10 / 43
第一章
第10話 レベルアップ
しおりを挟む
「ゴブリンゴブリン。どこですか~」
森に入ってニカが楽しそうに歌ってる。
「ニカ、そろそろ警戒していこう」
「は~い」
森深くまで入ってきたところでニカに声をかける。流石にそろそろ警戒しないといけないだろう。
「いないな~」
「いないな~……ん? ニカ!?」
「え?」
少し歩いているとニカが声をもらす。すると木の影がゆらっと揺れる。その影がなんだかわからなかったけど、何かがニカに向かって飛んできたものだから、ニカを庇うと背中に鈍い痛みが走った。
ゴトッと地面に落ちるものを見るとこん棒が転がっていた。
「ハヤト兄ちゃん!」
「大丈夫。全然痛くないよ。それよりも剣を構えて」
「はい!」
心配するニカに忠告すると剣を抜いて返事をする。こん棒の飛んできた方向を見据えていると木陰から緑の小人がよだれを垂らして現れた。
「ゴブリン!」
想っていた通りのゴブリンの姿に思わず名前を叫んでしまう。
ゴブリンはその声にびっくりして後ろに倒れてしりもちをつく。圧倒的弱者感、これは余裕っぽいな。
「隙あり!」
「ギャ!?」
しりもちをついている隙にニカが切りかかる。ニカの剣が何の抵抗もなくゴブリンの頭を両断。ドロップアイテムを残して消えていった。
「やった~!」
「ニカ凄いな~」
「えへへ」
喜ぶニカの頭を撫でて褒める。嬉しそうに目を細めてる。
ニカは結構ネズミで鍛えられたみたいで難なく戦えてるな。僕も見習わないとな。
「ハヤト兄ちゃん! 次が来たよ!」
ニカが視線を向ける先にゴブリンが5匹も現れた。全員こん棒を持っていてやる気満々だ。
「僕が先に行く。援護して」
「はい!」
ニカからもらった短剣と更に買い足した剣を両手に持って切り込む。先頭のゴブリンを切り伏せると続けて二匹目も屠る。
ニカも続いて切り込んでくると三匹、四匹と難なく絶命させていく。
「これで終わりだ!」
生き残った最後の一匹もこん棒ごと切り伏せ屠ると他と同じようにドロップアイテムを落として消えていく。
そして、声が聞こえてきた。
『レベルが上がりました』
この世界ではパーティーシステムがあるのかわからないけど、ニカの倒した魔物でも経験値をもらっている気がする。そうしないとスライムとゴブリン三匹の経験値でレベルが上がったことになるから簡単すぎると思う。
4レベルになったからと言って特別変わったことはないみたいだ。異世界商店みたいなスキルが手に入ると嬉しいんだけどな。
『二刀流を習得しました』
おっと、そうか、二刀流で攻撃したのはこれが初めてだった。これで更に貴重なスキルが手に入ったな。
スライムみたいな魔法しか効かない魔物と会うこともあるだろうから魔法も覚えたいところだ。
ニカのお父さんが魔法使いだったとか言っていたけど、魔導書みたいなものはないのかな? あればそれで魔法を覚えたいんだけどな。
「ゴブリンさんも弱かったね」
「ん~、そうだね。まあ、ニカが強いってことかもよ」
「えへへ、そうかな?」
ニカの呟きに同意して褒めると嬉しそうに照れてる。ネズミみたいに逃げの一手じゃないのは恐怖だったけど、動きも遅いし先手を取れば余裕。これなら他の魔物も行けるかもな。
そんな考えを巡らしていると変な匂いが立ち込めてきた。
「ん? 変な匂いだな。路地や下水とはまた違った匂いだ」
路地とかのゴミの匂いとは違った匂い。森には似つかわしくない匂いに鼻を摘まむ。ニカも真似して摘まんでる。僕と違うのは楽しそうってところだ。
「オォォォォ」
「な、なんだ!」
変な唸り声が聞こえてきて声のする方に向かうと真っ黒な人が声をあげていた。
「グール!?」
「ええ、あれが?」
ニカの声に気付かされる。ゾンビと同じくらい有名な魔物の一種だ。人の死体を放置すると出来るってゲームの本に書いてあった。この世界もそんな感じかな?
「この近くにお墓はないと思うから、流れてきたのかな?」
ニカが呟くと僕は考え込む。
やっぱり、人の死体からグールになる傾向なのかもしれない。でも、お墓に入れても出てくるんじゃ防ぎようがないよな~。
「お墓は土葬?」
「え? うん。普通そうでしょ?」
「そ、そっか」
疑問を投げかけるとさも当たり前といった様子に答えてくれた。ということは特別お祈りをしたりとかはしていないみたいだな。そりゃ、ゾンビやグールになるな。
「お兄ちゃんどうする? グールはゾンビの上位種だから結構強いと思うよ」
「グールのが強いのか……。噛まれたら僕らもあれになるのかな?」
地球の知識ではだいたいそうだ。噛まれたら感染してゾンビになる。こっちではどうなのかな。かなり怖いんですけど。
「僕らがグールに? なにそれ、聞いたことないよ。毒にはなるらしいけど」
「そ、そうなのか。よかった」
「ハヤト兄ちゃん変なの~。噛まれて魔物の仲間になってたら今頃世界はグールだらけになってると思うよ」
ふむ、ニカに笑われてしまった。そうか、あのゲームの世界はおかしな世界なんだな。なんだかホッとしたぞ。
「じゃあ、毒消しポーションを準備して」
「やるんだね!」
「ああ、一匹なら試す価値はある」
早くレベル上げたいし、グールの実力を見ることもこの後のことを考えると必要だろう。魔物の1ランク上の強さを見せてもらおう。
「はっ!」
こちらに気づいたグールが近づいてくるとニカが剣を振り下ろす。
ゾンビ特有のゆっくりとした動きなので簡単に剣が当たった。
「グオォォォ」
「えっ!?」
「ニカ! 危ない!」
剣が確かにグールの腕を切り落とした。だけど、グールはそんなこと気にも留めずにニカに食いつこうとしてくる。
僕はすかさずグールの胴体を横なぎに切りつけてグールを二つに両断した。
「ハヤト兄ちゃんありがとう」
「ああ。凄い生命力だな」
「オォォォォ」
ニカのお礼に答えてグールを見やる。
上半身と下半身に分かれているって言うのにまだ僕らへと手を伸ばしてくる。ネズミやゴブリンなんかよりも魔物って感じがするよ。正直怖い。
「HPが続く限り消えないのかな?」
「そうかもね。それか頭を破壊しない限りかもな」
ニカの言葉に考え込んで答える。
この手の魔物って頭が弱点のはず、大体の生き物は頭を破壊すれば死ぬだろう。
「よし。やっぱり頭だな」
グールの頭を切りつけると死体が消えていく。ドロップアイテムはグールの着ていた服の切れ端と魔石だった。グールの魔石はゴブリン達よりは高いだろうな。
「よし、とりあえず報告に戻ろう」
「うん!」
ドロップアイテムを回収してニカに声をかける。元気に答えたニカと並んで帰路にたつ。
町はすぐそこ、なんの問題もなく帰れる。
森に入ってニカが楽しそうに歌ってる。
「ニカ、そろそろ警戒していこう」
「は~い」
森深くまで入ってきたところでニカに声をかける。流石にそろそろ警戒しないといけないだろう。
「いないな~」
「いないな~……ん? ニカ!?」
「え?」
少し歩いているとニカが声をもらす。すると木の影がゆらっと揺れる。その影がなんだかわからなかったけど、何かがニカに向かって飛んできたものだから、ニカを庇うと背中に鈍い痛みが走った。
ゴトッと地面に落ちるものを見るとこん棒が転がっていた。
「ハヤト兄ちゃん!」
「大丈夫。全然痛くないよ。それよりも剣を構えて」
「はい!」
心配するニカに忠告すると剣を抜いて返事をする。こん棒の飛んできた方向を見据えていると木陰から緑の小人がよだれを垂らして現れた。
「ゴブリン!」
想っていた通りのゴブリンの姿に思わず名前を叫んでしまう。
ゴブリンはその声にびっくりして後ろに倒れてしりもちをつく。圧倒的弱者感、これは余裕っぽいな。
「隙あり!」
「ギャ!?」
しりもちをついている隙にニカが切りかかる。ニカの剣が何の抵抗もなくゴブリンの頭を両断。ドロップアイテムを残して消えていった。
「やった~!」
「ニカ凄いな~」
「えへへ」
喜ぶニカの頭を撫でて褒める。嬉しそうに目を細めてる。
ニカは結構ネズミで鍛えられたみたいで難なく戦えてるな。僕も見習わないとな。
「ハヤト兄ちゃん! 次が来たよ!」
ニカが視線を向ける先にゴブリンが5匹も現れた。全員こん棒を持っていてやる気満々だ。
「僕が先に行く。援護して」
「はい!」
ニカからもらった短剣と更に買い足した剣を両手に持って切り込む。先頭のゴブリンを切り伏せると続けて二匹目も屠る。
ニカも続いて切り込んでくると三匹、四匹と難なく絶命させていく。
「これで終わりだ!」
生き残った最後の一匹もこん棒ごと切り伏せ屠ると他と同じようにドロップアイテムを落として消えていく。
そして、声が聞こえてきた。
『レベルが上がりました』
この世界ではパーティーシステムがあるのかわからないけど、ニカの倒した魔物でも経験値をもらっている気がする。そうしないとスライムとゴブリン三匹の経験値でレベルが上がったことになるから簡単すぎると思う。
4レベルになったからと言って特別変わったことはないみたいだ。異世界商店みたいなスキルが手に入ると嬉しいんだけどな。
『二刀流を習得しました』
おっと、そうか、二刀流で攻撃したのはこれが初めてだった。これで更に貴重なスキルが手に入ったな。
スライムみたいな魔法しか効かない魔物と会うこともあるだろうから魔法も覚えたいところだ。
ニカのお父さんが魔法使いだったとか言っていたけど、魔導書みたいなものはないのかな? あればそれで魔法を覚えたいんだけどな。
「ゴブリンさんも弱かったね」
「ん~、そうだね。まあ、ニカが強いってことかもよ」
「えへへ、そうかな?」
ニカの呟きに同意して褒めると嬉しそうに照れてる。ネズミみたいに逃げの一手じゃないのは恐怖だったけど、動きも遅いし先手を取れば余裕。これなら他の魔物も行けるかもな。
そんな考えを巡らしていると変な匂いが立ち込めてきた。
「ん? 変な匂いだな。路地や下水とはまた違った匂いだ」
路地とかのゴミの匂いとは違った匂い。森には似つかわしくない匂いに鼻を摘まむ。ニカも真似して摘まんでる。僕と違うのは楽しそうってところだ。
「オォォォォ」
「な、なんだ!」
変な唸り声が聞こえてきて声のする方に向かうと真っ黒な人が声をあげていた。
「グール!?」
「ええ、あれが?」
ニカの声に気付かされる。ゾンビと同じくらい有名な魔物の一種だ。人の死体を放置すると出来るってゲームの本に書いてあった。この世界もそんな感じかな?
「この近くにお墓はないと思うから、流れてきたのかな?」
ニカが呟くと僕は考え込む。
やっぱり、人の死体からグールになる傾向なのかもしれない。でも、お墓に入れても出てくるんじゃ防ぎようがないよな~。
「お墓は土葬?」
「え? うん。普通そうでしょ?」
「そ、そっか」
疑問を投げかけるとさも当たり前といった様子に答えてくれた。ということは特別お祈りをしたりとかはしていないみたいだな。そりゃ、ゾンビやグールになるな。
「お兄ちゃんどうする? グールはゾンビの上位種だから結構強いと思うよ」
「グールのが強いのか……。噛まれたら僕らもあれになるのかな?」
地球の知識ではだいたいそうだ。噛まれたら感染してゾンビになる。こっちではどうなのかな。かなり怖いんですけど。
「僕らがグールに? なにそれ、聞いたことないよ。毒にはなるらしいけど」
「そ、そうなのか。よかった」
「ハヤト兄ちゃん変なの~。噛まれて魔物の仲間になってたら今頃世界はグールだらけになってると思うよ」
ふむ、ニカに笑われてしまった。そうか、あのゲームの世界はおかしな世界なんだな。なんだかホッとしたぞ。
「じゃあ、毒消しポーションを準備して」
「やるんだね!」
「ああ、一匹なら試す価値はある」
早くレベル上げたいし、グールの実力を見ることもこの後のことを考えると必要だろう。魔物の1ランク上の強さを見せてもらおう。
「はっ!」
こちらに気づいたグールが近づいてくるとニカが剣を振り下ろす。
ゾンビ特有のゆっくりとした動きなので簡単に剣が当たった。
「グオォォォ」
「えっ!?」
「ニカ! 危ない!」
剣が確かにグールの腕を切り落とした。だけど、グールはそんなこと気にも留めずにニカに食いつこうとしてくる。
僕はすかさずグールの胴体を横なぎに切りつけてグールを二つに両断した。
「ハヤト兄ちゃんありがとう」
「ああ。凄い生命力だな」
「オォォォォ」
ニカのお礼に答えてグールを見やる。
上半身と下半身に分かれているって言うのにまだ僕らへと手を伸ばしてくる。ネズミやゴブリンなんかよりも魔物って感じがするよ。正直怖い。
「HPが続く限り消えないのかな?」
「そうかもね。それか頭を破壊しない限りかもな」
ニカの言葉に考え込んで答える。
この手の魔物って頭が弱点のはず、大体の生き物は頭を破壊すれば死ぬだろう。
「よし。やっぱり頭だな」
グールの頭を切りつけると死体が消えていく。ドロップアイテムはグールの着ていた服の切れ端と魔石だった。グールの魔石はゴブリン達よりは高いだろうな。
「よし、とりあえず報告に戻ろう」
「うん!」
ドロップアイテムを回収してニカに声をかける。元気に答えたニカと並んで帰路にたつ。
町はすぐそこ、なんの問題もなく帰れる。
15
お気に入りに追加
1,830
あなたにおすすめの小説
フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ
25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。
目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。
ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。
しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。
ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。
そんな主人公のゆったり成長期!!
『異世界庭付き一戸建て』を相続した仲良し兄妹は今までの不幸にサヨナラしてスローライフを満喫できる、はず?
釈 余白(しやく)
ファンタジー
HOT 1位!ファンタジー 3位! ありがとうございます!
父親が不慮の事故で死亡したことで最後の肉親を失い残された高校生の小村雷人(こむら らいと)と小学生の真琴(まこと)の兄妹が聞かされたのは、父が家を担保に金を借りていたという絶望の事実だった。慣れ親しんだ自宅から早々の退去が必要となった二人は家の中で金目の物を探す。
その結果見つかったのは、僅かな現金に空の預金通帳といくつかの宝飾品、そして家の権利書と見知らぬ文字で書かれた書類くらいだった。謎の書類には祖父のサインが記されていたが内容は読めず、頼みの綱は挟まれていた弁護士の名刺だけだ。
最後の希望とも言える名刺の電話番号へ連絡した二人は、やってきた弁護士から契約書の内容を聞かされ唖然とする。それは祖父が遺産として残した『異世界トラス』にある土地と建物を孫へ渡すというものだった。もちろん現地へ行かなければ遺産は受け取れないが。兄妹には他に頼れるものがなく、思い切って異世界へと赴き新生活をスタートさせるのだった。
その他、多数投稿しています!
https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/398438394
アイテムボックスの最も冴えた使い方~チュートリアル1億回で最強になったが、実力隠してアイテムボックス内でスローライフしつつ駄竜とたわむれる~
うみ
ファンタジー
「アイテムボックス発動 収納 自分自身!」
これしかないと思った!
自宅で休んでいたら突然異世界に拉致され、邪蒼竜と名乗る強大なドラゴンを前にして絶対絶命のピンチに陥っていたのだから。
奴に言われるがままステータスと叫んだら、アイテムボックスというスキルを持っていることが分かった。
得た能力を使って何とかピンチを逃れようとし、思いついたアイデアを咄嗟に実行に移したんだ。
直後、俺の体はアイテムボックスの中に入り、難を逃れることができた。
このまま戻っても捻りつぶされるだけだ。
そこで、アイテムボックスの中は時間が流れないことを利用し、チュートリアルバトルを繰り返すこと1億回。ついにレベルがカンストする。
アイテムボックスの外に出た俺はドラゴンの角を折り、危機を脱する。
助けた竜の巫女と共に彼女の村へ向かうことになった俺だったが――。
ラストダンジョンをクリアしたら異世界転移! バグもそのままのゲームの世界は僕に優しいようだ
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕の名前はランカ。
女の子と言われてしまう程可愛い少年。
アルステードオンラインというVRゲームにはまってラストダンジョンをクリア。
仲間たちはみんな現実世界に帰るけれど、僕は嫌いな現実には帰りたくなかった。
そんな時、アルステードオンラインの神、アルステードが僕の前に現れた
願っても叶わない異世界転移をすることになるとは思わなかったな~
地獄の手違いで殺されてしまったが、閻魔大王が愛猫と一緒にネット環境付きで異世界転生させてくれました。
克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作、面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります!
高橋翔は地獄の官吏のミスで寿命でもないのに殺されてしまった。だが流石に地獄の十王達だった。配下の失敗にいち早く気付き、本来なら地獄の泰広王(不動明王)だけが初七日に審理する場に、十王全員が勢揃いして善後策を協議する事になった。だが、流石の十王達でも、配下の失敗に気がつくのに六日掛かっていた、高橋翔の身体は既に焼かれて灰となっていた。高橋翔は閻魔大王たちを相手に交渉した。現世で残されていた寿命を異世界で全うさせてくれる事。どのような異世界であろうと、異世界間ネットスーパーを利用して元の生活水準を保証してくれる事。死ぬまでに得ていた貯金と家屋敷、死亡保険金を保証して異世界で使えるようにする事。更には異世界に行く前に地獄で鍛錬させてもらう事まで要求し、権利を勝ち取った。そのお陰で異世界では楽々に生きる事ができた。
好色一代勇者 〜ナンパ師勇者は、ハッタリと機転で窮地を切り抜ける!〜(アルファポリス版)
朽縄咲良
ファンタジー
【HJ小説大賞2020後期1次選考通過作品(ノベルアッププラスにて)】
バルサ王国首都チュプリの夜の街を闊歩する、自称「天下無敵の色事師」ジャスミンが、自分の下半身の不始末から招いたピンチ。その危地を救ってくれたラバッテリア教の大教主に誘われ、神殿の下働きとして身を隠す。
それと同じ頃、バルサ王国東端のダリア山では、最近メキメキと発展し、王国の平和を脅かすダリア傭兵団と、王国最強のワイマーレ騎士団が激突する。
ワイマーレ騎士団の圧勝かと思われたその時、ダリア傭兵団団長シュダと、謎の老女が戦場に現れ――。
ジャスミンは、口先とハッタリと機転で、一筋縄ではいかない状況を飄々と渡り歩いていく――!
天下無敵の色事師ジャスミン。
新米神官パーム。
傭兵ヒース。
ダリア傭兵団団長シュダ。
銀の死神ゼラ。
復讐者アザレア。
…………
様々な人物が、徐々に絡まり、収束する……
壮大(?)なハイファンタジー!
*表紙イラストは、澄石アラン様から頂きました! ありがとうございます!
・小説家になろう、ノベルアッププラスにも掲載しております(一部加筆・補筆あり)。
器用さんと頑張り屋さんは異世界へ 〜魔剣の正しい作り方〜
白銀六花
ファンタジー
理科室に描かれた魔法陣。
光を放つ床に目を瞑る器用さんと頑張り屋さん。
目を開いてみればそこは異世界だった!
魔法のある世界で赤ちゃん並みの魔力を持つ二人は武器を作る。
あれ?武器作りって楽しいんじゃない?
武器を作って素手で戦う器用さんと、武器を振るって無双する頑張り屋さんの異世界生活。
なろうでも掲載中です。
好き勝手スローライフしていただけなのに伝説の英雄になってしまった件~異世界転移させられた先は世界最凶の魔境だった~
狐火いりす@商業作家
ファンタジー
事故でショボ死した主人公──星宮なぎさは神によって異世界に転移させられる。
そこは、Sランク以上の魔物が当たり前のように闊歩する世界最凶の魔境だった。
「せっかく手に入れた第二の人生、楽しみつくさねぇともったいねぇだろ!」
神様の力によって【創造】スキルと最強フィジカルを手に入れたなぎさは、自由気ままなスローライフを始める。
露天風呂付きの家を建てたり、倒した魔物でおいしい料理を作ったり、美人な悪霊を仲間にしたり、ペットを飼ってみたり。
やりたいことをやって好き勝手に生きていく。
なぜか人類未踏破ダンジョンを攻略しちゃったり、ペットが神獣と幻獣だったり、邪竜から目をつけられたりするけど、細かいことは気にしない。
人類最強の主人公がただひたすら好き放題生きていたら伝説になってしまった、そんなほのぼのギャグコメディ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる