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2巻
2-2
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「私はここがいい!」
「おお、ど真ん中か」
「うん」
クリアクリスは大きく頷いて足元を示した。村の中央とは、クリアクリスは大物になりそうだな。僕だったら片隅に生える雑草だから、村の片隅を選んでしまう気がする。自分で言っていて悲しい。
「では手配を」
「ニーナさんちょっと待って」
「え?」
男衆を呼び寄せようとしたニーナさんを止める。今の村に必要なのは村の人達の住居であって、僕の家ではない。
「まずはみんなの家を作りましょうよ。環境を整えないと」
「しかし……」
「明らかに人口に対して家が少な過ぎます。馬車を使わないなら道路はいらないかもしれないけど、住居は人がいる限り必要ですよ」
「……わかった。でも、コヒナタの家は我々が作る。やらせてくれ」
ニーナさんは僕のやることを予想して釘を刺してきたので、苦笑して頷く。彼女は釘が刺さったのを確認して、人手を集めに行った。
ギクッと僕が体を強張らせていたのを見て、ボクスさんに笑われてしまったよ。
「ニーナはお熱のようじゃな。しかし、コヒナタさんはいいお人じゃ」
「え? そうですか?」
「鉱山一つの情報だけで村の強化のお礼には及ばんからのう」
鉱山を好きに開拓していいなんて、最高の報酬だと思うけどな。
「とはいえ、儂もコヒナタさんの厚意に胡坐をかいてしまっておる。必ずその厚意に報いるから、覚悟しておいてくだされ」
ボクスさんは脅迫じみたことを言って、笑いながら自分の家に入っていった。
お二人は厚意に報いると躍起になっているようだけど、そんなに僕はいいことをしているんだろうか? 僕的には育成ゲームみたいな感覚で村を強化しようと楽しんでいるだけなんだけどな。
それに、エルフの村なのに木の柵で囲われただけじゃ、どこの農場だよって感じだし。
とにかく、僕らはみんなで鉱山へとアタックだ。採掘の王と採取の王も、腕が鳴ると言っているような気がするぞ~。
第二話 鉱山で思わぬ遭遇?
準備を整えて、旅の仲間全員で鉱山に来た。今までの鉱山と違って人の手が入っていないのだけど、天然の洞窟があるので一から掘る必要はなさそうだ。
「蜘蛛達を全員出して先行させるね」
鉱山というと蜘蛛がいるという先入観があるので、念のため僕のスパイダーズを出して向かわせた。大きめの鉱脈を見つけたらそこで止まるように命令しておく。
「ゴブリンの鳴き声がするな。俺も先行して魔物の種類を探ってくる」
奥から蜘蛛以外の声が聞こえたのを聞いたルーファスさんも、早足で先行していった。今回は戦闘に慣れていないクリアクリスもいるからありがたい。
彼女には危険だから待っていてもらおうと思ったんだけど、離れたくないと珍しく言い張ったので許すことにした。一人でいると昔のことを考えてしまうのかもしれないね。
「レンさん、私も来て大丈夫だった?」
「大丈夫だよエレナさん。みんな強いし、オーク達もいるしね」
そうそう、後方には召喚したオークとゴブリンを配置して完全防御している。
大抵は戦闘で速攻やられているであろう魔物が味方で、しかも強いって何だか面白いね。
「エレナには優しいよね。レンレンは」
「そうだね。私達もか弱い女の子だったら優しくしてくれたのかな?」
怯えていたエレナさんを元気づけていると、そんな呟きが聞こえてきた。
声の主を見ると、ウィンディとファラさんがすぐに視線を外して素知らぬ顔。何か言いたいことがあるのなら言ってよね。
「お兄ちゃん、みんなでいると楽しいね」
「はは、そうだね。本当に素直だなあクリアクリスは」
クリアクリスが可愛いことを言うものだから思わず抱っこしてしまう。決して幼女趣味ではないんだけど、無邪気な子供って接していて癒されるよね。
そうしてしばらく、みんなで鉱山の内部を歩いていく。
天然の洞窟なので所々崩れそうになっているところがあり、そういう場所にはミスリルの柱を建てて補強しておいた。流石に生き埋めは嫌だからね。
あとは照明として、ほどよく光を放ってくれる世界樹の枝も地面に刺しておく。
そこかしこに小さな鉱脈は見えるけど、蜘蛛達に続いて奥に進んでみることにした。
ウィンディが欠伸するほどのんびりと進んでいると、洞窟の狭い横穴から青白い輝きが見えた。
その穴からは大きな鉱脈が見えて、みんなで歓声を上げた。
横穴を素通りしてまっすぐ行くと、奥は開けていて、さっき横穴から見えていた鉱脈がそこにあった。蜘蛛達も、このエリアで待機している。
今まで行った鉱山が人の手にかかっていたのだとよくわかる。何せ、地面から天井までびっしりとミスリルが埋まっているのだ。これが本当の鉱脈なんだね。
「これは凄いねー……レンレンはここで掘るの?」
「うん、そうだね。エレナさん達とここで作業しようかな」
奥へと続く通路にはルーファスさんが立っている。僕、エレナさん、クリアクリス以外はもっと進む気みたい。奥へ行く面々のために、ゴーレムのゴーレ、それと新しく召喚できるようになったアイアンゴーレムを出しておく。蜘蛛達にも一緒に行ってもらおう。
オークとゴブリンにはここでクリアクリスを守ってもらう。天使に怪我があってはならない。
「じゃあ、また後でね」
「久しぶりの戦闘だ、腕が鳴るな」
ウィンディとファラさんはそう言ってルーファスさんの元へ向かった。みんなが倒しても僕のアイテムボックスにドロップ品が入ってくるのでかなり効率がいい。
ファラさんは久々に冒険者魂に火がついているみたいです。もう受付係は引退したのかな?
「行ってらっしゃ~い」
僕はみんなを見送って鉱脈へと向き直った。
絶景かな絶景かな。眼前いっぱいに広がる青白い鉱脈。
「うん、紛れもなくミスリルだね」
念のため鑑定しておこうと思ったら、エレナさんがそう言った。プロが言うなら間違いないや。
僕の掘る鉱石は、採掘の王のスキルのおかげでどれも質が高い。以前はそれだけだったのだが、今回はスキルレベルがEからDになっているので、何か違ってくるかもしれない。
スキルが上がって初めての採掘だ。さてさてどうなるんだろう?
「掘ったものはレンにあげるね」
「え? ガッツさんに送ってあげなよ」
「おじいにも少しは送るけど、リーダーに献上しないと」
「リーダーって……」
ダークエルフさん達との話し合いにもリーダーって言われて出向いたけど、僕はリーダーになったつもりはないのだ。
この際だから、何でもそつなくこなせるルーファスさんがリーダーでいいんじゃないかな?
ファラさんはなる気はなさそうだし、ウィンディは問題外だし、エレナさんは非戦闘員だし、クリアクリスはマスコットだしね。
どのみち、リーダーって頼りになる人がなるものだよね。僕じゃ相応しくないと思う。
「とにかく、レンに渡すよ」
「あ、うん」
今はミスリルをコネコネしてみたいし、もらう分にはいいか。
「お兄ちゃんもエレナお姉ちゃんも頑張れ~」
カンコンとツルハシで鉱脈を叩いていると、後ろでクリアクリスが応援してくれる。僕とエレナさんは顔を見合わせて彼女の応援に微笑んだ。何だかいいなこの関係。
「何だか子供がいるみたいでいいね」
「……私との?」
「え?」
エレナさんに誤解させるようなことを言っちゃったようだ。彼女は顔を赤くして、近くの別の鉱脈を掘りに行ってしまった。
しかし、クリアクリスは本当にみんなの懸け橋になってくれるなあ。
ある意味、悪徳貴族のコリンズには感謝しないとね。彼女と出会うきっかけを作ってくれたんだから。
僕とエレナさんは着々とミスリル鉱石を採掘し、山のように積み上げていく。
エレナさんと僕では鉱石の質が違うのだけど、気にしていない。エレナさんのスキルアップにも繋がるだろうしね。
あと、スキルで上位互換した時に、元の質によって違うものができるかもという実験もできそうだ。
「レン、これだけあればいいでしょ? 先に鍛冶の作業始めてていいよ」
「ありがとう、じゃあそうするよ」
エレナさんのお言葉に甘えて、僕はコネコネに入ります。鍛冶とは思えない擬音語なんだけど、そういうスキルだからしょうがないよね。
ミスリルをコネていくと、みるみる色が変わっていく。
鍛冶スキルは特にレベルが上がってはいなかったけど、採掘スキルが上がったことで今回はより質の高いミスリル鉱石が手に入っている。上位互換には影響を与えたようで、黒い鉱石に変わっていっている。
鑑定してみると、初めて見る鉱石だった。
【アダマンタイト】
ミスリルやオリハルコンと同様、元の世界では存在しない鉱石だ。神話とかゲームの世界の鉱石がどんどん増えていって感動する。これを全部色々な武器や防具にできるなんて、最高だよ。
「アダマンタイトなんて、おじいが見たら涎垂らして喜ぶよ」
採掘を終わらせたエレナさんがそう言ってくる。
とりあえず僕が掘った分のミスリルは全部コネまくって、アダマンタイトのインゴットにしておいた。
次はエレナさんの掘ったものだ。
やってみたところ、彼女にはちょっと申し訳ないけど、純度のいいミスリルになるだけのようだった。一度しか上位互換できない制約があると、やっぱりそう簡単にはいかないみたいだね。
とはいえ、高純度のミスリルインゴットがたくさん作れている訳で。
「これ一個で金貨一枚だよね?」
エレナさんは感動して、ミスリルインゴットのピラミッドを眺めている。ピラミッドは僕らの身長を超えているので、少なくとも五十個はあるだろう。お金になるものをこんなに持っていて僕はどうする気なんだろうか?
お金は多く持っているとダメだからなあ……元の世界でも、お金にまつわる格言や名ゼリフは大量にある。こっちの世界でも同じだろう。個人が抱え込まずにきちんと流通させないと、後で痛い目を見るのは必至なのだ。
お金の適切な使い道……今のところエルフの村の強化しか思いつかないけど、思い切ってもっと大規模にやっちゃおうかな。
「レン? 何を考えているの?」
「いや、お金がいっぱいになっちゃいそうだから、ダークエルフさん達の村を街ぐらいまで発展させちゃおうかな~なんて」
エレナさんは首を傾げている。流石に規模が大き過ぎて困惑しているみたい。
「例えば、道路も整備して、よその街の人達と交易できるようにするとか」
とにかくお金のかかることをしてお金を吐かないとね。
とはいえ、素材を換金していないから所持金の金額だけなら大したことはない。その辺のお店ではまず使えない白銀貨も持っているけど、基本的には普通の銀貨をいっぱい持っている。
しかし僕がお金持ちになっているなんて、元の世界の両親が聞いたらびっくりするだろうな。
「なら、各ギルドを誘致したら?」
「それもいいかもね。ただ、どのみちボクスさん達に了承得ないと」
エレナさんも色々考えてくれているみたい。ボクスさん達は何て言うだろうか……人間のことはなかなか信用できないみたいだから、難しいかもしれないよね。
とにかく今は村の強化に専念しようかな。
その後、エレナさんにはオークとゴブリンを使役して、鉱山の入り口にカマドを作ってほしいとお願いした。
単に薪をくべるようなものじゃなくて鍛冶用のものだから、知識のある人が作らないとね。
その間に僕はミスリルでヤットコ鋏とハンマー、金床を二セット作っておく。セットで作ると何だか夫婦みたいな感じになっちゃって余計に恥ずかしいな。
そんなことを考えながら作ったものやインゴットをしまっていると、エレナさんが戻ってきた。
「できたよ~」
「え、もう?」
「うん、オークとゴブリンが頑張ってくれたから!」
カマドって粘土質な土とかで固めて作るんだよね。そんなに早くできるものなのかな?
エレナさんに案内されて外へ行く。ずっと上り坂なのでクリアクリスは抱っこしてあげる。僕とエレナさんの採掘中も羨ましそうに指を咥えて見ていたんだよね。今度は一緒に掘ってみようかな。
外に出ると、鉱山の入り口の横に仲良く二つのカマドが出来上がっていた。
高さは二メートルほどもあり、粘土質の土でレンガを隙間なくくっつけてある。必要なら手直しもしようと思っていたけど、いらなそうだ。
煙突も綺麗に二本建っていて、ゲームなんかでもお馴染みな鍛冶屋のカマドの完成です。
「凄いね。じゃあ、早速作っていこうか。はいこれ」
「わあ! ヤットコ鋏とハンマー、金床まで……それもミスリルの……いいの?」
「もちろん。エレナさんにあげるために作ったからね」
「ありがと……」
作った道具一式をあげると、エレナさんは顔を赤くしてお礼を言ってきた。喜んでもらえてよかった。
「そうだ、クリアクリスも叩いてみる?」
「え! いいの?」
いつまでも見ているだけじゃつまらないだろうからね。危ないけど怪我することも経験だし。
……って、何だか親になった気でいる自分が恥ずかしい。
大喜びしたクリアクリスは、輝くばかりの笑顔でハンマーを手に持った。
ミスリル製のハンマーが、クリアクリスの持つマナに反応して青白く輝く。やっぱり魔族だと持っているマナもかなりの量みたいだね。
「クリアクリスに叩いてもらったら凄いアイテムができそうだな」
クリアクリスの初めての鍛冶だ、絶対に成功させるぞ。あ、でもこんなに意気込んだら恐ろしいものができちゃうんじゃないか? そういう意味では少し心配である。
「はい、トンテンカン。こんな感じで叩くんだよ」
「は~い!」
エレナさんが教えてくれる。
まず彼女が、熱したアダマンタイトとミスリルをそれぞれ別々に叩いておく。
その後薄くした二種類のインゴットを被せたら、ヤットコ鋏で挟んで金床に重ねて、今度はクリアクリスが叩き始める。
小気味よくとはいかないけど、ハンマーの奏でる音が辺りに響いた。クリアクリスの手に僕の手を添えていると、それで鍛冶の王のスキルは適応されているらしく、どんどん形を変えていく。
初めての鍛冶ということで、彼女の短剣を作ろうと思って念じてます。
すると想像通り、金属の形状が短剣のそれになっていく。
なんてお手軽なスキルなんだ。スキルのおかげでクリアクリスの喜ぶ顔が見られそうだぞ。
アダマンタイトを多めに使ったので、黒い剣になった。所々にミスリルが夜空の星のように顔を出していて美しい。
鑑定してみると面白い結果に。
【アダマンタイトの短剣】STR+800 VIT+500(クリアクリス専用)
何故か〝クリアクリス専用〟という表示がある。
僕の思いが強過ぎたんだろうか? 親バカって凄いとつくづく思いました。
ステータスも恐ろしいほど上がっている。僕の装備よりも圧倒的に強い。
ちなみに僕の装備も新調しようかとは思ったんだけど、防具はエレナさんの選んでくれたものだから思い入れがある。
だからチェーンメイルみたいな、中に着るタイプの防具をアダマンタイトで作ろうと思う。
あとは武器もね。今まではオリハルコンのショートソードだった。
これでも十分強いんだけど、やっぱり、長い剣を作りたい。僕じゃ扱えるかわからないけど、男はごっつい剣を持って初めて真の男になるような気がする。
ということで、僕もクリアクリスと同じアダマンタイトを地金に使ったハイブリッドの剣を作ろうと思います。これだけ量もあるし、ある程度長い剣でも作れそうだ。
一回体験したら楽しくなったのか、クリアクリスが俄然やる気になっていたのでお願いした。子供でもあんなものが作れてしまうんだから、鍛冶の王は本当に恐ろしいスキルだよ。
さっきの短剣と同じように、アダマンタイトにミスリルを重ね、クリアクリスが叩く。剣は徐々に長く形状を変えていき、ミスリルの輝きをそこかしこにちりばめた黒剣になった。
思っていた通り、ロングソードと言えるほどの長さに仕上がった。これはこれでカッコよくていいな。
【アダマンタイトのロングソード】STR+1200 VIT+700
クリアクリスに叩いてもらったからか、すっごいものになりました。STRの上昇幅が桁違いだ。
こんなもの市場に出したら、伝説の装備扱いされちゃうんじゃないだろうか?
こういうものばかり作っていては、売れる商品はできないな。まあ、エレナさんが自分のお店を持って売る分にはいいかもしれないけどね。
「お兄ちゃんの綺麗~!」
「クリアクリスのも綺麗だよ」
「えへへ」
出来上がった二つの剣を眺めてクリアクリスが目を輝かせている。僕はその様子を見て、まるで恋人に言うように褒めると、顔を真っ赤にして照れていた。
無邪気な子供にはこうやって素直に言えるんだけどな。
「いいな~……」
隣でミスリルを叩いていたエレナさんが僕らを見て呟いている。
ゴブリンの布切れがまだいくつかあったから、今回で全部使い切ってしまおう。
僕はミスリルの分量を調整して、握り手に布が巻かれている武器に加工していった。
【ミスリルの短剣】STR+100 VIT+50
【ミスリルのショートソード】STR+200 VIT+50
【ミスリルの槍】STR+300 VIT+50
これだけでもステータスはエレナさんの祖父の職人、ガッツさん並みの水準だ。何十年も鍛冶一筋だったガッツさんよりも凄いものができてしまうなんて、改めてチートっていうのがわかるよ。
「お兄ちゃん疲れた~」
「ありがとうクリアクリス。おかげで凄いものが作れたよ」
流石にこれだけいっぺんに作ったので、クリアクリスが座り込んでしまった。
「少し休憩にしよう」
「は~い」
「エレナさんも」
「うん、そうするよ」
玉の汗をかくエレナさん。ガッツさんとは違って、鍛冶に没頭していてもちゃんと聞こえたみたい。
オークとゴブリンに辺りの警戒をさせて、僕達は休憩することにした。
アイテムボックスから、果物と〝世界樹の雫〟で作ったジュースを取り出す。かなり体にいいジュースだ。こんな贅沢なジュースも、水辺を掃除するだけで世界樹の雫が手に入るからこそできる訳で……採取の王に感謝だなあ。
「疲れが取れる~」
「美味し~」
二人とも満足げにジュースを飲んでいる。
一方で、休憩しながらも僕は指先でネジネジとアダマンタイトを練っていた。
細く糸のようにしたアダマンタイトを、三つ編みにしていくつも横に重ねていく。本来は機織り機みたいなもので作るんだと思うんだけど、そんなものを作る知識はないので手作業だ。
それでも鍛冶の王のおかげか少しずつチェーン状のものができてきた。流石に無理かなと思っていたけど思い通りになってくれたので、試してよかった。
【アダマンタイトのチェーンメイル】VIT+800 AGI+500
鎧なのに素早さが上がるらしいです。流石は鍛冶チート。この調子でみんなの装備も作っていこうかな。
……そういえば、奥に行ったみんながまだ帰ってこない。大丈夫かな?
「おお、ど真ん中か」
「うん」
クリアクリスは大きく頷いて足元を示した。村の中央とは、クリアクリスは大物になりそうだな。僕だったら片隅に生える雑草だから、村の片隅を選んでしまう気がする。自分で言っていて悲しい。
「では手配を」
「ニーナさんちょっと待って」
「え?」
男衆を呼び寄せようとしたニーナさんを止める。今の村に必要なのは村の人達の住居であって、僕の家ではない。
「まずはみんなの家を作りましょうよ。環境を整えないと」
「しかし……」
「明らかに人口に対して家が少な過ぎます。馬車を使わないなら道路はいらないかもしれないけど、住居は人がいる限り必要ですよ」
「……わかった。でも、コヒナタの家は我々が作る。やらせてくれ」
ニーナさんは僕のやることを予想して釘を刺してきたので、苦笑して頷く。彼女は釘が刺さったのを確認して、人手を集めに行った。
ギクッと僕が体を強張らせていたのを見て、ボクスさんに笑われてしまったよ。
「ニーナはお熱のようじゃな。しかし、コヒナタさんはいいお人じゃ」
「え? そうですか?」
「鉱山一つの情報だけで村の強化のお礼には及ばんからのう」
鉱山を好きに開拓していいなんて、最高の報酬だと思うけどな。
「とはいえ、儂もコヒナタさんの厚意に胡坐をかいてしまっておる。必ずその厚意に報いるから、覚悟しておいてくだされ」
ボクスさんは脅迫じみたことを言って、笑いながら自分の家に入っていった。
お二人は厚意に報いると躍起になっているようだけど、そんなに僕はいいことをしているんだろうか? 僕的には育成ゲームみたいな感覚で村を強化しようと楽しんでいるだけなんだけどな。
それに、エルフの村なのに木の柵で囲われただけじゃ、どこの農場だよって感じだし。
とにかく、僕らはみんなで鉱山へとアタックだ。採掘の王と採取の王も、腕が鳴ると言っているような気がするぞ~。
第二話 鉱山で思わぬ遭遇?
準備を整えて、旅の仲間全員で鉱山に来た。今までの鉱山と違って人の手が入っていないのだけど、天然の洞窟があるので一から掘る必要はなさそうだ。
「蜘蛛達を全員出して先行させるね」
鉱山というと蜘蛛がいるという先入観があるので、念のため僕のスパイダーズを出して向かわせた。大きめの鉱脈を見つけたらそこで止まるように命令しておく。
「ゴブリンの鳴き声がするな。俺も先行して魔物の種類を探ってくる」
奥から蜘蛛以外の声が聞こえたのを聞いたルーファスさんも、早足で先行していった。今回は戦闘に慣れていないクリアクリスもいるからありがたい。
彼女には危険だから待っていてもらおうと思ったんだけど、離れたくないと珍しく言い張ったので許すことにした。一人でいると昔のことを考えてしまうのかもしれないね。
「レンさん、私も来て大丈夫だった?」
「大丈夫だよエレナさん。みんな強いし、オーク達もいるしね」
そうそう、後方には召喚したオークとゴブリンを配置して完全防御している。
大抵は戦闘で速攻やられているであろう魔物が味方で、しかも強いって何だか面白いね。
「エレナには優しいよね。レンレンは」
「そうだね。私達もか弱い女の子だったら優しくしてくれたのかな?」
怯えていたエレナさんを元気づけていると、そんな呟きが聞こえてきた。
声の主を見ると、ウィンディとファラさんがすぐに視線を外して素知らぬ顔。何か言いたいことがあるのなら言ってよね。
「お兄ちゃん、みんなでいると楽しいね」
「はは、そうだね。本当に素直だなあクリアクリスは」
クリアクリスが可愛いことを言うものだから思わず抱っこしてしまう。決して幼女趣味ではないんだけど、無邪気な子供って接していて癒されるよね。
そうしてしばらく、みんなで鉱山の内部を歩いていく。
天然の洞窟なので所々崩れそうになっているところがあり、そういう場所にはミスリルの柱を建てて補強しておいた。流石に生き埋めは嫌だからね。
あとは照明として、ほどよく光を放ってくれる世界樹の枝も地面に刺しておく。
そこかしこに小さな鉱脈は見えるけど、蜘蛛達に続いて奥に進んでみることにした。
ウィンディが欠伸するほどのんびりと進んでいると、洞窟の狭い横穴から青白い輝きが見えた。
その穴からは大きな鉱脈が見えて、みんなで歓声を上げた。
横穴を素通りしてまっすぐ行くと、奥は開けていて、さっき横穴から見えていた鉱脈がそこにあった。蜘蛛達も、このエリアで待機している。
今まで行った鉱山が人の手にかかっていたのだとよくわかる。何せ、地面から天井までびっしりとミスリルが埋まっているのだ。これが本当の鉱脈なんだね。
「これは凄いねー……レンレンはここで掘るの?」
「うん、そうだね。エレナさん達とここで作業しようかな」
奥へと続く通路にはルーファスさんが立っている。僕、エレナさん、クリアクリス以外はもっと進む気みたい。奥へ行く面々のために、ゴーレムのゴーレ、それと新しく召喚できるようになったアイアンゴーレムを出しておく。蜘蛛達にも一緒に行ってもらおう。
オークとゴブリンにはここでクリアクリスを守ってもらう。天使に怪我があってはならない。
「じゃあ、また後でね」
「久しぶりの戦闘だ、腕が鳴るな」
ウィンディとファラさんはそう言ってルーファスさんの元へ向かった。みんなが倒しても僕のアイテムボックスにドロップ品が入ってくるのでかなり効率がいい。
ファラさんは久々に冒険者魂に火がついているみたいです。もう受付係は引退したのかな?
「行ってらっしゃ~い」
僕はみんなを見送って鉱脈へと向き直った。
絶景かな絶景かな。眼前いっぱいに広がる青白い鉱脈。
「うん、紛れもなくミスリルだね」
念のため鑑定しておこうと思ったら、エレナさんがそう言った。プロが言うなら間違いないや。
僕の掘る鉱石は、採掘の王のスキルのおかげでどれも質が高い。以前はそれだけだったのだが、今回はスキルレベルがEからDになっているので、何か違ってくるかもしれない。
スキルが上がって初めての採掘だ。さてさてどうなるんだろう?
「掘ったものはレンにあげるね」
「え? ガッツさんに送ってあげなよ」
「おじいにも少しは送るけど、リーダーに献上しないと」
「リーダーって……」
ダークエルフさん達との話し合いにもリーダーって言われて出向いたけど、僕はリーダーになったつもりはないのだ。
この際だから、何でもそつなくこなせるルーファスさんがリーダーでいいんじゃないかな?
ファラさんはなる気はなさそうだし、ウィンディは問題外だし、エレナさんは非戦闘員だし、クリアクリスはマスコットだしね。
どのみち、リーダーって頼りになる人がなるものだよね。僕じゃ相応しくないと思う。
「とにかく、レンに渡すよ」
「あ、うん」
今はミスリルをコネコネしてみたいし、もらう分にはいいか。
「お兄ちゃんもエレナお姉ちゃんも頑張れ~」
カンコンとツルハシで鉱脈を叩いていると、後ろでクリアクリスが応援してくれる。僕とエレナさんは顔を見合わせて彼女の応援に微笑んだ。何だかいいなこの関係。
「何だか子供がいるみたいでいいね」
「……私との?」
「え?」
エレナさんに誤解させるようなことを言っちゃったようだ。彼女は顔を赤くして、近くの別の鉱脈を掘りに行ってしまった。
しかし、クリアクリスは本当にみんなの懸け橋になってくれるなあ。
ある意味、悪徳貴族のコリンズには感謝しないとね。彼女と出会うきっかけを作ってくれたんだから。
僕とエレナさんは着々とミスリル鉱石を採掘し、山のように積み上げていく。
エレナさんと僕では鉱石の質が違うのだけど、気にしていない。エレナさんのスキルアップにも繋がるだろうしね。
あと、スキルで上位互換した時に、元の質によって違うものができるかもという実験もできそうだ。
「レン、これだけあればいいでしょ? 先に鍛冶の作業始めてていいよ」
「ありがとう、じゃあそうするよ」
エレナさんのお言葉に甘えて、僕はコネコネに入ります。鍛冶とは思えない擬音語なんだけど、そういうスキルだからしょうがないよね。
ミスリルをコネていくと、みるみる色が変わっていく。
鍛冶スキルは特にレベルが上がってはいなかったけど、採掘スキルが上がったことで今回はより質の高いミスリル鉱石が手に入っている。上位互換には影響を与えたようで、黒い鉱石に変わっていっている。
鑑定してみると、初めて見る鉱石だった。
【アダマンタイト】
ミスリルやオリハルコンと同様、元の世界では存在しない鉱石だ。神話とかゲームの世界の鉱石がどんどん増えていって感動する。これを全部色々な武器や防具にできるなんて、最高だよ。
「アダマンタイトなんて、おじいが見たら涎垂らして喜ぶよ」
採掘を終わらせたエレナさんがそう言ってくる。
とりあえず僕が掘った分のミスリルは全部コネまくって、アダマンタイトのインゴットにしておいた。
次はエレナさんの掘ったものだ。
やってみたところ、彼女にはちょっと申し訳ないけど、純度のいいミスリルになるだけのようだった。一度しか上位互換できない制約があると、やっぱりそう簡単にはいかないみたいだね。
とはいえ、高純度のミスリルインゴットがたくさん作れている訳で。
「これ一個で金貨一枚だよね?」
エレナさんは感動して、ミスリルインゴットのピラミッドを眺めている。ピラミッドは僕らの身長を超えているので、少なくとも五十個はあるだろう。お金になるものをこんなに持っていて僕はどうする気なんだろうか?
お金は多く持っているとダメだからなあ……元の世界でも、お金にまつわる格言や名ゼリフは大量にある。こっちの世界でも同じだろう。個人が抱え込まずにきちんと流通させないと、後で痛い目を見るのは必至なのだ。
お金の適切な使い道……今のところエルフの村の強化しか思いつかないけど、思い切ってもっと大規模にやっちゃおうかな。
「レン? 何を考えているの?」
「いや、お金がいっぱいになっちゃいそうだから、ダークエルフさん達の村を街ぐらいまで発展させちゃおうかな~なんて」
エレナさんは首を傾げている。流石に規模が大き過ぎて困惑しているみたい。
「例えば、道路も整備して、よその街の人達と交易できるようにするとか」
とにかくお金のかかることをしてお金を吐かないとね。
とはいえ、素材を換金していないから所持金の金額だけなら大したことはない。その辺のお店ではまず使えない白銀貨も持っているけど、基本的には普通の銀貨をいっぱい持っている。
しかし僕がお金持ちになっているなんて、元の世界の両親が聞いたらびっくりするだろうな。
「なら、各ギルドを誘致したら?」
「それもいいかもね。ただ、どのみちボクスさん達に了承得ないと」
エレナさんも色々考えてくれているみたい。ボクスさん達は何て言うだろうか……人間のことはなかなか信用できないみたいだから、難しいかもしれないよね。
とにかく今は村の強化に専念しようかな。
その後、エレナさんにはオークとゴブリンを使役して、鉱山の入り口にカマドを作ってほしいとお願いした。
単に薪をくべるようなものじゃなくて鍛冶用のものだから、知識のある人が作らないとね。
その間に僕はミスリルでヤットコ鋏とハンマー、金床を二セット作っておく。セットで作ると何だか夫婦みたいな感じになっちゃって余計に恥ずかしいな。
そんなことを考えながら作ったものやインゴットをしまっていると、エレナさんが戻ってきた。
「できたよ~」
「え、もう?」
「うん、オークとゴブリンが頑張ってくれたから!」
カマドって粘土質な土とかで固めて作るんだよね。そんなに早くできるものなのかな?
エレナさんに案内されて外へ行く。ずっと上り坂なのでクリアクリスは抱っこしてあげる。僕とエレナさんの採掘中も羨ましそうに指を咥えて見ていたんだよね。今度は一緒に掘ってみようかな。
外に出ると、鉱山の入り口の横に仲良く二つのカマドが出来上がっていた。
高さは二メートルほどもあり、粘土質の土でレンガを隙間なくくっつけてある。必要なら手直しもしようと思っていたけど、いらなそうだ。
煙突も綺麗に二本建っていて、ゲームなんかでもお馴染みな鍛冶屋のカマドの完成です。
「凄いね。じゃあ、早速作っていこうか。はいこれ」
「わあ! ヤットコ鋏とハンマー、金床まで……それもミスリルの……いいの?」
「もちろん。エレナさんにあげるために作ったからね」
「ありがと……」
作った道具一式をあげると、エレナさんは顔を赤くしてお礼を言ってきた。喜んでもらえてよかった。
「そうだ、クリアクリスも叩いてみる?」
「え! いいの?」
いつまでも見ているだけじゃつまらないだろうからね。危ないけど怪我することも経験だし。
……って、何だか親になった気でいる自分が恥ずかしい。
大喜びしたクリアクリスは、輝くばかりの笑顔でハンマーを手に持った。
ミスリル製のハンマーが、クリアクリスの持つマナに反応して青白く輝く。やっぱり魔族だと持っているマナもかなりの量みたいだね。
「クリアクリスに叩いてもらったら凄いアイテムができそうだな」
クリアクリスの初めての鍛冶だ、絶対に成功させるぞ。あ、でもこんなに意気込んだら恐ろしいものができちゃうんじゃないか? そういう意味では少し心配である。
「はい、トンテンカン。こんな感じで叩くんだよ」
「は~い!」
エレナさんが教えてくれる。
まず彼女が、熱したアダマンタイトとミスリルをそれぞれ別々に叩いておく。
その後薄くした二種類のインゴットを被せたら、ヤットコ鋏で挟んで金床に重ねて、今度はクリアクリスが叩き始める。
小気味よくとはいかないけど、ハンマーの奏でる音が辺りに響いた。クリアクリスの手に僕の手を添えていると、それで鍛冶の王のスキルは適応されているらしく、どんどん形を変えていく。
初めての鍛冶ということで、彼女の短剣を作ろうと思って念じてます。
すると想像通り、金属の形状が短剣のそれになっていく。
なんてお手軽なスキルなんだ。スキルのおかげでクリアクリスの喜ぶ顔が見られそうだぞ。
アダマンタイトを多めに使ったので、黒い剣になった。所々にミスリルが夜空の星のように顔を出していて美しい。
鑑定してみると面白い結果に。
【アダマンタイトの短剣】STR+800 VIT+500(クリアクリス専用)
何故か〝クリアクリス専用〟という表示がある。
僕の思いが強過ぎたんだろうか? 親バカって凄いとつくづく思いました。
ステータスも恐ろしいほど上がっている。僕の装備よりも圧倒的に強い。
ちなみに僕の装備も新調しようかとは思ったんだけど、防具はエレナさんの選んでくれたものだから思い入れがある。
だからチェーンメイルみたいな、中に着るタイプの防具をアダマンタイトで作ろうと思う。
あとは武器もね。今まではオリハルコンのショートソードだった。
これでも十分強いんだけど、やっぱり、長い剣を作りたい。僕じゃ扱えるかわからないけど、男はごっつい剣を持って初めて真の男になるような気がする。
ということで、僕もクリアクリスと同じアダマンタイトを地金に使ったハイブリッドの剣を作ろうと思います。これだけ量もあるし、ある程度長い剣でも作れそうだ。
一回体験したら楽しくなったのか、クリアクリスが俄然やる気になっていたのでお願いした。子供でもあんなものが作れてしまうんだから、鍛冶の王は本当に恐ろしいスキルだよ。
さっきの短剣と同じように、アダマンタイトにミスリルを重ね、クリアクリスが叩く。剣は徐々に長く形状を変えていき、ミスリルの輝きをそこかしこにちりばめた黒剣になった。
思っていた通り、ロングソードと言えるほどの長さに仕上がった。これはこれでカッコよくていいな。
【アダマンタイトのロングソード】STR+1200 VIT+700
クリアクリスに叩いてもらったからか、すっごいものになりました。STRの上昇幅が桁違いだ。
こんなもの市場に出したら、伝説の装備扱いされちゃうんじゃないだろうか?
こういうものばかり作っていては、売れる商品はできないな。まあ、エレナさんが自分のお店を持って売る分にはいいかもしれないけどね。
「お兄ちゃんの綺麗~!」
「クリアクリスのも綺麗だよ」
「えへへ」
出来上がった二つの剣を眺めてクリアクリスが目を輝かせている。僕はその様子を見て、まるで恋人に言うように褒めると、顔を真っ赤にして照れていた。
無邪気な子供にはこうやって素直に言えるんだけどな。
「いいな~……」
隣でミスリルを叩いていたエレナさんが僕らを見て呟いている。
ゴブリンの布切れがまだいくつかあったから、今回で全部使い切ってしまおう。
僕はミスリルの分量を調整して、握り手に布が巻かれている武器に加工していった。
【ミスリルの短剣】STR+100 VIT+50
【ミスリルのショートソード】STR+200 VIT+50
【ミスリルの槍】STR+300 VIT+50
これだけでもステータスはエレナさんの祖父の職人、ガッツさん並みの水準だ。何十年も鍛冶一筋だったガッツさんよりも凄いものができてしまうなんて、改めてチートっていうのがわかるよ。
「お兄ちゃん疲れた~」
「ありがとうクリアクリス。おかげで凄いものが作れたよ」
流石にこれだけいっぺんに作ったので、クリアクリスが座り込んでしまった。
「少し休憩にしよう」
「は~い」
「エレナさんも」
「うん、そうするよ」
玉の汗をかくエレナさん。ガッツさんとは違って、鍛冶に没頭していてもちゃんと聞こえたみたい。
オークとゴブリンに辺りの警戒をさせて、僕達は休憩することにした。
アイテムボックスから、果物と〝世界樹の雫〟で作ったジュースを取り出す。かなり体にいいジュースだ。こんな贅沢なジュースも、水辺を掃除するだけで世界樹の雫が手に入るからこそできる訳で……採取の王に感謝だなあ。
「疲れが取れる~」
「美味し~」
二人とも満足げにジュースを飲んでいる。
一方で、休憩しながらも僕は指先でネジネジとアダマンタイトを練っていた。
細く糸のようにしたアダマンタイトを、三つ編みにしていくつも横に重ねていく。本来は機織り機みたいなもので作るんだと思うんだけど、そんなものを作る知識はないので手作業だ。
それでも鍛冶の王のおかげか少しずつチェーン状のものができてきた。流石に無理かなと思っていたけど思い通りになってくれたので、試してよかった。
【アダマンタイトのチェーンメイル】VIT+800 AGI+500
鎧なのに素早さが上がるらしいです。流石は鍛冶チート。この調子でみんなの装備も作っていこうかな。
……そういえば、奥に行ったみんながまだ帰ってこない。大丈夫かな?
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