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第六章 学園都市ブラウディア

第一話 僕はアステリア・ジーニ

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 僕はアステリア・ジーニ。

 これから僕は学園都市ブラウディアにいってお勉強をする事になったんだ。

 今はポストガっていう港町についてブラウディアに向かおうと思っている所~。

「お姉さまもう言ってしまうのん~」
「寂しいわん」

 なぜか船員のお姉さん?がローズさんと分かれるのを寂しがってる。何だか前にもこんなことあったような?。

「もうあんな事するんじゃないぞ。お前達」
「ええ、わかっているわん」
「男っていやよね~。女をもののように使うんだもの~。私達の前でそんなことする奴がいたら、この二の腕でしめて差し上げますわん」

 ローズさんの言葉に頷いてお姉さん?が野太い声で懲らしめると二の腕を見せた。

 う~ん、丸太は持ったか?って感じの太さです。あんな腕でしめられたら死は避けられないね...。でもいい人そうだから大丈夫でしょう。

「それにしても羨ましいわ~。こんな可愛い坊やと旅なんて~」
「そうね~。でも私達の船も捨てたもんじゃないわよん。渡し舟だから出会いもいっぱいだし~」

 お姉さん?達は頷きあって僕達に手を振って船にもどっていった。他の船員達はガタガタと震えているように見えたけど気のせいかな?。でもお姉さん?達は見る目があるな~。僕はとっても可愛いもん。テヘ。

「ではジーニ様行きましょう」
「うん、皆乗ったかな?」
「「「「「は~い」」」」」

 僕らは馬車に乗りブラウディアに進んでいく。







 改めて僕は自分をステータスを確認した。

LV 4

 HP 35 [13000倍(秘匿)455000]
 MP 1222 [13000倍(秘匿 15886000]

 STR23 [13000倍(秘匿)299000]
 VIT21 [13000倍(秘匿)273000]
 DEX21 [13000倍(秘匿)273000]
 AGI20 [13000倍(秘匿)260000]
 INT19 [13000倍(秘匿)247000]
 MND19 [13000倍(秘匿)247000]

 スキル [神眼(秘匿)][超早熟][超大器晩成][匍匐の達人][格闘術極][空中散歩][魔法全集][MP吸収][炎の魔術師][風の魔術師][土の魔術師][水の魔術師][新魔法][【NEW】気]

 称号 [小さくても力持ち][ハイハイ世界記録][一歳で熊を仕留めた][一歳で世界最強][救急救命士][暗殺家業][ダイヤモンドヘッド][クッション][罠をあざ笑う者][格闘術を極めし者][永遠の体現者][深淵の森の主][新魔法発案者][二歳で女ったらし][義賊][解放者]
[【NEW】見守る勇気][【NEW】神に見初められた][【NEW】海の覇者]

 海の魔物をずっと倒していた結果大きく上がってしまいました~。私のHPは45万ですよ!。中々しっくりしてきました~。

 だけど知らないスキルと称号が増えてる。

 [気]はたぶん精神世界で編み出した亀な波だと思うけど、何だろこの[神に見初められた]って言うのは?。

 [海の覇者]もなんとなくわかるよ。こっちは僕は倒してないけど。[神に見初められた]って言葉のままなのかな?。って事は転生されてくれたあの女神様が僕を?、まさかね~。まあ分からない事を考えてもしょうがないよね。

 もう気にしないで旅を満喫しましょ~。

 という事でトコトコと馬車は進んでいくよ。









 俺はブラウディアと港町ポストガの間にある冒険者の町、ファストの酒場を経営しているググタスだ。

 これから話す話は嘘じゃないぞ。

 これは俺が客同士の喧嘩を盛り上げていた時だった。

 ファストの町は冒険者が作った町だけあって治安が悪い。牧場の囲いのような壁に囲まれている。

 そこかしこで飲んでいる者達ばかりで治安がいいのは冒険者ギルドの前くらいだ。

 その冒険者ギルドは町の入口にあるのでその恩恵も入口兼出口のみである。

 町を少し入って路地を右に曲がった所にあるのが俺の店だ。

 その日もいつも通り喧嘩が盛んに行われていた。俺はいつもの事だと思いヤレ~とか言って騒いでいた。

 そしてその時が来た。

「お邪魔しま~す」
「騒がしいですね」

 子供と手をつないで仲良く入ってきた長い青い髪のメイド?が入ってきた。

 喧嘩をしていた何組かの男達も手を止めて視線を青い髪のメイドに向ける。とても美しかったメイドを見た男達はさっきまで喧嘩していた相手とも見合い、頷いて静かに元の椅子に戻って行った。

 俺はまた強姦しようと思っているのだろうと思ったがこの町の暗黙のルールだ。やられる方が悪い、それがこの町のルールなのだ。例え今日ここに来たものでもな。俺は強姦なんか何が面白いのかと注意すらしていない。やっぱり愛が無くちゃ体を重ねても何も満たされないよな。おっと脱線したな。

 そう、この日は特別だった。外国の美人が酒場にやってきたのだ。それも子供と二人で。

 メイドと子供は仲良く俺の前まで来て注文してきた。

「ミルクをください」
「私も同じ物を」

 ドテッ。酒場にいた全員が足を踏み外す。俺は言われた通りにミルクを二つ、ドカッと出すとメイドは睨みを聞かせたがすぐにミルクを一口のんだ。

「あら?思ったよりもおいしいですね」
「うん!、美味しいね~」

 子供とメイドは見つめあってミルクの感想を言いやがる。まるで恋人同士みてえだ。だが俺はその一言で笑顔になり答えた。

「お!わかるかい?。それはこの町の唯一の名産だ。この町を作った、冒険者が牛の魔物を手懐けて牧場を作ったのさ。この酒場に来る奴でこれの良さを分かった奴はいないぜ」
「親父、そんな話はいいんだよ!!」
「へへへ、お嬢さんこんな危ない所に子供と一緒にきちゃダメだぜ~」
「あたいはこの子をもらおうかね~。少し遊んで売り飛ばせば一財産だよ」 

 俺はため息をついてカウンターに頬杖をついた。やると分かっていてもこの瞬間はやるせない。こういう時はやられた方の表情はいつも決まっている。どんどん顔を恐怖で染めていくんだ。しかしメイドも子供もその様子はなく、俺はわかっているのかと首を傾げてたがその様子の答えはすぐにやってきた。

「さあ。お姉さんの胸においで~」
「え~、そんな貧弱なお胸にはいけないよ~」

 子供に両手を広げて近づくビキニアーマーの女。女は子供の言葉にメイドと自分の胸を見比べて体を震わせて怒り出した。

「女は胸じゃないんだよ!大人しくこっちにこい!....グググ、ガア~」
「おい!、何やってんだ。こっちは早く女で遊びて~んだからよ。って何だこのガキ!!おもてえ」

 女が子供を引っ張って椅子から降ろそうとしているのだが顔を真っ赤にして息を切らせていた。

 すると見かねた男が女を手伝うのだがそれでも子供は動かない。そして子供が掴んでいたカウンターが子供の握りに合わせてミシミシと音を立てる。カウンターは子供の握り大きさにへこんでいるのが伺えた俺は口を半開きで事の成り行きを見守っていく。

「君達ってまさかしてとっても悪い人たちなの?」
「グググ、ははは、覚悟しな。これからお前は奴隷でメイドは俺達の慰み者だ」

 男は力いっぱい引っ張って息をきらせながらも悪態をついて行く。メイドをどうかしてやると言った瞬間酒場の空気がピリッとしたのを感じた。

「何だこの殺気は!。女!お前か!!」
「きゃ!」

 この町の一二を争う男、ミーゴが空気の変化に気付いて女の手を掴んだ。そして次の瞬間。

 酒場から俺とメイドと子供以外が気絶させられていった。

 その手段は一瞬だった。俺が見えたのは偶々だと思う。一瞬でメイドの手を取ったミーゴの顔に子供が腹を押し付けていたのだ。そして一瞬で泡を吹いて気絶していった。

 ミーゴが最初なのか最後なのか実の所わからなかったが子供がやったという事は確かだろう。

「大丈夫?シリカさん」
「ふふ、大丈夫ですよ。ジーニ様」

「えへへ、おじさん騒がしくしちゃってごめんね。これはミルクと騒いだ分のお金だよ。受け取ってね」
「親父さん、この人達にもちゃんと注意しておいてくださいね。あとミルク美味しかったです」

 メイドが子供の頭を撫でると子供はまるで花が咲いたような笑顔をメイドにむけた。

 俺は唖然としながらも二人の言葉に頷いた。二人はミルクを飲み干すと外に出ていった。

「ジーニってまさかジーニアス商会のジーニか!?」

 子供の出した金貨を見て俺は生唾を飲む。アステリアと言われる町にその子供がいると聞いた事がある。酒場に住んでいるだけはあり、そういう情報には強いのだ。金貨にはその街の象徴とされる城が描かれていた。

 ジーニはウィーリーに装飾品の商売を任せるといつの間にか繁盛してしまいウィーリーは硬貨作りを始めていたのだ。ジーニは最初驚いたもののアステリアをより大きな国にするには信用の証の硬貨は必須だと思っていたのでウィーリーに了承して金貨を受け取っていたのだった。

 金貨にはアステリアの機動戦士な色合いの城が金で見事に描かれていた。


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