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第一章
第10話 新たな仲間
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「なんで僕らが?」
「わ、私は何もできないのに?」
二人とも可愛らしく目をまんまるにして首を傾げている。急な提案で困惑してるみたいだな。
「とにかく、回復しよう。この者を癒したまえ【ヒール】」
「「!?」」
リファに回復魔法をかける。見た目はそれほど変わらないけど、リファは顔を緩ませてルファーを見つめた。
「お兄ちゃん! 足が動く!」
「リファ! これは回復魔法? でも、教会の司祭は治らないって」
司祭に治らないって言われた話は聞いたことがある。孤児の時にたまたま耳にしたんだけど、普通の回復魔法じゃ治らなくて、大司祭級の魔法力、INTじゃないと治らないとか。
司祭の人の中には親切な人もいて、ルファーに教えていたんだよな。
「きみ……あなたは大司祭?」
「ううん。この間まで二人と同じ孤児だったっていったでしょ」
「で、でも、これは……」
ルファーは回復魔法に驚きすぎて困ってる。
「もう決めたんだ。二人ならルリと同じように私利私欲には使わないと思ったんだよ」
「「使う?」
ルリと一緒に頷いて伝える。ルファー達はまたもや首を傾げてる。
「うん。力をね」
首を傾げていた二人に伝えると、
「孤児から君たちみたいに這い上がれる?」
ルファーは目を輝かせて僕を見上げる。
「うん。すぐに僕らみたいな力が手に入るよ」
僕の言葉で二人は顔を見合って笑顔になっていく。
「お兄ちゃん! 私!」
「ああ、僕も同じだよ!」
「「仲間にしてほしい!」」
二人は前のめりになって言ってくる。僕らは大きく頷いて、手を伸ばした。
「拳を作って」
「こう?」
「うん。それで大丈夫。では~」
二人に拳を作らせてラフィーリアさんと同じことをする。
「ごつん、ごつん。これで僕らはパーティだよ」
「「?」」
「これで強くなったんですか?」
謎の行動にしか思えないからリファが疑問をぶつけてきた。
「少しすればたぶん、声が聞こえてくるはずだよ」
「「声?」」
疑問に答えて、二人が顔を見合ってると声が聞こえてきた。
『レベルが上がりました』
「「わっ!」きゃ!」
「どう?」
「レベルが上がりましたって……」
「何もしてないのに……」
レベルアップで驚く二人は顔を見合って目をまんまるにしてる。それぞれ声をあげるとステータスを見始めた。レベルアップと同時に目の前に広がるから驚くよな~。
朝からラフィーリアさんは魔物を狩ってるみたいだ。グランドマスターって大変なんだな~。
「ほ、本当に上がってる」
「う、うん。25まで上がってるよお兄ちゃん」
二人は驚きながらもステータスを眺めていく。ルファーはSTRが多めでリファはMNDが多めらしい。
「二人はこの後もレベルアップし続ける。もちろん僕らもね」
ニコッと笑うと二人は顔を見合ってぎこちない笑みを浮かべた。
「体が軽い……」
「ステータスが上がったからだよ。じゃあルリ。二人を散髪屋さんと服屋さんに連れて行こう」
「うん!」
病弱だったリファは体が軽すぎて驚いてる。
二人を伴って出店のある市場へ。
「リファ、こっちもいいと思うよ」
「ルリはこっちがいいと思う」
リファとルリが仲良く服を選ぶ。煤けていた白髪から綺麗な白髪になったリファと緑髪のルリがとっても可愛くなっていく。
「ルファーはいいの?」
「うん。僕はいいんだ。リファの元気な姿が見れただけでも十分さ」
彼女達をみているとルファーが微笑んでた。服を一着買っただけでルファーは他のものを買わないみたい。勧めてみたんだけど首を横に振ってる。
「あっ」
「ん?」
ルファーが何かに気づいて声をあげる。視線の先を見ると孤児の子供がゴミを漁っている姿が見えた。
「……フィル様が手を差し伸べてくれなかったら今頃あそこにいたのは僕だった」
「様はやめてよルファー。同い年なんだから呼び捨てでいいよ」
「君は優しいから。こうしないと勘違いしちゃう。でも君がそういうなら呼び捨てにするよ。本当にありがとう」
僕の手を取ってお礼を言ってくるルファー。うるんだ瞳が彼をさらにイケメンにする。うらやましい。
「まだまだこれからだよ。あの路地の子供を全部救うんだ」
「全部……」
「うん」
「ど、どうやって?」
「それは二人の買い物を終えてから二人に話すよ」
「フィル~。ルファー。二人も選んで~」
「はいはい。行こうルファー」
「うん」
ルリとリファに呼ばれて四人で服選びが始まった。女の子の買い物は長いって前世で聞いていたけど本当に長かった。
「わ、私は何もできないのに?」
二人とも可愛らしく目をまんまるにして首を傾げている。急な提案で困惑してるみたいだな。
「とにかく、回復しよう。この者を癒したまえ【ヒール】」
「「!?」」
リファに回復魔法をかける。見た目はそれほど変わらないけど、リファは顔を緩ませてルファーを見つめた。
「お兄ちゃん! 足が動く!」
「リファ! これは回復魔法? でも、教会の司祭は治らないって」
司祭に治らないって言われた話は聞いたことがある。孤児の時にたまたま耳にしたんだけど、普通の回復魔法じゃ治らなくて、大司祭級の魔法力、INTじゃないと治らないとか。
司祭の人の中には親切な人もいて、ルファーに教えていたんだよな。
「きみ……あなたは大司祭?」
「ううん。この間まで二人と同じ孤児だったっていったでしょ」
「で、でも、これは……」
ルファーは回復魔法に驚きすぎて困ってる。
「もう決めたんだ。二人ならルリと同じように私利私欲には使わないと思ったんだよ」
「「使う?」
ルリと一緒に頷いて伝える。ルファー達はまたもや首を傾げてる。
「うん。力をね」
首を傾げていた二人に伝えると、
「孤児から君たちみたいに這い上がれる?」
ルファーは目を輝かせて僕を見上げる。
「うん。すぐに僕らみたいな力が手に入るよ」
僕の言葉で二人は顔を見合って笑顔になっていく。
「お兄ちゃん! 私!」
「ああ、僕も同じだよ!」
「「仲間にしてほしい!」」
二人は前のめりになって言ってくる。僕らは大きく頷いて、手を伸ばした。
「拳を作って」
「こう?」
「うん。それで大丈夫。では~」
二人に拳を作らせてラフィーリアさんと同じことをする。
「ごつん、ごつん。これで僕らはパーティだよ」
「「?」」
「これで強くなったんですか?」
謎の行動にしか思えないからリファが疑問をぶつけてきた。
「少しすればたぶん、声が聞こえてくるはずだよ」
「「声?」」
疑問に答えて、二人が顔を見合ってると声が聞こえてきた。
『レベルが上がりました』
「「わっ!」きゃ!」
「どう?」
「レベルが上がりましたって……」
「何もしてないのに……」
レベルアップで驚く二人は顔を見合って目をまんまるにしてる。それぞれ声をあげるとステータスを見始めた。レベルアップと同時に目の前に広がるから驚くよな~。
朝からラフィーリアさんは魔物を狩ってるみたいだ。グランドマスターって大変なんだな~。
「ほ、本当に上がってる」
「う、うん。25まで上がってるよお兄ちゃん」
二人は驚きながらもステータスを眺めていく。ルファーはSTRが多めでリファはMNDが多めらしい。
「二人はこの後もレベルアップし続ける。もちろん僕らもね」
ニコッと笑うと二人は顔を見合ってぎこちない笑みを浮かべた。
「体が軽い……」
「ステータスが上がったからだよ。じゃあルリ。二人を散髪屋さんと服屋さんに連れて行こう」
「うん!」
病弱だったリファは体が軽すぎて驚いてる。
二人を伴って出店のある市場へ。
「リファ、こっちもいいと思うよ」
「ルリはこっちがいいと思う」
リファとルリが仲良く服を選ぶ。煤けていた白髪から綺麗な白髪になったリファと緑髪のルリがとっても可愛くなっていく。
「ルファーはいいの?」
「うん。僕はいいんだ。リファの元気な姿が見れただけでも十分さ」
彼女達をみているとルファーが微笑んでた。服を一着買っただけでルファーは他のものを買わないみたい。勧めてみたんだけど首を横に振ってる。
「あっ」
「ん?」
ルファーが何かに気づいて声をあげる。視線の先を見ると孤児の子供がゴミを漁っている姿が見えた。
「……フィル様が手を差し伸べてくれなかったら今頃あそこにいたのは僕だった」
「様はやめてよルファー。同い年なんだから呼び捨てでいいよ」
「君は優しいから。こうしないと勘違いしちゃう。でも君がそういうなら呼び捨てにするよ。本当にありがとう」
僕の手を取ってお礼を言ってくるルファー。うるんだ瞳が彼をさらにイケメンにする。うらやましい。
「まだまだこれからだよ。あの路地の子供を全部救うんだ」
「全部……」
「うん」
「ど、どうやって?」
「それは二人の買い物を終えてから二人に話すよ」
「フィル~。ルファー。二人も選んで~」
「はいはい。行こうルファー」
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