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第2章
126. 父様の心配
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それから暫くして兄様から「そろそろ行こうか。」と言われ立ち上がった。
父様の部屋へ行くまで僕はかなり緊張していたが、兄様に手を握られると幾分、楽になる。
コンコンッ
「父様、タジェットです。少し宜しいですか?」と声を掛けると「ああ、いいぞ。」と返事があり中に入る。
「父様、お帰りなさい。」と僕が言うと「フェルも一緒だったのか、ただいま。それで2人してどうしたんだ?」
父様に聞かれ、少し沈黙になる。
僕が緊張しながらも口を開こうとした時、兄様が先に口を開いた。
「父様、私が10歳の時の約束を覚えていらっしゃいますか?」
「(えっ!?10歳の時!?)」と驚きながら兄様を見ると
「…ああ、覚えているよ。」
父様は少し考える素振りをしたがハッキリと答えた。
「その約束が現実になりました、フェルが私の気持ちを受け入れてくれたのです。」
と兄様は淡々とそのことを伝える。
すると「…そうなのか、フェル?」と父様は僕に聞いてきた。
僕が静かに「うん…。」と答えると、
「そうか………それはおめでとう。
タジェットも長年の夢が叶ってよかったな。こんな日も来るだろうと思い、考えていたことがある。2人には1つだけ守ってほしい。それはこの事実をフェルが成人するまで黙っていることだ。2人も分かっているとは思うが、法律で禁止にはなっていないものの兄弟間での結婚はあまり良く思われていない。私は初めから兄弟間での結婚をとやかく言うつもりはないが、周りの風当たりは厳しいだろう。そしてその何気ない言葉で傷付くのはフェルだ。タジェット、分かっているな?お前がフェルを守るんだぞ。どんなことがあってもフェルのことを一番に考えてやれ。」
珍しく父様の真面目な反応に僕の方が驚いてしまった。
「(そっ…そんなに兄弟間ってよく思われてないんだ…。それに加えて重婚するかもしれない僕って周りから見たらどんなんだろう…。)」
と不安に駆られた。
一方、兄様は
「勿論です。私はどんなことがあってもフェルを第一に考え守っていきます。10年近く片想いをしていたのが叶ったのですから生半可な覚悟ではありません。」
と宣言していた。
「そうか…その言葉忘れるなよ。
フェル…タジェットはきっとお前を裏切ることはないだろう。だからお前もタジェットの気持ちをわかってあげてくれ。
それと…。」
と急に父様は小声になり、僕にだけ聞こえるように耳打ちしてきた。
「…性交はしてもよいが、子作りは成人してからな。」
とニヤニヤして言われてしまう。
僕はボッと顔が赤くなったが、それでも「うん…気を付けます。」と返しておいた。
それから兄様は父様と少し話しをしてから戻ることになった為、僕だけ先に兄様の部屋に戻ることになった。
「(とりあえず、父様に僕達のこと認めてもらえてよかった…。でも兄弟間ってそんなにダメなのかな…僕は愛があればいいと思うんだけど。まぁ日本でも近親相姦ってあんまりよく思われてなかったし…やっぱり問題は子供のことなのかな…。血が濃すぎるとなかなか子供が出来ないって言うし…。
それより兄様…大丈夫かな…?父様に僕のことで怒られてないかな…?)」
とソファーに体育座りをしながら膝に額を乗せて考えていた。
するとガチャと音を立てて兄様が戻ってきた。
僕は急いで兄様の元へ走って行くと兄様の胸へと飛び付いた。
「どうしたの、フェル?寂しかった?」
と兄様は嬉しそうに僕を抱き締める。
僕は少し兄様から顔を上げると、
「それは…大丈夫だったけど…兄様、僕のことで父様に怒られたりしてない?」
と見つめた。
しかし、兄様は驚いた顔で、
「えっ?なんで?もう認めてもらってるのに怒られたりしないよ。ちょっと注意されただけ。」
「ええっ!?なんて?」
「さっき父様が私達のことはフェルが成人を迎えるまで誰にも言わないように言ってたでしょう?でもこの屋敷の関係者には言ってもいいって。それに注意されたのは私が嬉しくて騎士団のメンバーに言わないように、って言われただけだよ。」
と頭を撫でられた。
「(あっ、そうなんだ…。でもどうしよう…それまでにカラマス君とサックルさんのことがあるから2人には伝えないと…。後で父様に相談しに行かなくっちゃ。)
…わかった。気をつけるね!」
と返すと
「やっと…これで心置きなくフェルとイチャイチャ出来るよ。長かったけど、叶うとこんなにも嬉しいものなんだね。」
と改めて抱き締められた。
父様の部屋へ行くまで僕はかなり緊張していたが、兄様に手を握られると幾分、楽になる。
コンコンッ
「父様、タジェットです。少し宜しいですか?」と声を掛けると「ああ、いいぞ。」と返事があり中に入る。
「父様、お帰りなさい。」と僕が言うと「フェルも一緒だったのか、ただいま。それで2人してどうしたんだ?」
父様に聞かれ、少し沈黙になる。
僕が緊張しながらも口を開こうとした時、兄様が先に口を開いた。
「父様、私が10歳の時の約束を覚えていらっしゃいますか?」
「(えっ!?10歳の時!?)」と驚きながら兄様を見ると
「…ああ、覚えているよ。」
父様は少し考える素振りをしたがハッキリと答えた。
「その約束が現実になりました、フェルが私の気持ちを受け入れてくれたのです。」
と兄様は淡々とそのことを伝える。
すると「…そうなのか、フェル?」と父様は僕に聞いてきた。
僕が静かに「うん…。」と答えると、
「そうか………それはおめでとう。
タジェットも長年の夢が叶ってよかったな。こんな日も来るだろうと思い、考えていたことがある。2人には1つだけ守ってほしい。それはこの事実をフェルが成人するまで黙っていることだ。2人も分かっているとは思うが、法律で禁止にはなっていないものの兄弟間での結婚はあまり良く思われていない。私は初めから兄弟間での結婚をとやかく言うつもりはないが、周りの風当たりは厳しいだろう。そしてその何気ない言葉で傷付くのはフェルだ。タジェット、分かっているな?お前がフェルを守るんだぞ。どんなことがあってもフェルのことを一番に考えてやれ。」
珍しく父様の真面目な反応に僕の方が驚いてしまった。
「(そっ…そんなに兄弟間ってよく思われてないんだ…。それに加えて重婚するかもしれない僕って周りから見たらどんなんだろう…。)」
と不安に駆られた。
一方、兄様は
「勿論です。私はどんなことがあってもフェルを第一に考え守っていきます。10年近く片想いをしていたのが叶ったのですから生半可な覚悟ではありません。」
と宣言していた。
「そうか…その言葉忘れるなよ。
フェル…タジェットはきっとお前を裏切ることはないだろう。だからお前もタジェットの気持ちをわかってあげてくれ。
それと…。」
と急に父様は小声になり、僕にだけ聞こえるように耳打ちしてきた。
「…性交はしてもよいが、子作りは成人してからな。」
とニヤニヤして言われてしまう。
僕はボッと顔が赤くなったが、それでも「うん…気を付けます。」と返しておいた。
それから兄様は父様と少し話しをしてから戻ることになった為、僕だけ先に兄様の部屋に戻ることになった。
「(とりあえず、父様に僕達のこと認めてもらえてよかった…。でも兄弟間ってそんなにダメなのかな…僕は愛があればいいと思うんだけど。まぁ日本でも近親相姦ってあんまりよく思われてなかったし…やっぱり問題は子供のことなのかな…。血が濃すぎるとなかなか子供が出来ないって言うし…。
それより兄様…大丈夫かな…?父様に僕のことで怒られてないかな…?)」
とソファーに体育座りをしながら膝に額を乗せて考えていた。
するとガチャと音を立てて兄様が戻ってきた。
僕は急いで兄様の元へ走って行くと兄様の胸へと飛び付いた。
「どうしたの、フェル?寂しかった?」
と兄様は嬉しそうに僕を抱き締める。
僕は少し兄様から顔を上げると、
「それは…大丈夫だったけど…兄様、僕のことで父様に怒られたりしてない?」
と見つめた。
しかし、兄様は驚いた顔で、
「えっ?なんで?もう認めてもらってるのに怒られたりしないよ。ちょっと注意されただけ。」
「ええっ!?なんて?」
「さっき父様が私達のことはフェルが成人を迎えるまで誰にも言わないように言ってたでしょう?でもこの屋敷の関係者には言ってもいいって。それに注意されたのは私が嬉しくて騎士団のメンバーに言わないように、って言われただけだよ。」
と頭を撫でられた。
「(あっ、そうなんだ…。でもどうしよう…それまでにカラマス君とサックルさんのことがあるから2人には伝えないと…。後で父様に相談しに行かなくっちゃ。)
…わかった。気をつけるね!」
と返すと
「やっと…これで心置きなくフェルとイチャイチャ出来るよ。長かったけど、叶うとこんなにも嬉しいものなんだね。」
と改めて抱き締められた。
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