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第一章
第47話 ダンジョン内にて
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「宝箱の中に宝石と鍵があったよ」
みんなで鍵を探すってことになって一時間ほどたった。リーシャが宝箱をもって報告してくる。
無事に見つかったのはいいんだけど、アルテナ様がまだ目覚めない。
「アルテナ大丈夫かな?」
心配そうに彼女の頭を撫でるブルームちゃん。アルテナ様が目覚めなくなって三日になる。普通は三日も食べなかったらもっと痩せてしまうものだけど、彼女はずっと健康なまま。
僕のスキルのおかげって言うのもあるけど、それでも不自然に健康だ。魔法みたいな力を感じる。
「どうするかね……」
「ふむ、扉の向こうでは罠が待っておるだろう。何か策を考えておかんとな」
鍵も見つかっていつでもダンジョンを抜けられる。そんな状況でステインが考え込んでるとワジソンも同じように考え込む。
わざわざ罠が敷かれてる扉を通らなくてもいいと思うんだけどね。
「ん、入ってきた扉は開いても出られないと思う。あの高さを登るのは無理」
「ああ、そうか……」
ルラナの言葉に思い出す。僕らが入ってきたダンジョンの入口は縦穴。かなりの高さを落ちて入ったんだよね。みんなの強化をしたことで僕は気絶しちゃったんだ。見てみなくちゃわからないけど、登れるとは到底思えない高さのはず。
ドラッグ達は国境への近道として使っていたっぽいけど、魔族の奴らなら普通に登れるだろうな。飛べる可能性もあるしね。そういえば、ルラナは飛べたよね。
「僕だけなら飛べるから行けると思うけど、みんなを運ぶなんてできないよ……」
ルラナを見ながら考え込んでると彼が首を傾げて言って来た。僕の考えを察したんだろうな。華奢なルラナも僕のスキルで強くなってるから大丈夫だと思うけどな。魔法による浮遊は別物なのかな?
「引き返せればそうしたんだけどね……」
「ん? ミーシャどうした?」
「入ってきた入口を見に行ってみたんだけど、扉自体なかった~」
入ってきた方向から歩いてくるミーシャ。ステインが声をかけると驚きの答えが返ってきた。
どうやら、入口がなくなってるみたいだ。
「行くしかないってことか。まあ、ディアボロスと戦った時よりは絶望感薄いな」
「そうだね。だってヒューイがそのディアボロスをもってるんだもんね」
ステインが諦めて声をあげるとリーシャが微笑んでくれる。確かにどんな罠があってもドラッグ達なら大丈夫だよな~。ステイン達で勝てるレベルだしね。
『おかしな人間』
「ん? ディアボロス?」
楽観的に考えているとディアボロスが声を駆けてきた。珍しいな。いつもは何も言わないのにな。
『お前の力は物体にも効果がある』
「物体?」
『そうだ。私との戦いで石を投げてきただろう。通常でそれがダメージになるはずがないのだ』
ディアボロスの言葉に首を傾げてると説明してくれる。
そういえば、料理もレベルが上がっていたっけ、でも、それがどうしたんだろう?
『まだわからないのか? 準備をするといっていただろう?』
「……ああ! そうか。みんなの武器や防具を?」
『そうゆうことだおかしな人間』
なるほど、ディアボロスの言葉に納得して頷く。物体を強化できるならみんなの武器や防具も強化できる。
ボルテックでみんなの武器を作った時に初めてなのにドントさんに褒められたのはこのことだったのかな。
でも、自分で作ったものを更に強化できるとは限らないな。まあ、試してみるけど。
「みんな、装備を脱いでくれる?」
『ええ!?』
みんな驚いて声をあげる。どうしたんだろう? ディアボロスの声が聞こえなかったのかな?
「きゅ、急にどうしたの?」
恥ずかしそうに身を隠すリーシャ。ミーシャ同じように真似してるのを見て僕は説明する。
「な~んだ、ディアボロスが助言したのか~。ヒューイが獣になったのかと思った~」
「おいおい、俺達もいるんだからそりゃねえだろ。ってまさかそっちのけもあるんじゃねえだろうな?」
ミーシャの声にステインが真面目に答えてる。その答えに呆れてしまう。二人を無視して最初に装備を手渡してくれたルラナの装備を強化していく。
本と外套、どちらも柔らかい素材だけど、強化できるのかな?
『チャージという技法を学んだだろう。それと同じように集中するんだ』
「集中……」
両手に本と外套をもってスキルとマナを意識していく。僕の手から流れていくマナ、両手から物体へと移っていく。マナが収まるとルラナに返す。
「ありがと……。何か変わった?」
見た目には変化がわからない。
「じゃあ試してみようか」
「え? ああ!?」
ミーシャがニヒッと笑みを浮かべるとルラナの本を奪う。本を地面に放ると大きな岩で叩きつけた。予想だにもしない行動にルラナと僕らはドン引き。
「僕の魔法書~~!!」
「お姉ちゃん! なんてことを!!」
涙目で叫ぶルラナ、リーシャがおもいッきり怒ってくれてるけど、ミーシャは何食わぬ顔で岩を持ち上げる。本は無傷ですぐにルラナが持ち抱える。
「よ、よかった~」
「ヒューイが強化したんだから大丈夫に決まってるじゃん」
「近づかないで! ミーシャ嫌い!」
魔法書にスリスリと頬をこすり付けるルラナ。そんな彼にミーシャが近づくと凄い速さで離れて、僕の背後に隠れた。ミーシャにそんなことしたら逆効果だと思うけどな。
「ルラナ~」
「ヒューイ。助けて!」
想っていた通り、追いかけまわされてる。良くも悪くも本能的と言うか……。ミーシャって猫みたいな正確してるからな~。
「はぁ……。リーシャ」
「うん、わかってる」
リーシャに声をかけて止めてもらう。彼女がミーシャを羽交い絞めで止めてくれる。
「ヒューイ。怖かった」
「ははは、大丈夫だよルラナ」
ルラナが涙目で抱き着いてくる。頭を撫でてあげると安心してくれたみたいで目を閉じる。
「ヒューイ~私も撫でてくれれば大人しくなるよ~」
「お姉ちゃんは私が撫でてあげる!」
「え~、リーシャ? まあ、いっか~」
ミーシャの声に呆れてるとリーシャがわしゃわしゃと彼女の頭を撫でだした。頭を撫でてくれるなら誰でもよかったみたいだ。とりあえず、落ち着いてくれた。
「ヒューイ、服も強化したほうがいいんじゃねえか? それも出来ればアルテナ様やブルームが安心だろ」
ステインの言葉に頷く。確かにそれも出来れば安心感が違うな。
「ふむ、では全部脱げばいいのか。よし!」
「ちょっと! ワジソン!」
ことに気づいたワジソンがそういって服を脱ぎ始める。スッポンポンになって服を僕の前に出してくる。流石の状況でリーシャが声をあげるけど時すでに遅し、仕方なくワジソンの服を先にすましていく。
「は~、ドワーフのおじんの裸なんて誰得……」
「ふんっ! わしも若いころはモテモテだったんじゃぞ」
ミーシャがため息交じりに話すとワジソンが胸を張って告げてきた。まだ裸なの忘れてるのかな? 歳を取ると裸なんて恥でも何でもないのかもな。
「……お兄ちゃん。私も脱ぐの?」
「ん? ああ、大丈夫だよ。脱がなくても触れてればいいんだからね」
「そうなの? 脱がさなくていいの?」
「……大丈夫だよ」
ワジソンの服を強化し終わって手渡すとブルームちゃんが疑問を投げかけてきた。ワジソンのせいで僕が脱がしたいみたいになっちゃったみたいだな。
この後、ミーシャにからかわれながらもみんなの服まで強化を施して準備を整える。
罠とわかっていても行かなくちゃいけない。ブルームちゃんのトラウマを治さないと。アルテナ様も家に帰してあげないといけないからな。
みんなで鍵を探すってことになって一時間ほどたった。リーシャが宝箱をもって報告してくる。
無事に見つかったのはいいんだけど、アルテナ様がまだ目覚めない。
「アルテナ大丈夫かな?」
心配そうに彼女の頭を撫でるブルームちゃん。アルテナ様が目覚めなくなって三日になる。普通は三日も食べなかったらもっと痩せてしまうものだけど、彼女はずっと健康なまま。
僕のスキルのおかげって言うのもあるけど、それでも不自然に健康だ。魔法みたいな力を感じる。
「どうするかね……」
「ふむ、扉の向こうでは罠が待っておるだろう。何か策を考えておかんとな」
鍵も見つかっていつでもダンジョンを抜けられる。そんな状況でステインが考え込んでるとワジソンも同じように考え込む。
わざわざ罠が敷かれてる扉を通らなくてもいいと思うんだけどね。
「ん、入ってきた扉は開いても出られないと思う。あの高さを登るのは無理」
「ああ、そうか……」
ルラナの言葉に思い出す。僕らが入ってきたダンジョンの入口は縦穴。かなりの高さを落ちて入ったんだよね。みんなの強化をしたことで僕は気絶しちゃったんだ。見てみなくちゃわからないけど、登れるとは到底思えない高さのはず。
ドラッグ達は国境への近道として使っていたっぽいけど、魔族の奴らなら普通に登れるだろうな。飛べる可能性もあるしね。そういえば、ルラナは飛べたよね。
「僕だけなら飛べるから行けると思うけど、みんなを運ぶなんてできないよ……」
ルラナを見ながら考え込んでると彼が首を傾げて言って来た。僕の考えを察したんだろうな。華奢なルラナも僕のスキルで強くなってるから大丈夫だと思うけどな。魔法による浮遊は別物なのかな?
「引き返せればそうしたんだけどね……」
「ん? ミーシャどうした?」
「入ってきた入口を見に行ってみたんだけど、扉自体なかった~」
入ってきた方向から歩いてくるミーシャ。ステインが声をかけると驚きの答えが返ってきた。
どうやら、入口がなくなってるみたいだ。
「行くしかないってことか。まあ、ディアボロスと戦った時よりは絶望感薄いな」
「そうだね。だってヒューイがそのディアボロスをもってるんだもんね」
ステインが諦めて声をあげるとリーシャが微笑んでくれる。確かにどんな罠があってもドラッグ達なら大丈夫だよな~。ステイン達で勝てるレベルだしね。
『おかしな人間』
「ん? ディアボロス?」
楽観的に考えているとディアボロスが声を駆けてきた。珍しいな。いつもは何も言わないのにな。
『お前の力は物体にも効果がある』
「物体?」
『そうだ。私との戦いで石を投げてきただろう。通常でそれがダメージになるはずがないのだ』
ディアボロスの言葉に首を傾げてると説明してくれる。
そういえば、料理もレベルが上がっていたっけ、でも、それがどうしたんだろう?
『まだわからないのか? 準備をするといっていただろう?』
「……ああ! そうか。みんなの武器や防具を?」
『そうゆうことだおかしな人間』
なるほど、ディアボロスの言葉に納得して頷く。物体を強化できるならみんなの武器や防具も強化できる。
ボルテックでみんなの武器を作った時に初めてなのにドントさんに褒められたのはこのことだったのかな。
でも、自分で作ったものを更に強化できるとは限らないな。まあ、試してみるけど。
「みんな、装備を脱いでくれる?」
『ええ!?』
みんな驚いて声をあげる。どうしたんだろう? ディアボロスの声が聞こえなかったのかな?
「きゅ、急にどうしたの?」
恥ずかしそうに身を隠すリーシャ。ミーシャ同じように真似してるのを見て僕は説明する。
「な~んだ、ディアボロスが助言したのか~。ヒューイが獣になったのかと思った~」
「おいおい、俺達もいるんだからそりゃねえだろ。ってまさかそっちのけもあるんじゃねえだろうな?」
ミーシャの声にステインが真面目に答えてる。その答えに呆れてしまう。二人を無視して最初に装備を手渡してくれたルラナの装備を強化していく。
本と外套、どちらも柔らかい素材だけど、強化できるのかな?
『チャージという技法を学んだだろう。それと同じように集中するんだ』
「集中……」
両手に本と外套をもってスキルとマナを意識していく。僕の手から流れていくマナ、両手から物体へと移っていく。マナが収まるとルラナに返す。
「ありがと……。何か変わった?」
見た目には変化がわからない。
「じゃあ試してみようか」
「え? ああ!?」
ミーシャがニヒッと笑みを浮かべるとルラナの本を奪う。本を地面に放ると大きな岩で叩きつけた。予想だにもしない行動にルラナと僕らはドン引き。
「僕の魔法書~~!!」
「お姉ちゃん! なんてことを!!」
涙目で叫ぶルラナ、リーシャがおもいッきり怒ってくれてるけど、ミーシャは何食わぬ顔で岩を持ち上げる。本は無傷ですぐにルラナが持ち抱える。
「よ、よかった~」
「ヒューイが強化したんだから大丈夫に決まってるじゃん」
「近づかないで! ミーシャ嫌い!」
魔法書にスリスリと頬をこすり付けるルラナ。そんな彼にミーシャが近づくと凄い速さで離れて、僕の背後に隠れた。ミーシャにそんなことしたら逆効果だと思うけどな。
「ルラナ~」
「ヒューイ。助けて!」
想っていた通り、追いかけまわされてる。良くも悪くも本能的と言うか……。ミーシャって猫みたいな正確してるからな~。
「はぁ……。リーシャ」
「うん、わかってる」
リーシャに声をかけて止めてもらう。彼女がミーシャを羽交い絞めで止めてくれる。
「ヒューイ。怖かった」
「ははは、大丈夫だよルラナ」
ルラナが涙目で抱き着いてくる。頭を撫でてあげると安心してくれたみたいで目を閉じる。
「ヒューイ~私も撫でてくれれば大人しくなるよ~」
「お姉ちゃんは私が撫でてあげる!」
「え~、リーシャ? まあ、いっか~」
ミーシャの声に呆れてるとリーシャがわしゃわしゃと彼女の頭を撫でだした。頭を撫でてくれるなら誰でもよかったみたいだ。とりあえず、落ち着いてくれた。
「ヒューイ、服も強化したほうがいいんじゃねえか? それも出来ればアルテナ様やブルームが安心だろ」
ステインの言葉に頷く。確かにそれも出来れば安心感が違うな。
「ふむ、では全部脱げばいいのか。よし!」
「ちょっと! ワジソン!」
ことに気づいたワジソンがそういって服を脱ぎ始める。スッポンポンになって服を僕の前に出してくる。流石の状況でリーシャが声をあげるけど時すでに遅し、仕方なくワジソンの服を先にすましていく。
「は~、ドワーフのおじんの裸なんて誰得……」
「ふんっ! わしも若いころはモテモテだったんじゃぞ」
ミーシャがため息交じりに話すとワジソンが胸を張って告げてきた。まだ裸なの忘れてるのかな? 歳を取ると裸なんて恥でも何でもないのかもな。
「……お兄ちゃん。私も脱ぐの?」
「ん? ああ、大丈夫だよ。脱がなくても触れてればいいんだからね」
「そうなの? 脱がさなくていいの?」
「……大丈夫だよ」
ワジソンの服を強化し終わって手渡すとブルームちゃんが疑問を投げかけてきた。ワジソンのせいで僕が脱がしたいみたいになっちゃったみたいだな。
この後、ミーシャにからかわれながらもみんなの服まで強化を施して準備を整える。
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