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第一章 ゲームの世界へ
第8話 誤算
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「師匠、レベル上がりました!」
「僕も上がったよ」
スライムを倒し続けて少しするとビッグスライムが再度現れた。Cランクの鉄の剣のおかげで苦労せずに倒すことに成功。
レベルはアスノ君が7レベル、僕が12レベルまで向上。
「ん~、戦利品は聖水とビッグスライムの核か。稀にだけど装備品が落ちることもあるはずなんだけどな」
こういったフィールドボスは装備を落とすことがある。特別な効果を持った装備で、アスノ君に作ってもらわない場合はこういったボスを狙うものなんだけどな。
「……現実になったせいで装備が出なくなった?」
普通に考えて装備が魔物から落ちるっておかしい。装備を持ってる魔物ならわかるけど、こういった体で戦う魔物の場合はあり得ないよな。冒険者を食べて装備も一緒に食べましたっていうなら何となくわかるけどね。
「……そうか、装備を持ってる魔物か」
そう言うことなら武器や防具を扱える魔物を狙えば武具が手に入るってことだ。錆びている剣や槍を使う魔物もいるし、それを分解すれば鉄が手に入る。
「って、鉄はもう手に入るんだよな。少しすれば」
鉄はオスターに任せれば大丈夫だろう。
今は安全なレベル上げをしていくのが一番だな。アスノ君もついてきてしまうだろうしね。
「師匠? どうしたんですか?」
「ん? 何でもないよ。依頼を受けなおさずにスライムを倒していこう」
「は~い」
考え込んでいると心配して顔を覗いてくるアスノ君。僕の声に元気よく答える彼は早速スライムに石を投げつける。動いているスライムに的確に当ててる。物を投げる才能があるのかもしれないな。
「ふう、今日はこのくらいにしようかアスノ君」
しばらくスライムと戦ってビッグスライムを二度倒した。日が夕日に変わっているのに気がついて声をあげるとアスノ君も頷いて答える。
「師匠、なんだか石を投げるのうまくなった気がします」
「ははは、あれだけ投げてればうまくもなるだろうね」
帰り道、アスノ君が嬉しそうに投げる動作をして報告してくる。自分でも気づいたのは大きな一歩かも。
「お!? ランカ君!」
「え? ルガーさん? どうしたんですかそんな焦って?」
町の入口に到着するとルガーさんが僕に気がついて駆けてくる。
「大変なんだよ。オスターが一人で鉱山に向かっちまってな。それで帰ってきてないんだ」
「え!? 一人でですか?」
報告を聞いて驚いて聞き返す。ルガーさんは頷いて話続ける。
「仲間達に行こうと誘ったらしいんだがみんな疲れていて断った。そうしたら皆には内緒で一人で向かったんだよ。俺は町を出る時に見かけたんだが、まさかそんなことになってるとは思わなくてな」
……確実に僕のせいだな。夕日は落ちてきてる。これから一人で町の外に出るのは自殺行為だ。
「ルガー」
「おお、アドラー。出るのか?」
ルガーさんと話しているとアドラーさんが10人くらいの冒険者を引き連れてやってきた。
「この武器では心もとないがしょうがない」
「ああ、ないものをねだってもな」
アドラーさんが大剣をルガーさんに見せて呟く。よく見ると冒険者みんなの武器がくすんでいるように見える。よく言えば使いこまれてるか……。
「はぁ。僕も行きます。アドラーさん」
「ん? 君はオスターに絡まれていた? 確か名前はランカ君だったか?」
アドラーさんに声をかける。僕を見て首を傾げる彼だったけど、剣を見て表情を変える。
「鋭い剣圧だ。その剣をどこで?」
「る、ルドマンさんのところですよ! ね? 師匠!」
「あ、うん。そうですルドマンさんのところです」
アドラーさんの問いかけにアスノ君が答える。僕も頷いて答えると納得して頷く。
「なるほど、あのルドマンさんに気にいられていたということか。君には何か不思議なものを感じていたが正体はこれか」
「え? なんて?」
「いやなんでもないよ」
アドラーさんは何か諦めたように呟くと大剣を掲げて街道へと歩き出す。
「ついてきてくれるのはありがたい。同行を許可しよう」
それだけ言ってアドラーさん達は前を歩いていく。よく観察すると防具も心もとないものばかりを装備してる。これで鉱山の魔物と戦うのか。
「鉱山の魔物は武器を使える魔物だ」
装備しているもの、持っているものを落とすという推測は当たっているのか。それも確認できる。オスターには悪いけど、いい機会を与えてくれたな。
「鉱山の魔物はゴブリンですよね」
「ああ、武器を扱える魔物だな」
アスノ君の指摘に答える。
木のこん棒や木の盾、上位のゴブリンとなると錆びた鉄の武具を扱ってくる。魔法使いもいるはずだから気を引き締めていこう。
「夜は魔物の味方、気を引き締めていこう」
「はい!」
魔物は人に見つからないように夜に行動している。夜目が効くのは当たり前だ。僕らはアウェイの敵地に乗り込むだけじゃなくて、環境も敵になるってことだ。この数でも不安だ。この不安を払拭してくれるのが武器や防具なんだけどね。
「心もとない」
冒険者や自分の装備を見てため息をつく。ゴブリンと戦う前に防具を作れなかったのは痛いな。出来上がったばかりの世界、人口が多くて物資が足らない。人は武具がないと魔物に勝てないって言うのに、アルステードさんは何を考えてこの世界を作ったんだ?
「僕も上がったよ」
スライムを倒し続けて少しするとビッグスライムが再度現れた。Cランクの鉄の剣のおかげで苦労せずに倒すことに成功。
レベルはアスノ君が7レベル、僕が12レベルまで向上。
「ん~、戦利品は聖水とビッグスライムの核か。稀にだけど装備品が落ちることもあるはずなんだけどな」
こういったフィールドボスは装備を落とすことがある。特別な効果を持った装備で、アスノ君に作ってもらわない場合はこういったボスを狙うものなんだけどな。
「……現実になったせいで装備が出なくなった?」
普通に考えて装備が魔物から落ちるっておかしい。装備を持ってる魔物ならわかるけど、こういった体で戦う魔物の場合はあり得ないよな。冒険者を食べて装備も一緒に食べましたっていうなら何となくわかるけどね。
「……そうか、装備を持ってる魔物か」
そう言うことなら武器や防具を扱える魔物を狙えば武具が手に入るってことだ。錆びている剣や槍を使う魔物もいるし、それを分解すれば鉄が手に入る。
「って、鉄はもう手に入るんだよな。少しすれば」
鉄はオスターに任せれば大丈夫だろう。
今は安全なレベル上げをしていくのが一番だな。アスノ君もついてきてしまうだろうしね。
「師匠? どうしたんですか?」
「ん? 何でもないよ。依頼を受けなおさずにスライムを倒していこう」
「は~い」
考え込んでいると心配して顔を覗いてくるアスノ君。僕の声に元気よく答える彼は早速スライムに石を投げつける。動いているスライムに的確に当ててる。物を投げる才能があるのかもしれないな。
「ふう、今日はこのくらいにしようかアスノ君」
しばらくスライムと戦ってビッグスライムを二度倒した。日が夕日に変わっているのに気がついて声をあげるとアスノ君も頷いて答える。
「師匠、なんだか石を投げるのうまくなった気がします」
「ははは、あれだけ投げてればうまくもなるだろうね」
帰り道、アスノ君が嬉しそうに投げる動作をして報告してくる。自分でも気づいたのは大きな一歩かも。
「お!? ランカ君!」
「え? ルガーさん? どうしたんですかそんな焦って?」
町の入口に到着するとルガーさんが僕に気がついて駆けてくる。
「大変なんだよ。オスターが一人で鉱山に向かっちまってな。それで帰ってきてないんだ」
「え!? 一人でですか?」
報告を聞いて驚いて聞き返す。ルガーさんは頷いて話続ける。
「仲間達に行こうと誘ったらしいんだがみんな疲れていて断った。そうしたら皆には内緒で一人で向かったんだよ。俺は町を出る時に見かけたんだが、まさかそんなことになってるとは思わなくてな」
……確実に僕のせいだな。夕日は落ちてきてる。これから一人で町の外に出るのは自殺行為だ。
「ルガー」
「おお、アドラー。出るのか?」
ルガーさんと話しているとアドラーさんが10人くらいの冒険者を引き連れてやってきた。
「この武器では心もとないがしょうがない」
「ああ、ないものをねだってもな」
アドラーさんが大剣をルガーさんに見せて呟く。よく見ると冒険者みんなの武器がくすんでいるように見える。よく言えば使いこまれてるか……。
「はぁ。僕も行きます。アドラーさん」
「ん? 君はオスターに絡まれていた? 確か名前はランカ君だったか?」
アドラーさんに声をかける。僕を見て首を傾げる彼だったけど、剣を見て表情を変える。
「鋭い剣圧だ。その剣をどこで?」
「る、ルドマンさんのところですよ! ね? 師匠!」
「あ、うん。そうですルドマンさんのところです」
アドラーさんの問いかけにアスノ君が答える。僕も頷いて答えると納得して頷く。
「なるほど、あのルドマンさんに気にいられていたということか。君には何か不思議なものを感じていたが正体はこれか」
「え? なんて?」
「いやなんでもないよ」
アドラーさんは何か諦めたように呟くと大剣を掲げて街道へと歩き出す。
「ついてきてくれるのはありがたい。同行を許可しよう」
それだけ言ってアドラーさん達は前を歩いていく。よく観察すると防具も心もとないものばかりを装備してる。これで鉱山の魔物と戦うのか。
「鉱山の魔物は武器を使える魔物だ」
装備しているもの、持っているものを落とすという推測は当たっているのか。それも確認できる。オスターには悪いけど、いい機会を与えてくれたな。
「鉱山の魔物はゴブリンですよね」
「ああ、武器を扱える魔物だな」
アスノ君の指摘に答える。
木のこん棒や木の盾、上位のゴブリンとなると錆びた鉄の武具を扱ってくる。魔法使いもいるはずだから気を引き締めていこう。
「夜は魔物の味方、気を引き締めていこう」
「はい!」
魔物は人に見つからないように夜に行動している。夜目が効くのは当たり前だ。僕らはアウェイの敵地に乗り込むだけじゃなくて、環境も敵になるってことだ。この数でも不安だ。この不安を払拭してくれるのが武器や防具なんだけどね。
「心もとない」
冒険者や自分の装備を見てため息をつく。ゴブリンと戦う前に防具を作れなかったのは痛いな。出来上がったばかりの世界、人口が多くて物資が足らない。人は武具がないと魔物に勝てないって言うのに、アルステードさんは何を考えてこの世界を作ったんだ?
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