15 / 57
第一章 ゲームの世界へ
第15話 鉱山へ
しおりを挟む
「ボスが復活してるってことだね」
ゲームだったころは、一週間くらいしないと再度挑戦できないという仕様があった。僕が呟くとレッドも頷いて答える。
「フィールドのマナが回復したら復活する。どこかにマナの供給源があるのかもしれない。ボスを退治したらくまなく探してみよう」
「マナの供給源?」
ゲームではなかった言葉だ。そもそもマナって魔力のことだよな。それの供給源ってなんだ?
「生物は皆、マナを纏っている。植物も同じで一定量のマナを放出して生きている。しかし、死ぬとマナを放出して霧散して消える。気がついていると思うけど、あの紫色の霧はマナだと言われている。普通のフィールドではその霧は空へと帰る。鉱山であるここでは留まってしまったのだろう」
コツコツと大きな扉へと歩きながら説明してくれるレッド。まるで子供に聞かせるように話してる。ありがたいけど、なんか様子が変だな。
「ふむ、アドラーが倒したシャーマンのマナが多すぎてすぐに回復したということか」
「納得出来る話ですけど、それじゃ今度も……」
ルドマンさんとアスノ君が話しを聞いて嫌そうな表情を作る。確かにそうだ。堂々巡りというやつだよな。
「繰り返しはしないさ。私が来たのだから」
レッドはそういって首飾りを握りしめる。あれは……マナを吸い取る魔石か。正確には魔道具と言われるものだな。通常は魔法を取り込んでカウンターとして使えるものだな。
「……では行こう」
大きな扉に手をかけるレッド。僕らも頷いて答えると大きな音を立てて開きだす。
「なんじゃ? 何もいないぞ?」
レッドさんに続いて部屋に入ると拍子抜けの状況に。思わずルドマンさんがため息をついて剣を肩に掲げる。
「いえ、気配がします。警戒してください。隠れているだけです」
「隠れていると言っても……。こんなに見晴らしいいんですよ?」
レッドは冷や汗をかきながら声をあげる。アスノ君が答えているように、ボス部屋は見晴らしがいい。壁まで平坦で一切の高低差がない。隠れる場所なんて。
「姿を隠す魔法です。しかも一体じゃない」
じりじりと奥へと足を引きずる。警戒を怠らず地から足を離さないようにしてる。いつ敵の攻撃が来てもいいようしてるのか。見えないなら全方位に攻撃すればいいんだよな。じゃあ、シャーマンから出た魔法書【スクロール】の出番だな。
「中央で固まってください」
「な、何か手があるというの?」
「まあ、見てて」
いつまでも攻撃がやってこないボス部屋。中央まで歩みを進めて僕が声をあげるとレッドが首を傾げる。ゴソゴソと懐から何かを出すそぶりをして、【スクロール】を取り出す。
「【アイスサークル】」
「え!?」
僕がスクロールを使うとスクロールが消えて魔法の効果が行使される。僕らを中心に冷気が部屋を襲う。暖かかった部屋の気温が一瞬でマイナスまで下がる。
「さ、寒いぞ!?」
「む!? そこか!」
ルドマンさんが寒がって声をあげるのと同時に何かが転ぶ音が聞こえてくる。レッドが躊躇せずに剣を投げ放った。
「ギ、ギギギ」
「あの帽子のゴブリンは!? ゴブリンハイプリースト!?」
剣が血を帯びると姿を現すゴブリン。司祭っぽい特徴のある帽子をかぶっているだけのゴブリンだ。攻撃をしてこなかったのはそう言うことか。
そう思っていると次々と部屋全体から大きな音が鳴りだす。この音は転ぶ音だったんだな。
音が鳴らなくなって周りを見渡すとゴブリンハイプリーストが50体、僕らへと両手をかざしてきた。これはまずい。
「魔法をやらせるほど、私は優しくない!」
レッドがいち早く反応して特攻をかける。投げつけた剣を回収して再度切りつけると駆けまわり、ハイプリーストを絶命させていく。レッドの名前どおり、彼女の通った道が赤く染まっていく。
「アスノ君! ルドマンさん! 僕らも」
「はい!」
「分かっておるわ!」
レッドに負けてられない。彼女の手が届かないやつらを倒していく。と言っても普通なら勝てない相手だ。なんといってもハイプリーストだからね。
シャーマンのマナが集まってこいつらになったとなるとゲームの世界を現実にしたら大変なことになると一発でわかる現象だな。水が多すぎて洪水になるのと同じでマナの氾濫が起きてしまってる。
「はっ! やっ!」
「ぐはっ!?」
「ルドマンさん!?」
僕とアスノ君は何とかなっている。だけどやっぱりルドマンさんにはまだまだ早い状況だ。彼にEランクの木の盾+20を手渡す。
「ギギ【ホーリーボルト】」
動きの止まった僕らに聖なる矢が放たれた。白く輝く矢、魔物が使っていいものじゃないぞ!
だけど、そんな強そうな魔法も強化された木の盾が防いでルドマンさんと一緒にホッと胸をなでおろす。
「【ホーリーボルト】」
「【ホーリーボルト】」
「【ホーリーボルト】」
「げげ!?」
まるで真似をするように魔法を構えるゴブリン達。だけど、魔法が放たれることはなかった。
「やらせない!」
魔法を構えるままの体勢でその場に倒れるゴブリン。一瞬で三体を絶命させるなんて流石はレッドだ。だけど、懸念していた通りのことが起こる。
「剣が!?」
レッドの持っていたEランクだけど強いレッドソードが霧散して消える。耐久値がなくなってしまったらしい。残り半分のゴブリンハイプリースト武器なしでは危険が伴う。
「ランカこれを」
「ルドマンさん……レッド!」
「!?」
僕へと剣を差し出すルドマンさんに頷いて答える。僕はすかさずレッドに鉄の剣を投げ渡した。思わず呼び捨てにしてしまったけど、大丈夫かな?
「いい剣だ。温かい!」
「え!?」
僕へとウインクするレッドが残像を残して駆け巡る。質量をもった残像……、マナを多く保有している彼女ならではの技だな。マナをまき散らしながら走る姿はやはり【レッド】と言わせてしまう。残り半分を更に減らす、そして最後の一体。
「や! 師匠終わりました!」
アスノ君の声でホッと胸をなでおろす。辺りを見回すと、氷が溶けて水だらけの地面に半透明の戦利品が広がる。全部拾うのも億劫だな。でも、ハイプリーストはCランクの魔物だ。戦利品も豪華。
武器を持っていなかったのは誤算だけど、【スクロール】がたんまり。回復系の【ヒール】のスクロールは需要が高いぞ。武具につければ自動回復とか、チートアイテムになる。そろそろ防具を作れってことかな。
「ありがとうランカ」
「え? ああ、いいですよレッドさん。その剣は差し上げます」
レッドさんが剣を差し出してくる。受け取らずに戦利品を足で小突いて回収していると、彼女が俯いて、
「……ランカ、呼び捨てで呼んでくれない?」
「へ?」
剣を腰にしまいながらそう話すレッド。僕は呆気に取られて変な返事をしてしまう。
「もう同じ戦場を共にした仲間だろ?」
「あ、いやそれは構わないんだけど……」
レッドが詰めよって来る。僕は顔が熱くなるのを感じて顔を背ける。
「レッドさん! 師匠を困らせないでください! それよりもマナを!」
「あ、ああ。そうだったな」
困っているとアスノ君が間に入って指示を飛ばす。レッドは僕へと視線を向けながら頷いて部屋の中央へと歩いていく。
「『混沌なるマナよ。魔石に集まり輪廻へと還れ』」
二重になる声がレッドから聞こえてくる。僕は何度も見た光景だ。まさかあのマナがボスに使われてしまうなんて思いもよらなかったけど……。
「終わったよ」
しばらく、両手を天井にあげていた彼女。終わりを告げた表情はとても暗いものだった。
それもそのはず、マナを大量に扱うにはそれなりの力が必要だ。まるで大人を担いでいるような重さを感じるとゲーム内では言っていたっけ。
「肩を貸すよ」
「いや、いいよランカ」
声をかけるけど笑顔で断るレッド。現実でこの顔を見ることになるとはな。
ゲームだったころは、一週間くらいしないと再度挑戦できないという仕様があった。僕が呟くとレッドも頷いて答える。
「フィールドのマナが回復したら復活する。どこかにマナの供給源があるのかもしれない。ボスを退治したらくまなく探してみよう」
「マナの供給源?」
ゲームではなかった言葉だ。そもそもマナって魔力のことだよな。それの供給源ってなんだ?
「生物は皆、マナを纏っている。植物も同じで一定量のマナを放出して生きている。しかし、死ぬとマナを放出して霧散して消える。気がついていると思うけど、あの紫色の霧はマナだと言われている。普通のフィールドではその霧は空へと帰る。鉱山であるここでは留まってしまったのだろう」
コツコツと大きな扉へと歩きながら説明してくれるレッド。まるで子供に聞かせるように話してる。ありがたいけど、なんか様子が変だな。
「ふむ、アドラーが倒したシャーマンのマナが多すぎてすぐに回復したということか」
「納得出来る話ですけど、それじゃ今度も……」
ルドマンさんとアスノ君が話しを聞いて嫌そうな表情を作る。確かにそうだ。堂々巡りというやつだよな。
「繰り返しはしないさ。私が来たのだから」
レッドはそういって首飾りを握りしめる。あれは……マナを吸い取る魔石か。正確には魔道具と言われるものだな。通常は魔法を取り込んでカウンターとして使えるものだな。
「……では行こう」
大きな扉に手をかけるレッド。僕らも頷いて答えると大きな音を立てて開きだす。
「なんじゃ? 何もいないぞ?」
レッドさんに続いて部屋に入ると拍子抜けの状況に。思わずルドマンさんがため息をついて剣を肩に掲げる。
「いえ、気配がします。警戒してください。隠れているだけです」
「隠れていると言っても……。こんなに見晴らしいいんですよ?」
レッドは冷や汗をかきながら声をあげる。アスノ君が答えているように、ボス部屋は見晴らしがいい。壁まで平坦で一切の高低差がない。隠れる場所なんて。
「姿を隠す魔法です。しかも一体じゃない」
じりじりと奥へと足を引きずる。警戒を怠らず地から足を離さないようにしてる。いつ敵の攻撃が来てもいいようしてるのか。見えないなら全方位に攻撃すればいいんだよな。じゃあ、シャーマンから出た魔法書【スクロール】の出番だな。
「中央で固まってください」
「な、何か手があるというの?」
「まあ、見てて」
いつまでも攻撃がやってこないボス部屋。中央まで歩みを進めて僕が声をあげるとレッドが首を傾げる。ゴソゴソと懐から何かを出すそぶりをして、【スクロール】を取り出す。
「【アイスサークル】」
「え!?」
僕がスクロールを使うとスクロールが消えて魔法の効果が行使される。僕らを中心に冷気が部屋を襲う。暖かかった部屋の気温が一瞬でマイナスまで下がる。
「さ、寒いぞ!?」
「む!? そこか!」
ルドマンさんが寒がって声をあげるのと同時に何かが転ぶ音が聞こえてくる。レッドが躊躇せずに剣を投げ放った。
「ギ、ギギギ」
「あの帽子のゴブリンは!? ゴブリンハイプリースト!?」
剣が血を帯びると姿を現すゴブリン。司祭っぽい特徴のある帽子をかぶっているだけのゴブリンだ。攻撃をしてこなかったのはそう言うことか。
そう思っていると次々と部屋全体から大きな音が鳴りだす。この音は転ぶ音だったんだな。
音が鳴らなくなって周りを見渡すとゴブリンハイプリーストが50体、僕らへと両手をかざしてきた。これはまずい。
「魔法をやらせるほど、私は優しくない!」
レッドがいち早く反応して特攻をかける。投げつけた剣を回収して再度切りつけると駆けまわり、ハイプリーストを絶命させていく。レッドの名前どおり、彼女の通った道が赤く染まっていく。
「アスノ君! ルドマンさん! 僕らも」
「はい!」
「分かっておるわ!」
レッドに負けてられない。彼女の手が届かないやつらを倒していく。と言っても普通なら勝てない相手だ。なんといってもハイプリーストだからね。
シャーマンのマナが集まってこいつらになったとなるとゲームの世界を現実にしたら大変なことになると一発でわかる現象だな。水が多すぎて洪水になるのと同じでマナの氾濫が起きてしまってる。
「はっ! やっ!」
「ぐはっ!?」
「ルドマンさん!?」
僕とアスノ君は何とかなっている。だけどやっぱりルドマンさんにはまだまだ早い状況だ。彼にEランクの木の盾+20を手渡す。
「ギギ【ホーリーボルト】」
動きの止まった僕らに聖なる矢が放たれた。白く輝く矢、魔物が使っていいものじゃないぞ!
だけど、そんな強そうな魔法も強化された木の盾が防いでルドマンさんと一緒にホッと胸をなでおろす。
「【ホーリーボルト】」
「【ホーリーボルト】」
「【ホーリーボルト】」
「げげ!?」
まるで真似をするように魔法を構えるゴブリン達。だけど、魔法が放たれることはなかった。
「やらせない!」
魔法を構えるままの体勢でその場に倒れるゴブリン。一瞬で三体を絶命させるなんて流石はレッドだ。だけど、懸念していた通りのことが起こる。
「剣が!?」
レッドの持っていたEランクだけど強いレッドソードが霧散して消える。耐久値がなくなってしまったらしい。残り半分のゴブリンハイプリースト武器なしでは危険が伴う。
「ランカこれを」
「ルドマンさん……レッド!」
「!?」
僕へと剣を差し出すルドマンさんに頷いて答える。僕はすかさずレッドに鉄の剣を投げ渡した。思わず呼び捨てにしてしまったけど、大丈夫かな?
「いい剣だ。温かい!」
「え!?」
僕へとウインクするレッドが残像を残して駆け巡る。質量をもった残像……、マナを多く保有している彼女ならではの技だな。マナをまき散らしながら走る姿はやはり【レッド】と言わせてしまう。残り半分を更に減らす、そして最後の一体。
「や! 師匠終わりました!」
アスノ君の声でホッと胸をなでおろす。辺りを見回すと、氷が溶けて水だらけの地面に半透明の戦利品が広がる。全部拾うのも億劫だな。でも、ハイプリーストはCランクの魔物だ。戦利品も豪華。
武器を持っていなかったのは誤算だけど、【スクロール】がたんまり。回復系の【ヒール】のスクロールは需要が高いぞ。武具につければ自動回復とか、チートアイテムになる。そろそろ防具を作れってことかな。
「ありがとうランカ」
「え? ああ、いいですよレッドさん。その剣は差し上げます」
レッドさんが剣を差し出してくる。受け取らずに戦利品を足で小突いて回収していると、彼女が俯いて、
「……ランカ、呼び捨てで呼んでくれない?」
「へ?」
剣を腰にしまいながらそう話すレッド。僕は呆気に取られて変な返事をしてしまう。
「もう同じ戦場を共にした仲間だろ?」
「あ、いやそれは構わないんだけど……」
レッドが詰めよって来る。僕は顔が熱くなるのを感じて顔を背ける。
「レッドさん! 師匠を困らせないでください! それよりもマナを!」
「あ、ああ。そうだったな」
困っているとアスノ君が間に入って指示を飛ばす。レッドは僕へと視線を向けながら頷いて部屋の中央へと歩いていく。
「『混沌なるマナよ。魔石に集まり輪廻へと還れ』」
二重になる声がレッドから聞こえてくる。僕は何度も見た光景だ。まさかあのマナがボスに使われてしまうなんて思いもよらなかったけど……。
「終わったよ」
しばらく、両手を天井にあげていた彼女。終わりを告げた表情はとても暗いものだった。
それもそのはず、マナを大量に扱うにはそれなりの力が必要だ。まるで大人を担いでいるような重さを感じるとゲーム内では言っていたっけ。
「肩を貸すよ」
「いや、いいよランカ」
声をかけるけど笑顔で断るレッド。現実でこの顔を見ることになるとはな。
62
お気に入りに追加
999
あなたにおすすめの小説

ようこそ異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語
Eunoi
ファンタジー
本来12人が異世界転生だったはずが、神様のうっかりで異世界転生に巻き込まれた主人公。
チート能力をもらえるかと思いきや、予定外だったため、チート能力なし。
その代わりに公爵家子息として異世界転生するも、まさかの没落→島流し。
さぁ、どん底から這い上がろうか
そして、少年は流刑地より、王政が当たり前の国家の中で、民主主義国家を樹立することとなる。
少年は英雄への道を歩き始めるのだった。
※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。

異世界で快適な生活するのに自重なんかしてられないだろ?
お子様
ファンタジー
机の引き出しから過去未来ではなく異世界へ。
飛ばされた世界で日本のような快適な生活を過ごすにはどうしたらいい?
自重して目立たないようにする?
無理無理。快適な生活を送るにはお金が必要なんだよ!
お金を稼ぎ目立っても、問題無く暮らす方法は?
主人公の考えた手段は、ドン引きされるような内容だった。
(実践出来るかどうかは別だけど)

ガチャと異世界転生 システムの欠陥を偶然発見し成り上がる!
よっしぃ
ファンタジー
偶然神のガチャシステムに欠陥がある事を発見したノーマルアイテムハンター(最底辺の冒険者)ランナル・エクヴァル・元日本人の転生者。
獲得したノーマルアイテムの売却時に、偶然発見したシステムの欠陥でとんでもない事になり、神に報告をするも再現できず否定され、しかも神が公認でそんな事が本当にあれば不正扱いしないからドンドンしていいと言われ、不正もとい欠陥を利用し最高ランクの装備を取得し成り上がり、無双するお話。
俺は西塔 徳仁(さいとう のりひと)、もうすぐ50過ぎのおっさんだ。
単身赴任で家族と離れ遠くで暮らしている。遠すぎて年に数回しか帰省できない。
ぶっちゃけ時間があるからと、ブラウザゲームをやっていたりする。
大抵ガチャがあるんだよな。
幾つかのゲームをしていたら、そのうちの一つのゲームで何やらハズレガチャを上位のアイテムにアップグレードしてくれるイベントがあって、それぞれ1から5までのランクがあり、それを15本投入すれば一度だけ例えばSRだったらSSRのアイテムに変えてくれるという有り難いイベントがあったっけ。
だが俺は運がなかった。
ゲームの話ではないぞ?
現実で、だ。
疲れて帰ってきた俺は体調が悪く、何とか自身が住んでいる社宅に到着したのだが・・・・俺は倒れたらしい。
そのまま救急搬送されたが、恐らく脳梗塞。
そのまま帰らぬ人となったようだ。
で、気が付けば俺は全く知らない場所にいた。
どうやら異世界だ。
魔物が闊歩する世界。魔法がある世界らしく、15歳になれば男は皆武器を手に魔物と祟罠くてはならないらしい。
しかも戦うにあたり、武器や防具は何故かガチャで手に入れるようだ。なんじゃそりゃ。
10歳の頃から生まれ育った村で魔物と戦う術や解体方法を身に着けたが、15になると村を出て、大きな街に向かった。
そこでダンジョンを知り、同じような境遇の面々とチームを組んでダンジョンで活動する。
5年、底辺から抜け出せないまま過ごしてしまった。
残念ながら日本の知識は持ち合わせていたが役に立たなかった。
そんなある日、変化がやってきた。
疲れていた俺は普段しない事をしてしまったのだ。
その結果、俺は信じられない出来事に遭遇、その後神との恐ろしい交渉を行い、最底辺の生活から脱出し、成り上がってく。

夢幻の錬金術師 ~【異空間収納】【錬金術】【鑑定】【スキル剥奪&付与】を兼ね備えたチートスキル【錬金工房】で最強の錬金術師として成り上がる~
青山 有
ファンタジー
女神の助手として異世界に召喚された厨二病少年・神薙拓光。
彼が手にしたユニークスキルは【錬金工房】。
ただでさえ、魔法があり魔物がはびこる危険な世界。そこを生産職の助手と巡るのかと、女神も頭を抱えたのだが……。
彼の持つ【錬金工房】は、レアスキルである【異空間収納】【錬金術】【鑑定】の上位互換機能を合わせ持ってるだけでなく、スキルの【剥奪】【付与】まで行えるという、女神の想像を遥かに超えたチートスキルだった。
これは一人の少年が異世界で伝説の錬金術師として成り上がっていく物語。
※カクヨムにも投稿しています

【完結】憧れの異世界転移が現実になったのでやりたいことリストを消化したいと思います~異世界でやってみたい50のこと
Debby
ファンタジー
【完結まで投稿済みです】
山下星良(せいら)はファンタジー系の小説を読むのが大好きなお姉さん。
好きが高じて真剣に考えて作ったのが『異世界でやってみたい50のこと』のリスト。
やっぱり人生はじめからやり直す転生より、転移。
転移先の条件としては『★剣と魔法の世界に転移してみたい』は絶対に外せない。
そして今の身体じゃ体力的に異世界攻略は難しいのでちょっと若返りもお願いしたい。
更にもうひとつの条件が『★出来れば日本の乙女ゲームか物語の世界に転移してみたい(モブで)』だ。
これにはちゃんとした理由がある。必要なのは乙女ゲームの世界観のみで攻略対象とかヒロインは必要ない。
もちろんゲームに巻き込まれると面倒くさいので、ちゃんと「(モブで)」と注釈を入れることも忘れていない。
──そして本当に転移してしまった星良は、頼もしい仲間(レアアイテムとモフモフと細マッチョ?)と共に、自身の作ったやりたいことリストを消化していくことになる。
いい年の大人が本気で考え、万全を期したハズの『異世界でやりたいことリスト』。
理想通りだったり思っていたのとちょっと違ったりするけれど、折角の異世界を楽しみたいと思います。
あなたが異世界転移するなら、リストに何を書きますか?
----------
覗いて下さり、ありがとうございます!
10時19時投稿、全話予約投稿済みです。
5話くらいから話が動き出します?
✳(お読み下されば何のマークかはすぐに分かると思いますが)5話から出てくる話のタイトルの★は気にしないでください

【完結】投げる男〜異世界転移して石を投げ続けたら最強になってた話〜
心太
ファンタジー
【何故、石を投げてたら賢さと魅力も上がるんだ?!】
(大分前に書いたモノ。どこかのサイトの、何かのコンテストで最終選考まで残ったが、その後、日の目を見る事のなかった話)
雷に打たれた俺は異世界に転移した。
目の前に現れたステータスウインドウ。そこは古風なRPGの世界。その辺に転がっていた石を投げてモンスターを倒すと経験値とお金が貰えました。こんな楽しい世界はない。モンスターを倒しまくってレベル上げ&お金持ち目指します。
──あれ? 自分のステータスが見えるのは俺だけ?
──ステータスの魅力が上がり過ぎて、神話級のイケメンになってます。
細かい事は気にしない、勇者や魔王にも興味なし。自分の育成ゲームを楽しみます。
俺は今日も伝説の武器、石を投げる!

石しか生成出来ないと追放されましたが、それでOKです!
うどん五段
ファンタジー
夏祭り中に異世界召喚に巻き込まれた、ただの一般人の桜木ユリ。
皆がそれぞれ素晴らしいスキルを持っている中、桜木の持つスキルは【石を出す程度の力】しかなく、余りにも貧相なそれは皆に笑われて城から金だけ受け取り追い出される。
この国ではもう直ぐ戦争が始まるらしい……。
召喚された3人は戦うスキルを持っていて、桜木だけが【石を出す程度の能力】……。
確かに貧相だけれど――と思っていたが、意外と強いスキルだったようで!?
「こうなったらこの国を抜け出して平和な国で就職よ!」
気合いを入れ直した桜木は、商業ギルド相手に提案し、国を出て違う場所で新生活を送る事になるのだが、辿り着いた国にて、とある家族と出会う事となる――。
★暫く書き溜めが結構あるので、一日三回更新していきます! 応援よろしくお願いします!
★カクヨム・小説家になろう・アルファポリスで連載中です。
中国でコピーされていたので自衛です。
「天安門事件」

凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる