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第二章 見知った大地
第48話 警察の本音
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◇
「さて、ケンジ君。なぜ呼ばれたかわかるかい?」
俺はケンジ。エルク、じゃなかった。ライト君と関わってからいいことがない。そして、今まさに最高についていない状況になっている。
「アラキ君。ライト君、彼の関係者の学校で起こったことを報告してくれ」
「はい」
警察署の記者会見をするためのホールの長机の席に座る警察の幹部達。アラキに声をあげると彼女がホワイトボードを回転させる。
「え~、彼が学校についてすぐに一人の超能力者との戦闘に至ります。そして、3時間ほどの間にもう一人の超能力者と接触。こちらとも戦闘にいたり、校舎と校庭を破壊。沈黙させています」
「ご苦労」
アラキの説明に声をあげると幹部達はみんな俺を見つめてきた。
「アラキ君の弟さんが二人目の超能力者という話だ。彼女は弟の力の変化には気づいていない。ということは最近超能力を得たという話になる」
「は、はぁ? それと俺が呼ばれたことと何か?」
幹部は肘杖をついて話してくる。俺の疑問を聞くと首を横に振ってため息をついた。
「そのライトと言われる少年と接触したことで能力を得ているのではないかね?」
「君はあの姉妹の次に彼と接触している。何か体に異常はないのかね?」
二人の幹部からの疑問に俺は首を傾げる。
「お言葉ですが、私の弟は彼と接触している時間は数分です。その前に能力を得ていたと思われます。その能力も正気に戻った今は使えません」
俺の代わりにアラキが答える。すると幹部達はそれぞれコソコソと話し始め、少しすると口を開いた。
「ふむ。では別の要因で能力を得ていると君はいいたいのかね?」
「はい」
幹部の言葉に力強く答えるアラキ。
「では引き続き少年を監視、観察を命令する。今回のような事件が増えると処分もやむを得ないということを忘れないように」
言いたいことを言って幹部達は席を立ち退席していく。処分って彼を殺すってことなのか? あんな少年を……。
「ふぅ。これだから天上人は……。処分すればいいなんて人の考えることじゃないわね」
アラキの独り言に頷いて答えた。
凄い力をもっているからと危険視して敵対してどうするんだ。間違った方向に力を使わないでもらうように説得するのが平和を作るって言うのに。彼は本当に凄いんだ。腹を刺された俺をすぐに治したんだぞ。そんな子を怖いからとすぐに攻撃して……大人の、人のすることじゃねえ。
「警察やめないでね」
「は?」
「なんだかやめそうな顔してる」
アラキが心配して肩に手を置いてくる。アラキとは同い年だが結構階級に差がついちまったよな。アラキは警部で俺が巡査部長。心配されるのも無理はないか。
「やめれるわけないだろこの状況で。危険だろうが何だろうがあんな小さな子達を傷つけようとする国家権力なんて反吐が出る。でもよ、その国家権力に属してる俺が何とかすればいいんだ。現場は俺達なんだからな」
現場が本部のいう通りに動かなければ彼を害することもない。俺があの子達を守ってやればいいんだ。
「……安心した。あんたなら大丈夫ね。じゃあ、これからもよろしくね。くれぐれも気をつけること、場合によっては拳銃の使用も許可するわ」
「要らねえだろそんなの」
「あなたが心配なのよ。そんな超能力者達を止めるんだから」
アラキの心配の言葉に顔が熱くなるのを感じる。色気がないと思っていたが俺のことを心配してくれるとはな。
「大丈夫だ。傷ついてもライト君に治してもらうさ」
「はぁ~。あなたってMだったのね。まあ、それもいいけど、じゃあ頑張って」
「痛っ!」
アラキは俺の腰を思いっきり叩いて退室していく。手加減もできないのかあの女は。
しかし、ほんと差をつけられちまったな。これじゃ好きなんて言えねえじゃねえか。
「はぁ~、ライト君のところに行くかな」
大きなため息をついて自分よりも強い子の元へとパトカーを走らせる。
しかし、すげぇメンバーだったな。警視監や警視正、アラキが天上人と揶揄するのも無理はねえな。
◇
「昨日は本当に凄かったねライト君」
セリナやツトムに襲われて次の日。校舎と校庭の破壊によって学校が休みになってしまった。
暇になったアイコさんが抱き着いてきて話しかけてくる。
「……アイコ。ライトも男の子なんだからそんなにベタベタしない」
「え~、そんなこと言って私が離れたらマリが独占するんでしょ?」
「しないわよ。頭は撫でるけど」
「ほらするじゃん!」
ソファーに座る僕をアイコさんが抱き着いて、マリさんが頭を撫でてくる。僕としては嬉しいことなんだけど、可愛い子にベタベタされると困るは困るな~。やはり居候から卒業せねば。
そう思っているとインターホンが鳴った。
「ライト君」
扉を開けるとケンジさんが私服で現れた。
「ケンジさんどうしたんですか?」
「ははは。非番も君につくように言われてね。もちろん、特別手当がつくから安心してくれよ」
流石国家機関。労働基準法なんてないかのような待遇だ。でも、それって僕のことが共有されているってことだよな。大丈夫なのかな? 色々と心配だな。
「ケンジさん。すみません……」
「え? なんで謝っているんだい?」
「いや、だって。休みを僕のせいでなくしちゃって。ケンジさんも予定があるでしょ?」
謝るとケンジさんは僕の頭を撫でてくれる。
「ははは、君は本当に優しい子だな。俺だったら国家機関に目をつけられたって言って怒るところだぞ」
ニッコリと微笑んで話すケンジさん。
「え~、じゃあライト君は有名人ってこと? どうしようマリ。サインもらっておく?」
「バカ!」
「痛っ! ちょっとマリ! 何するの~」
ケンジさんの話を聞いてアイコさんが声をあげる。するとマリさんが彼女の頭にチョップを当てた。結構鋭いチョップだったな。
「いい機会だ。話しておこう。君の立場をね」
ケンジさんは真剣な表情になって警察署での会議の話をしてくれた。それはとても受け入れがたい内容でアユカさんもシンジさんも憤りを露わにする。
「国家機関が聞いてあきれる」
「子供を処分なんて……」
拳を握りしめて怒ってくれる二人。アイコさんもマリさんも怒ってくれて僕の手を握ってくれた。
「まあ、俺はそんなことをする気はない。俺は君を守るよ」
「ありがとうございますケンジさん。でも、無茶はしないでくださいね。治せても痛いことに代わりはないので」
ケンジさんが重い口を開く。お礼を言うと力なく微笑む彼。
「しかし、急に超能力者が現れ始めてるな。何か心辺りはないのかい?」
シンジさんが首を傾げて声をあげる。
「……確証は持てないですけど、一つ。魔が刺すです」
『魔が刺す?』
僕の言葉にみんなが声をもらす。
僕の魔力や同じように魔力を持っている人が別の人に魔力を当てる。するとある一つの思考が強くなる。そして超能力へと昇華されて欲望のままに行動してしまう。まさに魔が刺すといった現象を作り出してしまう。あくまでも推測の域を出ないけれど。
「なるほど、人の欲望を掻き立てるってことか」
「はい、たぶんですけど」
ケンジさんが納得するように頷いて話す。僕も頷いて見せるとみんなも頷いた。
魔物もそうだ。自然界の魔力を多く浴びることで動物が魔物へと変化することもある。大抵の魔物は動物だったころは食べなかったものを食べるようになることがある。草食動物だったものが肉を食べたりね。
魔力がその人や動物の欲を強くするのかもしれない。そう思うと僕の中の魔力も……怖いな。
「これからどうするの?」
「みんなで別荘に行ったらどうだい? あそこなら人も少ないし」
マリさんの言葉にシンジさんが声をあげた。別荘? シンジさんはそんなものも持ってるの?
「さんせ~い。水着水着~」
「ちょっと遊びじゃないわよ」
僕の疑問を他所に大賛成なアイコさんが身支度を始める。マリさんも言っていることとは裏腹に水着をキャリーバッグに詰め込んでいく。二人共行動が早い。
「さて、ケンジ君。なぜ呼ばれたかわかるかい?」
俺はケンジ。エルク、じゃなかった。ライト君と関わってからいいことがない。そして、今まさに最高についていない状況になっている。
「アラキ君。ライト君、彼の関係者の学校で起こったことを報告してくれ」
「はい」
警察署の記者会見をするためのホールの長机の席に座る警察の幹部達。アラキに声をあげると彼女がホワイトボードを回転させる。
「え~、彼が学校についてすぐに一人の超能力者との戦闘に至ります。そして、3時間ほどの間にもう一人の超能力者と接触。こちらとも戦闘にいたり、校舎と校庭を破壊。沈黙させています」
「ご苦労」
アラキの説明に声をあげると幹部達はみんな俺を見つめてきた。
「アラキ君の弟さんが二人目の超能力者という話だ。彼女は弟の力の変化には気づいていない。ということは最近超能力を得たという話になる」
「は、はぁ? それと俺が呼ばれたことと何か?」
幹部は肘杖をついて話してくる。俺の疑問を聞くと首を横に振ってため息をついた。
「そのライトと言われる少年と接触したことで能力を得ているのではないかね?」
「君はあの姉妹の次に彼と接触している。何か体に異常はないのかね?」
二人の幹部からの疑問に俺は首を傾げる。
「お言葉ですが、私の弟は彼と接触している時間は数分です。その前に能力を得ていたと思われます。その能力も正気に戻った今は使えません」
俺の代わりにアラキが答える。すると幹部達はそれぞれコソコソと話し始め、少しすると口を開いた。
「ふむ。では別の要因で能力を得ていると君はいいたいのかね?」
「はい」
幹部の言葉に力強く答えるアラキ。
「では引き続き少年を監視、観察を命令する。今回のような事件が増えると処分もやむを得ないということを忘れないように」
言いたいことを言って幹部達は席を立ち退席していく。処分って彼を殺すってことなのか? あんな少年を……。
「ふぅ。これだから天上人は……。処分すればいいなんて人の考えることじゃないわね」
アラキの独り言に頷いて答えた。
凄い力をもっているからと危険視して敵対してどうするんだ。間違った方向に力を使わないでもらうように説得するのが平和を作るって言うのに。彼は本当に凄いんだ。腹を刺された俺をすぐに治したんだぞ。そんな子を怖いからとすぐに攻撃して……大人の、人のすることじゃねえ。
「警察やめないでね」
「は?」
「なんだかやめそうな顔してる」
アラキが心配して肩に手を置いてくる。アラキとは同い年だが結構階級に差がついちまったよな。アラキは警部で俺が巡査部長。心配されるのも無理はないか。
「やめれるわけないだろこの状況で。危険だろうが何だろうがあんな小さな子達を傷つけようとする国家権力なんて反吐が出る。でもよ、その国家権力に属してる俺が何とかすればいいんだ。現場は俺達なんだからな」
現場が本部のいう通りに動かなければ彼を害することもない。俺があの子達を守ってやればいいんだ。
「……安心した。あんたなら大丈夫ね。じゃあ、これからもよろしくね。くれぐれも気をつけること、場合によっては拳銃の使用も許可するわ」
「要らねえだろそんなの」
「あなたが心配なのよ。そんな超能力者達を止めるんだから」
アラキの心配の言葉に顔が熱くなるのを感じる。色気がないと思っていたが俺のことを心配してくれるとはな。
「大丈夫だ。傷ついてもライト君に治してもらうさ」
「はぁ~。あなたってMだったのね。まあ、それもいいけど、じゃあ頑張って」
「痛っ!」
アラキは俺の腰を思いっきり叩いて退室していく。手加減もできないのかあの女は。
しかし、ほんと差をつけられちまったな。これじゃ好きなんて言えねえじゃねえか。
「はぁ~、ライト君のところに行くかな」
大きなため息をついて自分よりも強い子の元へとパトカーを走らせる。
しかし、すげぇメンバーだったな。警視監や警視正、アラキが天上人と揶揄するのも無理はねえな。
◇
「昨日は本当に凄かったねライト君」
セリナやツトムに襲われて次の日。校舎と校庭の破壊によって学校が休みになってしまった。
暇になったアイコさんが抱き着いてきて話しかけてくる。
「……アイコ。ライトも男の子なんだからそんなにベタベタしない」
「え~、そんなこと言って私が離れたらマリが独占するんでしょ?」
「しないわよ。頭は撫でるけど」
「ほらするじゃん!」
ソファーに座る僕をアイコさんが抱き着いて、マリさんが頭を撫でてくる。僕としては嬉しいことなんだけど、可愛い子にベタベタされると困るは困るな~。やはり居候から卒業せねば。
そう思っているとインターホンが鳴った。
「ライト君」
扉を開けるとケンジさんが私服で現れた。
「ケンジさんどうしたんですか?」
「ははは。非番も君につくように言われてね。もちろん、特別手当がつくから安心してくれよ」
流石国家機関。労働基準法なんてないかのような待遇だ。でも、それって僕のことが共有されているってことだよな。大丈夫なのかな? 色々と心配だな。
「ケンジさん。すみません……」
「え? なんで謝っているんだい?」
「いや、だって。休みを僕のせいでなくしちゃって。ケンジさんも予定があるでしょ?」
謝るとケンジさんは僕の頭を撫でてくれる。
「ははは、君は本当に優しい子だな。俺だったら国家機関に目をつけられたって言って怒るところだぞ」
ニッコリと微笑んで話すケンジさん。
「え~、じゃあライト君は有名人ってこと? どうしようマリ。サインもらっておく?」
「バカ!」
「痛っ! ちょっとマリ! 何するの~」
ケンジさんの話を聞いてアイコさんが声をあげる。するとマリさんが彼女の頭にチョップを当てた。結構鋭いチョップだったな。
「いい機会だ。話しておこう。君の立場をね」
ケンジさんは真剣な表情になって警察署での会議の話をしてくれた。それはとても受け入れがたい内容でアユカさんもシンジさんも憤りを露わにする。
「国家機関が聞いてあきれる」
「子供を処分なんて……」
拳を握りしめて怒ってくれる二人。アイコさんもマリさんも怒ってくれて僕の手を握ってくれた。
「まあ、俺はそんなことをする気はない。俺は君を守るよ」
「ありがとうございますケンジさん。でも、無茶はしないでくださいね。治せても痛いことに代わりはないので」
ケンジさんが重い口を開く。お礼を言うと力なく微笑む彼。
「しかし、急に超能力者が現れ始めてるな。何か心辺りはないのかい?」
シンジさんが首を傾げて声をあげる。
「……確証は持てないですけど、一つ。魔が刺すです」
『魔が刺す?』
僕の言葉にみんなが声をもらす。
僕の魔力や同じように魔力を持っている人が別の人に魔力を当てる。するとある一つの思考が強くなる。そして超能力へと昇華されて欲望のままに行動してしまう。まさに魔が刺すといった現象を作り出してしまう。あくまでも推測の域を出ないけれど。
「なるほど、人の欲望を掻き立てるってことか」
「はい、たぶんですけど」
ケンジさんが納得するように頷いて話す。僕も頷いて見せるとみんなも頷いた。
魔物もそうだ。自然界の魔力を多く浴びることで動物が魔物へと変化することもある。大抵の魔物は動物だったころは食べなかったものを食べるようになることがある。草食動物だったものが肉を食べたりね。
魔力がその人や動物の欲を強くするのかもしれない。そう思うと僕の中の魔力も……怖いな。
「これからどうするの?」
「みんなで別荘に行ったらどうだい? あそこなら人も少ないし」
マリさんの言葉にシンジさんが声をあげた。別荘? シンジさんはそんなものも持ってるの?
「さんせ~い。水着水着~」
「ちょっと遊びじゃないわよ」
僕の疑問を他所に大賛成なアイコさんが身支度を始める。マリさんも言っていることとは裏腹に水着をキャリーバッグに詰め込んでいく。二人共行動が早い。
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