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第1章 異世界

第4話 精霊?

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「いたいた」

 早速やってきました。スライムを狩った所にスライム達が集まっていた。4匹群がっていて、緑だけじゃなくて赤と青もいる。これは確実にポーションの色だろうな。

 という事で全部狩った。石の剣は木の剣の二倍の威力がありそうだ、二発で倒せたからな。
 色違いの核はそれぞれのポーションになるみたいだ。確認が取れたのでどんどん狩りたいが現状は死骸を漁っているスライムを狩る事くらいしかできないな。暗くなるとたいまつはいくらあっても足りないだろうからな。どんどん狩って行きたいところだ。持てる量がかぎられるからそんなに狩れないがそこは割り切るしかないな~。

「おっとそうだ。核があれば小精霊生成薬が作れるんだった」

 物質の素材は木でも行けるけど、石でもいいのだからそっちで作ってみることにした。そこら辺に落ちている石を十個拾う。そして作製。ビンに入っている液体が足元に生成される。

「薬とは書いてあったけど本当に液体なんだな~」

 精霊ってどういう意味なのかも分からない。何かにぶっかければいいのかな? 試しに石にかけてみる。

「おお、足が生えてきた?」

 石に足が生えてきた地面に置いてみると更に頭とか手が生えてくる。これが精霊って事か? 完全にミニゴーレムだ。

「命令をどうぞ」

「おお、話せるのか」

 ぎこちない声を出してくる石君、ちゃんと見ると可愛いもんだな。手と足の生えた石だから目とかはないけどな。精霊というよりは小さなゴーレムって感じだ。

「因みに石君は何ができる?」

「私は主に荷物運びができます。手をかごのように変化させて運びます」

 おお、荷物もちか~、今一番欲しい人材だぞ、人じゃないけど。

「あとは指定されたアイテムを拾ってくる事ができます。歩く速度は遅いのでそれ程集まらないと思いますが」

 なるほどね。主に荷物に関係することができるわけね。しかし、今はこういった人海戦術的な方法をしたい身としては猫の手も借りたい状況だ。遅かろうが早かろうが助かるぞ。

「俺の作った小屋の位置はわかるか?」

「はい、わかります」

「じゃあ、その小屋に石や小枝を常時集めてくれ。因みに石君はいつまで動ける?」

「私達精霊の寿命は約一年です」

「おお、365日って事か!」

「伸ばす事も可能です。精霊マナポーションを私にかけてくれれば更に一年延ばす事が出来ます」

 石君は色々知っていて有能だな。精霊マナポーションはそういう役割なのか。

「じゃあ、アイテムを集めて行ってくれ」

「了解しました」

 色々と心強い味方が生まれました。更に増やしますけどね。

 石君を更に二匹増産! 最初の石君と一緒で素材を小屋に集めてもらう。木材や石を集めてもらうのはかなり助かるぞ。俺はスライム核を集めるのに専念できるからな。そして、更に石君を、と言いたい所だけど、石以外にも効果があるのかを試したい。
 剣とか盾とかクワとかジョーロとかにかけてみて効果があったら最高な結果しか想像できないんだよな。畑、耕してくれたり、水やりしてくれたり、剣と盾なんて一緒に冒険してくれたりしてくれるんだぞ。想像だけでいきかけるわ!
 とか思っている間に、スライムを5匹倒して核をゲット。やはり、スライム達は自分たちの死骸に群がるようだ。この習性を利用すればスライム核自動生成システムを確立できそうだな。もうちょっと余裕がでてきたら考えてみるかな。
 ベリーハードゲーを好きでよくやっていたのが幸いしているな。この状況がかなりのヌルゲーに感じる。

「....可笑しいな。テセリウスのやろうがこんなヌルゲーにするだろうか? おかしいよな」

 ヌルゲー過ぎてほくそ笑んでいると疑問が思い浮かんだ。テセリウスはベリーハードと言っていたんだ。それなのにこんなに順調なのはおかしいよな。

「フゴフゴ!」

「!?」

 森の奥から変な声が聞こえてきた。まるで豚の様な鼻声だ。
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