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第二章 黒煙
第十一話 力を誇示したい人達
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ワティスさんとのパイプが出来て僕は少し安心した。商人の人と関わり合えれば売り買いも簡単だからね。エリントスで売っていた装飾品関係は卸さないけど、あれを卸すとまた目立っちゃいそうだしこの街の装飾品を売っている店に怒られちゃうもんね。
僕はギルドにやってきた。日課の掃除の依頼を受けに来ました。
「おいおい、なんか臭くねえか?」
えっ、何だろう。変なにおいするかな?匂いを嗅いでみたけどこれと言って臭くないと思うけど。
ギルドに入ると入口すぐの壁に設置されていたベンチに座る冒険者の一人が大きな声で呟いてる。それを聞いた同じベンチに座ってる人達がニヤニヤとしている。何だか嫌な感じ。
「ああ、くせえくせえ。1レベルの匂いがするぜ」
「おっとくせえと思ったら、1レベルでエリントスを救ったとかいうデマ流してるルーク君じゃねえか」
「・・・」
ええ、僕の情報がワインプールまで流れてるの?最初にギルドに来た時は反応なかったから大丈夫だと思ったのに。
「おいおい、英雄様は俺達なんか眼中にないってか?」
「無視とはいい御身分だな~」
この人達は僕をいじめたいみたい、ジグとザグみたいに僕は無視する事にしました。
「おじさん達だ~れ?」
無視しようと思ったらクコが反応してしまった。若干怒っているように感じる。
「あ~、何だ~」
クコに睨みを利かせる冒険者、子供を威嚇するなんて人として終わってるね。まあ、クコは黒煙龍なので大丈夫だろうけど。
「おい、こいつはワティスの所の」
「ん?ああ、あの盗賊に身ぐるみはがされて両親が殺されたとか言うガキか」
お、やっぱり、結構ワティスさんは有名みたい。
「ワティスの所と仲良くなって取り入ろうとしてるって事か、浅ましいな~英雄さんよ~」
何がそんなに面白くないのかわからない、この人達は何か嫌な事でもあったのかな?いつもならアレイストさんが来てくれるんだけど、周りを見る限りアレイストさんはいないみたい。たぶん、アレイストさんが前回いたから絡んでこなかったのかも。
どうしよう、この人達をのしてしまうと目立ってしまう。
「お前はいつまで無視してんだ!」
「わっ」
いつまでも声を出さない僕に苛立ちを募らせた坊主頭の男が僕へと木の棒を振り下ろしてきた。僕は目を瞑ってしまう。
「ぐあっ」
「ええっ」
目を開くと坊主頭が吹っ飛ばされて壁に穴を作った。僕の手には木の棒が・・・僕っていつから達人になったの?
「この野郎、やりやがったな」
坊主頭の仲間が武器を取り出してきた。流石に刃物を取り出すのはよくないよ。
「そこまでだ」
ギルドの奥から赤い羽根がついた帽子を被った髭のダンディーな男の人が現れた。明らかに強者の風貌です。
「ギルマス・・・」
絡んできた冒険者が呟く。赤い羽根帽子の男の人は帽子をクイッとさせて冒険者に武器をしまわせる。
「君が”1”ルーク君か」
凄んで僕に詰め寄るギルドマスターさん、凄い圧を感じる。
「さっきの投げは噂にたがわない技だったよ」
ギルマスにそう言われて僕は首を傾げる。目を瞑っていたので自分が何をしたのかわからないんだよね。
剣術スキル7にもなると敵の攻撃をオートカウンターしてしまう、坊主頭の男が死ななかったのはルークが何も持っていなかったおかげである。
もしもルークが手に紙や木の棒なんかを持っていたら坊主頭の男は死んでいただろう。達人は敵の武器も自分の武器として使ってしまう、坊主頭の武器はオートカウンターによってルークに奪われたのだった。
「ギルマスが完全装備になってるぞ」
「たぶん、あの1ルークを試そうとしてんじゃねえか?」
コソコソと話す声が聞こえてくる。まさか、
「不肖ながらレッドソードの異名を持つ私と模擬戦をしてもらえないだろうか?」
「・・・」
思った通り模擬戦を申し込まれてしまいました。僕は掃除の依頼をもらいに来ただけなのに。
「すいません、僕は1レベルなのであなたと戦ったらたぶん、死んでしまいます」
「聞いていた通りの反応だ。自分の強さを誇示せず驕らない。まさに英雄としてふさわしい。ますます、腕を見てみたい」
僕の反応に輝かんばかりの目で迫ってきた。どうすりゃいいの?
「ルークお兄ちゃん、やってあげなよ」
「クコ、何をいってるんだよ」
僕が悩んでいるとクコが僕にやるように促してきた。必要な時以外、僕は力を誇示したくないよ。
「ダメダメ・・・掃除の依頼をください」
ギルドマスターとクコを無視して僕は受付に座って依頼をもらった。受付嬢さんも驚いてたけど素直にくれました。こういう時は断る事も必要だよね。誰でも相手にしてたらきりがないし。
こういった状況になれてきたルークはスルースキルを手に入れた。
「おい、本当に行ってしまうのか。私の立場は?」
「面白くないの~」
「ちょっとクコ、素に戻ってるよ」
完全装備のギルドマスターが何かいってるけど僕はそのまま外へと逃げていきます。
全く冒険者の人って言うのはなんでこうも強さを誇示したがる人ばっかなんだろう。今度はアレイストさんがいるかいないか確認してから入ろう。
僕はギルドにやってきた。日課の掃除の依頼を受けに来ました。
「おいおい、なんか臭くねえか?」
えっ、何だろう。変なにおいするかな?匂いを嗅いでみたけどこれと言って臭くないと思うけど。
ギルドに入ると入口すぐの壁に設置されていたベンチに座る冒険者の一人が大きな声で呟いてる。それを聞いた同じベンチに座ってる人達がニヤニヤとしている。何だか嫌な感じ。
「ああ、くせえくせえ。1レベルの匂いがするぜ」
「おっとくせえと思ったら、1レベルでエリントスを救ったとかいうデマ流してるルーク君じゃねえか」
「・・・」
ええ、僕の情報がワインプールまで流れてるの?最初にギルドに来た時は反応なかったから大丈夫だと思ったのに。
「おいおい、英雄様は俺達なんか眼中にないってか?」
「無視とはいい御身分だな~」
この人達は僕をいじめたいみたい、ジグとザグみたいに僕は無視する事にしました。
「おじさん達だ~れ?」
無視しようと思ったらクコが反応してしまった。若干怒っているように感じる。
「あ~、何だ~」
クコに睨みを利かせる冒険者、子供を威嚇するなんて人として終わってるね。まあ、クコは黒煙龍なので大丈夫だろうけど。
「おい、こいつはワティスの所の」
「ん?ああ、あの盗賊に身ぐるみはがされて両親が殺されたとか言うガキか」
お、やっぱり、結構ワティスさんは有名みたい。
「ワティスの所と仲良くなって取り入ろうとしてるって事か、浅ましいな~英雄さんよ~」
何がそんなに面白くないのかわからない、この人達は何か嫌な事でもあったのかな?いつもならアレイストさんが来てくれるんだけど、周りを見る限りアレイストさんはいないみたい。たぶん、アレイストさんが前回いたから絡んでこなかったのかも。
どうしよう、この人達をのしてしまうと目立ってしまう。
「お前はいつまで無視してんだ!」
「わっ」
いつまでも声を出さない僕に苛立ちを募らせた坊主頭の男が僕へと木の棒を振り下ろしてきた。僕は目を瞑ってしまう。
「ぐあっ」
「ええっ」
目を開くと坊主頭が吹っ飛ばされて壁に穴を作った。僕の手には木の棒が・・・僕っていつから達人になったの?
「この野郎、やりやがったな」
坊主頭の仲間が武器を取り出してきた。流石に刃物を取り出すのはよくないよ。
「そこまでだ」
ギルドの奥から赤い羽根がついた帽子を被った髭のダンディーな男の人が現れた。明らかに強者の風貌です。
「ギルマス・・・」
絡んできた冒険者が呟く。赤い羽根帽子の男の人は帽子をクイッとさせて冒険者に武器をしまわせる。
「君が”1”ルーク君か」
凄んで僕に詰め寄るギルドマスターさん、凄い圧を感じる。
「さっきの投げは噂にたがわない技だったよ」
ギルマスにそう言われて僕は首を傾げる。目を瞑っていたので自分が何をしたのかわからないんだよね。
剣術スキル7にもなると敵の攻撃をオートカウンターしてしまう、坊主頭の男が死ななかったのはルークが何も持っていなかったおかげである。
もしもルークが手に紙や木の棒なんかを持っていたら坊主頭の男は死んでいただろう。達人は敵の武器も自分の武器として使ってしまう、坊主頭の武器はオートカウンターによってルークに奪われたのだった。
「ギルマスが完全装備になってるぞ」
「たぶん、あの1ルークを試そうとしてんじゃねえか?」
コソコソと話す声が聞こえてくる。まさか、
「不肖ながらレッドソードの異名を持つ私と模擬戦をしてもらえないだろうか?」
「・・・」
思った通り模擬戦を申し込まれてしまいました。僕は掃除の依頼をもらいに来ただけなのに。
「すいません、僕は1レベルなのであなたと戦ったらたぶん、死んでしまいます」
「聞いていた通りの反応だ。自分の強さを誇示せず驕らない。まさに英雄としてふさわしい。ますます、腕を見てみたい」
僕の反応に輝かんばかりの目で迫ってきた。どうすりゃいいの?
「ルークお兄ちゃん、やってあげなよ」
「クコ、何をいってるんだよ」
僕が悩んでいるとクコが僕にやるように促してきた。必要な時以外、僕は力を誇示したくないよ。
「ダメダメ・・・掃除の依頼をください」
ギルドマスターとクコを無視して僕は受付に座って依頼をもらった。受付嬢さんも驚いてたけど素直にくれました。こういう時は断る事も必要だよね。誰でも相手にしてたらきりがないし。
こういった状況になれてきたルークはスルースキルを手に入れた。
「おい、本当に行ってしまうのか。私の立場は?」
「面白くないの~」
「ちょっとクコ、素に戻ってるよ」
完全装備のギルドマスターが何かいってるけど僕はそのまま外へと逃げていきます。
全く冒険者の人って言うのはなんでこうも強さを誇示したがる人ばっかなんだろう。今度はアレイストさんがいるかいないか確認してから入ろう。
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