土管から出てくる人みたいな跳躍が出来そうだ。
ゾンビに襲われても高いところに逃げ込めるから外に行っても大丈夫かもしれないな。
「とりあえず。扉を閉めてマンションの中は安全だな」
箒を取り除いてホッと胸を撫でおろす。あとは部屋の中のゾンビを倒せば本当にマンションないは安全になる。あとは食べ物や飲み物の確保、電気なんかも確保しておかないとな。電気か……。
「地下の発電機も確認しないとな。駐車場か。開いてるだろうな」
外への道は地下駐車場にもある。そこも安全にしないと階段から上がってくる可能性もあるな。
「まずは大家さんの部屋でマスターキーの確保だな」
大家さんの部屋は鍵がされていなかった。ほんの少し掃除に外に出ていた所を襲われたみたいだ。少しのタイミングの違いであんなことになっちゃうなんて。悲しいな。
安全を確認して玄関から外に出てきた。エレベーターはまだ動いてるみたいだけど、ゾンビがお出迎えしていたら逃げ場がない。階段だな。
「上の階をまずは片付けるか」
僕のいた階は7階。このマンションは10階建てだ。上の階の方が少ないから早く片付けられる。
階段を上がってこられないように適当なバリケードも作りたい。上の階で何か見つけないとな。
「ゾンビはいないか。一つ一つの部屋を訪問するか」
ミサトちゃん達みたいに生存者がいるかもしれない。しっかりと確認していこう。
「ごめんください。誰かいませんか~」
「グルルルル」
「おっと、ゾンビか」
8階はすべての部屋にゾンビが複数体居る。後で片付けないといけないな。
「ん~。結構ゾンビだらけだな。みんな必死で帰ってきて部屋で悪化したって感じか?」
10階まで上がってすべての部屋を確認した。それぞれの部屋に一人はゾンビがいるみたいだ。扉は全部鍵がかかってるから出てはこないけど、物資は得られなかった。
「早めに物資を漁りたいところなんだけどな」
食べ物は腐るのが早い。早めに料理して冷凍したいところだ。なんて言っても僕は料理が出来ない男だからな。焼くくらいしかできないのだ。
「大家さんはマスターキーを持ってるはずだよな。大家さんは持ってなかったから部屋にあるはず……。マンションの玄関の部屋の中か」
大家さんの家はマンションの玄関を入ってすぐの扉だ。あの女ゾンビが僕に気が付いて入ってきたのを考えると玄関は開きっぱなしのはず。
本来は暗証番号を入れないと開かない自動ドアなんだけど、不具合で開きっぱなしになってるみたいだな。
「仕方ない。行ってみるか。まあ、幸いにも箒がもう一つ見つかったから柵を作れた。これでガードしながら槍でドン! と仕留めれば行けるはず」
10階の階段を上がったところに箒が放置されてた。製作スキルで木の柵を作って盾の様に使って見る予定だ。さすまたとかあればもっといいんだけどな。残念ながらまだ作れない。こうご期待だな。
「おっと、早速おいでなすった」
7階に戻って更に下ると階段にゾンビが一体。早速、新装備のお披露目だ。
「柵も縦に使えば距離取れて安全だな」
盾としてではなく縦にして使うとはうまいこと言ったな。柵のリーチは1メートル50センチほど、槍のリーチは2メートル程あるから軽々頭を貫ける。ステータスのおかげか槍を扱うのも軽々出来てる。これなら複数体来ても行けるかもな。
「って言ったそばから」
階段を下って2階にたどり着いた。2階には5体のゾンビがいて、僕に気が付くと襲い掛かってくる。階段の狭い範囲を使って1体ずつ倒していく。
体は疲れないけど、精神が疲れてくる。ゾンビでも人だったものだ。どっと疲れがやってくる。
「少し休憩しよう。ミサトちゃん達は大丈夫かな? いったん戻るか」
ミサトちゃん達も心配だし、7階に戻ることにした。2階までの安全は確認してあるから大丈夫だけど、彼女達が危険なことをする可能性もある。ちゃんと見ていてあげないと危ないよな。
「エンドウさん」
「ミサトちゃん? どうしたのそんな恰好で。もしかして外に行くつもり?」
ミサトちゃんが玄関から出てきていてリュックサックと学生カバンを持っていた。まるで夜逃げをするみたいな格好だ。
「母を探しに行こうと思って」
呑気にそんなことを言うミサトちゃん。
「ダメだ。危険だよ。下の階で僕はゾンビを倒してたんだ」
「で、でも!」
「ミカンちゃんも連れてなんて絶対に無理だ。やめなさい」
「……」
声をあげて否定すると俯いていくミサトちゃん。聞き分けのいい子であってほしいけど、危険だな。よし……
「ミカンちゃん。おうちで待っていてくれる? 少しミサトお姉ちゃんに見てほしいものがあるんだ」
「……お姉ちゃん?」
「ミカン。待っててね」
ミサトちゃんだけを連れて8階にあがる。ゾンビのいる部屋をノックして声を聞かせる。
「隣の部屋にいたゾンビと同じだろ? 声に反応して襲おうとしてくる。こんなのが沢山町にいるんだ。ミサトちゃんは退治できると思う?」
「……出来ません。でも」
「はぁ。でもって言っても死んじゃったら意味がないだろ? 今のところ生存者は僕らだけなんだ。しっかり生きていこう。ね?」
ゾンビをしっかりと認識させて言い聞かせる。渋々といった様子だけど、納得してくれたみたいで部屋に戻ってくれる。
「はぁ。危険がないように階段にバリケードを作っておくか。製作スキルをLV2にしたから固定式の柵を階段に設置っと」
製作スキルは本当に万能だ。木の棒一本で柵を建物に設置できる。
「あらら。自動ドアの間に障害物。だからゾンビが入ってきちゃってたのか」
大家さんの箒が自動ドアに挟まっている。何度も開いたり閉まったりを繰り返している自動ドア。音が少し出てるからゾンビも集まってる。
「マナになってもらいますか!」
柵を使ってゾンビを一体一体片付けていく。倒し終わるとレベルが5まで上がっていた。
遠藤 学(エンドウ マナブ)
レベル 5 (次のレベルに必要なマナ5)
筋力 5
知力 4
生活力 5
敏捷性 4
【スキル】【ポイント0】
【製作LV2】【跳躍LV2】【栽培LV1】
ーーーーーーーー
新たに跳躍のスキルのレベルをあげると6倍のジャンプが出来るようになった。本当に土管から出てくる人みたいな跳躍が出来そうだ。
ゾンビに襲われても高いところに逃げ込めるから外に行っても大丈夫かもしれないな。
「とりあえず。扉を閉めてマンションの中は安全だな」
箒を取り除いてホッと胸を撫でおろす。あとは部屋の中のゾンビを倒せば本当にマンションないは安全になる。あとは食べ物や飲み物の確保、電気なんかも確保しておかないとな。電気か……。
「地下の発電機も確認しないとな。駐車場か。開いてるだろうな」
外への道は地下駐車場にもある。そこも安全にしないと階段から上がってくる可能性もあるな。
「まずは大家さんの部屋でマスターキーの確保だな」
大家さんの部屋は鍵がされていなかった。ほんの少し掃除に外に出ていた所を襲われたみたいだ。少しのタイミングの違いであんなことになっちゃうなんて。悲しいな。
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