転生してしまったので服チートを駆使してこの世界で得た家族と一緒に旅をしようと思います

カムイイムカ(神威異夢華)

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第一章 異世界

第四十話 オークの着ぐるみ

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釘宮 巽(クギミヤ タツミ)

 職業 剣士

 レベル 6

 HP 475/475
 MP 210/210
 
 STR 92
 VIT 92
 DEX 84
 AGI 76
 INT 75
 MND 75

 スキル 

 服模写
 
 [オラストロ正式鎧][オラストロ騎士隊長の服][料理人の服(エプロン付き)][農民の服][大工の服][剣士の服][火魔法使いの服][運び屋の服][理髪屋の服][鍛冶屋の服][戦士の服][僧侶の服][武道家の服][NEW精霊魔法使いの服][NEW解体屋の服]
 
 着ぐるみ欄 
 [ゴブリンの着ぐるみ][ホワイトラビットの着ぐるみ][ベリースネークの着ぐるみ][ウルフの着ぐるみ][ジャンクスパイダーの着ぐるみ][トライホーンの着ぐるみ][三眼熊の着ぐるみ][NEWオークの着ぐるみ][NEWアーミークロコダイルの着ぐるみ][NEWフロッガーの着ぐるみ]
 
 服活用術(極)

 この世界特有の職業、それは~解体屋だ。ギルドに属すことが多いと言われている解体屋。彼らの腕次第で魔物の素材の価値が大きく変わる。
 今まではオッズの見よう見まねでやっていたし、料理人の服のおかげで肉は取れていた。
 しかし、骨とか別の部位になってくると損傷が激しすぎて剣とかに加工するようには取れなかったんだよな。アイサにはしょうがないと言われたがやっぱり無駄にしたくないよな。という事でこれでどんな魔物を狩っても解体が簡単で良質なものが取れるようになるはずだ、うんうん。
 料理を作る過程でオークとアーミークロコダイルとフロッガーの着ぐるみをゲットできた。
 肉でも大丈夫となると色々と裏技ができそうだな。この後が楽しみだ。
 アーミークロコダイルとフロッガーはワニとカエルの魔物、水辺の魔物の着ぐるみが手に入ったのはかなり良かった。この後の旅次第ではそう言ったところに行くことになるだろうし、雨とかの時にもカッパみたいに使えるだろうしな。
 ただ、オークの着ぐるみはネタにしかならないな。ルキアは気に入ったみたいだが、お腹がポコッと出ていて妖怪の餓鬼みたいな感じになってしまっている。三段腹のように波打ってるしな。
    ルキアは決して太っていないので着ぐるみのせいなのだが、ルキアラブの俺的にはオークの着ぐるみは却下。ルキアがどうしても着たい時だけだします。
 
 精霊魔法使いの服が手に入ったのは大きなアドバンテージだな。なんせ、手に入った時から全種類の精霊を使えるようになっているんだからな。サゲスが契約の時に使ってきた精霊は水の精霊ウィンディーネ、とてもメジャーな精霊だな。
 美しい精霊の代表格というだけあって、とても美人だった。他にも聞いたことのある精霊が説明欄に上がっているが使うときに紹介しよう。因みに人との契約にはどの精霊でもやってくれる。ただ精霊たちにも性格があるのでルーズな精霊もいる、用心が必要のようだ。サゲスのようにウィンディーネに頼んだ方が無難かな?

「お父さん寝よ」

「ん、ああ。ってオークの着ぐるみで寝るのか?」

「うん!ルキアこれ好き~跳ねるとお腹ボヨヨンってするの」

 俺の考えを他所にルキアの心を鷲掴んだオークの着ぐるみ、何ともいえない敗北感が俺を襲う。
    ルキアは可愛いがお前は可愛くないぞ。何だその中年オヤジの運動不足のような腹は! 俺は許さないぞ。といってもルキアが気に入ってしまったので言われれば出してあげるんだけどな。全く親の心子知らずとはこの事か?

 ルキアと同じベッドで寝っ転がるとオークの着ぐるみのお腹が俺の背中に触れる。何とも言えない柔らかさで少しだけドキッとしてしまった。
    そのあとの嫌悪感でしばらく眠れなかったぞ。許すまじオーク、依頼があったら狩ってやる。そんな俺が八つ当たりを心に刻んでいると部屋の鍵の開く音が聞こえて俺は寝たふりのまま体を強張らせた。
 足音が俺の横まで近づいてきたので俺はすかさず足音の主を捕まえようと覆いかぶさった。

「いやん!タツミさんって大胆」

「へ?」

 侵入者をとっ捕まるとその正体に俺は驚きの声を上げる。

「何やってるんですかアリッサさん・・・」

「え~女の子にそれ聞く? タツミさんってそういう趣味の人なの?」

 アリッサさんは俺の問いに頬を赤くしながら答えてきた。肉食系女子って怖いな。会っていきなり夜這いってやばない?

「は~。鍵はどうやって開けたんですか?」

「ばあちゃんから代えようの鍵もらった」

「カイネンさんも共犯か・・」

 アリッサさんを正座させて問いただす。答えを聞いて俺の脳裏にカイネンさんの笑い声がこだましている。どうにかして俺をとどめようとしているのか。

「タツミさんも観念して子供作ろ。それだけでいいんだよ」

「あのね。俺はそんな軽薄は男じゃないんだよ。それに、許可もなく部屋に入ってくる女子はお断り」

 部屋に急に入ってくるなんて兄弟でも怒るわ。それも今回のは眠るのを待っていたって事だからな。完全にやっていることは泥棒と同じだよ。この場合は強姦か?

「え~でも男の人ってこういうの好きじゃない? 女から迫られるとか?」

「人それぞれだな。俺はもっと清楚な人の方がいい」

「清楚ね~。とか言っていつまでも女の人と付き合えなくなっちゃうんじゃない?」

 俺の言葉にアリッサさんは図星をついてくる。会心の一撃クラスの図星過ぎて俺は膝をついた。
   確かにこの歳まで彼女がいなかったわけだけどさ。そんなえぐらなくてもよくない?
   時として女の人って図星えぐるの上手いよな。
 君、女の子と付き合ったことないでしょとか、プレゼントしたことないでしょとかさ。そりゃないよ、彼女いないんだからさ。

「もう帰っていいよ。今回の事は許すからさ」

「え~、もうちょっとおしゃべりしようよ~」

「ダ~メ、ルキアが起きちゃうだろ」

 ルキアを起こすものは何者も許さん。そうだ決めたぞ。俺はルキアの親ばかになるんだ。嫁はいらねえ娘が欲しいのさ。よしこれで行こう。俺の旅に色恋沙汰など不要だ。
 俺はこの日、アリッサさんのおかげで決心がつきました。

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