転生してしまったので服チートを駆使してこの世界で得た家族と一緒に旅をしようと思います

カムイイムカ(神威異夢華)

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第二章 海へ

第三十六話 人員確保

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「お父さんどこか痛いの?」

「ん?ああ・・」

 仮止めしている窓から木漏れ日が差す中、ルキアが俺の顔を見て心配そうにしている。
 母さんたちの夢を見て、泣いてしまっていたようだ。ホームシックとかそう言うものではないけど、やっぱり親不孝な事をしてしまったと後悔が胸を刺すんだ。あの時親父からもらった靴を諦めていれば、死ななくて済んだだろうにな。

「お父さんが痛いとルキアも痛い」

「ルキア・・・」

 う~、泣かせないでくれルキア。そんな事言われたら俺の緩い涙腺は崩壊してしまうぞ。

「ありがとうなルキア。でも、もう大丈夫。それに今はルキア達もいるから泣くことはないさ」

「ほんと?」

「ああ本当だ。でも、泣いてしまいそうになったら助けてくれるか?」

「うん!サンちゃんとトラちゃんと一緒に助ける!」

「キャン!」「ガウガウ~」

 本当にこの子達はいい子だな~。涙腺が崩壊してしまったよ。
 布団に顔をうずめて涙を隠すとルキアが頭を撫でて、サンとトラが俺の足と胸に顔をうずめた。重たいけどその重さが何だか心地よかった。

「何してるの~?」

「私もお兄ちゃんと寝た~い」

 そうしていると子供達も起きてきて、礼拝堂の二階から覗いていた。子供達は次々と二階から降りてきて俺達の寝ていたベッドにダイブしてきた。嫁はいないのに子供はいっぱいだな。とても温かいけど重たい、この重さは命の重さだ。守ってあげないとな。

「タツミさんおはようございます。ふふ、子供達に大人気ですね」

「はは、ルナさんおはようございます」

 覆いかぶさっているのでまるで布団になった子供達、それを見てルナさんは微笑みながら階段を降りてきた。

「じゃあみんなご飯にするぞ」

『は~い』

 子供達と共にリビングに向かった。今日の飯は何にしようかな。

「朝から重たい物もなんだからカルパッチョにするか」

 という事で塊の蜘蛛の肉を焼いていく、全面焼いて薄くスライス。平皿にキャベツとトマト、それと香草を並べてその上に薄く切った肉をひいていく。お肉があるのとないのとじゃ大分気分が違うからな。
 もちろん、スープも作ったので朝はこの二品と白米も食べたい人は出す感じだな。スープが肉から作った物だから結構白米にあうんだよな~。

「美味し~」

「おかわり~」

 子供達は次々とおかわりをしていく、肉は最高級の肉だから最高に旨いんだよな。夜はまた牛丼みたいにするかな。

『ごちそうさまでした』

 俺が教えたごちそうさまでしたを言い終わると子供達は元気に外へ走っていく。

「さて、俺はギルドに行くかな」

 牛と豚の買い付けはできそうなのでそれを飼育できる人を雇うのだ。安価で雇える奴を知っているのでギルドで雇う。

「タツミさんいらっしゃ~い。ルキアちゃんおはよ~」

 俺はルキアを連れてギルドにやってきた。
 フェレナさんはルキアを見て大きく手を振って挨拶をした。ルキアもそれを見て手を振ってこたえている。

「今日はどうしたんですか?」

「ああ、今日は人を雇いたくてね」

「人材をお求めで?じゃあ依頼の方ですか」

「いや、昨日捕まったあいつらをね」

 俺の言葉を聞いてフェレナさんは「あ~」といいながら頷いた。
 俺の所有物になっている孤児院を襲撃したという事で捕まったカシム達。カシム達は孤児院に入ってほしくないのでそのまま犯罪奴隷として鉱山ででも働いてもらう。俺が雇いたいのは冒険者のような恰好をしていた大剣と片手剣の男二人だ。あいつらも金に物を言わされてカシムにこき使われていたようで、やむにやまれずに従っていたようだ。仮にもミスリル冒険者のくせにと思ったが金がかかわるとどんな人でも仕方ない問題が現れるんだよな。
 という事であの二人を安く雇ってこき使ってやるのだ。カシムが俺に変わるだけであいつらにとってはあんまり変わらないかもしれないけどな。

「被害者であるタツミさんは一番の雇う権利を持っていますからね。ではちょっと待っていてください」

 フェレナさんは奥の部屋に入っていった。犯罪奴隷になる前に留置場のような部屋に捕まるらしいがギルドにもそう言った施設があるみたいだな。牢屋に入れられると思っていたが完全な犯罪者ではないといった見解なのかもな。

「おまたせしました」

 フェレナさんが二人を連れてやってきた。一人は大柄で短髪、もう一人は中肉中背で肩くらいまでの長髪といった感じだ。二人とも金髪で種類の違うイケメンだな。戦った時は暗かったからそんなにわからなかったが・・・この世界はイケメンしかいないのか?

「こちらの大きな人がダングルフで、こっちの方がシャリフです」

「「・・・」」

 フェレナさんが紹介すると二人は俺に睨みを利かせてきた。恨まれているのか?逆恨みされているのは許容できないな。

「今度、孤児院で牛と豚を飼うんだが世話できないか?」

「「・・・」」

 聞こえていると思うのだが二人は無言を貫いている。若い奴にありがちな反抗期ってやつか?いい話でも突っぱねちゃうんだよな。

「フェレナさん、ここで俺に雇われなかったらこいつらはどうなるんだ?」

「えっと、今はギルドマスターの厚意で留置されていますがその内衛兵にあけわたします。犯罪者と言うのは同じですから」

「衛兵に明け渡した後は?」

「基本、犯罪者は犯罪奴隷になって奴隷商に売られるか鉱山行きですね。犯罪の度合いで長い鉱山での労働が待っています。中には死んでしまう人も多いとか・・」

「「!?」」

 犯罪者はどうなるのかをフェレナさんに聞くと恐ろしい話がツラツラと語られていく。ダングルフとシャリフはそれを聞いて顔色を変えていった。俺があの立場だったら卒倒してるな。市場で俺を襲ってきたサーズが衛兵を怖がったのはこういう事か。

「二人の罪は雇われてやらされたと言うのもありますが子供達の拉致監禁と金銭を用いないでの奴隷化ですからね。一生出てこれないかも」

 更に追い打ちをかけるようにフェレナさんは話続けた。言い終わると俺にウインクをしてきたので協力的なのが伺える。
 ありがたいけど二人がガタガタ震えちゃって可哀そうに思えてくるな。まあ、犯罪者なのだから仕方ないけどな。

「ふ~仕方ない。雇えないなら他の人を・・」

「「まっ待ってくれ!」」

 ふっ、若い奴らはこのくらい背中を押してやらないと良い話に食いつけないんだよな。
 ダングルフとシャリフは土下座をして頭を床にこすり付けた。この世界に土下座があるかわからないけど見事な土下座だ。

「俺は村出身だ!牛と豚は親父が飼育してたからわかる。雇ってくれ」

「俺も村出身だが牛と豚は知らない、でもダングルフに聞いて勉強する!・・・雇ってくれ」

 冷や汗をかきながらも二人は誠実にお願いをしてきた。二人の様子からは殺意は消えているな。

「ルキアどう思う?」

「ん~、この人達いい人~。ルキア好き~」

 おふっ、ルキアの可愛らしい笑顔で好きとか言われたらそんな声も上げてしまう、何とか我慢したけどな。しかし、ルキアに好きと言わせるとはこいつら結構良い奴なのか?
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