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第2章 天界と魔界
第55話 歓迎
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◇
「さあて、そろそろ帰るか」
「ちょっとまってロドリック!」
僕はすぐにフィールちゃんを連れて港町に帰ってきた。荷積みを終えて魔族の港に帰ろうとしてるロドリックを引き留める。
目を真ん丸にして唖然としてるロドリック。確かに僕らは町を出ていったからもう帰ってきたのかと驚いてるんだろうな。一応、一日は経ってるんだけどね。
「おいおい、ルインズとかいう村に帰ったんだよな? こんなに早く帰ってこれるほど近かったのか?」
「ううん。普通の馬車じゃ15日くらいかかるらしいよ」
「はぁ!? それをおま……あ~、もういい。そんなことよりも声をかけてきたのには頼みがあるんだろ?」
ロドリックが頭を抱えて聞いてくるから素直に答える、彼は考えるのをやめて本題に入った。
「魔族の港に返してほしいんだ」
「そんなことかよ。すぐに乗ってくれ。俺達も帰るところだったんだ。一人増えてるがその子は強めの普通だな。魔王様くらいのステータスか。なんだか麻痺してきたぜ」
僕のお願いをしっかり聞いてフィールちゃんを鑑定していく。彼女も十分以上なステータスみたいだ。そうなると人質にはされないかもな。
ヤレヤレと言った様子でロドリックは船の錨を上げて帆を広げる。僕らも乗り込むと帆に風魔法を放ち、港が遠ざかっていく。
「お前さんたちのおかげで大儲けだ。エレービアっていうのはスパイスが少ないんだな。普通の値段で売っていたらすぐに商人ギルドが買い占めに来てな。長期的に取引したいってことになったぜ」
「はは、それは良かった。確かにエレービアの食事はオーランスに負けてたな~」
ロドリックさんの話に頷いて答える。オーランスの料理は異世界人の伝えた料理が多くあった。レグルスエイドは塩を振っただけの料理が多い。美味しいんだけど、パンチが足りないんだよな。まあ、病院食よりは美味しいけれど。
「ん? なんだ?」
船が速度を上げて大海原へ。すると船が沢山魔族の国からやってくるのが見える。
ロドリックが船首にかけていくと顔を青ざめさせる。
「軍艦だ。魔王様の軍艦もいる」
同じ魔族のロドリックが驚くほどの大船団。僕が来ることはわかっていただろうから、迎撃の準備をしていたんだろうな。レッグスとエミは無事なのかな?
「アキラ様! 白旗があげられてるよ!」
フィールちゃんが気が付いて声を上げる。確かに先頭の船に白旗がたなびいている。この世界でも白旗は降参といった意味なのかわからなかったけど、フィールちゃんの様子を見ると同じ意味をなしてるみたい。
ゆっくりと船を横につけてくる白旗の軍艦。軍艦の船の甲板に見知った三人が立っていた。
「「アキラ!」」
レッグスとエミが軍艦から出てきて僕を抱きしめてくれる。プラナもお辞儀をして挨拶を交わす。よかった三人とも無事だったんだな。
「大丈夫だった?」
「ああ、最初は攻撃されたんだけどな。港に着いたら掌を返してくれてた。サターンは確かに敵意があったと思うんだが」
疑問に思ってレッグスに問いかけると答えてくれる。サターンは考え直したってことなのかな? もしかしてグダスが話してくれて協力する気になってくれたか。
彼からしたら僕がいなくなるかもしれないんだから得しかないはず。
天使が僕らを敵対視していたから危険ではあるけどね。
「とにかく、争いにならなくてよかったぜ。港に早く行こう」
ロドリックが安心して汗をぬぐう。一時はどうなることかと、顔を青くさせていた彼はほっと胸をなでおろした。
船は何事もなく魔族の国の港町に到着した。
そこで待っていたのはグダスと一人の女性だった。
「よう! アキラ。洞窟ぶりだな」
気さくに挨拶してくるグダス。もう友達みたいだ。彼の横にいる女性は呆れたような表情になってる。
「まったく、男っていうのはなんでそんなすぐに仲良くなれるのかしらね。この間まで戦っていたっていうのに」
女性はそう言って首を横に振った。
「女にはわからねえだろうな。拳を交えたら既にともになってるんだよ。命を取り合いになっちまって、どちらかが死んじまっても友になってるってわけだ」
「わけわからない」
グダスの力強い言葉にも女性は首を傾げる。この人はグダスと仲がいいみたいだけど、どういった人なんだろう?
「おっと、自己紹介をしていませんでしたね。私は四天王のメイデス。サターン様の命で魔王城へと案内するように言われています。どうぞ、馬車にお乗りください」
メイデスと名乗った女性は深くお辞儀をして馬車を指さす。貴族の乗るような馬車で人数分用意されてる。
「堅苦しいなお前は」
「あんたが軽すぎるのよ」
グダスが頭の後ろで両手を組むと呟く。メイデスさんは呆れすぎてため息をついた。
「アキラ、こいつは参謀だ。油断するなよ。今も『こんな子供が魔王様よりも強いなんておかしい。何か秘密があるんだ。その秘密を握れば』とか考えてるからな」
「ちょっと! グダス! そ、そんなこと考えていませんよ~。私は無害です~」
グダスが腕を組みながら教えてくれる。メイデスさんに背中を殴られているけど、気にしてないな。結構強い音がするんだけど。
メイデスさんは四天王の唯一の頭脳と言った感じの人なのかな。他の二人は馬鹿っぽかったし。グダスは言わなくてもわかる。
「コホン! とにかくお乗りください。人族の馬車は普通の馬が引いていますが、我々魔族はゴーストホースが馬車を引いています。早いですのでお気を付けください」
メイデスさんが自慢げに話す。
馬車の前を見ると半透明の馬が僕らを見つめてくる。魔物の一種なのかな?
「そんな話はいいだろ。恥ずかしい。先に行ってるからな」
「あ! ちょ! 恥ずかしいって私のこと!?」
僕らは馬車に乗る。グダスは馬車よりも速く走れるから馬車に乗らずに行くみたい。
彼は体の大きさを調整できるから、今は僕らと同じくらいの大きさ。それでも僕らよりははるかに重い。たまに地面が割れるくらいは重い。何トンなんだろう。
「さあて、そろそろ帰るか」
「ちょっとまってロドリック!」
僕はすぐにフィールちゃんを連れて港町に帰ってきた。荷積みを終えて魔族の港に帰ろうとしてるロドリックを引き留める。
目を真ん丸にして唖然としてるロドリック。確かに僕らは町を出ていったからもう帰ってきたのかと驚いてるんだろうな。一応、一日は経ってるんだけどね。
「おいおい、ルインズとかいう村に帰ったんだよな? こんなに早く帰ってこれるほど近かったのか?」
「ううん。普通の馬車じゃ15日くらいかかるらしいよ」
「はぁ!? それをおま……あ~、もういい。そんなことよりも声をかけてきたのには頼みがあるんだろ?」
ロドリックが頭を抱えて聞いてくるから素直に答える、彼は考えるのをやめて本題に入った。
「魔族の港に返してほしいんだ」
「そんなことかよ。すぐに乗ってくれ。俺達も帰るところだったんだ。一人増えてるがその子は強めの普通だな。魔王様くらいのステータスか。なんだか麻痺してきたぜ」
僕のお願いをしっかり聞いてフィールちゃんを鑑定していく。彼女も十分以上なステータスみたいだ。そうなると人質にはされないかもな。
ヤレヤレと言った様子でロドリックは船の錨を上げて帆を広げる。僕らも乗り込むと帆に風魔法を放ち、港が遠ざかっていく。
「お前さんたちのおかげで大儲けだ。エレービアっていうのはスパイスが少ないんだな。普通の値段で売っていたらすぐに商人ギルドが買い占めに来てな。長期的に取引したいってことになったぜ」
「はは、それは良かった。確かにエレービアの食事はオーランスに負けてたな~」
ロドリックさんの話に頷いて答える。オーランスの料理は異世界人の伝えた料理が多くあった。レグルスエイドは塩を振っただけの料理が多い。美味しいんだけど、パンチが足りないんだよな。まあ、病院食よりは美味しいけれど。
「ん? なんだ?」
船が速度を上げて大海原へ。すると船が沢山魔族の国からやってくるのが見える。
ロドリックが船首にかけていくと顔を青ざめさせる。
「軍艦だ。魔王様の軍艦もいる」
同じ魔族のロドリックが驚くほどの大船団。僕が来ることはわかっていただろうから、迎撃の準備をしていたんだろうな。レッグスとエミは無事なのかな?
「アキラ様! 白旗があげられてるよ!」
フィールちゃんが気が付いて声を上げる。確かに先頭の船に白旗がたなびいている。この世界でも白旗は降参といった意味なのかわからなかったけど、フィールちゃんの様子を見ると同じ意味をなしてるみたい。
ゆっくりと船を横につけてくる白旗の軍艦。軍艦の船の甲板に見知った三人が立っていた。
「「アキラ!」」
レッグスとエミが軍艦から出てきて僕を抱きしめてくれる。プラナもお辞儀をして挨拶を交わす。よかった三人とも無事だったんだな。
「大丈夫だった?」
「ああ、最初は攻撃されたんだけどな。港に着いたら掌を返してくれてた。サターンは確かに敵意があったと思うんだが」
疑問に思ってレッグスに問いかけると答えてくれる。サターンは考え直したってことなのかな? もしかしてグダスが話してくれて協力する気になってくれたか。
彼からしたら僕がいなくなるかもしれないんだから得しかないはず。
天使が僕らを敵対視していたから危険ではあるけどね。
「とにかく、争いにならなくてよかったぜ。港に早く行こう」
ロドリックが安心して汗をぬぐう。一時はどうなることかと、顔を青くさせていた彼はほっと胸をなでおろした。
船は何事もなく魔族の国の港町に到着した。
そこで待っていたのはグダスと一人の女性だった。
「よう! アキラ。洞窟ぶりだな」
気さくに挨拶してくるグダス。もう友達みたいだ。彼の横にいる女性は呆れたような表情になってる。
「まったく、男っていうのはなんでそんなすぐに仲良くなれるのかしらね。この間まで戦っていたっていうのに」
女性はそう言って首を横に振った。
「女にはわからねえだろうな。拳を交えたら既にともになってるんだよ。命を取り合いになっちまって、どちらかが死んじまっても友になってるってわけだ」
「わけわからない」
グダスの力強い言葉にも女性は首を傾げる。この人はグダスと仲がいいみたいだけど、どういった人なんだろう?
「おっと、自己紹介をしていませんでしたね。私は四天王のメイデス。サターン様の命で魔王城へと案内するように言われています。どうぞ、馬車にお乗りください」
メイデスと名乗った女性は深くお辞儀をして馬車を指さす。貴族の乗るような馬車で人数分用意されてる。
「堅苦しいなお前は」
「あんたが軽すぎるのよ」
グダスが頭の後ろで両手を組むと呟く。メイデスさんは呆れすぎてため息をついた。
「アキラ、こいつは参謀だ。油断するなよ。今も『こんな子供が魔王様よりも強いなんておかしい。何か秘密があるんだ。その秘密を握れば』とか考えてるからな」
「ちょっと! グダス! そ、そんなこと考えていませんよ~。私は無害です~」
グダスが腕を組みながら教えてくれる。メイデスさんに背中を殴られているけど、気にしてないな。結構強い音がするんだけど。
メイデスさんは四天王の唯一の頭脳と言った感じの人なのかな。他の二人は馬鹿っぽかったし。グダスは言わなくてもわかる。
「コホン! とにかくお乗りください。人族の馬車は普通の馬が引いていますが、我々魔族はゴーストホースが馬車を引いています。早いですのでお気を付けください」
メイデスさんが自慢げに話す。
馬車の前を見ると半透明の馬が僕らを見つめてくる。魔物の一種なのかな?
「そんな話はいいだろ。恥ずかしい。先に行ってるからな」
「あ! ちょ! 恥ずかしいって私のこと!?」
僕らは馬車に乗る。グダスは馬車よりも速く走れるから馬車に乗らずに行くみたい。
彼は体の大きさを調整できるから、今は僕らと同じくらいの大きさ。それでも僕らよりははるかに重い。たまに地面が割れるくらいは重い。何トンなんだろう。
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