55 / 57
第二章 支配地
第55話 激しい戦いになるはずなんだけど
しおりを挟む
「とうとう来たか」
ドーシャさんが帰ってきてから一週間。アビゲールと教会が来るというのを聞いて待っていたけれど、とうとうやってきた。城壁上から見下ろすと、騎士団を先頭に司祭の軍隊が後方に見える。数はざっと2000人くらいだろうか。
「ランカ。私が代表で出てくる」
「僕も行くよ」
「いや、私だけで良い。ランカに何かあったら私は自分が許せなくなるから」
レッドの提案に僕が答えると悲しい表情で彼女は断ってくる。僕が気を失っていた時のことを思い出しているんだろうな。
レッドを見送って城壁上から見ているとレッドは騎士団と共に帰ってくる。思惑通り、騎士団を仲間に引き入れられたのかな。
「ランカ、無事に終わったよ。騎士団は全員第二騎士団だった。ステファンが手配してくれたのかもしれない」
レッドの報告に無言で頷く。
なるほど、流石ステファンだな。ゲームの時も優秀な人だったけど、この世界でもかなり優秀みたいだ。
「レッド団長。話は本当なんですか?」
「ああ、ランカが武具の制作の秘密を暴き。世界に光を灯してくれた人だ。お前達の武具もそのおかげでEランクを超えられたんだ。教会よりもこの王都に貢献してくれてる。勇者といっても過言じゃない」
レッドは僕を過大評価して騎士団を連れて来たようだ。部下に大きな声で答えると部下達はみんなヒソヒソと話始める。信じるはずないよなこんな話。
「有難うございますランカ様!」
「感謝いたしますランカ様!」
ダメだろうなと思っていたら騎士団から喝采が上がる。その喝采に答えるようにアスノ君が手を掴んであげると一斉に声量が上がる。思わず手を振ってこたえると更に上がって士気が上がるのが感じられた。
「教会の兵は!」
「はい! 魔法兵1500! うち1000が攻撃魔法兵、500が回復魔法兵です!」
「こちらは騎士団が500と我々という事だな。3倍近くの兵力差、ランカの名声を高めるにはいい戦場だ」
レッドは初めて会った時の口調に戻って不敵な笑みで声をあげる。3倍の兵力差なのにこんなに余裕なのは流石と言うかなんというか。でも、忘れてることがある。
「レッド、アビゲールがいるでしょ」
「ランカ、忘れるわけないでしょ。アビゲールとあなたの一騎打ち、今から考えるだけで……嬉しくなっちゃう」
僕の声に何故か光悦な表情になるレッド。そういえば勇者と言っても過言じゃないって僕を褒めていたな。騎士団を説得するための方便だと思っていたけど、本気なのか。
「宣戦布告はすでにした! 一当て行くぞ!」
『応っ!』
レッドの号令に騎士団が答え城門から出ていった。一つの槍のような隊列を組んで突き進んでいく騎士団。教会の兵士の壁を突き破りUターンしてくる。
「被害状況を報告せよ!」
「はっ! 敵軍300を撃破。わが軍は怪我人が10と言ったところです」
「圧倒的だな」
城門から帰ってきたレッドが報告を聞く。一当てで300も倒したのか。圧倒的過ぎてやっぱり教会の人達が哀れだ。
「ランカ、心配しなくていい。死者は出していないわ。ただ戦闘が出来ないように負傷させているだけよ」
「あ、そうなの?」
圧倒的過ぎて考え込んでいるとレッドが心配して声をかけてくる。思いっきり戦っているように見えて手加減してるってことか。それだけ余裕があるってことだよな。流石レッド。
「レッド団長! 教会側が騒ぎになっています」
城壁上に移動した騎士が声をあげる。僕らも城壁に上がって確認すると内輪もめをしているのが伺える。
「服を脱いで帰ってる?」
半分くらいの兵士がみんな武装解除してる。来た道を帰っていってる。
「ふふ、わらわの戦略をとくと見よ~」
「あ! セリス。戦略ってことは」
疑問に思いながら見ているとセリスが空から降りてきた。今回は呼び出してないから取り巻きも一緒だな。
「わらわが潜入して不安をばら撒いておいた。動きが鈍かったでしょうレッドさん?」
「た、確かに。騎士団の被害が怪我人で済んだのは動きが鈍かったことが大きな要因」
セリスの言葉にレッドが考え込む。急な騎士団の寝返りとセリスの戦略がはまった形になったのか。不安をばら撒くってどういうことをやったのかな?
「ふふふ、わらわ達吸血鬼があの軍の中に入り、少し眷属にして混乱を作っておいたんですよ。あの小娘に刺された恨みはちゃんと晴らさせてもらいますからね」
赤い目を輝かせて嬉しそうに声をあげるセリス。敵に回したくない子だな。
「ん!? 一人こちらに向かってくるものがいます!」
再度、騎士の声があがる。指さす方向を見るとアビゲールが剣を引き抜いて振り上げているのが見える。あの剣は!?
「みんな城壁から急いで降りて!」
「え!?」
僕は叫んでみんなを城壁から降ろす。僕の思った通りの剣ならここまで剣圧が飛んでくるはずだ。その僕の記憶にある剣の名は、
「魔を蹴散らせ! 【エビルブレイカー】!」
そう、【エビルブレイカー】。二番目に強いと言われている剣だ。勇者じゃなくても持てる聖剣の中じゃ一番強い。まあ、それはアスノシリーズや強化を抜きにしてだけどね。
アビゲールはエビルブレイカーを振り下ろし、剣圧を城壁にぶつけてきた。剣圧は鋭く飛んできて、城壁を切り裂き人一人が通れるほどの穴をあけた。
「ランカさん。僕と一騎打ちにしてください。そうすれば皆さんの命は保証します」
切り裂いた穴から入ってくるアビゲールが要求してくる。僕は大きなため息をついて頷く。
「アビゲール。君は間違ってるよ」
「……」
城門を開けてもらって外へ出る。アビゲールも外に戻り剣を構える。僕の指摘には無関心だな。
「ミエルも戻ってきていない。違う?」
「……それでも孤児院の為に戦わないといけない。間違っているなんて分かってることなんですよ!」
天使がいないことを指摘するとアビゲールは声をあげて切りかかってくる。剣で受け止めて鍔迫り合いの形になる。彼女の手首や頬がやせていることに気が付いて、再度大きなため息が出た。
ドーシャさんが帰ってきてから一週間。アビゲールと教会が来るというのを聞いて待っていたけれど、とうとうやってきた。城壁上から見下ろすと、騎士団を先頭に司祭の軍隊が後方に見える。数はざっと2000人くらいだろうか。
「ランカ。私が代表で出てくる」
「僕も行くよ」
「いや、私だけで良い。ランカに何かあったら私は自分が許せなくなるから」
レッドの提案に僕が答えると悲しい表情で彼女は断ってくる。僕が気を失っていた時のことを思い出しているんだろうな。
レッドを見送って城壁上から見ているとレッドは騎士団と共に帰ってくる。思惑通り、騎士団を仲間に引き入れられたのかな。
「ランカ、無事に終わったよ。騎士団は全員第二騎士団だった。ステファンが手配してくれたのかもしれない」
レッドの報告に無言で頷く。
なるほど、流石ステファンだな。ゲームの時も優秀な人だったけど、この世界でもかなり優秀みたいだ。
「レッド団長。話は本当なんですか?」
「ああ、ランカが武具の制作の秘密を暴き。世界に光を灯してくれた人だ。お前達の武具もそのおかげでEランクを超えられたんだ。教会よりもこの王都に貢献してくれてる。勇者といっても過言じゃない」
レッドは僕を過大評価して騎士団を連れて来たようだ。部下に大きな声で答えると部下達はみんなヒソヒソと話始める。信じるはずないよなこんな話。
「有難うございますランカ様!」
「感謝いたしますランカ様!」
ダメだろうなと思っていたら騎士団から喝采が上がる。その喝采に答えるようにアスノ君が手を掴んであげると一斉に声量が上がる。思わず手を振ってこたえると更に上がって士気が上がるのが感じられた。
「教会の兵は!」
「はい! 魔法兵1500! うち1000が攻撃魔法兵、500が回復魔法兵です!」
「こちらは騎士団が500と我々という事だな。3倍近くの兵力差、ランカの名声を高めるにはいい戦場だ」
レッドは初めて会った時の口調に戻って不敵な笑みで声をあげる。3倍の兵力差なのにこんなに余裕なのは流石と言うかなんというか。でも、忘れてることがある。
「レッド、アビゲールがいるでしょ」
「ランカ、忘れるわけないでしょ。アビゲールとあなたの一騎打ち、今から考えるだけで……嬉しくなっちゃう」
僕の声に何故か光悦な表情になるレッド。そういえば勇者と言っても過言じゃないって僕を褒めていたな。騎士団を説得するための方便だと思っていたけど、本気なのか。
「宣戦布告はすでにした! 一当て行くぞ!」
『応っ!』
レッドの号令に騎士団が答え城門から出ていった。一つの槍のような隊列を組んで突き進んでいく騎士団。教会の兵士の壁を突き破りUターンしてくる。
「被害状況を報告せよ!」
「はっ! 敵軍300を撃破。わが軍は怪我人が10と言ったところです」
「圧倒的だな」
城門から帰ってきたレッドが報告を聞く。一当てで300も倒したのか。圧倒的過ぎてやっぱり教会の人達が哀れだ。
「ランカ、心配しなくていい。死者は出していないわ。ただ戦闘が出来ないように負傷させているだけよ」
「あ、そうなの?」
圧倒的過ぎて考え込んでいるとレッドが心配して声をかけてくる。思いっきり戦っているように見えて手加減してるってことか。それだけ余裕があるってことだよな。流石レッド。
「レッド団長! 教会側が騒ぎになっています」
城壁上に移動した騎士が声をあげる。僕らも城壁に上がって確認すると内輪もめをしているのが伺える。
「服を脱いで帰ってる?」
半分くらいの兵士がみんな武装解除してる。来た道を帰っていってる。
「ふふ、わらわの戦略をとくと見よ~」
「あ! セリス。戦略ってことは」
疑問に思いながら見ているとセリスが空から降りてきた。今回は呼び出してないから取り巻きも一緒だな。
「わらわが潜入して不安をばら撒いておいた。動きが鈍かったでしょうレッドさん?」
「た、確かに。騎士団の被害が怪我人で済んだのは動きが鈍かったことが大きな要因」
セリスの言葉にレッドが考え込む。急な騎士団の寝返りとセリスの戦略がはまった形になったのか。不安をばら撒くってどういうことをやったのかな?
「ふふふ、わらわ達吸血鬼があの軍の中に入り、少し眷属にして混乱を作っておいたんですよ。あの小娘に刺された恨みはちゃんと晴らさせてもらいますからね」
赤い目を輝かせて嬉しそうに声をあげるセリス。敵に回したくない子だな。
「ん!? 一人こちらに向かってくるものがいます!」
再度、騎士の声があがる。指さす方向を見るとアビゲールが剣を引き抜いて振り上げているのが見える。あの剣は!?
「みんな城壁から急いで降りて!」
「え!?」
僕は叫んでみんなを城壁から降ろす。僕の思った通りの剣ならここまで剣圧が飛んでくるはずだ。その僕の記憶にある剣の名は、
「魔を蹴散らせ! 【エビルブレイカー】!」
そう、【エビルブレイカー】。二番目に強いと言われている剣だ。勇者じゃなくても持てる聖剣の中じゃ一番強い。まあ、それはアスノシリーズや強化を抜きにしてだけどね。
アビゲールはエビルブレイカーを振り下ろし、剣圧を城壁にぶつけてきた。剣圧は鋭く飛んできて、城壁を切り裂き人一人が通れるほどの穴をあけた。
「ランカさん。僕と一騎打ちにしてください。そうすれば皆さんの命は保証します」
切り裂いた穴から入ってくるアビゲールが要求してくる。僕は大きなため息をついて頷く。
「アビゲール。君は間違ってるよ」
「……」
城門を開けてもらって外へ出る。アビゲールも外に戻り剣を構える。僕の指摘には無関心だな。
「ミエルも戻ってきていない。違う?」
「……それでも孤児院の為に戦わないといけない。間違っているなんて分かってることなんですよ!」
天使がいないことを指摘するとアビゲールは声をあげて切りかかってくる。剣で受け止めて鍔迫り合いの形になる。彼女の手首や頬がやせていることに気が付いて、再度大きなため息が出た。
63
お気に入りに追加
988
あなたにおすすめの小説
異世界あるある 転生物語 たった一つのスキルで無双する!え?【土魔法】じゃなくって【土】スキル?
よっしぃ
ファンタジー
農民が土魔法を使って何が悪い?異世界あるある?前世の謎知識で無双する!
土砂 剛史(どしゃ つよし)24歳、独身。自宅のパソコンでネットをしていた所、突然轟音がしたと思うと窓が破壊され何かがぶつかってきた。
自宅付近で高所作業車が電線付近を作業中、トラックが高所作業車に突っ込み運悪く剛史の部屋に高所作業車のアームの先端がぶつかり、そのまま窓から剛史に一直線。
『あ、やべ!』
そして・・・・
【あれ?ここは何処だ?】
気が付けば真っ白な世界。
気を失ったのか?だがなんか聞こえた気がしたんだが何だったんだ?
・・・・
・・・
・・
・
【ふう・・・・何とか間に合ったか。たった一つのスキルか・・・・しかもあ奴の元の名からすれば土関連になりそうじゃが。済まぬが異世界あるあるのチートはない。】
こうして剛史は新た生を異世界で受けた。
そして何も思い出す事なく10歳に。
そしてこの世界は10歳でスキルを確認する。
スキルによって一生が決まるからだ。
最低1、最高でも10。平均すると概ね5。
そんな中剛史はたった1しかスキルがなかった。
しかも土木魔法と揶揄される【土魔法】のみ、と思い込んでいたが【土魔法】ですらない【土】スキルと言う謎スキルだった。
そんな中頑張って開拓を手伝っていたらどうやら領主の意に添わなかったようで
ゴウツク領主によって領地を追放されてしまう。
追放先でも土魔法は土木魔法とバカにされる。
だがここで剛史は前世の記憶を徐々に取り戻す。
『土魔法を土木魔法ってバカにすんなよ?異世界あるあるな前世の謎知識で無双する!』
不屈の精神で土魔法を極めていく剛史。
そしてそんな剛史に同じような境遇の人々が集い、やがて大きなうねりとなってこの世界を席巻していく。
その中には同じく一つスキルしか得られず、公爵家や侯爵家を追放された令嬢も。
前世の記憶を活用しつつ、やがて土木魔法と揶揄されていた土魔法を世界一のスキルに押し上げていく。
但し剛史のスキルは【土魔法】ですらない【土】スキル。
転生時にチートはなかったと思われたが、努力の末にチートと言われるほどスキルを活用していく事になる。
これは所持スキルの少なさから世間から見放された人々が集い、ギルド『ワンチャンス』を結成、努力の末に世界一と言われる事となる物語・・・・だよな?
何故か追放された公爵令嬢や他の貴族の令嬢が集まってくるんだが?
俺は農家の4男だぞ?
ようこそ異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語
Eunoi
ファンタジー
本来12人が異世界転生だったはずが、神様のうっかりで異世界転生に巻き込まれた主人公。
チート能力をもらえるかと思いきや、予定外だったため、チート能力なし。
その代わりに公爵家子息として異世界転生するも、まさかの没落→島流し。
さぁ、どん底から這い上がろうか
そして、少年は流刑地より、王政が当たり前の国家の中で、民主主義国家を樹立することとなる。
少年は英雄への道を歩き始めるのだった。
※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。
墓守の荷物持ち 遺体を回収したら世界が変わりました
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕の名前はアレア・バリスタ
ポーターとしてパーティーメンバーと一緒にダンジョンに潜っていた
いつも通りの階層まで潜るといつもとは違う魔物とあってしまう
その魔物は僕らでは勝てない魔物、逃げるために必死に走った
だけど仲間に裏切られてしまった
生き残るのに必死なのはわかるけど、僕をおとりにするなんてひどい
そんな僕は何とか生き残ってあることに気づくこととなりました
明日を信じて生きていきます~異世界に転生した俺はのんびり暮らします~
みなと劉
ファンタジー
異世界に転生した主人公は、新たな冒険が待っていることを知りながらも、のんびりとした暮らしを選ぶことに決めました。
彼は明日を信じて、異世界での新しい生活を楽しむ決意を固めました。
最初の仲間たちと共に、未知の地での平穏な冒険が繰り広げられます。
一種の童話感覚で物語は語られます。
童話小説を読む感じで一読頂けると幸いです
超時空スキルを貰って、幼馴染の女の子と一緒に冒険者します。
烏帽子 博
ファンタジー
クリスは、孤児院で同い年のララと、院長のシスター メリジェーンと祝福の儀に臨んだ。
その瞬間クリスは、真っ白な空間に召喚されていた。
「クリス、あなたに超時空スキルを授けます。
あなたの思うように過ごしていいのよ」
真っ白なベールを纏って後光に包まれたその人は、それだけ言って消えていった。
その日クリスに司祭から告げられたスキルは「マジックポーチ」だった。
土下座で女神に頼まれて仕方なく転生してみた。
モンド
ファンタジー
ドジな女神が失敗を繰り返し、管理している世界がえらい事になって困っていた。
ここに来て女神は「ここまできたら最後の手段を使うしかないわ。」と言いながら、あるカードを切った。
そう、困ったら「日本人の異世界転生」と言うのが先輩女神から聞いていた、最後の手段なのだ。
しかし、どんな日本人を転生させれば良いかわからない女神は、クラスごと転生を先ず考えたが。
上司である神に許可をもらえなかった。
異世界転生は、上司である神の許可がなければ使えない手段なのだ。
そこで慌てた女神は、過去の転生記録を調べて自分の世界の環境が似ている世界の事案を探した。
「有ったこれだわ!・・何々・「引きこもりかオタクが狙い目」と言うことは・・30歳代か・・それから、・・「純粋な男か免疫のない男」・・どういうのかわからなくなったわ。」
と呟きながら最後は、
「フィーリングよね、やっぱり。」
と言い切ってカードを切ってしまった、上司の許可を得ずに。
強いのか弱いのかよく分からないその男は、女神も知らない過去があった。
そんな女神に呼ばれた男が、異世界で起こす珍道中。
元外科医の俺が異世界で何が出来るだろうか?~現代医療の技術で異世界チート無双~
冒険者ギルド酒場 チューイ
ファンタジー
魔法は奇跡の力。そんな魔法と現在医療の知識と技術を持った俺が異世界でチートする。神奈川県の大和市にある冒険者ギルド酒場の冒険者タカミの話を小説にしてみました。
俺の名前は、加山タカミ。48歳独身。現在、救命救急の医師として現役バリバリ最前線で馬車馬のごとく働いている。俺の両親は、俺が幼いころバスの転落事故で俺をかばって亡くなった。その時の無念を糧に猛勉強して医師になった。俺を育ててくれた、ばーちゃんとじーちゃんも既に亡くなってしまっている。つまり、俺は天涯孤独なわけだ。職場でも患者第一主義で同僚との付き合いは仕事以外にほとんどなかった。しかし、医師としての技量は他の医師と比較しても評価は高い。別に自分以外の人が嫌いというわけでもない。つまり、ボッチ時間が長かったのである意味コミ障気味になっている。今日も相変わらず忙しい日常を過ごしている。
そんなある日、俺は一人の少女を庇って事故にあう。そして、気が付いてみれば・・・
「俺、死んでるじゃん・・・」
目の前に現れたのは結構”チャラ”そうな自称 創造神。彼とのやり取りで俺は異世界に転生する事になった。
新たな家族と仲間と出会い、翻弄しながら異世界での生活を始める。しかし、医療水準の低い異世界。俺の新たな運命が始まった。
元外科医の加山タカミが持つ医療知識と技術で本来持つ宿命を異世界で発揮する。自分の宿命とは何か翻弄しながら異世界でチート無双する様子の物語。冒険者ギルド酒場 大和支部の冒険者の英雄譚。
異世界転移「スキル無!」~授かったユニークスキルは「なし」ではなく触れたモノを「無」に帰す最強スキルだったようです~
夢・風魔
ファンタジー
林間学校の最中に召喚(誘拐?)された鈴村翔は「スキルが無い役立たずはいらない」と金髪縦ロール女に言われ、その場に取り残された。
しかしそのスキル鑑定は間違っていた。スキルが無いのではなく、転移特典で授かったのは『無』というスキルだったのだ。
とにかく生き残るために行動を起こした翔は、モンスターに襲われていた双子のエルフ姉妹を助ける。
エルフの里へと案内された翔は、林間学校で用意したキャンプ用品一式を使って彼らの食生活を改革することに。
スキル『無』で時々無双。双子の美少女エルフや木に宿る幼女精霊に囲まれ、翔の異世界生活冒険譚は始まった。
*小説家になろう・カクヨムでも投稿しております(完結済み
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる