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番外編

21. 《タジェット×フェル3》

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それから2日後、再びローマン様の元を訪ねた。

「今日は包帯を外す日ですね、無理はされてませんか?」

「ああ、言われた通りにしたから大丈夫だ。」

その言葉にホッとしながらローマン様の顔に触れる。

「そうですか、では包帯を外しますので合図をしたらゆっくり目を開けて下さい。」

僕はゆっくりと目に巻いた包帯を取る。

やっぱり前から思ってたけどローマン様ってイケメンだ…。今は目を瞑ってるけどこれが開いたらどんな風になるのかな…。

僕は期待に胸を膨らませながら合図を送った。

「では、ゆっくり目を開けて下さい。」

その言葉に彼がゆっくりと目を開ける。

「なんだ、これは!真っ暗じゃないか!」

ローマン様は驚いて叫んだが、仕方ない。目の治療をしたばかりの人に通常の光は強すぎる。

「大丈夫です、わざと部屋のカーテンを閉め切っているだけですから。ロウソクの灯りから付けていきますね。」

僕が従者達に合図を送ると順番に火が灯り部屋が明るくなっていく。

「お父様!僕達が見える?」

2人の息子がローマン様の足元に擦り寄った。

「ああ!見えるぞ。ガルバ、レジン、大きくなったな。」

ローマン様は嬉しそうに2人を抱き締める。

「良かった…正常に見えるのですね。でもローマン様、無理はなさらないでください、ゆっくり時間を
かけて目を慣らしていきましょう。」

僕の声に気付いた彼は「ああ、ありがとう、フェンネル。どうお礼を言ったらいいか…。」と涙目でこちらを見つめてきた。

ああ…やっぱり彼の瞳は綺麗だな。

「いいえ、私は出来ることをしたまでです。困っている人がいたら助ける、私はそう思ってますので。」

「そうか、本当にありがとう。君の声にとても癒されていたが心根の優しい人は姿もやはり美しいのだな。改めて君の姿を拝見できて良かったよ。」

「いえ、そんな…。お褒め頂き誠にありがとうございます。では、私はこれで…。」

そう言って立ち去ろうとした。



しかしー…。



「待ってくれ、フェンネル。私の妻に…いや、この子たちの母親になってはくれないか?」
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