132 / 165
第三章 王都リナージュ
第二十八話 宮殿
しおりを挟む
「私たちは城を確保する。門の前の者たちと合流するぞ」
「了解」
「ルーク君たちはそのまま宮殿へ」
「はい」
ルナさんを石化から治して僕らはすぐにルワースさん達と合流した
ルワースさん達は門の前に待機させていた冒険者たちとお城の安全を確保するみたい。そういえばバルト様は見なかった。あの人は多分騙されていただけだと思うけど。
「マゲンはどうしよう?」
マゲンは気絶しているのでロドフに担がせている。証言も欲しいから宮殿に一緒に行こうかな。
「兄さん、びっくりしないでね」
宮殿前に着くとユアンがつぶやいた。僕はその言葉の意味を宮殿内で知ることになる。
「あら、お帰りなさい。早かったわね」
「カテジナおばさん・・」
宮殿に入るとカテジナ叔母さんが迎えてくれて。全身がツタのような物で覆われていて目は充血している。明らかにおかしい状態だ。
「カテジナさんはノーブルローズの種に侵されてしまったんだ・・・」
リビングには気絶して倒れているアルテナ様とティリス様、それに今声をあげたアリス様がいた。アリス様はカテジナ叔母さんに腕を掴まれて抵抗しながら話していた。
「ふふふ、ルーク。私はあなたにやさしくしてあげたじゃない。それなのに邪魔をするのかしら?」
「皆さん逃げて!」
宮殿のそこかしこから植物のツタが生えてきてウネウネと僕らを牽制してきた。僕は種に戻そうと試みるんだけどカテジナ叔母さんの植物は反応を示さない。
「あらあら、ルークは悪い子ね。私を倒そうとしたのかしら?でもダメよ。そんなことはさせないわ」
ツタが僕らに迫ってきて押し込んでくる、ユアンと僕がツタを押し返しているとカテジナ叔母さんはアリス様を担いで二階へと上がっていった。
「ルークとユアンはカテジナさんを私とルナさんはアルテナ様とティリス様を」
「わかったよ。お願いね」
モナーナがそういってツタを風魔法で切り裂いていく。切られたツタもビチビチと生きがよくて普通の植物じゃないのがうかがえた。
二階にあがり部屋や通路を見て回る。だけど、カテジナ叔母さんはいなかった。
「二階にはいない。ということは屋上?」
僕とユアンはそう言って屋上への階段を見た。
「やあ、ユアンにルーク君」
屋上への階段の踊り場でクレイラット様とゴルインが現れた。二人はカテジナ叔母さんと同じように全身がツタに覆われていて鎧のようになっていた。
二人の武器は同じような白く輝いている片手剣、鞘から出すと共鳴するように点滅している。宮殿の明かりは暗くてその光が強調されて見える。
「ゴルインはユアンを私がルーク君とやろう」
「はっ」
「兄さん!」
クレイラットがそういうと瞬時に僕へと剣を振り下ろした。ユアンは心配して僕へと声をかけたけどそんな心配は不要だよ。
「シャイニングすら切ってしまうのか」
「僕の月下の剣は凄いからね」
振り下ろされた光剣シャイニングを僕は根元から切り落とした。クレイラットは驚いてたじろいている。その隙に植物を操って種に戻そうと思ったんだけどやっぱりできなかった。これはどういうことなのだろう。
「クレイラット様!」
「これも負けたものの宿命、さあ私を殺すんだルーク君」
クレイラットを庇うようにゴルインが彼と僕の間に入り込んできた。別に僕は命を奪おうとは思っていないんだけど。
「とりあえず眠っていてね。隷属の首輪はあと一つあるか・・」
クレイラットとゴルインに眠りのポーションを吹きかける。強力なタイプなので当分起きれないはず。とりあえず隷属の首輪をクレイラットに装着しておこう。ゴルインを抑えるのはクレイラットにしてもらえば大丈夫だろう。
「クレイラット様に何をした!」
「貴様ら許さんぞ」
ゴルインと一緒に僕に絡んできた騎士たちが屋上から降りてきてまたまた絡んできた。クレイラット達と同じようにツタが鎧のように体を覆っている。このツタはなんなんだろう?
「ユアン少し下がって。全員眠らせるよ」
これ以上時間かせがれてもいいことなさそうだから騎士たちは全員眠らせます。下手に戦闘して殺してしまったら目も当てられないからね。騎士たちはそのまま階段に転がっていく、ツタの鎧のおかげでけがはしていない・・と思う。
「この上にカテジナ叔母さんが・・」
「シャラも見ていないよ」
そういえばそうだ。玄関にもいなかったし、どうしたんだろうか?
「ロドフは大丈夫?重い?」
「アウン!」
いつまでもマゲンを持ってもらっているのも悪いけど致し方ないか。ロドフは大丈夫そうだしね。
僕らは屋上へと向かった。
屋上に着くとシャラとカテジナ叔母さんそれにバルト様が立っていた。
「了解」
「ルーク君たちはそのまま宮殿へ」
「はい」
ルナさんを石化から治して僕らはすぐにルワースさん達と合流した
ルワースさん達は門の前に待機させていた冒険者たちとお城の安全を確保するみたい。そういえばバルト様は見なかった。あの人は多分騙されていただけだと思うけど。
「マゲンはどうしよう?」
マゲンは気絶しているのでロドフに担がせている。証言も欲しいから宮殿に一緒に行こうかな。
「兄さん、びっくりしないでね」
宮殿前に着くとユアンがつぶやいた。僕はその言葉の意味を宮殿内で知ることになる。
「あら、お帰りなさい。早かったわね」
「カテジナおばさん・・」
宮殿に入るとカテジナ叔母さんが迎えてくれて。全身がツタのような物で覆われていて目は充血している。明らかにおかしい状態だ。
「カテジナさんはノーブルローズの種に侵されてしまったんだ・・・」
リビングには気絶して倒れているアルテナ様とティリス様、それに今声をあげたアリス様がいた。アリス様はカテジナ叔母さんに腕を掴まれて抵抗しながら話していた。
「ふふふ、ルーク。私はあなたにやさしくしてあげたじゃない。それなのに邪魔をするのかしら?」
「皆さん逃げて!」
宮殿のそこかしこから植物のツタが生えてきてウネウネと僕らを牽制してきた。僕は種に戻そうと試みるんだけどカテジナ叔母さんの植物は反応を示さない。
「あらあら、ルークは悪い子ね。私を倒そうとしたのかしら?でもダメよ。そんなことはさせないわ」
ツタが僕らに迫ってきて押し込んでくる、ユアンと僕がツタを押し返しているとカテジナ叔母さんはアリス様を担いで二階へと上がっていった。
「ルークとユアンはカテジナさんを私とルナさんはアルテナ様とティリス様を」
「わかったよ。お願いね」
モナーナがそういってツタを風魔法で切り裂いていく。切られたツタもビチビチと生きがよくて普通の植物じゃないのがうかがえた。
二階にあがり部屋や通路を見て回る。だけど、カテジナ叔母さんはいなかった。
「二階にはいない。ということは屋上?」
僕とユアンはそう言って屋上への階段を見た。
「やあ、ユアンにルーク君」
屋上への階段の踊り場でクレイラット様とゴルインが現れた。二人はカテジナ叔母さんと同じように全身がツタに覆われていて鎧のようになっていた。
二人の武器は同じような白く輝いている片手剣、鞘から出すと共鳴するように点滅している。宮殿の明かりは暗くてその光が強調されて見える。
「ゴルインはユアンを私がルーク君とやろう」
「はっ」
「兄さん!」
クレイラットがそういうと瞬時に僕へと剣を振り下ろした。ユアンは心配して僕へと声をかけたけどそんな心配は不要だよ。
「シャイニングすら切ってしまうのか」
「僕の月下の剣は凄いからね」
振り下ろされた光剣シャイニングを僕は根元から切り落とした。クレイラットは驚いてたじろいている。その隙に植物を操って種に戻そうと思ったんだけどやっぱりできなかった。これはどういうことなのだろう。
「クレイラット様!」
「これも負けたものの宿命、さあ私を殺すんだルーク君」
クレイラットを庇うようにゴルインが彼と僕の間に入り込んできた。別に僕は命を奪おうとは思っていないんだけど。
「とりあえず眠っていてね。隷属の首輪はあと一つあるか・・」
クレイラットとゴルインに眠りのポーションを吹きかける。強力なタイプなので当分起きれないはず。とりあえず隷属の首輪をクレイラットに装着しておこう。ゴルインを抑えるのはクレイラットにしてもらえば大丈夫だろう。
「クレイラット様に何をした!」
「貴様ら許さんぞ」
ゴルインと一緒に僕に絡んできた騎士たちが屋上から降りてきてまたまた絡んできた。クレイラット達と同じようにツタが鎧のように体を覆っている。このツタはなんなんだろう?
「ユアン少し下がって。全員眠らせるよ」
これ以上時間かせがれてもいいことなさそうだから騎士たちは全員眠らせます。下手に戦闘して殺してしまったら目も当てられないからね。騎士たちはそのまま階段に転がっていく、ツタの鎧のおかげでけがはしていない・・と思う。
「この上にカテジナ叔母さんが・・」
「シャラも見ていないよ」
そういえばそうだ。玄関にもいなかったし、どうしたんだろうか?
「ロドフは大丈夫?重い?」
「アウン!」
いつまでもマゲンを持ってもらっているのも悪いけど致し方ないか。ロドフは大丈夫そうだしね。
僕らは屋上へと向かった。
屋上に着くとシャラとカテジナ叔母さんそれにバルト様が立っていた。
10
お気に入りに追加
5,627
あなたにおすすめの小説

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます
まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。
貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。
そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。
☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。
☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。

Sランク昇進を記念して追放された俺は、追放サイドの令嬢を助けたことがきっかけで、彼女が押しかけ女房のようになって困る!
仁徳
ファンタジー
シロウ・オルダーは、Sランク昇進をきっかけに赤いバラという冒険者チームから『スキル非所持の無能』とを侮蔑され、パーティーから追放される。
しかし彼は、異世界の知識を利用して新な魔法を生み出すスキル【魔学者】を使用できるが、彼はそのスキルを隠し、無能を演じていただけだった。
そうとは知らずに、彼を追放した赤いバラは、今までシロウのサポートのお陰で強くなっていたことを知らずに、ダンジョンに挑む。だが、初めての敗北を経験したり、その後借金を背負ったり地位と名声を失っていく。
一方自由になったシロウは、新な町での冒険者活動で活躍し、一目置かれる存在となりながら、追放したマリーを助けたことで惚れられてしまう。手料理を振る舞ったり、背中を流したり、それはまるで押しかけ女房だった!
これは、チート能力を手に入れてしまったことで、無能を演じたシロウがパーティーを追放され、その後ソロとして活躍して無双すると、他のパーティーから追放されたエルフや魔族といった様々な追放少女が集まり、いつの間にかハーレムパーティーを結成している物語!

僕だけレベル1~レベルが上がらず無能扱いされた僕はパーティーを追放された。実は神様の不手際だったらしく、お詫びに最強スキルをもらいました~
いとうヒンジ
ファンタジー
ある日、イチカ・シリルはパーティーを追放された。
理由は、彼のレベルがいつまでたっても「1」のままだったから。
パーティーメンバーで幼馴染でもあるキリスとエレナは、ここぞとばかりにイチカを罵倒し、邪魔者扱いする。
友人だと思っていた幼馴染たちに無能扱いされたイチカは、失意のまま家路についた。
その夜、彼は「カミサマ」を名乗る少女と出会い、自分のレベルが上がらないのはカミサマの所為だったと知る。
カミサマは、自身の不手際のお詫びとしてイチカに最強のスキルを与え、これからは好きに生きるようにと助言した。
キリスたちは力を得たイチカに仲間に戻ってほしいと懇願する。だが、自分の気持ちに従うと決めたイチカは彼らを見捨てて歩き出した。
最強のスキルを手に入れたイチカ・シリルの新しい冒険者人生が、今幕を開ける。

屋台飯! いらない子認定されたので、旅に出たいと思います。
彩世幻夜
ファンタジー
母が死にました。
父が連れてきた継母と異母弟に家を追い出されました。
わー、凄いテンプレ展開ですね!
ふふふ、私はこの時を待っていた!
いざ行かん、正義の旅へ!
え? 魔王? 知りませんよ、私は勇者でも聖女でも賢者でもありませんから。
でも……美味しいは正義、ですよね?
2021/02/19 第一部完結
2021/02/21 第二部連載開始
2021/05/05 第二部完結

最遅で最強のレベルアップ~経験値1000分の1の大器晩成型探索者は勤続10年目10度目のレベルアップで覚醒しました!~
ある中管理職
ファンタジー
勤続10年目10度目のレベルアップ。
人よりも貰える経験値が極端に少なく、年に1回程度しかレベルアップしない32歳の主人公宮下要は10年掛かりようやくレベル10に到達した。
すると、ハズレスキル【大器晩成】が覚醒。
なんと1回のレベルアップのステータス上昇が通常の1000倍に。
チートスキル【ステータス上昇1000】を得た宮下はこれをきっかけに、今まで出会う事すら想像してこなかったモンスターを討伐。
探索者としての知名度や地位を一気に上げ、勤めていた店は討伐したレアモンスターの肉と素材の販売で大繁盛。
万年Fランクの【永遠の新米おじさん】と言われた宮下の成り上がり劇が今幕を開ける。
間違い召喚! 追い出されたけど上位互換スキルでらくらく生活
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕は20歳独身、名は小日向 連(こひなた れん)うだつの上がらないダメ男だ
ひょんなことから異世界に召喚されてしまいました。
間違いで召喚された為にステータスは最初見えない状態だったけどネットのネタバレ防止のように背景をぼかせば見えるようになりました。
多分不具合だとおもう。
召喚した女と王様っぽいのは何も持っていないと言って僕をポイ捨て、なんて世界だ。それも元の世界には戻せないらしい、というか戻さないみたいだ。
そんな僕はこの世界で苦労すると思ったら大間違い、王シリーズのスキルでウハウハ、製作で人助け生活していきます
◇
四巻が販売されました!
今日から四巻の範囲がレンタルとなります
書籍化に伴い一部ウェブ版と違う箇所がございます
追加場面もあります
よろしくお願いします!
一応191話で終わりとなります
最後まで見ていただきありがとうございました
コミカライズもスタートしています
毎月最初の金曜日に更新です
お楽しみください!
【完結】実はチートの転生者、無能と言われるのに飽きて実力を解放する
エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング1位獲得作品!!】
最強スキル『適応』を与えられた転生者ジャック・ストロングは16歳。
戦士になり、王国に潜む悪を倒すためのユピテル英才学園に入学して3ヶ月がたっていた。
目立たないために実力を隠していたジャックだが、学園長から次のテストで成績がよくないと退学だと脅され、ついに実力を解放していく。
ジャックのライバルとなる個性豊かな生徒たち、実力ある先生たちにも注目!!
彼らのハチャメチャ学園生活から目が離せない!!
※小説家になろう、カクヨム、エブリスタでも投稿中
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる