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第八章 倍倍
第一話 世界の混乱
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僕は急いでアステリアに戻ってきた。アステリアの人達の大半は加護なしだったから。
でもアステリアに帰ってくるとそこには何も変化のないアステリアがあった。
僕は普通に屋敷に入りセバスとメリアお母様に挨拶してお母様に抱き上げられた。お父様は北に行ったらしいけど息災みたい。
それからジャンヌに連絡するとシュミットも変化なしだった。これはどういう事なのだろう。確かにフェイクは魔人を作り出したと言っていたのに。
「まさか、嘘だったのかな?」
僕は希望的観測を口にした。だけどそれは違うようだった。
アステラ様とシャイン様にすぐにブラウディアに戻るように言われたんだ。僕はシリカさん達が心配ですぐに飛んできた。ライとレイはアステリアに残ってもらう。まだ何かあるかもしれないからね。
ブラウディアが目視で見えてきた。黒々とした煙がいくつも立っている。幾人もの叫び声が聞こえてきて僕はすぐに街全体に回復魔法を放つ。それから僕は全体に睡眠の魔法も放っておく。魔人だろうと何だろうとこれで鎮圧です。
「やっぱりフェイクの言っていた事は本当だったんだね」
僕はすぐにブラウディアの屋敷に向かう。
屋敷に入ると玄関が荒らされているのが目に付いた。僕は総毛立ち、辺りに殺気をまき散らす。
「ジーニ様!」
「ん、落ち着いてジーニ様」
シリカさんとララさんが僕に気付いてすぐに出てきてくれた。僕は安堵して二人を抱き上げる。二人も喜んでくれたけどデシウスがブスっとした顔で僕をみやる。
「私も頑張ったのに...」
デシウスが拗ねてしまったので僕はデシウスを撫でまわす。ユーラの時のようにデシウスも口から涎を垂らして失神していった。ただ撫でただけなのに、テヘ。
どうやら屋敷にも魔人になった加護なしが襲撃してきたみたい。それをみんなで撃退したんだってさ。みんなって言うのは本当にみんなみたい。僕の渡した装飾品の効果でとても強くなっちゃったんだってさ。フローラちゃんも無理して頑張ったみたいで息切れしてる。
魔人って単純に全ステータスが3000以上になるから普通の人じゃ勝てないはずなんだけどね。
でも現に撃退された人がそこかしこにぐるぐる巻きにされているので本当なんだろうけど。
ヘリアもこんな時にいないし何やってんだか。
「それで...その方は?」
僕の後ろで居心地が悪いのかモジモジとしながら隠れているサラさん。僕はサラさんをみんなに紹介する。
「この人はサラさんだよ。ローズさんのお母さん」
「「「「ええ!!」」」」
みんな驚いてる。そりゃそうだよね。ローズさんを生んですぐにいなくなったって聞いたからね。サラさんも申し訳なさそうに俯いてる。
この場にローズさんがいないのが気になって僕はみんなに聞くと魔窟に言ってるんだってさ。明日には帰ってくるみたいなんだけど。
ローズさんがいない事を聞いてサラさんはホッと胸を撫でおろした。
「よかった...」
サラの本心だろうその声を聞いてシリカさんはムッとして口を開く。
「サラさん、あなたはローズに謝るべきです。今までどんな理由があろうとローズの傍を離れたのですから」
「..そうですよね。でも仕方なかったんです。あの時もフェイクが」
「言い訳はローズにしてください。ローズは子供の頃いつも泣いていました。お母さんはどこに行ったの?って。私と一緒でシスターがお母さんだったんですよ」
シリカの叱咤にサラはたじたじ、シリカさんを怒らせてはいけません。
それから小一時間サラさんはシリカさんに怒られて涙していました。
その間、僕は魔人になっちゃった人を集めてました。その中には見知った顔も多かった。ブラウディアでも結構有名人だったからよく声をかけてきてくれてたんだよね。
でもみんな理性が無くなっちゃってる。
「ジーニ、ありがとう。流石に全員を捉えることは私には無理だったわ」
グロリアさんが僕の肩に手を置いてお礼を言った。僕は首を横に振った。
「僕がもっと早く来ていれば。ううん、フェイクを止めることが出来てれば」
僕は少しフェイクを甘く見ていた。これから僕はレベルを倍率に変えない。本当の本気をフェイクに見せてやる。
「ヘリアがいれば全員教育してもらうんだけどな~」
たぶん僕を追ってきていたと思うんだけど、音沙汰なし。しばらくは魔人になった人達を眠らせる事にする。
タスク君のベントスも大変な事になってたので同じ処置をしておいた。この間一時間もかかってません。流石僕だね。
しかしなんでルインズガル大陸は大丈夫だったんだろう。
その答えはすぐにわかった。何とルインズガル大陸は僕のマナが定着していたみたい、生まれた時からいる事でそこは僕の土地になってしまったとか...アステラ様達に言われても信じられない。フェイクの魔人の波動を僕の定着したマナが弾いたんだってさ。なにそれ凄い。
知らぬ間にルインズガル大陸は神の土地とまでは行かないにしても聖域のような土地になってしまったみたい。
それに更に輪をかけて凄い事がわかった。ルインズガル大陸のすべての加護なしが僕の加護を受けているんだってさ。悪い人を除いてって言っていたけど今やルインズガル大陸には盗賊らしい盗賊はいない。全員改心して農地を耕したり鉱山で働いたりしてるからね。とても豊かな土地になりました。
あとはエグバンなどの加護なしを迫害していた国だよね。僕は気乗りしないけどそういった国々を見て回る事になりました。
でもアステリアに帰ってくるとそこには何も変化のないアステリアがあった。
僕は普通に屋敷に入りセバスとメリアお母様に挨拶してお母様に抱き上げられた。お父様は北に行ったらしいけど息災みたい。
それからジャンヌに連絡するとシュミットも変化なしだった。これはどういう事なのだろう。確かにフェイクは魔人を作り出したと言っていたのに。
「まさか、嘘だったのかな?」
僕は希望的観測を口にした。だけどそれは違うようだった。
アステラ様とシャイン様にすぐにブラウディアに戻るように言われたんだ。僕はシリカさん達が心配ですぐに飛んできた。ライとレイはアステリアに残ってもらう。まだ何かあるかもしれないからね。
ブラウディアが目視で見えてきた。黒々とした煙がいくつも立っている。幾人もの叫び声が聞こえてきて僕はすぐに街全体に回復魔法を放つ。それから僕は全体に睡眠の魔法も放っておく。魔人だろうと何だろうとこれで鎮圧です。
「やっぱりフェイクの言っていた事は本当だったんだね」
僕はすぐにブラウディアの屋敷に向かう。
屋敷に入ると玄関が荒らされているのが目に付いた。僕は総毛立ち、辺りに殺気をまき散らす。
「ジーニ様!」
「ん、落ち着いてジーニ様」
シリカさんとララさんが僕に気付いてすぐに出てきてくれた。僕は安堵して二人を抱き上げる。二人も喜んでくれたけどデシウスがブスっとした顔で僕をみやる。
「私も頑張ったのに...」
デシウスが拗ねてしまったので僕はデシウスを撫でまわす。ユーラの時のようにデシウスも口から涎を垂らして失神していった。ただ撫でただけなのに、テヘ。
どうやら屋敷にも魔人になった加護なしが襲撃してきたみたい。それをみんなで撃退したんだってさ。みんなって言うのは本当にみんなみたい。僕の渡した装飾品の効果でとても強くなっちゃったんだってさ。フローラちゃんも無理して頑張ったみたいで息切れしてる。
魔人って単純に全ステータスが3000以上になるから普通の人じゃ勝てないはずなんだけどね。
でも現に撃退された人がそこかしこにぐるぐる巻きにされているので本当なんだろうけど。
ヘリアもこんな時にいないし何やってんだか。
「それで...その方は?」
僕の後ろで居心地が悪いのかモジモジとしながら隠れているサラさん。僕はサラさんをみんなに紹介する。
「この人はサラさんだよ。ローズさんのお母さん」
「「「「ええ!!」」」」
みんな驚いてる。そりゃそうだよね。ローズさんを生んですぐにいなくなったって聞いたからね。サラさんも申し訳なさそうに俯いてる。
この場にローズさんがいないのが気になって僕はみんなに聞くと魔窟に言ってるんだってさ。明日には帰ってくるみたいなんだけど。
ローズさんがいない事を聞いてサラさんはホッと胸を撫でおろした。
「よかった...」
サラの本心だろうその声を聞いてシリカさんはムッとして口を開く。
「サラさん、あなたはローズに謝るべきです。今までどんな理由があろうとローズの傍を離れたのですから」
「..そうですよね。でも仕方なかったんです。あの時もフェイクが」
「言い訳はローズにしてください。ローズは子供の頃いつも泣いていました。お母さんはどこに行ったの?って。私と一緒でシスターがお母さんだったんですよ」
シリカの叱咤にサラはたじたじ、シリカさんを怒らせてはいけません。
それから小一時間サラさんはシリカさんに怒られて涙していました。
その間、僕は魔人になっちゃった人を集めてました。その中には見知った顔も多かった。ブラウディアでも結構有名人だったからよく声をかけてきてくれてたんだよね。
でもみんな理性が無くなっちゃってる。
「ジーニ、ありがとう。流石に全員を捉えることは私には無理だったわ」
グロリアさんが僕の肩に手を置いてお礼を言った。僕は首を横に振った。
「僕がもっと早く来ていれば。ううん、フェイクを止めることが出来てれば」
僕は少しフェイクを甘く見ていた。これから僕はレベルを倍率に変えない。本当の本気をフェイクに見せてやる。
「ヘリアがいれば全員教育してもらうんだけどな~」
たぶん僕を追ってきていたと思うんだけど、音沙汰なし。しばらくは魔人になった人達を眠らせる事にする。
タスク君のベントスも大変な事になってたので同じ処置をしておいた。この間一時間もかかってません。流石僕だね。
しかしなんでルインズガル大陸は大丈夫だったんだろう。
その答えはすぐにわかった。何とルインズガル大陸は僕のマナが定着していたみたい、生まれた時からいる事でそこは僕の土地になってしまったとか...アステラ様達に言われても信じられない。フェイクの魔人の波動を僕の定着したマナが弾いたんだってさ。なにそれ凄い。
知らぬ間にルインズガル大陸は神の土地とまでは行かないにしても聖域のような土地になってしまったみたい。
それに更に輪をかけて凄い事がわかった。ルインズガル大陸のすべての加護なしが僕の加護を受けているんだってさ。悪い人を除いてって言っていたけど今やルインズガル大陸には盗賊らしい盗賊はいない。全員改心して農地を耕したり鉱山で働いたりしてるからね。とても豊かな土地になりました。
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