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第一章 始まり
第三十一話 昼下がりの噴水広場
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「あ~んにゃ」
「あ、あ~ん」
ニャムさんに連れられて街の中央の噴水広場に来た。
噴水広場は噴水を囲うようにベンチが設置されている。街の人達の憩いの場だ。
「美味しいにゃ?」
「おいしいですけど、恥ずかしいから自分で食べますよ」
「ダメにゃ、今日はお姉さんに甘えるにゃ」
いつもよりも優しいニャムさんはそう言って食べやすいようにナイフで切り分けたパンにハムを挟んで僕の口に運んだ。
白いパンはとても珍しくて高価な物なんだけど、それを何の抵抗もなくくれるなんてニャムさんは太っ腹だな~。保存に適した黒いパンと比べて劣化の早い白いパンは高価なんだ、白いパンはそのまま食べられるけど黒いパンはシチューなどに浸して食べないと噛めないくらい堅い、ニャムさんの持ってきたパンはとても柔らかくてモチモチしてる。
「このパンはこの街の一番人気のパン屋さんの物にゃ、毎朝すぐに売り切れちゃうから買うの大変だったにゃ」
毎日いい匂いがすると思ったらパン屋さんの匂いだったみたい。人気なのは食べてわかる、すっごく美味しいからね。
「今日はお休みだからお昼から飲むにゃ」
「一本いっちゃうんですか?」
「ニャムはたしなむ程度にゃ、ルークは飲むにゃ?」
正直僕はお酒が苦手だ。カテジナ叔母さんがお酒を飲んで帰ってくると大体不機嫌だったのが原因。ユアンがいなかったらあれには耐えられなかったと思う。
成人してからもそんなに経ってないし、飲む機会もなかったから口にしなかったけど今日初めて飲んでみようかな~。
「飲んだことないので今日は飲んでみようかな」
「可愛いにゃ~、はい、どうぞ」
木のコップに注がれたワイン。エリントスではワインが主流でエールはそれほど出回っていない。理由としては二点、隣町でワインが多く作られるので安価で手に入る、小麦は主にパンに使うのでお酒よりもパンを作るようにしているからだ。
「美味しいですね。渋めのブドウジュースみたいです」
「そうにゃ、ちょっとこのワインは玄人には甘いと言われてるにゃ。でも、初心者にはこれくらいが丁度いいにゃ」
僕の感想にワインを飲みながら話すニャムさん。
昼下がりの噴水広場でワインを飲んで過ごす。
こんな贅沢、村じゃできなかった。水の落ちる音はいつも洗濯物からしたたる水の音でこんな落ち着いた音じゃなかった。やっぱり隠居生活が一番いいとしみじみ思うルークであった。
「ありゃ、一本開けちゃったにゃ」
気が付けば二人で一本とパン一斤ほどを食べきってしまった。
「お腹いっぱいですね」
「ルークは結構お酒強いにゃ~」
そう言えば、ニャムさんよりも飲んでたのにそれほど酔いが回ってないような気がする。初めて飲むのでよくわからないけど。ニャムさんは結構酔ってるようで頬が赤くなってる。
「ちょっと飲み過ぎちゃったかにゃ~」
「大丈夫ですか?」
僕にもたれかかるニャムさん、目が座っていて今にも目を瞑ってしまいそうになってる。
「家まで送りますよ」
そう言うとニャムさんは無言で指さした。ニャムさんの家は小鳥のさえずり亭の方向とは逆の方向の一軒家、この街に一軒家を持っているのに驚いた。
「扉の鍵はありますか?」
「これにゃ」
家の前に着いてニャムさんから鍵を受け取った。ニャムさんは一人で立てないみたいで僕はニャムさんの肩を持ちながら扉を開けた。
「着きましたよ」
「ありがとうにゃ~、大好きにゃ」
ニャムさんは微笑んで僕の頬にキスをした。ルークはカテジナ叔母さんを思い出した。カテジナも偶にではあるが酔って帰ってきた時、ユアンやルークにこういったキスをしていた。感慨深く頬を抑えたルークはニャムをベッドに寝かせて布団をかぶせてあげると部屋を見回した。
「綺麗な部屋だな~、とと、まじまじとみたら悪いよね。ニャムさん、またギルドで~」
ベッドに寝かせつけると僕はそそくさと家を後にした。戸締りの為に鍵は作ってしまったけど今度スペアとして渡そう。
「あれ、もう帰るんですか?」
「ええ、メイさん!」
鍵をかけて帰ろうと噴水広場の方へと歩いていると正面からメイさんが出てきた。メイさんは不思議そうに首を傾げている。
「ニャムさんとは恋仲ではないのですか?」
「ええ!違いますよ。知り合いってだけです。1レベルの僕に恋なんておこがましいじゃないですか」
僕になびくなんて変わり者いないよ。モナーナは自分を助けてくれた事で誤解しているだけさ。そう、僕は1レベルなんだから。
「何でそこで1レベルが出てくるかわかりませんけど、十分あなたは魅力的な人ですよ。容姿だけでも」
こんな僕にメイさんはお世辞を言ってくれる。村では可愛いなんて言われた事がないから基準はわからないけどユアンや隣の家のユンと比べると雲泥の差なのはわかってる。ジグとザグよりは顔は整ってるとは思うけど魅力があるかといわれるとわからない。
「お世辞でも嬉しいです」
「・・・まあ、そんな事はいいんですよ。それよりも用事が済んだのでしたら先ほどの武器や防具のお話に」
「ルーク!」
メイさんが話しを戻そうとした時、モナーナが僕の名前を呼びながら駆けてきた。
「小鳥のさえずり亭にいると思ったらニャムとお昼を食べに言ったって聞いて・・・ニャムは?」
「ニャムさんなら寝ちゃったから家に寝かせてきたよ」
「そう・・」
モナーナはニャムさんと仲良しになって呼び捨てにしてる。何だか女の子同士の呼び捨てっていいなと思って微笑ましいです。
「それでモナーナは僕に何か用があったんじゃ?」
「あっ、そうだった。お店に飾ってるボーンアーマーを売ってくれって冒険者の人が来てて・・・非売品ですっていったんだけど」
ボーンアーマーのボンチャンは装備すると目立つので装備する機会がなくなっちゃったんだ、今じゃミスリーもいるしね。だからモナーナ魔道具店に飾ってるんだけど魔道具店だし防具を売ると防具屋さんに迷惑がかかりそうだから非売品にしておいたんだよね。
「一緒にきてよ」
「わかったよ~」
「やっぱり、作ってたんですね」
「あっ・・・」
やっぱり、隠し通せる物じゃないみたいです。僕はうなだれながらモナーナと一緒にモナーナ魔道具店へ向かった。
「あ、あ~ん」
ニャムさんに連れられて街の中央の噴水広場に来た。
噴水広場は噴水を囲うようにベンチが設置されている。街の人達の憩いの場だ。
「美味しいにゃ?」
「おいしいですけど、恥ずかしいから自分で食べますよ」
「ダメにゃ、今日はお姉さんに甘えるにゃ」
いつもよりも優しいニャムさんはそう言って食べやすいようにナイフで切り分けたパンにハムを挟んで僕の口に運んだ。
白いパンはとても珍しくて高価な物なんだけど、それを何の抵抗もなくくれるなんてニャムさんは太っ腹だな~。保存に適した黒いパンと比べて劣化の早い白いパンは高価なんだ、白いパンはそのまま食べられるけど黒いパンはシチューなどに浸して食べないと噛めないくらい堅い、ニャムさんの持ってきたパンはとても柔らかくてモチモチしてる。
「このパンはこの街の一番人気のパン屋さんの物にゃ、毎朝すぐに売り切れちゃうから買うの大変だったにゃ」
毎日いい匂いがすると思ったらパン屋さんの匂いだったみたい。人気なのは食べてわかる、すっごく美味しいからね。
「今日はお休みだからお昼から飲むにゃ」
「一本いっちゃうんですか?」
「ニャムはたしなむ程度にゃ、ルークは飲むにゃ?」
正直僕はお酒が苦手だ。カテジナ叔母さんがお酒を飲んで帰ってくると大体不機嫌だったのが原因。ユアンがいなかったらあれには耐えられなかったと思う。
成人してからもそんなに経ってないし、飲む機会もなかったから口にしなかったけど今日初めて飲んでみようかな~。
「飲んだことないので今日は飲んでみようかな」
「可愛いにゃ~、はい、どうぞ」
木のコップに注がれたワイン。エリントスではワインが主流でエールはそれほど出回っていない。理由としては二点、隣町でワインが多く作られるので安価で手に入る、小麦は主にパンに使うのでお酒よりもパンを作るようにしているからだ。
「美味しいですね。渋めのブドウジュースみたいです」
「そうにゃ、ちょっとこのワインは玄人には甘いと言われてるにゃ。でも、初心者にはこれくらいが丁度いいにゃ」
僕の感想にワインを飲みながら話すニャムさん。
昼下がりの噴水広場でワインを飲んで過ごす。
こんな贅沢、村じゃできなかった。水の落ちる音はいつも洗濯物からしたたる水の音でこんな落ち着いた音じゃなかった。やっぱり隠居生活が一番いいとしみじみ思うルークであった。
「ありゃ、一本開けちゃったにゃ」
気が付けば二人で一本とパン一斤ほどを食べきってしまった。
「お腹いっぱいですね」
「ルークは結構お酒強いにゃ~」
そう言えば、ニャムさんよりも飲んでたのにそれほど酔いが回ってないような気がする。初めて飲むのでよくわからないけど。ニャムさんは結構酔ってるようで頬が赤くなってる。
「ちょっと飲み過ぎちゃったかにゃ~」
「大丈夫ですか?」
僕にもたれかかるニャムさん、目が座っていて今にも目を瞑ってしまいそうになってる。
「家まで送りますよ」
そう言うとニャムさんは無言で指さした。ニャムさんの家は小鳥のさえずり亭の方向とは逆の方向の一軒家、この街に一軒家を持っているのに驚いた。
「扉の鍵はありますか?」
「これにゃ」
家の前に着いてニャムさんから鍵を受け取った。ニャムさんは一人で立てないみたいで僕はニャムさんの肩を持ちながら扉を開けた。
「着きましたよ」
「ありがとうにゃ~、大好きにゃ」
ニャムさんは微笑んで僕の頬にキスをした。ルークはカテジナ叔母さんを思い出した。カテジナも偶にではあるが酔って帰ってきた時、ユアンやルークにこういったキスをしていた。感慨深く頬を抑えたルークはニャムをベッドに寝かせて布団をかぶせてあげると部屋を見回した。
「綺麗な部屋だな~、とと、まじまじとみたら悪いよね。ニャムさん、またギルドで~」
ベッドに寝かせつけると僕はそそくさと家を後にした。戸締りの為に鍵は作ってしまったけど今度スペアとして渡そう。
「あれ、もう帰るんですか?」
「ええ、メイさん!」
鍵をかけて帰ろうと噴水広場の方へと歩いていると正面からメイさんが出てきた。メイさんは不思議そうに首を傾げている。
「ニャムさんとは恋仲ではないのですか?」
「ええ!違いますよ。知り合いってだけです。1レベルの僕に恋なんておこがましいじゃないですか」
僕になびくなんて変わり者いないよ。モナーナは自分を助けてくれた事で誤解しているだけさ。そう、僕は1レベルなんだから。
「何でそこで1レベルが出てくるかわかりませんけど、十分あなたは魅力的な人ですよ。容姿だけでも」
こんな僕にメイさんはお世辞を言ってくれる。村では可愛いなんて言われた事がないから基準はわからないけどユアンや隣の家のユンと比べると雲泥の差なのはわかってる。ジグとザグよりは顔は整ってるとは思うけど魅力があるかといわれるとわからない。
「お世辞でも嬉しいです」
「・・・まあ、そんな事はいいんですよ。それよりも用事が済んだのでしたら先ほどの武器や防具のお話に」
「ルーク!」
メイさんが話しを戻そうとした時、モナーナが僕の名前を呼びながら駆けてきた。
「小鳥のさえずり亭にいると思ったらニャムとお昼を食べに言ったって聞いて・・・ニャムは?」
「ニャムさんなら寝ちゃったから家に寝かせてきたよ」
「そう・・」
モナーナはニャムさんと仲良しになって呼び捨てにしてる。何だか女の子同士の呼び捨てっていいなと思って微笑ましいです。
「それでモナーナは僕に何か用があったんじゃ?」
「あっ、そうだった。お店に飾ってるボーンアーマーを売ってくれって冒険者の人が来てて・・・非売品ですっていったんだけど」
ボーンアーマーのボンチャンは装備すると目立つので装備する機会がなくなっちゃったんだ、今じゃミスリーもいるしね。だからモナーナ魔道具店に飾ってるんだけど魔道具店だし防具を売ると防具屋さんに迷惑がかかりそうだから非売品にしておいたんだよね。
「一緒にきてよ」
「わかったよ~」
「やっぱり、作ってたんですね」
「あっ・・・」
やっぱり、隠し通せる物じゃないみたいです。僕はうなだれながらモナーナと一緒にモナーナ魔道具店へ向かった。
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