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第一章 新たな地で
第7話 試し切り
しおりを挟む「いた! ゴブリン」
近くの森について散策するとすぐにゴブリンを見つけることが出来た。
早速、【業物紫炎】の試し切り。
「ギャ? ……」
「え?」
横なぎに滑らせた紫炎が何の抵抗もなくゴブリンを上下に切り分けた。ゴブリンは何が起こったのかもわからずに霧散して消えていく。
胸のあたりを切りつけて何の抵抗もなく切れてしまった。流石に切れ味が凄すぎる。これで売れなかったなんて見る目がない人が多いな。
「おっと、急いでレベルをあげないと」
考えている場合じゃない。急いで次の獲物を探さないと。
「いたいた。3体か」
更に森の奥に入ると洞窟前に3体のゴブリンを見つけた。三体を同時に相手にするのは危険だと思っていたけど。
「【ファイアシーク】! はっ!」
ファイアシークを1体に当てて絶命させると駆け寄って紫炎を走らせる。袈裟斬りに打ちおろした紫炎をそのまま残りのゴブリンに走らせる。一瞬の出来事にゴブリンは声すら出せずに絶命していく。
「ふぅ~。中々今のはいい感じだったな~」
あまりの出来の良さに自画自賛。
「レベルが上がりました」
「あっ! 上がった!」
システム音声が聞こえてきた。4体倒してやっと3レベルか。ステータスウィンドウが目の前に表示される。これは他人には見えるのかな? 見えると大変なことになりそうだ。だって……
シュン 12歳
レベル 3
HP 500
MP 25
STR 8
VIT 9
DEX 10
AGI 11
INT 11
MND 11
スキル 【グミ】
HPが爆あがりしている。グスコーに殴られてから食べたグミも僕のHPをあげたみたいだな。
「新たにグミを生成できます。MPヒールグミを生成しますか?」
「え? MPヒール?」
システム音声が聞こえてくる。ヒールグミだけじゃなくてMPも回復できる? それって無限に作れるんじゃ? と、とりあえず……
「作る。わっ!?」
グミを作り出すと一気にMPが減って行くのを感じる。どうやら、20のMPを使うようだ。生成の条件はMPの数量かもしれないな。MPが5残ると意識を保つことが出来てそれを考慮して作らせてくれるみたいだ。このシステム音声は親切だな。
「ヒールグミと同じで5個作れるのか。早速、一つ食べてみよう」
パクッ。ん~、MPヒールグミはマスカット味か? 爽やかな果実の香りが口に広がる。やっぱりグミって美味しいな~。
「えっとステータスはっと」
MPがなくなってだるくなっていたけど、MPヒールグミを食べてスッキリした。たぶん、ステータスも安定したはず。
シュン 12歳
レベル 3
HP 500
MP 225
STR 8
VIT 9
DEX 10
AGI 11
INT 11
MND 11
スキル 【グミ】
「うん……MPも上がりすぎ」
ついつい声に出して驚いてしまう。
「新たなグミを生成できます。生成しますか?」
「ええ!? やっぱりMPの上限で生成物が増えるのか!?」
そうこうしているとシステム音声が流れてきた。やっぱりMPの数値でグミの種類が増えるようだ。
「MPヒールグミは他の人には売れないからな」
MPを回復するなんて聞いたことがない。こんなものを売ったら有名になってしまう。そうなったらグスコーどころの話じゃなくなる。まあ、更に売れないグミを作ろうとしているんだけど……。
「STRグミ、VITグミ……。ステータスグミと名付けるか……」
ステータスのSTR、VIT、DEX、AGI、INT、MNDのグミが作れるようになった。
これこそ非売品だ。グスコーみたいな人物にこんなアイテムがわたったらこの世は破滅に向かってしまう。僕が作れるっていうのも知られるだけでも危ない。これは絶対に秘匿するべきスキルとアイテムだ。まあ、作りますけど~。
「全部5個ずつ作れるのか。間違って売らないように食べないとなっと」
パクッとSTRグミを口に入れる。さて、ステータスはどのくらい上がるのかな?
STR 108
「ええ!? 一個で20アップ?」
5個食べてこれだけステータスが上がってしまった。恐ろしいグアイテムだな。
まあ、つよくなれるのはいいけれど、上がりすぎても悪目立ちするな~。味は因みにパイナップルだ、うまい。
「とりあえず、全部作って食べるかな」
STR 108
VIT 109
DEX 110
AGI 111
INT 111
MND 111
一通り食べてステータスの上がりを確認する。しっかりと上がっていて口角が上がってしまう。普通の冒険者はプラチナで平均ステータスが100と聞いたことがある。僕はステータスだけならプラチナランクってことか。
「これでグスコーに襲われても怖くないな」
レベルをあげなくても強くなれる。20レベルの冒険者って平均ステータスが70~80って聞いたことがある。既に僕は超えちゃってる。と言っても一人とは限らない。油断せずにもうちょっとレベルをあげよう。
「あっ! そうだ! MPが増えたからシークの魔法をもう一段階上げられる。確か【ディーク】だったっけ。試してみよう」
シークの魔法はMP消費が少ないから使っていたけど、MPの余裕があるなら中級の魔法を使ってもいいだろう。と言っても本来はスキルがないと安定しないと言われてる魔法だ。何度か試して使わないとな。
「【ファイアディーク】」
手のひらをゴブリンの魔石に向けて魔法を唱える。手のひらから人の頭くらいの炎が飛び出して魔石に当たる。炎は小さな爆発を起こして魔石を霧散させた。
「シークよりは威力あるな。でも、シークで十分だな。MPの消費が20だし」
シークのMP消費は3。20も使うのにこれだけの威力ならシークで十分だ。ゴブリンくらいの魔物だったら特にね。
「さて、もっとレベル上げないと。ステータスをあげても経験は上がらない。戦闘経験は本当の戦闘をしないと得られないからな」
刀や剣を使うなんて前世じゃ考えられないからな。ちゃんと戦闘経験を積まないと。
「グルルルル」
「え? な、なんだあれ?」
考え込んでいると洞窟から見たことのない大きな魔物が出てきた。
近くの森について散策するとすぐにゴブリンを見つけることが出来た。
早速、【業物紫炎】の試し切り。
「ギャ? ……」
「え?」
横なぎに滑らせた紫炎が何の抵抗もなくゴブリンを上下に切り分けた。ゴブリンは何が起こったのかもわからずに霧散して消えていく。
胸のあたりを切りつけて何の抵抗もなく切れてしまった。流石に切れ味が凄すぎる。これで売れなかったなんて見る目がない人が多いな。
「おっと、急いでレベルをあげないと」
考えている場合じゃない。急いで次の獲物を探さないと。
「いたいた。3体か」
更に森の奥に入ると洞窟前に3体のゴブリンを見つけた。三体を同時に相手にするのは危険だと思っていたけど。
「【ファイアシーク】! はっ!」
ファイアシークを1体に当てて絶命させると駆け寄って紫炎を走らせる。袈裟斬りに打ちおろした紫炎をそのまま残りのゴブリンに走らせる。一瞬の出来事にゴブリンは声すら出せずに絶命していく。
「ふぅ~。中々今のはいい感じだったな~」
あまりの出来の良さに自画自賛。
「レベルが上がりました」
「あっ! 上がった!」
システム音声が聞こえてきた。4体倒してやっと3レベルか。ステータスウィンドウが目の前に表示される。これは他人には見えるのかな? 見えると大変なことになりそうだ。だって……
シュン 12歳
レベル 3
HP 500
MP 25
STR 8
VIT 9
DEX 10
AGI 11
INT 11
MND 11
スキル 【グミ】
HPが爆あがりしている。グスコーに殴られてから食べたグミも僕のHPをあげたみたいだな。
「新たにグミを生成できます。MPヒールグミを生成しますか?」
「え? MPヒール?」
システム音声が聞こえてくる。ヒールグミだけじゃなくてMPも回復できる? それって無限に作れるんじゃ? と、とりあえず……
「作る。わっ!?」
グミを作り出すと一気にMPが減って行くのを感じる。どうやら、20のMPを使うようだ。生成の条件はMPの数量かもしれないな。MPが5残ると意識を保つことが出来てそれを考慮して作らせてくれるみたいだ。このシステム音声は親切だな。
「ヒールグミと同じで5個作れるのか。早速、一つ食べてみよう」
パクッ。ん~、MPヒールグミはマスカット味か? 爽やかな果実の香りが口に広がる。やっぱりグミって美味しいな~。
「えっとステータスはっと」
MPがなくなってだるくなっていたけど、MPヒールグミを食べてスッキリした。たぶん、ステータスも安定したはず。
シュン 12歳
レベル 3
HP 500
MP 225
STR 8
VIT 9
DEX 10
AGI 11
INT 11
MND 11
スキル 【グミ】
「うん……MPも上がりすぎ」
ついつい声に出して驚いてしまう。
「新たなグミを生成できます。生成しますか?」
「ええ!? やっぱりMPの上限で生成物が増えるのか!?」
そうこうしているとシステム音声が流れてきた。やっぱりMPの数値でグミの種類が増えるようだ。
「MPヒールグミは他の人には売れないからな」
MPを回復するなんて聞いたことがない。こんなものを売ったら有名になってしまう。そうなったらグスコーどころの話じゃなくなる。まあ、更に売れないグミを作ろうとしているんだけど……。
「STRグミ、VITグミ……。ステータスグミと名付けるか……」
ステータスのSTR、VIT、DEX、AGI、INT、MNDのグミが作れるようになった。
これこそ非売品だ。グスコーみたいな人物にこんなアイテムがわたったらこの世は破滅に向かってしまう。僕が作れるっていうのも知られるだけでも危ない。これは絶対に秘匿するべきスキルとアイテムだ。まあ、作りますけど~。
「全部5個ずつ作れるのか。間違って売らないように食べないとなっと」
パクッとSTRグミを口に入れる。さて、ステータスはどのくらい上がるのかな?
STR 108
「ええ!? 一個で20アップ?」
5個食べてこれだけステータスが上がってしまった。恐ろしいグアイテムだな。
まあ、つよくなれるのはいいけれど、上がりすぎても悪目立ちするな~。味は因みにパイナップルだ、うまい。
「とりあえず、全部作って食べるかな」
STR 108
VIT 109
DEX 110
AGI 111
INT 111
MND 111
一通り食べてステータスの上がりを確認する。しっかりと上がっていて口角が上がってしまう。普通の冒険者はプラチナで平均ステータスが100と聞いたことがある。僕はステータスだけならプラチナランクってことか。
「これでグスコーに襲われても怖くないな」
レベルをあげなくても強くなれる。20レベルの冒険者って平均ステータスが70~80って聞いたことがある。既に僕は超えちゃってる。と言っても一人とは限らない。油断せずにもうちょっとレベルをあげよう。
「あっ! そうだ! MPが増えたからシークの魔法をもう一段階上げられる。確か【ディーク】だったっけ。試してみよう」
シークの魔法はMP消費が少ないから使っていたけど、MPの余裕があるなら中級の魔法を使ってもいいだろう。と言っても本来はスキルがないと安定しないと言われてる魔法だ。何度か試して使わないとな。
「【ファイアディーク】」
手のひらをゴブリンの魔石に向けて魔法を唱える。手のひらから人の頭くらいの炎が飛び出して魔石に当たる。炎は小さな爆発を起こして魔石を霧散させた。
「シークよりは威力あるな。でも、シークで十分だな。MPの消費が20だし」
シークのMP消費は3。20も使うのにこれだけの威力ならシークで十分だ。ゴブリンくらいの魔物だったら特にね。
「さて、もっとレベル上げないと。ステータスをあげても経験は上がらない。戦闘経験は本当の戦闘をしないと得られないからな」
刀や剣を使うなんて前世じゃ考えられないからな。ちゃんと戦闘経験を積まないと。
「グルルルル」
「え? な、なんだあれ?」
考え込んでいると洞窟から見たことのない大きな魔物が出てきた。
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