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第五章 兄妹の絆
第十三話 ゾンビ進軍
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「おお、ジャンヌ様どうだか?」
「ちょっと危険です。皆さん避難の準備をしておいてください」
村長にいまの状況を伝える。発生源もわからずただただこちらに向かってくるゾンビ達。討ちもらしもあるだろうしこのまま村の人達を住まわせるのは愚策とふんだ。
夜も遅くなってきたのもあるけど村の人達はとても怯えてる。
「光の精霊!ここら辺一体を照らして!」
私は光の精霊に太陽になってもらう、明るくなればみんなの不安な気持ちは吹き飛ぶと思ったの。みんな明るくなると顔も明るいものになってきたから大丈夫だと思う。
ある程度避難の準備ができるとみんな就寝していく。
「ジャンヌ様達はお休みください。私達が見張りに立ちますので」
私が見張りに立とうと思ったんだけど見張りくらいはできますって言ってきたのでお言葉に甘えて休む。
この日は何事もなく朝を迎えられた。ゾンビは移動が遅いから大丈夫なんだよね。
「アドスバーンのルーズだ。ツヴァイ王はいらっしゃるか?レイ姫から念話で伝わっているはず」
アステリアへと走っていたルーズとフーズは日が落ちてすぐにアステリアに着いた。
「連絡は受けている。今出立の準備をしていた」
[薔薇]のガルドが双子を迎える。ガルドと他のメンバーは出立の準備を始めていた。
「死霊術士が現れたのだろう。発見されたエリアはアドスバーンと隣接している。アドスバーンにも手紙をだせ」
アドスバーンにも知らせを走らせ包囲殲滅する有無を伝える。そして明け方にはデイブ村へと出立していった。
ルーズとフーズも一緒に向かい、先にデイブ村に着くとジャンヌ達に褒められ頭を撫でられたがとても嫌そうな顔で頬を赤く染めていた。
「オオクレ、オオクレ」
「はいはい、アダマイオス。どうしたの?」
アダマイオスゾンビがオークレにまたおねだりをしている。仕方なくオークレは少しずつ与えるのだが。
「ふふふ、アダマイオスも大きくなってきたわね。そろそろ全部上げてもいいかもしれないわ」
当初アダマイオスはもちろん人間サイズであった。今では4メートルの体躯になっている。これ以上大きくなられるとこの隠れ家に入りきらないほどになってしまう。
「大鍋を外には出せないから。最後はこの隠れ家ともおさらばね」
ため息にも似た息をもらす。オークレは完成したアダマイオスを想像して身悶える。フェイクの完成させたサクリファイスキメラよりも強力な個体になるだろう。
フェイクの完成させたサクリファイスキメラは所詮は人間の死体だ。しかしオークレの用意した物は魔物の死体。それも強力な状態異常をもたらすコカトリス、そして強靭な体躯の竜の仲間のドレイク。どれもこれも人間を遥かに超える存在である。
「もう待てないわ。全部食べちゃいなさい!」
「オオオオ~」
アダマイオスゾンビは大きな鍋を抱え込む。火がかけられていたので鍋に接触している部分が焼けこげているが構わずに鍋の中身を飲み込んでいく。見る見る鍋の中身がなくなっていき、それに比例してアダマイオスゾンビの体躯がどんどんと大きくなっていく。
人型だったアダマイオスゾンビは尻尾や翼が生える。尻尾は別の生き物のように動き回り。翼は所々穴が開いていてとても飛べる代物ではない。
大きくなったせいで隠れ家を突き破る。大きな翼を羽ばたかせるが飛べない、なので手で隠れ家を壊して外へと這い出ていく。
「ふふふ、さあ、行くわよ!」
「オオクレ、ジーニハドコ!」
「ついてくればいいのよ」
とうとうオークレは動き出した。オークレは自分の全配下を召喚して進軍していく。
総勢3万の死霊の群れは不気味な声を上げてまっすぐにアステリアへと進んでいく。
先頭を歩くのはオークレを乗せた身長10メートル程になったアダマイオスゾンビである。まるで巨人かと思われるアダマイオスゾンビの外見は皮膚がうねうねと別の生き物のようにうごめきとても不気味である。
ジーニのいないアステリアに最悪が訪れる。
「ちょっと危険です。皆さん避難の準備をしておいてください」
村長にいまの状況を伝える。発生源もわからずただただこちらに向かってくるゾンビ達。討ちもらしもあるだろうしこのまま村の人達を住まわせるのは愚策とふんだ。
夜も遅くなってきたのもあるけど村の人達はとても怯えてる。
「光の精霊!ここら辺一体を照らして!」
私は光の精霊に太陽になってもらう、明るくなればみんなの不安な気持ちは吹き飛ぶと思ったの。みんな明るくなると顔も明るいものになってきたから大丈夫だと思う。
ある程度避難の準備ができるとみんな就寝していく。
「ジャンヌ様達はお休みください。私達が見張りに立ちますので」
私が見張りに立とうと思ったんだけど見張りくらいはできますって言ってきたのでお言葉に甘えて休む。
この日は何事もなく朝を迎えられた。ゾンビは移動が遅いから大丈夫なんだよね。
「アドスバーンのルーズだ。ツヴァイ王はいらっしゃるか?レイ姫から念話で伝わっているはず」
アステリアへと走っていたルーズとフーズは日が落ちてすぐにアステリアに着いた。
「連絡は受けている。今出立の準備をしていた」
[薔薇]のガルドが双子を迎える。ガルドと他のメンバーは出立の準備を始めていた。
「死霊術士が現れたのだろう。発見されたエリアはアドスバーンと隣接している。アドスバーンにも手紙をだせ」
アドスバーンにも知らせを走らせ包囲殲滅する有無を伝える。そして明け方にはデイブ村へと出立していった。
ルーズとフーズも一緒に向かい、先にデイブ村に着くとジャンヌ達に褒められ頭を撫でられたがとても嫌そうな顔で頬を赤く染めていた。
「オオクレ、オオクレ」
「はいはい、アダマイオス。どうしたの?」
アダマイオスゾンビがオークレにまたおねだりをしている。仕方なくオークレは少しずつ与えるのだが。
「ふふふ、アダマイオスも大きくなってきたわね。そろそろ全部上げてもいいかもしれないわ」
当初アダマイオスはもちろん人間サイズであった。今では4メートルの体躯になっている。これ以上大きくなられるとこの隠れ家に入りきらないほどになってしまう。
「大鍋を外には出せないから。最後はこの隠れ家ともおさらばね」
ため息にも似た息をもらす。オークレは完成したアダマイオスを想像して身悶える。フェイクの完成させたサクリファイスキメラよりも強力な個体になるだろう。
フェイクの完成させたサクリファイスキメラは所詮は人間の死体だ。しかしオークレの用意した物は魔物の死体。それも強力な状態異常をもたらすコカトリス、そして強靭な体躯の竜の仲間のドレイク。どれもこれも人間を遥かに超える存在である。
「もう待てないわ。全部食べちゃいなさい!」
「オオオオ~」
アダマイオスゾンビは大きな鍋を抱え込む。火がかけられていたので鍋に接触している部分が焼けこげているが構わずに鍋の中身を飲み込んでいく。見る見る鍋の中身がなくなっていき、それに比例してアダマイオスゾンビの体躯がどんどんと大きくなっていく。
人型だったアダマイオスゾンビは尻尾や翼が生える。尻尾は別の生き物のように動き回り。翼は所々穴が開いていてとても飛べる代物ではない。
大きくなったせいで隠れ家を突き破る。大きな翼を羽ばたかせるが飛べない、なので手で隠れ家を壊して外へと這い出ていく。
「ふふふ、さあ、行くわよ!」
「オオクレ、ジーニハドコ!」
「ついてくればいいのよ」
とうとうオークレは動き出した。オークレは自分の全配下を召喚して進軍していく。
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先頭を歩くのはオークレを乗せた身長10メートル程になったアダマイオスゾンビである。まるで巨人かと思われるアダマイオスゾンビの外見は皮膚がうねうねと別の生き物のようにうごめきとても不気味である。
ジーニのいないアステリアに最悪が訪れる。
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