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第二章
第52話 兄弟
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「これからつらい戦いが始まる。だけど僕は君を守って戦うよ」
手を握って決意を告げるフェリアン様。
慰めてくれてるんだけど、僕らが行動してることは知らないんだな。
「ありがとうございますフェリアン様。ですが」
「フィル。これからは一緒に戦うともだろう。それに兄弟なんだからフェリお兄様でいいよ」
「あっ、はい。フェリお兄様」
「うん。それでどうしたんだいフィル?」
フェリアン様がお兄様呼びを強要してきて仕方なく呼んで話す。優しく微笑んで耳を傾けてくれた。お兄様呼びは恥ずかしいな。
「大変いいにくいんですが」
「なんだいフィル? 兄弟なんだから何でも言ってくれて大丈夫だぞ」
「あの~」
「うんうん」
「たぶん、ガイアンは捕縛されてます」
「うんうん。そうかそうかガイアンは……。はぁ!?」
耳を傾けてくれるフェリアン様に真実を告げると驚いて目を見開く。狐目のフェリアン様もこんなに目を開けるんだな。綺麗なブルーアイが僕を見据える。
「ふぃ、フィルがやったのかい?」
「はい、ジェラルド様を救出しようと思って城に潜入する際に眠らせたんですが、城の兵士も含めて全員を」
「は、ははは。アライア男爵の屋敷の時と同じようにか……なるほど、その手があったんだね~」
呆れた表情で声をもらすフェリアン様。流石の現実に呆れてしまったみたいだね。
「ということはお父様はすでに?」
「はい! 孤児院に匿っています」
「そ、そうか……。ははは、ガイアンも気の毒にな。二日天下というやつか」
敵を憐れむほど呆気ない決着にフェリアン様は天を仰いだ。それをやったのが僕みたいな少年なんだから呆れてしまっても仕方ないよな。
「フェリお兄様。戻りましょう。僕らの家に」
「ああ、戻ろう城へ」
うなだれているフェリアン様に手を差し伸べる。テントから出た僕らに跪くフェリアン様の兵士達、お兄様はゲルグガルドを指さして、
「帰ろう。僕らの国へ!」
と叫ぶみんな驚いていたけど、『ハッ!』て答えて陣を片付けていく。
こうして、ガイアンの二日天下は幕を閉じていった。
「お帰りなさいフィル!」
「もう、また一人で行っちゃうんだから、ルリが凄い顔してたよ!」
「ちょ、ちょっとリファ……」
孤児院にフェリアン様と一緒に帰ってくるとルリとリファに迎えられた。わざわざ屋敷の外に出てきてくれて迎えてくれてなんだか嬉しいな。
「ははは、二人とも外じゃフェリアン様に悪いでしょ。中に入ろ」
「「うん。フェリアン様もお帰りなさい」」
「ああ、ただいま。フィルのお嫁さん方」
「「ええ!? そ、そんな~」」
二人の頭を撫でて屋敷へと促すとフェリアン様がからかい始めた。お嫁さんって二人が僕にそんな気あるわけないじゃないか。顔を赤くしてるけどそれは恥ずかしいだけでしょ。
まったく、フェリアン様は。
「そうか、君たちがフィルのお嫁さんになったら僕の妹になるわけだな」
「そ、そんなフィルのお嫁さんなんて、私達じゃ釣り合わな……え? 妹?」
フェリアン様が余計なことを話してしまってその場で止まってしまう二人。頭がフル回転する音が聞こえるほど考え込んでいるのが分かる二人。考えが終わって僕を振り返ると一瞬で近づいてきて顔を近づけてくる。
「やっぱり! フィルは王子様だったんだ~!」
「フィル様?」
目を輝かせるルリと疑問符を投げかけてくるリファ。二人とも信じてはいるみたいだ。本当かどうかは分からないけど、確かに僕とフェリアン様は似てるところがあるんだよな。思ってみれば捨てられていたのに名前が分かってたのも変だしね。
「二人ともとりあえず入ろ。話はそれからだよ。ジェラルド様は起きてるかな?」
「あ、うん。ジェラルド様は気が付いたってギルベンさんが言ってたよ」
二人の頭を撫でてあげるとルリが答えてくれた。王様はすべて知ってるはずだ。王様にすべて答えてもらおう。
屋敷に入るとみんなが迎えてくれた。軽く挨拶をすると『王子様』とかみんなに言われて軽くからかわれる。畏まれるよりはいいけど、恥ずかしいな。
みんながそのまま僕らについてきて二階のジェラルド様の眠る寝室へと向かう。みんなで行列を作るものだから子供達も集まってきて二階がギシギシいってる。ノームに補強をさせたほうがいいかもしれないな。
「お父様!」
「おお、フェリアン。話は聞いた居たぞ。息災で何より」
「お父様! それは僕の言葉ですよ。お元気そうで」
涙の再会、フェリアン様は屈伸運動をしていたジェラルド様の手を取って涙した。ジェラルド様は豪快にガハガハ笑ってる。
「儂が体を壊してしまうとはな。長く生きておると不思議なことに出くわすものだな」
「まったく、長い間寝たきりだったくせに……でも、よかった。ご無事で。それにしても寝たきりだったにしては体が……」
ガハハと話すジェラルド様に呆れて声をもらすフェリアン様。
ムキッムキッと自己主張する筋肉。ジェラルド様は寝たきりだったのにムキムキだ。どういうこと?
「うむ、儂も不思議なんじゃがな。体が若返ったかのようでな。全盛期並みになっておる。楽しくて筋トレをしておったのじゃ」
「フォッフォッフォ。若かりし頃を思い出しますな王よ」
「うむ、ギルベンも息災で何よりだ。どうだ? 訓練でもするか?」
「いえいえ、私はすでに引退しております。鬼とは名ばかりですよ」
不思議そうに首を傾げるジェラルド様。ギルベンさんとはやっぱり顔見知りみたいで笑いあってる。
「ん? フェリアン。あの子は?」
「あっ。フィルですよお父様。ルーシーさんとの子です」
「……ルーシーとの子」
さっきまで豪快に話していたジェラルド様。意気消沈してベッドに座り込む。
「フェリアン。彼と二人きりにしてくれるか? ギルベンも」
「「はい」」
意気消沈したジェラルド様の指示でみんな外に出ていく。
扉を開けてみてきていたみんなも空気を呼んで扉を閉める。
「フィルと言ったか? 何歳だ?」
「8歳です。この間誕生日だったみたいで」
「……そうか」
優しく頭を撫でてくるジェラルド様。目には涙が滲んでる。
手を握って決意を告げるフェリアン様。
慰めてくれてるんだけど、僕らが行動してることは知らないんだな。
「ありがとうございますフェリアン様。ですが」
「フィル。これからは一緒に戦うともだろう。それに兄弟なんだからフェリお兄様でいいよ」
「あっ、はい。フェリお兄様」
「うん。それでどうしたんだいフィル?」
フェリアン様がお兄様呼びを強要してきて仕方なく呼んで話す。優しく微笑んで耳を傾けてくれた。お兄様呼びは恥ずかしいな。
「大変いいにくいんですが」
「なんだいフィル? 兄弟なんだから何でも言ってくれて大丈夫だぞ」
「あの~」
「うんうん」
「たぶん、ガイアンは捕縛されてます」
「うんうん。そうかそうかガイアンは……。はぁ!?」
耳を傾けてくれるフェリアン様に真実を告げると驚いて目を見開く。狐目のフェリアン様もこんなに目を開けるんだな。綺麗なブルーアイが僕を見据える。
「ふぃ、フィルがやったのかい?」
「はい、ジェラルド様を救出しようと思って城に潜入する際に眠らせたんですが、城の兵士も含めて全員を」
「は、ははは。アライア男爵の屋敷の時と同じようにか……なるほど、その手があったんだね~」
呆れた表情で声をもらすフェリアン様。流石の現実に呆れてしまったみたいだね。
「ということはお父様はすでに?」
「はい! 孤児院に匿っています」
「そ、そうか……。ははは、ガイアンも気の毒にな。二日天下というやつか」
敵を憐れむほど呆気ない決着にフェリアン様は天を仰いだ。それをやったのが僕みたいな少年なんだから呆れてしまっても仕方ないよな。
「フェリお兄様。戻りましょう。僕らの家に」
「ああ、戻ろう城へ」
うなだれているフェリアン様に手を差し伸べる。テントから出た僕らに跪くフェリアン様の兵士達、お兄様はゲルグガルドを指さして、
「帰ろう。僕らの国へ!」
と叫ぶみんな驚いていたけど、『ハッ!』て答えて陣を片付けていく。
こうして、ガイアンの二日天下は幕を閉じていった。
「お帰りなさいフィル!」
「もう、また一人で行っちゃうんだから、ルリが凄い顔してたよ!」
「ちょ、ちょっとリファ……」
孤児院にフェリアン様と一緒に帰ってくるとルリとリファに迎えられた。わざわざ屋敷の外に出てきてくれて迎えてくれてなんだか嬉しいな。
「ははは、二人とも外じゃフェリアン様に悪いでしょ。中に入ろ」
「「うん。フェリアン様もお帰りなさい」」
「ああ、ただいま。フィルのお嫁さん方」
「「ええ!? そ、そんな~」」
二人の頭を撫でて屋敷へと促すとフェリアン様がからかい始めた。お嫁さんって二人が僕にそんな気あるわけないじゃないか。顔を赤くしてるけどそれは恥ずかしいだけでしょ。
まったく、フェリアン様は。
「そうか、君たちがフィルのお嫁さんになったら僕の妹になるわけだな」
「そ、そんなフィルのお嫁さんなんて、私達じゃ釣り合わな……え? 妹?」
フェリアン様が余計なことを話してしまってその場で止まってしまう二人。頭がフル回転する音が聞こえるほど考え込んでいるのが分かる二人。考えが終わって僕を振り返ると一瞬で近づいてきて顔を近づけてくる。
「やっぱり! フィルは王子様だったんだ~!」
「フィル様?」
目を輝かせるルリと疑問符を投げかけてくるリファ。二人とも信じてはいるみたいだ。本当かどうかは分からないけど、確かに僕とフェリアン様は似てるところがあるんだよな。思ってみれば捨てられていたのに名前が分かってたのも変だしね。
「二人ともとりあえず入ろ。話はそれからだよ。ジェラルド様は起きてるかな?」
「あ、うん。ジェラルド様は気が付いたってギルベンさんが言ってたよ」
二人の頭を撫でてあげるとルリが答えてくれた。王様はすべて知ってるはずだ。王様にすべて答えてもらおう。
屋敷に入るとみんなが迎えてくれた。軽く挨拶をすると『王子様』とかみんなに言われて軽くからかわれる。畏まれるよりはいいけど、恥ずかしいな。
みんながそのまま僕らについてきて二階のジェラルド様の眠る寝室へと向かう。みんなで行列を作るものだから子供達も集まってきて二階がギシギシいってる。ノームに補強をさせたほうがいいかもしれないな。
「お父様!」
「おお、フェリアン。話は聞いた居たぞ。息災で何より」
「お父様! それは僕の言葉ですよ。お元気そうで」
涙の再会、フェリアン様は屈伸運動をしていたジェラルド様の手を取って涙した。ジェラルド様は豪快にガハガハ笑ってる。
「儂が体を壊してしまうとはな。長く生きておると不思議なことに出くわすものだな」
「まったく、長い間寝たきりだったくせに……でも、よかった。ご無事で。それにしても寝たきりだったにしては体が……」
ガハハと話すジェラルド様に呆れて声をもらすフェリアン様。
ムキッムキッと自己主張する筋肉。ジェラルド様は寝たきりだったのにムキムキだ。どういうこと?
「うむ、儂も不思議なんじゃがな。体が若返ったかのようでな。全盛期並みになっておる。楽しくて筋トレをしておったのじゃ」
「フォッフォッフォ。若かりし頃を思い出しますな王よ」
「うむ、ギルベンも息災で何よりだ。どうだ? 訓練でもするか?」
「いえいえ、私はすでに引退しております。鬼とは名ばかりですよ」
不思議そうに首を傾げるジェラルド様。ギルベンさんとはやっぱり顔見知りみたいで笑いあってる。
「ん? フェリアン。あの子は?」
「あっ。フィルですよお父様。ルーシーさんとの子です」
「……ルーシーとの子」
さっきまで豪快に話していたジェラルド様。意気消沈してベッドに座り込む。
「フェリアン。彼と二人きりにしてくれるか? ギルベンも」
「「はい」」
意気消沈したジェラルド様の指示でみんな外に出ていく。
扉を開けてみてきていたみんなも空気を呼んで扉を閉める。
「フィルと言ったか? 何歳だ?」
「8歳です。この間誕生日だったみたいで」
「……そうか」
優しく頭を撫でてくるジェラルド様。目には涙が滲んでる。
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