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第一章 異世界
第二話 スキル
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「ん、ここは?地獄かな?」
俺は確かに死んだはず、痛みよりも早く死をもたらした衝撃を確かに感じたんだ。だけど、今俺はここで目を開けている。
薄暗い牢屋、中世ヨーロッパの牢獄をゲームとかで見たことがあるがそんな感じだ。
「くせっ、においも感じるし痛みも感じる。俺は生きてるのか?」
鼻はよく効くし、頬をつねると痛みを感じた。俺は確かに生きている。
しかし、本当に臭い。よく見ると便所なのかツボからハエが湧き出ている。RPGとかで牢屋にツボが置いてあったがやっぱりこういう用途で使っていたんだな。
「俺は囚人なのか?薄汚れた白い服を着てる。しかも破れてるじゃねえかよ・・・」
今の状況がどうのよりもこの薄汚れた服だけは許容できねえ。誰か服をくれ、母さんの服をよこせ。
「って明らかに日本じゃねえよな。誰か、誰かいないですか~」
俺は助けを呼んだ。しばらく、何の音も聞こえなかった。意気消沈して座り込んでいるとカツカツと足音が聞こえてきて、俺の入っている牢屋の前で止まった。俺は希望の目でその人を見ると頭以外を鎧で覆った騎士のような金髪の男だった。
「ん?囚人は誰もいなかったはずだが?」
「俺は間違いでここにいるんです。出してください」
「間違い? それにしては人相が悪いな。人を殺しているんじゃないのか?」
騎士の男は日本語が通じるみたいだ、だから俺は安心して話した。騎士の男は俺の顔を覗いて、前科があるのではと勘繰る。俺は善良な日本人だ。そんなことはしたことない。
「信じてください」
「おわ! 触るんじゃねえ。このくそ野郎!」
「おぐっ」
「ちぃ、俺の鎧が汚れたじゃねえか。間違いでオラストロの牢屋に入れられるはずがないだろう。逃げ出したいからっていい加減なことを言うんじゃねえ。そこで反省してろ!」
一心不乱に騎士の手を格子の中から引っ張ると騎士の男が怒り出して鉄の具足で俺を蹴り飛ばした。軟弱な日本人として定評のある俺は見事にツボへとダイブ、めでたくくそまみれです。
「チキショウ。なんだよこれ。明らかに日本じゃねえし。小説かなんかであった話と違うじゃねえかよ」
今人気の異世界系小説を思い出して男泣き。チート能力とか魔物になって大暴れとかそういうのでいいのになんで俺は囚人なんだよ。それもしょっぱなくそまみれ、これはもう詰んでいるのでは?
「諦めるな!絶対に何かある。だってこんな理不尽な転生はありえないだろ。絶対に優遇されているはずだ」
アニメで見た知識などを総動員させて自分を調べていく。囚人服、それ以外は何かないか?
「ん、なんだこれは。腕輪? じゃないな入れ墨か?」
いわゆるタトゥーといわれるものが右手に刻まれている。腕輪のように描かれているそれを見ると手のひら側の手首の真ん中に光っている部分があった。俺はそれを徐に触る。すると手首から透明なウィンドウが開いて宙にゲーム画面のような文字が浮かんできた。
「おお! これはステータスだろ。異世界って感じだな」
アニメで見たことのあるゲージ。名前と職業、それにステータスだ。チートスキルカモン!
釘宮 巽(クギミヤ タツミ)
職業 囚人
レベル 1
HP 10
MP 5
STR 5
VIT 6
DEX 5
AGI 4
INT 5
MND 5
スキル
服模写
服活用術(極)
む? むむむ? 服模写? 服活用術ってなんぞ。訳が分からん。確かに服が欲しいといったかもしれない。しかし、これはチートなのか?まさかして俺って平凡さん?やばいやばいよ。これは詰んだよ。
打ちひしがれて跪く俺だったが何とかスキルなんかの説明を読むことができることを知り解説を読んでいくことにした。
「何々? 服模写 相手を触ることで服をコピーできる。ふむ、名前通りだな・・・終わったわこれ」
服模写の説明を見て俺は更に落ち込む。服模写してどうするんだよ。お洋服屋さんになるのが夢だったの、うふ・・・ってか。
確かに母さんに憧れて裁縫を習ってみたがそこまでやろうとは思っていなかった。その通り、俺は適当なリーマンになって、今や立派な社畜になった。ああ、世知辛い。
「気を取り直せ。次だ次。服活用術(極) 服の最上位の人物の力を得る・・・なんぞ?」
説明が少なすぎる。思わず首を傾げてつぶやいてしまったぞ。服の最上位の人物って誰だよ。力を得るって書いてあるがそのままの意味なら結構チートっぽい?
「おっ、よく見たら服模写がNEWってなっててスライドできそうだな。さっき騎士みたいな男に触ったからか?」
俺は興味本位でそれを触ってみた。すると囚人服が消えて、みるみる頭以外が鎧に変わっていく。全身鎧じゃないのは触った男が兜を装備してなかったからなのか?
「お~すげ~。この世界がどれほどかしらねえが、チートさんじゃないですか?」
この世界がどれほどの世界かしらないけど、魔法とかのない世界から来た俺からしたら十分チートである。
「えっと、オラストロの鎧 オラストロ王国が正式採用している鉄甲冑 腕周りの稼働が難儀だが硬さには定評があるっと。いいんだか悪いんだかわからん。しかし、言っている意味はよく分かる」
腕を大きく頭の上にあげようとすると脇当たりの鎧がぶつかり合ってしまうのでいちいちゆっくりと上げないと上がらない。こんなものを採用しているのを考えるととても遅れているのがうかがえる。
「重さを感じないな。これはスキルの影響だろうな。こんな鉄の鎧を着ているのにこんなに身軽なのはありえんし。それでも可動域を考えるとこれなら皮鎧とかの方がよさそうだな。それと服を変えたことで俺の体がきれいになってる」
くそまみれだった体が綺麗になっていた。服模写の副産物としてそういう機能があるようだ。
風呂好きの日本人としては風呂にも入りたいが綺麗になるのに越したことはない。ありがとうございます服模写様。
「さてさて、あとはここから消え去りたいんだけど」
鉄格子に阻まれている状況。出るにも出られない状態だ。どうしたものか?
「服活用術の方は働くのか?服の最上位の人物の力の意味が分からないから皆目見当もつかん。ん?力を得るってことはステータスに変化があるのか?」
再度、俺はステータスを起動する。このステータスもめんどくさいことに服模写使うと勝手に消えてしまう。消えていなければそのまま気づいていたはずなのだが、と言い訳してみる。
釘宮 巽(クギミヤ タツミ)
職業 オラストロの騎士
レベル 1
HP 110
MP 15
STR 25
VIT 26
DEX 15
AGI 14
INT 15
MND 15
スキル
服模写[オラストロ正式鎧]
服活用術(極)
上がっている? 上がっているよね。このスキルは服を得るごとにステータスが上がるのか、更に謎が深まったながそれがほんとうならチートだぞ。
ステータスが10ずつくらい上がっているな。一桁上がることがどの程度影響するのかわからん。この世界の常識が欲しい所だ。
「もう! わからん!」
「おい! うるさいぞ」
俺が自暴自棄になり叫ぶと先ほどの男だと思われる声が聞こえてきてツカツカと近づいてきた。また蹴られそうだ。
俺は確かに死んだはず、痛みよりも早く死をもたらした衝撃を確かに感じたんだ。だけど、今俺はここで目を開けている。
薄暗い牢屋、中世ヨーロッパの牢獄をゲームとかで見たことがあるがそんな感じだ。
「くせっ、においも感じるし痛みも感じる。俺は生きてるのか?」
鼻はよく効くし、頬をつねると痛みを感じた。俺は確かに生きている。
しかし、本当に臭い。よく見ると便所なのかツボからハエが湧き出ている。RPGとかで牢屋にツボが置いてあったがやっぱりこういう用途で使っていたんだな。
「俺は囚人なのか?薄汚れた白い服を着てる。しかも破れてるじゃねえかよ・・・」
今の状況がどうのよりもこの薄汚れた服だけは許容できねえ。誰か服をくれ、母さんの服をよこせ。
「って明らかに日本じゃねえよな。誰か、誰かいないですか~」
俺は助けを呼んだ。しばらく、何の音も聞こえなかった。意気消沈して座り込んでいるとカツカツと足音が聞こえてきて、俺の入っている牢屋の前で止まった。俺は希望の目でその人を見ると頭以外を鎧で覆った騎士のような金髪の男だった。
「ん?囚人は誰もいなかったはずだが?」
「俺は間違いでここにいるんです。出してください」
「間違い? それにしては人相が悪いな。人を殺しているんじゃないのか?」
騎士の男は日本語が通じるみたいだ、だから俺は安心して話した。騎士の男は俺の顔を覗いて、前科があるのではと勘繰る。俺は善良な日本人だ。そんなことはしたことない。
「信じてください」
「おわ! 触るんじゃねえ。このくそ野郎!」
「おぐっ」
「ちぃ、俺の鎧が汚れたじゃねえか。間違いでオラストロの牢屋に入れられるはずがないだろう。逃げ出したいからっていい加減なことを言うんじゃねえ。そこで反省してろ!」
一心不乱に騎士の手を格子の中から引っ張ると騎士の男が怒り出して鉄の具足で俺を蹴り飛ばした。軟弱な日本人として定評のある俺は見事にツボへとダイブ、めでたくくそまみれです。
「チキショウ。なんだよこれ。明らかに日本じゃねえし。小説かなんかであった話と違うじゃねえかよ」
今人気の異世界系小説を思い出して男泣き。チート能力とか魔物になって大暴れとかそういうのでいいのになんで俺は囚人なんだよ。それもしょっぱなくそまみれ、これはもう詰んでいるのでは?
「諦めるな!絶対に何かある。だってこんな理不尽な転生はありえないだろ。絶対に優遇されているはずだ」
アニメで見た知識などを総動員させて自分を調べていく。囚人服、それ以外は何かないか?
「ん、なんだこれは。腕輪? じゃないな入れ墨か?」
いわゆるタトゥーといわれるものが右手に刻まれている。腕輪のように描かれているそれを見ると手のひら側の手首の真ん中に光っている部分があった。俺はそれを徐に触る。すると手首から透明なウィンドウが開いて宙にゲーム画面のような文字が浮かんできた。
「おお! これはステータスだろ。異世界って感じだな」
アニメで見たことのあるゲージ。名前と職業、それにステータスだ。チートスキルカモン!
釘宮 巽(クギミヤ タツミ)
職業 囚人
レベル 1
HP 10
MP 5
STR 5
VIT 6
DEX 5
AGI 4
INT 5
MND 5
スキル
服模写
服活用術(極)
む? むむむ? 服模写? 服活用術ってなんぞ。訳が分からん。確かに服が欲しいといったかもしれない。しかし、これはチートなのか?まさかして俺って平凡さん?やばいやばいよ。これは詰んだよ。
打ちひしがれて跪く俺だったが何とかスキルなんかの説明を読むことができることを知り解説を読んでいくことにした。
「何々? 服模写 相手を触ることで服をコピーできる。ふむ、名前通りだな・・・終わったわこれ」
服模写の説明を見て俺は更に落ち込む。服模写してどうするんだよ。お洋服屋さんになるのが夢だったの、うふ・・・ってか。
確かに母さんに憧れて裁縫を習ってみたがそこまでやろうとは思っていなかった。その通り、俺は適当なリーマンになって、今や立派な社畜になった。ああ、世知辛い。
「気を取り直せ。次だ次。服活用術(極) 服の最上位の人物の力を得る・・・なんぞ?」
説明が少なすぎる。思わず首を傾げてつぶやいてしまったぞ。服の最上位の人物って誰だよ。力を得るって書いてあるがそのままの意味なら結構チートっぽい?
「おっ、よく見たら服模写がNEWってなっててスライドできそうだな。さっき騎士みたいな男に触ったからか?」
俺は興味本位でそれを触ってみた。すると囚人服が消えて、みるみる頭以外が鎧に変わっていく。全身鎧じゃないのは触った男が兜を装備してなかったからなのか?
「お~すげ~。この世界がどれほどかしらねえが、チートさんじゃないですか?」
この世界がどれほどの世界かしらないけど、魔法とかのない世界から来た俺からしたら十分チートである。
「えっと、オラストロの鎧 オラストロ王国が正式採用している鉄甲冑 腕周りの稼働が難儀だが硬さには定評があるっと。いいんだか悪いんだかわからん。しかし、言っている意味はよく分かる」
腕を大きく頭の上にあげようとすると脇当たりの鎧がぶつかり合ってしまうのでいちいちゆっくりと上げないと上がらない。こんなものを採用しているのを考えるととても遅れているのがうかがえる。
「重さを感じないな。これはスキルの影響だろうな。こんな鉄の鎧を着ているのにこんなに身軽なのはありえんし。それでも可動域を考えるとこれなら皮鎧とかの方がよさそうだな。それと服を変えたことで俺の体がきれいになってる」
くそまみれだった体が綺麗になっていた。服模写の副産物としてそういう機能があるようだ。
風呂好きの日本人としては風呂にも入りたいが綺麗になるのに越したことはない。ありがとうございます服模写様。
「さてさて、あとはここから消え去りたいんだけど」
鉄格子に阻まれている状況。出るにも出られない状態だ。どうしたものか?
「服活用術の方は働くのか?服の最上位の人物の力の意味が分からないから皆目見当もつかん。ん?力を得るってことはステータスに変化があるのか?」
再度、俺はステータスを起動する。このステータスもめんどくさいことに服模写使うと勝手に消えてしまう。消えていなければそのまま気づいていたはずなのだが、と言い訳してみる。
釘宮 巽(クギミヤ タツミ)
職業 オラストロの騎士
レベル 1
HP 110
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STR 25
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スキル
服模写[オラストロ正式鎧]
服活用術(極)
上がっている? 上がっているよね。このスキルは服を得るごとにステータスが上がるのか、更に謎が深まったながそれがほんとうならチートだぞ。
ステータスが10ずつくらい上がっているな。一桁上がることがどの程度影響するのかわからん。この世界の常識が欲しい所だ。
「もう! わからん!」
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