108 / 165
第三章 王都リナージュ
第四話 バルト王
しおりを挟む
「やっと着いた~」
「この馬車でこれだけ時間がかかるとは・・人族たちは広い領地をもっているんですね」
僕が長旅にため息をついているとルナさんが感心して話した。エルフは村ごと、移動して暮らしているから領地という考えはないみたい。それも長寿の考えなのかもしれないね。
王都リナージュの門に着いてティリス様とゼッバスチャンが衛兵の人に顔を見せると馬車はそのまま街に入れてもらえた。王族の人だとわかった衛兵さん達は片膝をついて馬車を見送ってる。ティリス様は本当に王族なんだね。少しだけ疑っていました。
王都に入るとそこには王城へと続く大通りが広がって左右に商店が並んでいた。商店の前にも屋台の店が並んでいて行き交う人達が買い物をしている。それでも馬車が二台交差できるほどの大通りででっかい街なのが伺える。
「このまま馬車で行って大丈夫?ミスリーの事、何か言われないかな?」
「すでに王城には知らせてある。大丈夫だ。王都まで来ると従魔の馬車は一年に一回は見る。従魔が珍しいのは確かだがそれほど勘繰られはしないですよ」
従魔が引いている馬車の心配をしたんだけど大丈夫なようです。このまま、王城へと向かう事にしました。
大通りを通ると結構、ミスリーを見る人が多くいます。ゼッバスチャンに御者を任せているのでそれほど気にならないみたいだけど物珍しいのは変わりないみたい。
王城前の門に着くと再度、衛兵にティリス様が声をかけた。門は静かに開いていって僕たちを通していく。
「城に入るぞ。ついてくれば大丈夫よ」
ティリス様はゼッバスチャンに抱えられて馬車から降りるとそう言って城に入っていった。僕たちもついていって中に入る。
城に入ると赤い絨毯が一直線に敷かれて左右の壁には肖像画が飾られている。その一つ一つがまるで生きているようにリアルでちょっと怖かった。一定間隔に鎧が置いてあるのも何だかこわいです。
「お父様に挨拶に行くわよ。それにノーブルローズ様の話もしなくちゃ。きっと協力してくれる」
ティリス様は頬を緩ませて話した。お父様、バルト様に会えるのが嬉しいのかもしれない。ティリス様は大人ぶっているけどまだまだ子供なんだね。
「お父様、ティリスが帰ってきましたわ」
「おお、ティリスおかえり」
一直線の通路を歩いて行くと吹き抜けの広間が広がった。吹き抜けの階段を三階まで昇って入ってきた扉の正面の部屋に入るとティリス様が走り出して男の人に抱きついた。男の人は王冠をかぶっていて王様だという事がわかる。
「ティリス、この方々は?」
「旅をしていたら面白い方がいたの。だから、私の従者にしようと思って連れてきたのよ」
そういえば、何で孤児院に来ていたのかきいていませんでした。そう言う事だったんだね。何だか騙された気分。
「ティリスの従者にか・・、名は何と申す?」
「僕はルークです。こちらはモナーナ、それにこっちがルナさんです」
バルト様が僕達を順々に見て名前を訪ねてきた。僕が紹介していくと頷いて聞いてくれた。
「ルーク?どこかで聞いたような」
「お父様。それでルーク達はある物を探しているの」
「あるもの?」
バルト様は僕の名を聞いて首をかしげている。するとティリス様が早速ノーブルローズ様の事を話し出した。バルト様は興味深く頷いてる。
「世界樹がこの王都に?」
「王都かどうかは分からないみたいなの。ワインプールから見て王都の方角なんだってよ」
「ふむ」
ティリス様の話を聞いてバルト様が考え込んでいる。何か心当たりがあるのかもしれない。
「そういえば、アルテナが花を買ったと言っていたな。私もその花を見たがとても綺麗だったぞ。花だというのに何というか儚さが無くて力強さを感じた」
「お母様が?」
ティリス様のお母様という事は王妃様って事だよね。世界樹なので花と関係しているのかわからないんだけど、レインが地面に生えていないとか言っていたのでそういった物に関係しているかもしれない。調べる必要はありそうだね。
「お母様はどちらに?」
「あの花を塔の頂上に飾ってあるんだが、花を買ってから毎日三時間は花につきっきりだ。少しおかしいと思って調べさせたのだが、何もわからなくてな。困っていたんだが、まさかしてその世界樹と関係しているのか?」
「わかりませんけど調べる必要はありそうです」
「そうか・・・ティリス、頼めるか?」
「はい、お父様!」
アルテナ様は花を愛でるあまり、時間を忘れてしまっているようでバルト様も心配していたみたい。バルト様にお願いされてティリス様はすっごい笑顔で喜んでる。
「今、丁度アルテナは塔に行っているはずだ。調べるついでにアルテナの様子を見てきてくれないか?」
「わかりました」
バルト様は今度は僕を見てお願いしてきた。僕は即答した。ノーブルローズ様の痕跡はそれしかないと思うからね。その花を枝で調べてノーブルローズ様かそうじゃないかを調べないといけないから返事は考える必要もなかった。
「塔はこっちよ。ついてきて」
「ティリス様そんなに急がなくても」
「何言ってるの、お母様が花にたぶらかされてるかも知れないじゃない。急ぐのよ」
僕たちはティリス様の走っていった後をついて行く。バルト様はその姿を見て笑っていました。我が子が元気に走っている姿を見て喜んでいるようだった。
「この馬車でこれだけ時間がかかるとは・・人族たちは広い領地をもっているんですね」
僕が長旅にため息をついているとルナさんが感心して話した。エルフは村ごと、移動して暮らしているから領地という考えはないみたい。それも長寿の考えなのかもしれないね。
王都リナージュの門に着いてティリス様とゼッバスチャンが衛兵の人に顔を見せると馬車はそのまま街に入れてもらえた。王族の人だとわかった衛兵さん達は片膝をついて馬車を見送ってる。ティリス様は本当に王族なんだね。少しだけ疑っていました。
王都に入るとそこには王城へと続く大通りが広がって左右に商店が並んでいた。商店の前にも屋台の店が並んでいて行き交う人達が買い物をしている。それでも馬車が二台交差できるほどの大通りででっかい街なのが伺える。
「このまま馬車で行って大丈夫?ミスリーの事、何か言われないかな?」
「すでに王城には知らせてある。大丈夫だ。王都まで来ると従魔の馬車は一年に一回は見る。従魔が珍しいのは確かだがそれほど勘繰られはしないですよ」
従魔が引いている馬車の心配をしたんだけど大丈夫なようです。このまま、王城へと向かう事にしました。
大通りを通ると結構、ミスリーを見る人が多くいます。ゼッバスチャンに御者を任せているのでそれほど気にならないみたいだけど物珍しいのは変わりないみたい。
王城前の門に着くと再度、衛兵にティリス様が声をかけた。門は静かに開いていって僕たちを通していく。
「城に入るぞ。ついてくれば大丈夫よ」
ティリス様はゼッバスチャンに抱えられて馬車から降りるとそう言って城に入っていった。僕たちもついていって中に入る。
城に入ると赤い絨毯が一直線に敷かれて左右の壁には肖像画が飾られている。その一つ一つがまるで生きているようにリアルでちょっと怖かった。一定間隔に鎧が置いてあるのも何だかこわいです。
「お父様に挨拶に行くわよ。それにノーブルローズ様の話もしなくちゃ。きっと協力してくれる」
ティリス様は頬を緩ませて話した。お父様、バルト様に会えるのが嬉しいのかもしれない。ティリス様は大人ぶっているけどまだまだ子供なんだね。
「お父様、ティリスが帰ってきましたわ」
「おお、ティリスおかえり」
一直線の通路を歩いて行くと吹き抜けの広間が広がった。吹き抜けの階段を三階まで昇って入ってきた扉の正面の部屋に入るとティリス様が走り出して男の人に抱きついた。男の人は王冠をかぶっていて王様だという事がわかる。
「ティリス、この方々は?」
「旅をしていたら面白い方がいたの。だから、私の従者にしようと思って連れてきたのよ」
そういえば、何で孤児院に来ていたのかきいていませんでした。そう言う事だったんだね。何だか騙された気分。
「ティリスの従者にか・・、名は何と申す?」
「僕はルークです。こちらはモナーナ、それにこっちがルナさんです」
バルト様が僕達を順々に見て名前を訪ねてきた。僕が紹介していくと頷いて聞いてくれた。
「ルーク?どこかで聞いたような」
「お父様。それでルーク達はある物を探しているの」
「あるもの?」
バルト様は僕の名を聞いて首をかしげている。するとティリス様が早速ノーブルローズ様の事を話し出した。バルト様は興味深く頷いてる。
「世界樹がこの王都に?」
「王都かどうかは分からないみたいなの。ワインプールから見て王都の方角なんだってよ」
「ふむ」
ティリス様の話を聞いてバルト様が考え込んでいる。何か心当たりがあるのかもしれない。
「そういえば、アルテナが花を買ったと言っていたな。私もその花を見たがとても綺麗だったぞ。花だというのに何というか儚さが無くて力強さを感じた」
「お母様が?」
ティリス様のお母様という事は王妃様って事だよね。世界樹なので花と関係しているのかわからないんだけど、レインが地面に生えていないとか言っていたのでそういった物に関係しているかもしれない。調べる必要はありそうだね。
「お母様はどちらに?」
「あの花を塔の頂上に飾ってあるんだが、花を買ってから毎日三時間は花につきっきりだ。少しおかしいと思って調べさせたのだが、何もわからなくてな。困っていたんだが、まさかしてその世界樹と関係しているのか?」
「わかりませんけど調べる必要はありそうです」
「そうか・・・ティリス、頼めるか?」
「はい、お父様!」
アルテナ様は花を愛でるあまり、時間を忘れてしまっているようでバルト様も心配していたみたい。バルト様にお願いされてティリス様はすっごい笑顔で喜んでる。
「今、丁度アルテナは塔に行っているはずだ。調べるついでにアルテナの様子を見てきてくれないか?」
「わかりました」
バルト様は今度は僕を見てお願いしてきた。僕は即答した。ノーブルローズ様の痕跡はそれしかないと思うからね。その花を枝で調べてノーブルローズ様かそうじゃないかを調べないといけないから返事は考える必要もなかった。
「塔はこっちよ。ついてきて」
「ティリス様そんなに急がなくても」
「何言ってるの、お母様が花にたぶらかされてるかも知れないじゃない。急ぐのよ」
僕たちはティリス様の走っていった後をついて行く。バルト様はその姿を見て笑っていました。我が子が元気に走っている姿を見て喜んでいるようだった。
91
あなたにおすすめの小説
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)
神様、ありがとう! 2度目の人生は破滅経験者として
たぬきち25番
ファンタジー
流されるままに生きたノルン伯爵家の領主レオナルドは貢いだ女性に捨てられ、領政に失敗、全てを失い26年の生涯を自らの手で終えたはずだった。
だが――気が付くと時間が巻き戻っていた。
一度目では騙されて振られた。
さらに自分の力不足で全てを失った。
だが過去を知っている今、もうみじめな思いはしたくない。
※他サイト様にも公開しております。
※※皆様、ありがとう! HOTランキング1位に!!読んで下さって本当にありがとうございます!!※※
※※皆様、ありがとう! 完結ランキング(ファンタジー・SF部門)1位に!!読んで下さって本当にありがとうございます!!※※
凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
死んだはずの貴族、内政スキルでひっくり返す〜辺境村から始める復讐譚〜
のらねこ吟醸
ファンタジー
帝国の粛清で家族を失い、“死んだことにされた”名門貴族の青年は、
偽りの名を与えられ、最果ての辺境村へと送り込まれた。
水も農具も未来もない、限界集落で彼が手にしたのは――
古代遺跡の力と、“俺にだけ見える内政スキル”。
村を立て直し、仲間と絆を築きながら、
やがて帝国の陰謀に迫り、家を滅ぼした仇と対峙する。
辺境から始まる、ちょっぴりほのぼの(?)な村興しと、
静かに進む策略と復讐の物語。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
赤ん坊なのに【試練】がいっぱい! 僕は【試練】で大きくなれました
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕の名前はジーニアス
優しい両親のもとで生まれた僕は小さな村で暮らすこととなりました
お父さんは村の村長みたいな立場みたい
お母さんは病弱で家から出れないほど
二人を助けるとともに僕は異世界を楽しんでいきます
ーーーーー
この作品は大変楽しく書けていましたが
49話で終わりとすることにいたしました
完結はさせようと思いましたが次をすぐに書きたい
そんな欲求に屈してしまいましたすみません
神の加護を受けて異世界に
モンド
ファンタジー
親に言われるまま学校や塾に通い、卒業後は親の進める親族の会社に入り、上司や親の進める相手と見合いし、結婚。
その後馬車馬のように働き、特別好きな事をした覚えもないまま定年を迎えようとしている主人公、あとわずか数日の会社員生活でふと、何かに誘われるように会社を無断で休み、海の見える高台にある、神社に立ち寄った。
そこで野良犬に噛み殺されそうになっていた狐を助けたがその際、野良犬に喉笛を噛み切られその命を終えてしまうがその時、神社から不思議な光が放たれ新たな世界に生まれ変わる、そこでは自分の意思で何もかもしなければ生きてはいけない厳しい世界しかし、生きているという実感に震える主人公が、力強く生きるながら信仰と奇跡にに導かれて神に至る物語。
【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます
まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。
貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。
そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。
☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。
☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる