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第2章 国
第37話 レベル
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「ここがダンジョンの入り口か?」
「村みたいになってますね……」
ダンジョンの入り口に着くとテントや木の家が建っていた。ベッドの絵やポーションの看板が出ているので店なのが伺える。馬車を置く小屋もいくつかあるので駐車代とチップを多めに払って置かせてもらう。こういう所でのチップはケチらない方がいいのはいろんなゲームや小説で学んだから、しっかりと払っておくよ。面倒なイベントはごめん被るからね。
「来たな孤児院の院長さん」
「待ってたぜ……」
馬車から降りて早速、ダンジョンに入ろうと思ったら見知った顔の男たちが道を塞いでいた。確か名前は……
「サンハイだっけ?」
「ザイバツだ!」
冒険者ギルドで絡んできた男、ザイバツのグループだ。産廃だと思っていたからついつい間違ってしまったよ。
「良い度胸だなお前!」
「ははは、よく言われません」
学校にいた時はカーストで底辺あたりだったからな。度胸があるなんて言われたことなかったぞ。ハジメがいたから底辺の一番上にいたけどな……底辺の一番上ってなんか日本語おかしいな。
「この野郎マジでなめてやがる」
「俺達はダンジョンに来たんだよ。お前達にかまってる暇はないんだ」
「お前らみたいなのがダンジョンに入るのは迷惑なんだよ! だから、帰りやがれ」
頑なに道を譲らないザイバツ達……おかしいな、こう言う奴らって小説とかだとすぐに手を出すはずなんだけどな。
「はいはい、帰りませんよ。邪魔だから、どいてね~」
「どわっ!」
『……えっ!?』
邪魔だからとザイバツに手を添えるとすごい勢いで吹き飛んだ。道の真ん中だったから壁とかにはぶつからなかったけど、見事な吹っ飛びかただった。わざと飛んだんだろうな、それで、よくもやったなって言って来るんだよ。間違いない。
「な、なんなんだお前」
「親分、わざとじゃ?」
あれ? 返答が全然違うので困惑。ザイバツは自分で吹っ飛んだんじゃないのか? って事は俺の力?
「……とにかく、俺達はダンジョンにはいるから~。じゃあね」
「おじちゃん達バイバ~イ」
「アイリ、こんな人たちに挨拶しなくていいんだよ」
かまわずにダンジョンの入り口に入っていく。ザイバツ達は困惑して冷や汗を流して眺めてきているよ。
どうやら、俺のレベルがザイバツよりも強くて吹き飛ばしたみたいだな。ベテランっぽいザイバツが子ども扱いとは、この世界のレベルはかなり低いのが分かった。というか制作レベルって普通に俺自体のレベルなんだな。
ダンジョンの入り口は祠のような岩作りの建物。中に入ると入り口横に受付があって、冒険者の確認がされる。腕を見せるだけの簡易なものだ。アイリとリックが見せると少し驚いていたけど、保護者が一緒なので大丈夫だった。子供でも参加できるのを鑑みるとこの世界はそういう危ない世界なのが伺えるな。
「お父さんとお母さんと一緒に冒険者しているの?」
「うん!」
受付の女性に聞かれたアイリが元気よく答える。喜んでいるアイリを見ると否定するのははばかられるので微笑んで答えておこう、リックも笑っているしね。マイルはというと、顔を見ると赤くなってダンジョンへと入れるであろう魔法陣の方へと歩いていったよ。恥ずかしいのかな?
「気をつけて行ってきてくださいね」
「決まりとかはないんですか?」
「特にないですよ。あ、初めての方ですか? じゃあ、ご説明しますね」
決まりはないけど、何か特別なものがあるみたいだな。素直に受付の説明を聞いていく。
「ダンジョンは1パーティずつ階層が構成されます。別のパーティーと会う事はないです。だから宝箱の取り合いのようなことにはなりません。魔物は死ぬとダンジョンに帰ってしまいますがアイテムがドロップすることがあります。装備をしている魔物はその装備を確実に落としますのでなるべく倒した方がいいですね。ポーターを雇っていれば大きな物も運べますけど、いないようなので計画的にドロップを拾った方がいいですよ。」
「なるほど、色々違うんだな。あっ、そうだ。帰りはどこに帰ってくるんですか?」
「ああ、魔法陣で帰る場合はここに戻ります。この建物の中に必ず転移されるので安心してください」
建物で転移される範囲を囲っているのか。って事は魔法陣自体がダンジョンで、建物は人為的なものなのかな。
「では、行ってらっしゃ~い」
「「行ってきま~す」」
受付と元気に挨拶を交わすアイリとリック。受付の人の反応を見ると子連れ冒険者って多いのかもな。
「村みたいになってますね……」
ダンジョンの入り口に着くとテントや木の家が建っていた。ベッドの絵やポーションの看板が出ているので店なのが伺える。馬車を置く小屋もいくつかあるので駐車代とチップを多めに払って置かせてもらう。こういう所でのチップはケチらない方がいいのはいろんなゲームや小説で学んだから、しっかりと払っておくよ。面倒なイベントはごめん被るからね。
「来たな孤児院の院長さん」
「待ってたぜ……」
馬車から降りて早速、ダンジョンに入ろうと思ったら見知った顔の男たちが道を塞いでいた。確か名前は……
「サンハイだっけ?」
「ザイバツだ!」
冒険者ギルドで絡んできた男、ザイバツのグループだ。産廃だと思っていたからついつい間違ってしまったよ。
「良い度胸だなお前!」
「ははは、よく言われません」
学校にいた時はカーストで底辺あたりだったからな。度胸があるなんて言われたことなかったぞ。ハジメがいたから底辺の一番上にいたけどな……底辺の一番上ってなんか日本語おかしいな。
「この野郎マジでなめてやがる」
「俺達はダンジョンに来たんだよ。お前達にかまってる暇はないんだ」
「お前らみたいなのがダンジョンに入るのは迷惑なんだよ! だから、帰りやがれ」
頑なに道を譲らないザイバツ達……おかしいな、こう言う奴らって小説とかだとすぐに手を出すはずなんだけどな。
「はいはい、帰りませんよ。邪魔だから、どいてね~」
「どわっ!」
『……えっ!?』
邪魔だからとザイバツに手を添えるとすごい勢いで吹き飛んだ。道の真ん中だったから壁とかにはぶつからなかったけど、見事な吹っ飛びかただった。わざと飛んだんだろうな、それで、よくもやったなって言って来るんだよ。間違いない。
「な、なんなんだお前」
「親分、わざとじゃ?」
あれ? 返答が全然違うので困惑。ザイバツは自分で吹っ飛んだんじゃないのか? って事は俺の力?
「……とにかく、俺達はダンジョンにはいるから~。じゃあね」
「おじちゃん達バイバ~イ」
「アイリ、こんな人たちに挨拶しなくていいんだよ」
かまわずにダンジョンの入り口に入っていく。ザイバツ達は困惑して冷や汗を流して眺めてきているよ。
どうやら、俺のレベルがザイバツよりも強くて吹き飛ばしたみたいだな。ベテランっぽいザイバツが子ども扱いとは、この世界のレベルはかなり低いのが分かった。というか制作レベルって普通に俺自体のレベルなんだな。
ダンジョンの入り口は祠のような岩作りの建物。中に入ると入り口横に受付があって、冒険者の確認がされる。腕を見せるだけの簡易なものだ。アイリとリックが見せると少し驚いていたけど、保護者が一緒なので大丈夫だった。子供でも参加できるのを鑑みるとこの世界はそういう危ない世界なのが伺えるな。
「お父さんとお母さんと一緒に冒険者しているの?」
「うん!」
受付の女性に聞かれたアイリが元気よく答える。喜んでいるアイリを見ると否定するのははばかられるので微笑んで答えておこう、リックも笑っているしね。マイルはというと、顔を見ると赤くなってダンジョンへと入れるであろう魔法陣の方へと歩いていったよ。恥ずかしいのかな?
「気をつけて行ってきてくださいね」
「決まりとかはないんですか?」
「特にないですよ。あ、初めての方ですか? じゃあ、ご説明しますね」
決まりはないけど、何か特別なものがあるみたいだな。素直に受付の説明を聞いていく。
「ダンジョンは1パーティずつ階層が構成されます。別のパーティーと会う事はないです。だから宝箱の取り合いのようなことにはなりません。魔物は死ぬとダンジョンに帰ってしまいますがアイテムがドロップすることがあります。装備をしている魔物はその装備を確実に落としますのでなるべく倒した方がいいですね。ポーターを雇っていれば大きな物も運べますけど、いないようなので計画的にドロップを拾った方がいいですよ。」
「なるほど、色々違うんだな。あっ、そうだ。帰りはどこに帰ってくるんですか?」
「ああ、魔法陣で帰る場合はここに戻ります。この建物の中に必ず転移されるので安心してください」
建物で転移される範囲を囲っているのか。って事は魔法陣自体がダンジョンで、建物は人為的なものなのかな。
「では、行ってらっしゃ~い」
「「行ってきま~す」」
受付と元気に挨拶を交わすアイリとリック。受付の人の反応を見ると子連れ冒険者って多いのかもな。
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