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第七章 異変

第三話 魔窟攻略戦

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「[マナソード]」

 半透明の剣をだして僕は広い入口の部屋から体育館程の部屋にはいった。そこには数体のガーゴイルの石像が立っていた。

「あれって絶対に動くよね」
「ジーニ、それが魔物だぞ!ガーゴイルって言うんだ。高名な魔法使いが石に指示を吹き込んで作り出したものらしいぞ」

 タスク君、説明ありがとう知ってたけど。ではでは動かないうちに!。

「ガギギ...」
「綺麗に切れてるね。あと一体かな」

 7匹ほどいたガーゴイルを動かないうちに切り伏せて僕は残りの一体に視線を向けた。すると残りのガーゴイルが動き出して口からつばみたいなものを吐き出してきた。

「汚い!」

 ジュ!

 つばだと思って僕が避けたらつばが当たった場所が溶けだした。

「そんな汚い子はこうだ!」
「ガギ」

 僕はガーゴイルを縦に両断した。

「これで全部かな?」

 僕がそう呟くと地面に穴が開いて下れるほどの傾斜の坂が見える。

「道が出来たみたいだよ~」
「魔窟はこうなっているのか」
「ガリアさんも初めてなの?」
「話で聞いた事があるくらいだ」

 タスク君にも聞いたら魔窟を攻略した人はそんなにいないんだってさ。噂でガザード大陸の賢者が何人か攻略したとか...ガザード大陸には一度行かないとだめかもしれない。

 僕らは坂を下っていく、すると最初の部屋のような作りの部屋についた。

「全く同じ部屋だね」
「ええ、確かこんな作りが続くはずですよ」

 僕はガリアさんの解説に相槌を打って辺りを見渡す。やっぱり大きめの扉と噴水だけのお部屋。

「じゃあ行こうか」
「ちょ、ジーニまた壊すのか?」
「ああ~、そういえば鍵がおいてあるんだっけ?」

 僕は噴水の縁を調べた。僕は金色の鍵を手に入れた。

「何やってんだ?」

 僕がカギを掲げているとタスク君が呆れて声をかけてきた。

 折角RPGっぽくやってるのにムードが台無しだよ。

「なに怒ってんだよ」

 僕が頬を膨らませていると更にタスク君が突っ込んできた。

「何でもないよ。それよりも開けるよ」
「次は何でしょうね」

 ガリアさんが次の魔物をワクワクしながら待ってる。何だかタスク君よりも子供っぽい、こんなキャラなの?。

「じゃあいくよ~」

 ギギギ~

 建付けが悪いのか地面に擦れる扉、無理やり開けると地面がえぐれてく。

「どんな筋力だよ」
「脳筋ですね」

 ちょっと二人共失礼な!。僕は知的で売ってるジーニ君です!、名誉棄損だよ!。

 失礼な二人は置いて置いて僕は思いっきり押し込んだ。

 バキ!バキバキ!

 結局、扉は壊れてしまい粉々に。

「あ~あ、結局壊した」
「まあ開けばいいでしょ?」
「脳筋のセリフですね」

 二人共勝手な事ばかり言って~。二人の中で僕は脳筋の称号が入ったみたいです。もう抗えない・・・だけど開かなかったんだからしょうがないよね?ね?。

「もう!入るからね。二人共下がって」
「はいはい、行ってらっしゃい」
「次はどんな魔物でしょうね」

 二人は完全に観戦者モード、胡座かいて座ってます。

 こっちは一応命かけてるんですけどね!、もう。

 そう思いながら体育館程の空間へと足を踏み入れた。

「わ~ロボットだ~、それも四足!」

 部屋の中央まで行くと天井から四足の機械が降りてきた。サイズは軽トラックほどで最初の一機に続いて三機降りてきた。

「う~ん、天井に張り付くとは異世界の機械も半端ないね~」
「ジーニそいつはステックメタルだぞ。Aランクの魔物と戦うように調整された古代の兵器だ」

 相変わらず説明上手なタスク君、魔物マニアなのかな?。Aランクの魔物を倒せるって事だから実質S?。

 そんな事を考えているとステックメタルが目だと思う所が光だしてビームをうち込んできた。

「あったか~い」

 程よいあったかさで僕はぬくぬく。実際は地面が溶けてるので人間なんか溶けちゃうかもね。

 もう一機がそれを見てビームじゃなくて冷気を出してきた。

「涼し~」

 これも程よい感じ。この子達持ち帰れないかなとか思っているとタスク君が呆れて「無理に決まってるだろ」って突っ込んできた、心を読むとはタスク君が恐ろしい子。

「じゃあ壊そうかな。[ライトニングフィールド]!」

 僕は地面に手をついて周囲に電撃を発生させた。部屋全体に電撃が走り、ステックメタルの回路を焼き尽くした。

 無詠唱で上級の魔法を唱えた事で二人はとっても驚いてる。なんでも上級の無詠唱はガザード大陸の賢者しか知らないんだってさ。やっぱり賢者達は凄そうだね。

「また道が出たよ。行こう」

 僕は驚いている二人に声をかけると坂を下っていく。

 早くも三階に来た僕はまた噴水のある部屋に着いた。
 
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