72 / 182
第二章 蹉跌の涙と君の体温
第19話 息をすることさえ忘れてしまうほど
しおりを挟むアルバートをリーダーとした勇者の一団はフリュードを出てすぐに〈封魔結界〉へと辿り着いた。テオの〈力〉の能力やフウカの〈風〉の能力など様々な勇者の能力を使えばそこには一瞬で辿り着くことが出来た。
〈封魔結界〉は果てしない壁だった。向こう側を見ることが出来ないくらい密度の高い金色の霧、みたいな感じだ。アルバートを先頭にナナセ達勇者は〈封魔結界〉の中を進んで行った。歩いていて不安になるくらいには封魔結界の中を歩いていた気がする。
徐々に視界が開けてきて、光が差し込んできた。その瞬間だった。
大きな音と共に強い衝撃が辺りを穿った。
「クソっ……! やはり罠が仕掛けられてあったか……!」
アルバートは言った。〈封魔結界〉を通ったところで爆発するような何かが仕掛けられていたのだ。
この爆発で勇者が三人程命を落とした。ナナセは涙した。
「こんなことをしてくるとはな……。お前達の仇は必ず……。魔皇、確実にその息の根を止めてやるからな」
アルバートはナナセの前で呟いた。
誰かが〈封魔結界〉の前で騒いでいた。その騒ぎを聞くとどうやら、〈封魔結界〉を通ることが出来ないとのことだった。
ナナセも他のものと同様に〈封魔結界〉に触れようとするとバチッと痛みが身体に走り、通ることが出来なくなっているのが確かに実感出来た。
「魔皇を討ち倒せば〈封魔結界〉も通れるようになるだろ。当然の話さ。人間領に戻るのは魔皇を倒してから、ということだろうな」
アルバートが精悍な顔つきでそう言うと、突然足元が揺らぐような感覚に陥り─────
◇◇◇
「はぁっ………! …………はぁっ……ッ!」
ナナセは飛び上がるように眠りから目を覚ました。
心音が耳の奥で鳴っていて煩い。
思わず胸に触れると、自分の鼓動の速さに我ながら驚いた。深呼吸をして鼓動を整える。
「………今のって………マジ………?」
ナナセは夢を見ることで一周前の世界の記憶を思い出すことが出来る。
さっきも夢の中で一周前の世界のことを見ていた。前回の続きだ。全てのことをいっぺんに思い出すことは出来ないらしい。少しづつだが、ナナセの頭の奥から記憶がサルベージされていく。
「アイナ達に伝えないと、だよな」
今回の夢は、にわかには信じられない内容だった。
ここまでくると仲間に言っても信じてもらえないかもしれない。いや、俺の方が信じなくてどうする。信じてもらうには、こっちがまず信じないと、ダメだろ。
ナナセはベッドから起き上がって、隣の部屋へと向かった。扉をノックすると「どうぞ~」とフウカの声がしたのでがちゃりと扉を開けて部屋に入る。軽い流れでサラッと部屋に入っているが、アイナ達が寝てる部屋なんだよな。ちょっとだけドキドキしてしまう。
部屋の中心に構える天蓋付きの巨大ベッド。
それに腰掛けるようにフウカが座っていた。
「おはようございます」
「お、おはよう」
なぜナナセがキョドりながら言ったのかというと、その答えは目の前に広がる光景にあった。アイナとヴェッタとシャルロットが寝巻き姿で寝ていた。
そう、ベッドでアイナがまだ寝ていたんだ。なんか、それがすげぇかわいくて、なんか、もうやばかった。ナナセはその寝顔から目を離せなくなっていた。
やべぇ、というか、ヤバイ。
まず、寝巻きだ。おそらくシャルロットが〈神技〉で作ってくれたのだろう。これだけでやばい。
そして、ちらりとへそが見えていた。これが本当にやばかった。天国かな。
アイナは今までフリュードでも道中の野営でも男と一緒の部屋で寝たくない、と断固として寝姿を見せていなかった。それを今、不本意ながら、決して意図せず、本当に考えもせずにナナセは見てしまった。マジで見たいと思って見たわけじゃないから。見たいとは思ってたけど、そのためにこの部屋に来た訳じゃないんだよ、うん。
今目を離せば、この眼福な光景は一生見れないような気がして、目に焼き付けるようにアイナの姿に見入ってしまった。
「ナナセ? どうしたんですか?」
「うへぇっ!? い、いや!? なんでも!? ないけど!?」
違う世界へとトリップしていたナナセをフウカが呼び戻す。その結果、ナナセは動転しながらも否定するという最悪の行動を取ってしまった。
「何も無いならいいですけど」
幸い、フウカが純粋でピュアだったのでナナセの邪な思考は読み取られなかったが、その後でさらに災難が起きてしまう。
アイナが目を擦りながらむくりと起き上がったのだ。おそらく、ナナセの大声───というか奇声で起きてしまったのだろう。
ナナセとばっちり目が合うアイナ。
「……ぅへ?」
「お、おはようございます」
アイナは数秒硬直したあと、
「な、な、なんでナナセが……いるの!?」
「ご、ゴメン……!」
何か暴力を振るわれるかと思い目を瞑っていると、特に何も無く、おそるおそる目を開ける。アイナは枕で顔を隠しながら、
「い、一回出て」
「わ、分かった」
ナナセはさっと、その部屋から飛び出して扉をばたんと閉めた。
なんでだろうか。アイナがいつもより大人しげに見えた。女の子の考えていることはよく分からないな、うん。
ナナセは時間が惜しいと思い、自分の部屋へと戻って身支度を済ませた。
その後、家から出て、外で彼女らを待っていた。
外から家を見ると、改めてシャルロットの能力の凄さが分かる。こんな複雑で大きいものをあんな一瞬で作っちゃうんだもんな……。
自分の〈神技〉のしょぼさが情けなくなる。使い勝手が悪過ぎるんだよなぁ、俺のやつ。
試しに、落ちている石ころを拾い上げて、《永劫》を使ってみる。石ころから手を離しても、それは空中に貼り付けられたように宙に浮いていた。それに足をかけてみると宙に貼り付けられた石ころはびくともしない。これを使えばなんか上手いことできそうだけどなぁ。
でも、どう考えてもアイナの瞬間移動能力やシャルロットの何でも作り出す能力とかと比べると些か微妙としか言えない。
「いろいろ残念すぎるんだよ、俺の〈神技〉さんは……」
ちなみに、ナナセの《永劫》は世界の時も止めることが出来る。
時を止める能力と聞いて、これを試さないわけがない。
しかし、世界の時を止めたところで世界の中には自分も含まれているわけで自分の時も止まってしまう。
ただ意識だけはあって、動くことは出来ないけど、周りの時間は止まっている、みたいな感じだ。
止まっている時の中で自分が動けるなんておかしな話だから当然ではある。
まぁ、これはなかなか使えると思っている。例えば、相手よりも長く思考することが出来るし、反射速度もこれで補える。
ただ、どうしても火力というか、破壊力はない。
仮にだが、ナナセとアイナが真剣に戦った場合、ナナセがどれだけ《永劫》で世界を止めて思考する時間を稼いでも、アイナの《空断》で一瞬でケリがついてしまう。
いや、これは比較対象が悪いか。アイナは正直最強だ。
視界に映るどんなものでもバラバラにできるし、自分もどこにでも飛べる。ただ使ってる本人が方向音痴で、それに中身はただの女の子っていうのが問題なだけで、その能力は勇者の中でも一番強いのでは、とナナセはそう思っている。
《永劫》の制限時間が訪れ、宙に浮いた石ころがぽとりと地面に落ちると、そのタイミングで木造の家からアイナ達が出てきた。
アイナと目が合った瞬間に目を逸らしてしまうナナセ。うわあ何やってんの俺。特に引け目とかないだろ。
「その……」
すると、アイナが先に口火を切って話し始めた。
「さっきは取り乱して、ごめん」
「いや、俺の方こそ……アイナに許可取らないで部屋に入って悪かった」
謝り合うナナセとアイナ。空気は最悪だった。気まずいにも程がある。
「それで」
シャルロットが微妙な空気にぴしゃりと終幕を閉ざすように口を開いた。
「ナナセが伝えようとしてたことはなんなのかしら」
「あっ、それね」
アイナに怒られかけたのが少しショックだったので頭からすっかり抜け落ちていた。
ナナセは彼女らに自らが見た夢のことを話した。封魔結界を通ったら戻れないということ。それに罠が仕掛けられている、ということだ。
「行ったら戻れない……ってこと?」
「そういうこと、だと思う。アルバートは──」
ナナセは「えっと、そのアルバートってのは一周前にいたやつの事な」と補足した。ちゃんとした説明にはなってないし、分かって貰えるとは思っていない。だけどこれ以外どう説明すればいいのか、ナナセには分からなかった。
今はただ自分を信じて着いてきてもらうしかない。
「そう、それでアルバートは魔皇を倒せば封魔結界が通れるようになるとか言ったんだ。まぁ確信はないけど」
「そうね。それは信憑性が高いと言ってもいいかもしれない」
シャルロットがナナセの目を見て言った。
「そもそも一方通行じゃなかったら〈封魔結界〉がある意味がないしね」
「確かに、それもそうですね。そうじゃなかったら魔人も自由に行き来できることになっちゃいますし」
「でも魔皇を倒してその首を持ってこい~なんて言ってたのに帰れないのって、ちょっと酷くない?」
「そこはまぁ倒したら戻れるようになる、とか信じるしかないだろ」
「それもそうだけどさ……」
アイナはまだ納得がいってないみたいだ。
「まぁ、俺達の目標は魔皇を倒すことじゃないしさ。今はそれは気にしないでいいんじゃないかな」
「そうですね」
「そうかなぁ……」
「それよりも〈封魔結界〉を通った先に起爆する罠が仕掛けられている方が気掛かりね」
「それなんだよなぁ。俺の記憶だと、結界を通ってすぐにドンッて感じだったからさ~。いやぁどう対処すべきか」
「呑気に言ってる場合じゃないでしょ。それで死んじゃったらほんとに死んでも死にきれないし 」
アイナの言う通り、そんな不意打ちの極みみたいな攻撃を受けて死ぬのは確かに嫌だ。
「……それも、あんまり……気にしないでいいんじゃない?」
今まで黙って聞いていたヴェッタが突然声を発したのでナナセは少しだけ驚いてしまった。
「そんなのあるなら、あたしたちより先にだれか結界をとおって発動させてるとおもう」
「それも、そうですね」
ナナセ達一行は少し考えただけで他のパーティより余裕で出遅れていると推測できる。
恐らく、他のパーティはみなロークラントには辿り着いていることはずだ。フョードル達とはここしばらく会ってないが、もうすでに〈封魔結界〉を通っているということも十二分に考えられる。
それに、もしかしたら彼らが爆発する罠に既に掛かってしまったという可能性も───
「ヴェッタの言う通りね。今は考えても仕方ない情報だわ。とにかく今すべきことはノウトとリアに会うことなのだから」
シャルロットが真面目な顔でそう言った。
そうだ。今は彼らに会うことが一番だ。この世界の鍵を握っているであろうノウトに会う必要が、俺にはあるんだ。
「ゴメン。変な不安を与えるような情報しかなかった」
「いや、謝ることじゃないですよ。ナナセの話、とっても面白いですし」
フウカの笑顔には癒されるが、いまいちフウカにはナナセの記憶の話が通じてないのではと不安になってしまう。
まぁ、着いてきてくれるんならいいか。一人いるのといないのとじゃ安心感がやっぱり違う。
「それで、今日はこれからどうするの?」
アイナがナナセに問う。そんな呑気に言ってる場合でもない状況なんだけど、こいつは分かっているのだろうか。
「とりあえず、ニールヴルトの都ロークラントに着きたいんだけど」
「ま、今日は任せてよ。あっという間に着けるからさ」
「それ昨日も言ってたからね」
「う、うっさいなぁ、もうっ」
アイナが頬を膨らませて怒る。
そこで唐突に変な笑い声が誰かの口から発せられた。
「くっふっふ……」
その笑い声の主に皆の視線が集中する。
突然、変な声で笑い出したのはフウカだった。
「いきなりどしたの?」
アイナが心配そうな目でフウカを見る。頭大丈夫? みたいな温かい目だ。いやそれ温かくないか。
「じゃーん」
そう言ってフウカは右手を前に突きだした。その手に握られていたのは、なんと方位磁針だった。
「フ、フウカ、これ」
「実は早起きして近くの村によってお借りしてきたんです」
「村って……」
「ちょっとそこを行ったところにあるんですよ。私は飛んで行ったのですぐ着けましたよ」
フウカが薄い胸を張って自慢げな顔をする。
「ナイスだよ、フウカ! これさえあればいくら方向音痴のアイナでもすぐにロークラントに着ける…!」
「目の前に私いるんですけど!?」
「あっ、ああ、ゴメン」
「ふんっ。私が連れてくよりもフウカが私たちを連れてった方が早いかもしんないね」
アイナが拗ねたようにそっぽを向いた。
「それは、多分出来ないですね。調整が難しいので、この人数だと一緒に飛ばすのは、難しいです。全員空中でばらばらになっちゃうかもしれないですね」
そのばらばらはどういう意味なのか、と聞くのは怖くて出来なかった。〈風〉の勇者恐るべしだ。
「方角は分かったとして……」
「視界の開けたところに行かないとアイナの〈神技〉は使えないのよね」
「そうなんだよね」
「分かったわ。任せて」
シャルロットがそう言うと、彼女は立ち上がり、少し離れた場所に移動した。そして、両手を地面にかざして、瞬きをした次の瞬間、そこには石製の階段が生まれていた。
「周りの木よりも高い位置に行ければいいのよね? だったらこれでいいと思うけれど」
その階段の頂点は明らかに木よりも高かった。階段を登っていくシャルロットとそれに続くヴェッタ。
「す、すごいね。シャルロット」
「それな……」
呆然とした様子でそれを眺めるナナセとアイナ。呆気にとられていると、フウカに催促されて彼らも階段を登り始めた。しばらく登っているとそこそこ高い位置まで上がっていて下を見下ろすのが少し怖かった。
「あれ? ナナセ、怖いの?」
「こ、こ、怖くねぇし」
「思いっきりビビってんじゃん」
アイナがナナセの様子を見て笑った。正直、ナナセはそれに反抗する気力もない程にはビビっていた。
水平線が見える位置にまで高くなったところで階段が止まり、踊り場……というか床が現れた。
「ここで私の《瞬空》を使えってわけね」
「そういうこと」
シャルロットは得意げに言った。
「西……だから、あっちの方だな。山見えるだろ? あそこら辺ね」
「分かった分かった。もうヘマしないから、任せて」
すると、ヴェッタがアイナを見つめて無気力そうに言った。
「アイナ、がんばって」
その表情はいつもと同じ何を考えているのか分からない顔だったが、少しだけ優しさを含んでいるような、そんな気がした。
「うへへ。ヴェティに言われたら頑張るしかないね。うん、頑張る」
アイナは女性陣全員に包まれるように抱かれたあと、ナナセに向かって手を伸ばした。
「ほら」
「うい」
ナナセは臆することなく、ぎゅっとアイナの手を握った。アイナは一瞬、びくっと身体を震わせたが、次の瞬間にはナナセに向かってにっと笑いかけていた。
そして、皆の顔を見渡して、アイナは口を開いた。
「それじゃ、行くよ……っ!」
────────────────────────
〈創造〉の勇者
名前:シャルロット・ユニ=クリエイト
年齢:18歳
【〈神技〉一覧】
《目録》:過去に触れたことのあるものを作り出すこ
とが出来る能力。
────────────────────────
0
お気に入りに追加
44
あなたにおすすめの小説

【本編完結済み/後日譚連載中】巻き込まれた事なかれ主義のパシリくんは争いを避けて生きていく ~生産系加護で今度こそ楽しく生きるのさ~
みやま たつむ
ファンタジー
【本編完結しました(812話)/後日譚を書くために連載中にしています。ご承知おきください】
事故死したところを別の世界に連れてかれた陽キャグループと、巻き込まれて事故死した事なかれ主義の静人。
神様から強力な加護をもらって魔物をちぎっては投げ~、ちぎっては投げ~―――なんて事をせずに、勢いで作ってしまったホムンクルスにお店を開かせて面倒な事を押し付けて自由に生きる事にした。
作った魔道具はどんな使われ方をしているのか知らないまま「のんびり気ままに好きなように生きるんだ」と魔物なんてほっといて好き勝手生きていきたい静人の物語。
「まあ、そんな平穏な生活は転移した時点で無理じゃけどな」と最高神は思うのだが―――。
※「小説家になろう」と「カクヨム」で同時掲載しております。

【書籍化進行中】魔法のトランクと異世界暮らし
猫野美羽
ファンタジー
※書籍化進行中です。
曾祖母の遺産を相続した海堂凛々(かいどうりり)は原因不明の虚弱体質に苦しめられていることもあり、しばらくは遺産として譲り受けた別荘で療養することに。
おとぎ話に出てくる魔女の家のような可愛らしい洋館で、凛々は曾祖母からの秘密の遺産を受け取った。
それは異世界への扉の鍵と魔法のトランク。
異世界の住人だった曾祖母の血を濃く引いた彼女だけが、魔法の道具の相続人だった。
異世界、たまに日本暮らしの楽しい二拠点生活が始まる──
◆◆◆
ほのぼのスローライフなお話です。
のんびりと生活拠点を整えたり、美味しいご飯を食べたり、お金を稼いでみたり、異世界旅を楽しむ物語。
※カクヨムでも掲載予定です。

王宮で汚職を告発したら逆に指名手配されて殺されかけたけど、たまたま出会ったメイドロボに転生者の技術力を借りて反撃します
有賀冬馬
ファンタジー
王国貴族ヘンリー・レンは大臣と宰相の汚職を告発したが、逆に濡れ衣を着せられてしまい、追われる身になってしまう。
妻は宰相側に寝返り、ヘンリーは女性不信になってしまう。
さらに差し向けられた追手によって左腕切断、毒、呪い状態という満身創痍で、命からがら雪山に逃げ込む。
そこで力尽き、倒れたヘンリーを助けたのは、奇妙なメイド型アンドロイドだった。
そのアンドロイドは、かつて大賢者と呼ばれた転生者の技術で作られたメイドロボだったのだ。
現代知識チートと魔法の融合技術で作られた義手を与えられたヘンリーが、独立勢力となって王国の悪を蹴散らしていく!

最弱ユニークギフト所持者の僕が最強のダンジョン探索者になるまでのお話
亘善
ファンタジー
【点滴穿石】という四字熟語ユニークギフト持ちの龍泉麟瞳は、Aランクダンジョンの攻略を失敗した後にパーティを追放されてしまう。地元の岡山に戻った麟瞳は新たに【幸運】のスキルを得て、家族や周りの人達に支えられながら少しずつ成長していく。夢はSランク探索者になること。これは、夢を叶えるために日々努力を続ける龍泉麟瞳のお話である。

お母さん冒険者、ログインボーナスでスキル【主婦】に目覚めました。週一貰えるチラシで冒険者生活頑張ります!
林優子
ファンタジー
二人の子持ち27歳のカチュア(主婦)は家計を助けるためダンジョンの荷物運びの仕事(パート)をしている。危険が少なく手軽なため、迷宮都市ロアでは若者や主婦には人気の仕事だ。
夢は100万ゴールドの貯金。それだけあれば三人揃って国境警備の任務についているパパに会いに行けるのだ。
そんなカチュアがダンジョン内の女神像から百回ログインボーナスで貰ったのは、オシャレながま口とポイントカード、そして一枚のチラシ?
「モンスターポイント三倍デーって何?」
「4の付く日は薬草デー?」
「お肉の日とお魚の日があるのねー」
神様からスキル【主婦/主夫】を授かった最弱の冒険者ママ、カチュアさんがワンオペ育児と冒険者生活頑張る話。
※他サイトにも投稿してます

私は、忠告を致しましたよ?
柚木ゆず
ファンタジー
ある日の、放課後のことでした。王立リザエンドワール学院に籍を置く私マリエスは、生徒会長を務められているジュリアルス侯爵令嬢ロマーヌ様に呼び出されました。
「生徒会の仲間である貴方様に、婚約祝いをお渡したくてこうしておりますの」
ロマーヌ様はそのように仰られていますが、そちらは嘘ですよね? 私は常に最愛の方に護っていただいているので、貴方様には悪意があると気付けるのですよ。
ロマーヌ様。まだ間に合います。
今なら、引き返せますよ?

積みかけアラフォーOL、公爵令嬢に転生したのでやりたいことをやって好きに生きる!
ぽらいと
ファンタジー
アラフォー、バツ2派遣OLが公爵令嬢に転生したので、やりたいことを好きなようにやって過ごす、というほのぼの系の話。
悪役等は一切出てこない、優しい世界のお話です。
うちの冷蔵庫がダンジョンになった
空志戸レミ
ファンタジー
一二三大賞3:コミカライズ賞受賞
ある日の事、突然世界中にモンスターの跋扈するダンジョンが現れたことで人々は戦慄。
そんななかしがないサラリーマンの住むアパートに置かれた古びた2ドア冷蔵庫もまた、なぜかダンジョンと繋がってしまう。部屋の借主である男は酷く困惑しつつもその魔性に惹かれ、このひとりしか知らないダンジョンの攻略に乗り出すのだった…。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる