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第四節 ひと夏の陽炎とファンタジア
#48 家政夫ヒカルの初勤務 後編 - 光 side -
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「おい、飯できたぞ。あんま冷蔵庫に食い物なかったから、あるもんで作ったけど」
光が家事をスタートしてから一時間半。
ちょうど十二時になる前にあらかたの家事が終わり、室内はどこもかしこも小綺麗になっていた。
「早いね、あっという間だ」
呼び出しをもらった勝行は、驚いた顔をしながらリビングにやってきた。光は終わった仕事を連ねつつ、雇い主に向かって偉そうにあれこれ告げる。
「ベッドにしきっぱの布団干した。てめえの服も洗濯して干してる。洗い物もしたし、掃除も終わった。埃が舞うと俺の喘息によくないから、次の出勤日までにウェットタイプの掃除シート用意しとけ、なんだこの古臭いハタキ。使えねえぞ」
「ああ……前に来てたハウスキーパーが置いていったのかも。ちょっと仕事が雑だったから、最近辞めてもらったばかりなんだよね」
「ふ、ふーん」
解雇と聞いて一瞬ぎくりとした光は、急いでボロのハタキを片付け、食卓へと勝行を案内した。
既に食事準備が完了したテーブルには炊き立ての湯気が立つ白飯に味噌汁、肉野菜炒めと卵焼き。それなりの品がテーブル上に並んでいる。
「え。これが……あるもので作ったご飯?」
「そーだよ。文句あるなら食うな。あとこれ、俺も食っていいんだろうな? 親父さんのはいらねえんだろ」
「うん。もちろん、一緒に食べようよ。うわあ、めちゃくちゃ美味しそうだ!」
勝行は目を輝かせながら、嬉しそうに着席した。興奮しているのが声の空気で伝わる。光も思わず頬を緩ませた。
「フツーの飯だぞ」
「源次から、料理できるとは聞いてたんだけど。お前っていつも家でこういうの作ってるの?」
「そりゃあ……まあ。俺んち親いねえし」
興奮気味な勝行は、「俺は家事できないもん。光はすごいよ」と手放しで褒める。悪い気はしないのだが、褒められて恥ずかしくなった光はふいとそっぽを向いた。
「こんなん普通だ。早く食えよ! 冷めるぞ」
「うんそうだね。遠慮なくいただきます」
彼は炊きたての暖かいご飯を家で食べること自体、久しぶりだと言う。いつもはコンビニ弁当か、雇われハウスキーパーが作ったご飯を気が向いた時に一人で食べていて、誰かと食事することも滅多にない。父親と食事するときは仕事の合間ゆえ、外食ばかり。冷たいままで食べていたことを食事しながらゆるりと語る。
「レンジがあるじゃねーか、レンジが。チンしろよ」
「……いっぺん使ったんだけど、なんか爆発したから、怖くなってやめたんだよね」
「ばく……お前何あっためたんだ?」
「なんだっけ? 食べるものだったはずなんだけど」
「へっ……変な奴」
ひきつる口角が、笑うのを必死に堪えている。勝行はそんな光を見ても気にせず、諦めきった表情で野菜炒めを口に入れた。
「家庭科は俺、どうにも苦手なんだよなあ……。こないだも調理実習でジャガイモの皮ずっと剥いてたら、委員長に『身がない』って怒られた」
「はあ……どこまで剥いたんだよ」
「ていうかあれ、どこまでが皮なの?」
「はあ⁉ どっ……どんだけ!」
ついに我慢の糸が切れた光の笑い声が、初めて部屋中に響き渡った。つられて勝行も笑顔を零す。
「俺だって料理なんて適当だし自己流でなんとかってやつだぞ」
「そうなのか? ならセンスの問題かな」
「お前って何でもしれっとやってそうなのに」
「ああそれはよく言われるな。まあでも、別に家庭科できなくてもいいんだ。受験関係ないし、レンジで温めるのはコンビニの店員さんがやってくれるし」
「はあ? コンビニなんて金かかるだろうが、もったいねえ」
「まあね。でも作ってくれる人がいない代わりに、お金だけはうちにあるから。そういう家だよ、ここは」
笑いながら語るその言葉には、家にいない両親への皮肉も交じっていた。光はそれをふうん、と聞きながら笑いを堪え、再び白ご飯をかっ込み始める。
同じ穴のムジナか。母親の存在などこれっぽっちも感じられない豪邸を改めて目で追いながら、少しだけ勝行に親近感が湧いた。
「光にご飯作ってもらってよかった。コンビニ弁当買うより、断然こっちがいい。この卵焼き、超うまい」
「あったりめーだろ。そのへんのクソ高い弁当なんかに負けてたまるか」
「ほんとだよ。お前、料理人になれるんじゃない?」
「お前の言うこと、いちいち大げさでウソくせえんだよっ」
「そうかなあ、本心なんだけど。ピアノだってめちゃくちゃうまいしストイックに練習してるから、てっきりプロ目指してるのかと思ったし。手先も器用だよなお前」
食べながらひたすら感嘆ばかりを述べる勝行の言葉が、いちいち嬉しくて恥ずかしい。光は黙ってご飯を咀嚼すると、眉間に皺を寄せてそれを飲み込んだ。
「お、お前だって……なんかすげーことしてたじゃねーか」
「すげーことって?」
「き……昨日……」
言いかけて思わず淀み、俯いて目を伏せる。
歌声もそうだが、昨日ここに来て最初に聞かされた魔法のようなあのニューミュージック。実際に音楽を作っている人間にも初めて会ったのだが、光にしてみればあれこそ本当に凄い技術の結晶――感動の傑作だった。
ただ手放しに褒めるのが悔しくてだんまりを続けていると、勝行の方が何やら察してくれたらしく、卵焼きを口に頬張りながら嬉しそうに微笑を浮かべた。
「食べ終わったら、また一緒に演奏しようよ。あれからもう少し手直ししたんだ。昨日お前がうちのキーボードで弾いてくれたの聴いてたら、雰囲気変えたくなってさ。聴いてほしい」
何も言わなくても想いが通じたことなんて殆どないのに、どうしてこの男は自分の言いたいことを全部先読みしてくるのだろうか。それも十中八九、外れていないから返す言葉も見つからない。だがそれ以上に、もう一度演奏しようと誘ってくれたことが嬉しくて、光はそっぽを向いたまま頷いた。
「それと、晩御飯の材料は足りないかもしれないから、買い物も行かないとだね。えーっと、あとなんだっけ……ウェットティッシュ? 違ったか……掃除道具もいるんだろ。ついでにいるもの全部買って、帰りにアイスでも食べて、それから……」
「俺、金もってきてねえぞ」
「だから言っただろ。金だけあってそれ以外は何もない家なんだって、ここは。俺のことは『財布』だとでも思って連れていけばいいよ。ああそうだ、買い物のついでにちょっと楽器屋も寄らない?」
「楽器屋……」
「俺のいきつけの店が近くにあるんだ。ピアノ弾きたい放題」
「お、おお……」
「あー、でも今からじゃ時間足りないかもしれないなあ。楽器屋は来週に回して、とりあえず今日は部屋で遊ぼう」
「来週って」
「来週も再来週も、家政夫に来てくれるんだろ? これからいっぱいお前と遊べるって思うとワクワクするなあ。俺、やりたいことありすぎてテスト勉強が手つかずになりそうだ」
午後の用事や、来週の週末の予定が次々と時間刻みで決まっていく。嬉しそうに話しながらあっという間におかずを平らげてしまった勝行が「俺、残さずに食べたよ」と自慢げに空いた皿を見せてくる。
誰かとこうして一緒に過ごすなんてことは今までなかった光にしてみれば、何もかもが新鮮で未経験だ。悔しいが勝行の言う通りにしていれば、楽しいことがいっぱい待っている。こんな生活を過ごした上で給料がもらえるなんて、あり得ない。どこかに落とし穴の一つでもありそうなのだが、勝行が饒舌に語る週末の予定はどれもこれも、魅力的な時間ばかりだった。
毎週週末、こんな時間ばかりなら。――別にコイツと一緒に居ても、いいかも。
けれどこういう時間をなんと言えばいいのか、光はまだよく知らない。
光が家事をスタートしてから一時間半。
ちょうど十二時になる前にあらかたの家事が終わり、室内はどこもかしこも小綺麗になっていた。
「早いね、あっという間だ」
呼び出しをもらった勝行は、驚いた顔をしながらリビングにやってきた。光は終わった仕事を連ねつつ、雇い主に向かって偉そうにあれこれ告げる。
「ベッドにしきっぱの布団干した。てめえの服も洗濯して干してる。洗い物もしたし、掃除も終わった。埃が舞うと俺の喘息によくないから、次の出勤日までにウェットタイプの掃除シート用意しとけ、なんだこの古臭いハタキ。使えねえぞ」
「ああ……前に来てたハウスキーパーが置いていったのかも。ちょっと仕事が雑だったから、最近辞めてもらったばかりなんだよね」
「ふ、ふーん」
解雇と聞いて一瞬ぎくりとした光は、急いでボロのハタキを片付け、食卓へと勝行を案内した。
既に食事準備が完了したテーブルには炊き立ての湯気が立つ白飯に味噌汁、肉野菜炒めと卵焼き。それなりの品がテーブル上に並んでいる。
「え。これが……あるもので作ったご飯?」
「そーだよ。文句あるなら食うな。あとこれ、俺も食っていいんだろうな? 親父さんのはいらねえんだろ」
「うん。もちろん、一緒に食べようよ。うわあ、めちゃくちゃ美味しそうだ!」
勝行は目を輝かせながら、嬉しそうに着席した。興奮しているのが声の空気で伝わる。光も思わず頬を緩ませた。
「フツーの飯だぞ」
「源次から、料理できるとは聞いてたんだけど。お前っていつも家でこういうの作ってるの?」
「そりゃあ……まあ。俺んち親いねえし」
興奮気味な勝行は、「俺は家事できないもん。光はすごいよ」と手放しで褒める。悪い気はしないのだが、褒められて恥ずかしくなった光はふいとそっぽを向いた。
「こんなん普通だ。早く食えよ! 冷めるぞ」
「うんそうだね。遠慮なくいただきます」
彼は炊きたての暖かいご飯を家で食べること自体、久しぶりだと言う。いつもはコンビニ弁当か、雇われハウスキーパーが作ったご飯を気が向いた時に一人で食べていて、誰かと食事することも滅多にない。父親と食事するときは仕事の合間ゆえ、外食ばかり。冷たいままで食べていたことを食事しながらゆるりと語る。
「レンジがあるじゃねーか、レンジが。チンしろよ」
「……いっぺん使ったんだけど、なんか爆発したから、怖くなってやめたんだよね」
「ばく……お前何あっためたんだ?」
「なんだっけ? 食べるものだったはずなんだけど」
「へっ……変な奴」
ひきつる口角が、笑うのを必死に堪えている。勝行はそんな光を見ても気にせず、諦めきった表情で野菜炒めを口に入れた。
「家庭科は俺、どうにも苦手なんだよなあ……。こないだも調理実習でジャガイモの皮ずっと剥いてたら、委員長に『身がない』って怒られた」
「はあ……どこまで剥いたんだよ」
「ていうかあれ、どこまでが皮なの?」
「はあ⁉ どっ……どんだけ!」
ついに我慢の糸が切れた光の笑い声が、初めて部屋中に響き渡った。つられて勝行も笑顔を零す。
「俺だって料理なんて適当だし自己流でなんとかってやつだぞ」
「そうなのか? ならセンスの問題かな」
「お前って何でもしれっとやってそうなのに」
「ああそれはよく言われるな。まあでも、別に家庭科できなくてもいいんだ。受験関係ないし、レンジで温めるのはコンビニの店員さんがやってくれるし」
「はあ? コンビニなんて金かかるだろうが、もったいねえ」
「まあね。でも作ってくれる人がいない代わりに、お金だけはうちにあるから。そういう家だよ、ここは」
笑いながら語るその言葉には、家にいない両親への皮肉も交じっていた。光はそれをふうん、と聞きながら笑いを堪え、再び白ご飯をかっ込み始める。
同じ穴のムジナか。母親の存在などこれっぽっちも感じられない豪邸を改めて目で追いながら、少しだけ勝行に親近感が湧いた。
「光にご飯作ってもらってよかった。コンビニ弁当買うより、断然こっちがいい。この卵焼き、超うまい」
「あったりめーだろ。そのへんのクソ高い弁当なんかに負けてたまるか」
「ほんとだよ。お前、料理人になれるんじゃない?」
「お前の言うこと、いちいち大げさでウソくせえんだよっ」
「そうかなあ、本心なんだけど。ピアノだってめちゃくちゃうまいしストイックに練習してるから、てっきりプロ目指してるのかと思ったし。手先も器用だよなお前」
食べながらひたすら感嘆ばかりを述べる勝行の言葉が、いちいち嬉しくて恥ずかしい。光は黙ってご飯を咀嚼すると、眉間に皺を寄せてそれを飲み込んだ。
「お、お前だって……なんかすげーことしてたじゃねーか」
「すげーことって?」
「き……昨日……」
言いかけて思わず淀み、俯いて目を伏せる。
歌声もそうだが、昨日ここに来て最初に聞かされた魔法のようなあのニューミュージック。実際に音楽を作っている人間にも初めて会ったのだが、光にしてみればあれこそ本当に凄い技術の結晶――感動の傑作だった。
ただ手放しに褒めるのが悔しくてだんまりを続けていると、勝行の方が何やら察してくれたらしく、卵焼きを口に頬張りながら嬉しそうに微笑を浮かべた。
「食べ終わったら、また一緒に演奏しようよ。あれからもう少し手直ししたんだ。昨日お前がうちのキーボードで弾いてくれたの聴いてたら、雰囲気変えたくなってさ。聴いてほしい」
何も言わなくても想いが通じたことなんて殆どないのに、どうしてこの男は自分の言いたいことを全部先読みしてくるのだろうか。それも十中八九、外れていないから返す言葉も見つからない。だがそれ以上に、もう一度演奏しようと誘ってくれたことが嬉しくて、光はそっぽを向いたまま頷いた。
「それと、晩御飯の材料は足りないかもしれないから、買い物も行かないとだね。えーっと、あとなんだっけ……ウェットティッシュ? 違ったか……掃除道具もいるんだろ。ついでにいるもの全部買って、帰りにアイスでも食べて、それから……」
「俺、金もってきてねえぞ」
「だから言っただろ。金だけあってそれ以外は何もない家なんだって、ここは。俺のことは『財布』だとでも思って連れていけばいいよ。ああそうだ、買い物のついでにちょっと楽器屋も寄らない?」
「楽器屋……」
「俺のいきつけの店が近くにあるんだ。ピアノ弾きたい放題」
「お、おお……」
「あー、でも今からじゃ時間足りないかもしれないなあ。楽器屋は来週に回して、とりあえず今日は部屋で遊ぼう」
「来週って」
「来週も再来週も、家政夫に来てくれるんだろ? これからいっぱいお前と遊べるって思うとワクワクするなあ。俺、やりたいことありすぎてテスト勉強が手つかずになりそうだ」
午後の用事や、来週の週末の予定が次々と時間刻みで決まっていく。嬉しそうに話しながらあっという間におかずを平らげてしまった勝行が「俺、残さずに食べたよ」と自慢げに空いた皿を見せてくる。
誰かとこうして一緒に過ごすなんてことは今までなかった光にしてみれば、何もかもが新鮮で未経験だ。悔しいが勝行の言う通りにしていれば、楽しいことがいっぱい待っている。こんな生活を過ごした上で給料がもらえるなんて、あり得ない。どこかに落とし穴の一つでもありそうなのだが、勝行が饒舌に語る週末の予定はどれもこれも、魅力的な時間ばかりだった。
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