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第五章 皇帝の寵姫として
第65話 お前だからだ
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それからというもの、ヒートの期間を惜しむように、朝と言わず夕べと言わず、アルベルトはサリオンを抱きつぶした。
「やめろって。公務があるだろ」
アルベルトの私室で夜を共にしたサリオンが、アルベルトを公務に送り出そうとすればするほど、アルベルトはサリオンを抱き締めて離さない。
サリオンの頭貫衣の裾から中に手を入れ、下帯を外しにかかる。
アルベルトを呼びに来た護衛兵の前でだろうが、お構いなしだ。
サリオンは壁に手をつき、背後からのしかかる逞しい男の身体を押し返そうとあがいて言う。
「早く公務に……」
「ああ、サリオン。離れたくない」
懇願しながら緩めた下帯の端から手を入れ、サリオンの性器に触れてくる。
「あっ!」
忙しなく握り込まれて思わず高い声が出た。
その声で承諾したと捉えたのだろう。アルベルトの愛撫があざとく激しくなってくる。
「……や、め」
「やめられるのか? お前もこんなになっているのに」
護衛兵の目の前で平気で睦むアルベルトに、焦りと羞恥が混濁する。
そうこうするうち、しまいにはアルベルトに抱き上げられた。
「あと三十分したら迎えに来い」
護衛兵を部屋から追い出し、サリオンを寝所へ運び込む。
取り換えられた敷布の上に下ろすとサリオンの頭貫衣の裾を巻き上げた。
「アルベルト」
既に緩んだ下帯を引っ張られ、腹ばいのまま尻を高く押し上げられた。
「やめろって、こんな朝から……」
「お前の身体はやめろだなんて言っていない」
ひくつく窄まりを指で擦られ、喉がのけ反る。
「あっ、あっ……」
次第に愛撫を拒めなくなり、応えるような吐息に代わる。
抽挿する指の動きが激しくなるにつれ、鼻から甘い息がもれる。もだえて尻が前後左右に卑猥に揺れる。
「俺のサリオン……」
うなじに頬を押つけられると、アルベルトが中に入ってきた。
「あっ、ああ……、ダメって。こんな」
「何が駄目だ。お前のここは俺を招いて離さない」
「あっ!」
繋がったそこを指でなぞられ、弾かれたように頭がのけ反る。
アルベルトに送り込まれる腰の動きが苛烈になればなるほど快感が増し、声を出すこともできないぐらいに前後に身体が揺さぶられる。
駄目だと言うのも、やめろと言うのも本心なのに、身体は彼にからみつき、彼の剛直をしめつける。
頭が激しく揺れる中、もう形ばかりの抵抗もできず、与えられる快感に惑溺するしか他にない。
「あっ、も……う。アルベルト……!」
サリオンは末期の声音で訴える。
「イキたいか?」
「アルベルト」
「イキたかったら俺にねだって欲しがれよ」
意地の悪い恋人を肩越しに振り返る。上目使いに睨んでみせたが今更だ。
「欲しい……」
もっと激しく穿たれたかった。突き上げられたい。あそこを淫靡に擦られたかった。
「欲しいか? 俺が」
問いかけられると、頭を上下に振ってみせた。
途端に奥まで穿たれて、息をつめたサリオンは、アルベルトの手の中に収まった性器から白濁の精液を吹き出した。すると、ほとんど同時にアルベルトも熱い放埓を迸らせる。
「……あっ、すご……い……」
「サリオン」
「すごい……、こんなに……」
「お前のせいだ」
腹ばいで弛緩したサリオンを背後から抱きしめ、アルベルトが訴える。
「お前だからだ。何もかも全部」
愛していると囁いて、最後の一滴まで余すことなく送り込もうとするように、腰を進める恋人を拒む言葉はもう出ない。
「やめろって。公務があるだろ」
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サリオンは壁に手をつき、背後からのしかかる逞しい男の身体を押し返そうとあがいて言う。
「早く公務に……」
「ああ、サリオン。離れたくない」
懇願しながら緩めた下帯の端から手を入れ、サリオンの性器に触れてくる。
「あっ!」
忙しなく握り込まれて思わず高い声が出た。
その声で承諾したと捉えたのだろう。アルベルトの愛撫があざとく激しくなってくる。
「……や、め」
「やめられるのか? お前もこんなになっているのに」
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「アルベルト」
既に緩んだ下帯を引っ張られ、腹ばいのまま尻を高く押し上げられた。
「やめろって、こんな朝から……」
「お前の身体はやめろだなんて言っていない」
ひくつく窄まりを指で擦られ、喉がのけ反る。
「あっ、あっ……」
次第に愛撫を拒めなくなり、応えるような吐息に代わる。
抽挿する指の動きが激しくなるにつれ、鼻から甘い息がもれる。もだえて尻が前後左右に卑猥に揺れる。
「俺のサリオン……」
うなじに頬を押つけられると、アルベルトが中に入ってきた。
「あっ、ああ……、ダメって。こんな」
「何が駄目だ。お前のここは俺を招いて離さない」
「あっ!」
繋がったそこを指でなぞられ、弾かれたように頭がのけ反る。
アルベルトに送り込まれる腰の動きが苛烈になればなるほど快感が増し、声を出すこともできないぐらいに前後に身体が揺さぶられる。
駄目だと言うのも、やめろと言うのも本心なのに、身体は彼にからみつき、彼の剛直をしめつける。
頭が激しく揺れる中、もう形ばかりの抵抗もできず、与えられる快感に惑溺するしか他にない。
「あっ、も……う。アルベルト……!」
サリオンは末期の声音で訴える。
「イキたいか?」
「アルベルト」
「イキたかったら俺にねだって欲しがれよ」
意地の悪い恋人を肩越しに振り返る。上目使いに睨んでみせたが今更だ。
「欲しい……」
もっと激しく穿たれたかった。突き上げられたい。あそこを淫靡に擦られたかった。
「欲しいか? 俺が」
問いかけられると、頭を上下に振ってみせた。
途端に奥まで穿たれて、息をつめたサリオンは、アルベルトの手の中に収まった性器から白濁の精液を吹き出した。すると、ほとんど同時にアルベルトも熱い放埓を迸らせる。
「……あっ、すご……い……」
「サリオン」
「すごい……、こんなに……」
「お前のせいだ」
腹ばいで弛緩したサリオンを背後から抱きしめ、アルベルトが訴える。
「お前だからだ。何もかも全部」
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