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第2章

94. 思い出作り計画

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あれから兄様とイチャイチャしていたらまた兄様のモノが臨戦態勢になってしまったので僕の脚を使って素股をすることになった。

兄様は巧みに僕を刺激しながら自分もイき、僕は兄様がイくまでに2回もイッてしまった。

兄様は僕の身体を気遣い、それ以上は求めてこなかったが、後ろから抱き締められるような形で眠った。

明け方近く、僕は寒さで目が覚めた。すると隣に兄様が居ないことに気付き、シーツも冷たくなっていた。きっと僕を抱き締めながら休むとそのまま部屋に戻ったのだろう。時刻を見るとまだ午前5時だった。

「(もう少し寝れるな~。)」と思いながら、これ以上居たらエリーにバレるから部屋に戻ったのかな?と結論付けた僕は再び寝入ったのだった。







そして次の日、魔法学院卒業を約半年後に控えた僕は卒業までに思い出作りをしようと学院に向かう馬車の中で計画を立てていた。

「(卒業するまでに色々しとかないと後悔しそうだからな~。僕が騎士団に入ったらアニスはともかくローザには会えなくなるし、ランタナなんてもっと会えなくなるかも…。アニスの熊耳だってまだ触らせてもらってないし、ローザだって…一回頼んでみたことはあったけど兎耳を手で抑えながら涙目で「駄目です…!」って言われちゃったからまた頼むなんて出来ないしさ…!いいじゃんね!?少しくらい…。獣人にとって耳とか尻尾とかは弱点だってことくらいはわかってるけど、別に悪いことしようとしてるわけじゃないのにさ~…。まぁ、あと半年は足掻いてみようかな?

あとは…友達とのお泊まり会もしてみたい!生前は出来なかったから今世ではしてみたいな~。年齢が上がっていくと皆、婚約者とかができてそういうの出来なくなるから今の内に体験しとかないと。

それから出来れば卒業旅行みたいなのもしてみたい。まぁこれは年齢的に幼過ぎて出来ないかもしれないけど、皆で出掛けるってことは出来そうだからこれもやっときたいな。あ~楽しみ~!)」

僕は早く学院に着かないかとワクワクしていた。

そしてクラスに着くなり、ローザに挨拶をし、お泊まり会のことを説明した。

するとローザも「面白そう!」と乗り気になってくれ、あとはアニスを誘うことを伝えて、次の休み時間に一緒に誘いに行こうと話した。

授業に入ると、こんなにも授業の時間が長く感じるなんて初めてだった。
今か今かと終了のベルを待ち、それが鳴った瞬間、バッとローザを見た。するとローザも同じことを思っていたのか目が合い、2人でニコッと笑い合った。

それからアニスのクラスに行き、お泊まり会のことを説明した。

アニスも二つ返事で了承してくれたので、これで実行出来ることとなった。

「(よし!恋バナとかもしちゃうぞ~!)」とワクワクしながら僕は今後の計画を立てるのだった。








それから話は早かった。

先ず始めにアニスの家に泊まり、次にローザ、最後に僕の家に泊まるという順番だ。この順番も単純に1番学校から遠い順で決めただけである。



あともうちょっとで"夏休み"。
今から凄く楽しみだ。

この世界は日本でいう春と秋しか季節がないので"夏休み"という概念はない。しかし、僕が勝手に夏休みと名付けた。だって、1年間で長期間の休みといえば夏休みでしょう?だからこの長期休みは夏休み!

アニスの家に行けば、他の熊の獣人に会えるかもしれないし、子熊が居れば抱かせてもらえるかもしれない。

「(あ~!早くモフりたい!)」

そう思いながらお泊まりできる日を心待ちにしていた。







その日の晩、僕の機嫌の良さに皆が気付き、

「フェル、今日はやけに機嫌がいいね。学校でいいことでもあったのかい?」

「うん!そうなんだ、父様。もうすぐ僕も卒業でしょう?だから卒業前に皆で思い出作りをしようと思って色々、計画中なんだ。今は仲良くなった子とそれぞれの家でお泊まり会をしようって話し合ってるところ。」

「まぁ!それはいいことね。フェルも10歳になったら仲良い子と離れることもあるかもしれないものね。友人と沢山思い出を作るのよ。」

「ありがとう、母様。僕の友達は騎士団と魔術学校にそれぞれ分かれちゃうから今の内にしときたくて。沢山思い出を作れるようにするね!」

と元気に答えた。

その会話にディル兄様とタジェット兄様は何も言わなかったが、ディル兄様は僕を微笑ましく見ていたので問題ないと思う。

しかし、タジェット兄様は無表情でこちらを見ず淡々と食事をしていた。

「(うわ~…後で何か言われるなぁ…。)」

と僕が思っていると案の定、僕の部屋に来たタジェット兄様にこう言われた。

「フェル…お泊まり会って大丈夫なの?」

兄様は心配そうにこちらを見る。

「大丈夫って何が?」

「だって、泊まりってことは寝室を共にするんでしょ!?何かあるかもしれないじゃないか!」

と兄様は必死だった。

その様子に思わずフフッと笑うと、

「大丈夫だよ、友達なんだから兄様が心配するようなことは何も起きないって。」

と答えたがイマイチ納得していないようだった。

僕は兄様に気付かれないようにハァ…と溜息をつくと「兄様。」と呼び、僕からチュッとキスをした。
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