14 / 122
第1章
14. お披露目の儀
しおりを挟む
「すっ…すみません!思わず…!今、氷をお持ちしますので!」と慌てて部屋を出て行く。
僕はモリオンを見つめると「ありがとね、モリオン。」とお礼を兼ねて額に口付けた。
それからネフライトに氷とタオルを持ってきて貰うと胸元に置き眠りにつく。
「(はぁ~…散々だった…。でもネフライトもどうしたんだろう…急にあんなことするなんて…。僕が乳首見せたから?いや、それだけじゃあんなことにならないよね?単純に高い魔力に興味があった…?うん、確かにそれなら納得できるかも、ネフライトもそんなこと言ってたし。はぁ~…それよりも明日もこれかぁ…いくら僕のアレをあげるのが嫌でも、いつかはあげないと僕の乳首が取れちゃうよ…。)」
次の日、魔王様に赤ちゃんの名前が決まったこととその由来を話しに行った。すると「良い名だな。」と褒めてくれ、興味有りげに僕の手首に付くモリオンに触れる。
「ほぉ…なるほど。これには微量な魔力が込められているな。これが身を守ってくれるというわけか。」
彼はそう納得するとモリオンを抱っこしながら頭を撫でる。僕はそれを微笑ましく眺めた後、親子水入らずの時間を過ごしてもらおうと静かに部屋を後にした。
廊下に出て暫く歩いていると前からインペリアルさんが歩いて来る。僕は邪魔にならないように廊下の隅に寄ると下を向いて目線を合わせないようにした。
徐々に彼の巨体が近付き、そのまま静かに通り過ぎると思われた時「おい。」と話しかけられる。なんだろう、と恐る恐る視線を上げると「次期魔王様がお生まれになったんだろう?何故、お披露目しない?」と告げられた。
確かにそうだ、バタバタしていて忘れていた。
「…そうですね…ネフライトに話してみます。近い内にお披露目しますのでご安心下さい。」
僕はそう返すので精一杯だった。なかなか彼に受け入れられるのはまだまだ時間がかかりそうだと再確認した。
その後、ネフライトと気まずい再会を果たした僕はモリオンのお披露目の話を伺う。
「…そうですね、今後モリオン様のお披露目をしなければなりません。しかし次期魔王様の誕生は大変喜ばしいことではありますが、同時に危険なことでもあるのです。」
「どういうことですか?」
喜ばしいのに危険…?
僕はこれから起こる危険性についてネフライトの言葉に耳を傾けた。
僕はモリオンを見つめると「ありがとね、モリオン。」とお礼を兼ねて額に口付けた。
それからネフライトに氷とタオルを持ってきて貰うと胸元に置き眠りにつく。
「(はぁ~…散々だった…。でもネフライトもどうしたんだろう…急にあんなことするなんて…。僕が乳首見せたから?いや、それだけじゃあんなことにならないよね?単純に高い魔力に興味があった…?うん、確かにそれなら納得できるかも、ネフライトもそんなこと言ってたし。はぁ~…それよりも明日もこれかぁ…いくら僕のアレをあげるのが嫌でも、いつかはあげないと僕の乳首が取れちゃうよ…。)」
次の日、魔王様に赤ちゃんの名前が決まったこととその由来を話しに行った。すると「良い名だな。」と褒めてくれ、興味有りげに僕の手首に付くモリオンに触れる。
「ほぉ…なるほど。これには微量な魔力が込められているな。これが身を守ってくれるというわけか。」
彼はそう納得するとモリオンを抱っこしながら頭を撫でる。僕はそれを微笑ましく眺めた後、親子水入らずの時間を過ごしてもらおうと静かに部屋を後にした。
廊下に出て暫く歩いていると前からインペリアルさんが歩いて来る。僕は邪魔にならないように廊下の隅に寄ると下を向いて目線を合わせないようにした。
徐々に彼の巨体が近付き、そのまま静かに通り過ぎると思われた時「おい。」と話しかけられる。なんだろう、と恐る恐る視線を上げると「次期魔王様がお生まれになったんだろう?何故、お披露目しない?」と告げられた。
確かにそうだ、バタバタしていて忘れていた。
「…そうですね…ネフライトに話してみます。近い内にお披露目しますのでご安心下さい。」
僕はそう返すので精一杯だった。なかなか彼に受け入れられるのはまだまだ時間がかかりそうだと再確認した。
その後、ネフライトと気まずい再会を果たした僕はモリオンのお披露目の話を伺う。
「…そうですね、今後モリオン様のお披露目をしなければなりません。しかし次期魔王様の誕生は大変喜ばしいことではありますが、同時に危険なことでもあるのです。」
「どういうことですか?」
喜ばしいのに危険…?
僕はこれから起こる危険性についてネフライトの言葉に耳を傾けた。
22
お気に入りに追加
1,522
あなたにおすすめの小説

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
巻き込まれ召喚された上、性別を間違えられたのでそのまま生活することにしました。
蒼霧雪枷
恋愛
勇者として異世界に召喚されチート無双、からのハーレム落ち。ここ最近はそんな話ばっか読んでるきがする引きこもりな俺、18歳。
此度どうやら、件の異世界召喚とやらに"巻き込まれた"らしい。
召喚した彼らは「男の勇者」に用があるらしいので、俺は巻き込まれた一般人だと確信する。
だって俺、一応女だもの。
勿論元の世界に帰れないお約束も聞き、やはり性別を間違われているようなので…
ならば男として新たな人生片道切符を切ってやろうじゃねぇの?
って、ちょっと待て。俺は一般人Aでいいんだ、そんなオマケが実はチート持ってました展開は望んでねぇ!!
ついでに、恋愛フラグも要りません!!!
性別を間違われた男勝りな男装少女が、王弟殿下と友人になり、とある俺様何様騎士様を引っ掻き回し、勇者から全力逃走する話。
──────────
突発的に書きたくなって書いた産物。
会話文の量が極端だったりする。読みにくかったらすみません。
他の小説の更新まだかよこの野郎って方がいたら言ってくださいその通りですごめんなさい。
4/1 お気に入り登録数50突破記念ssを投稿してすぐに100越えるもんだからそっと笑ってる。ありがたい限りです。
4/4 通知先輩が仕事してくれずに感想来てたの知りませんでした(死滅)とても嬉しくて語彙力が消えた。突破記念はもうワケわかんなくなってる。
4/20 無事完結いたしました!気まぐれにオマケを投げることもあるかも知れませんが、ここまでお付き合いくださりありがとうございました!
4/25 オマケ、始めました。え、早い?投稿頻度は少ないからいいかなってさっき思い立ちました。突発的に始めたから、オマケも突発的でいいよね。
21.8/30 完全完結しました。今後更新することはございません。ありがとうございました!

釣った魚、逃した魚
円玉
BL
瘴気や魔獣の発生に対応するため定期的に行われる召喚の儀で、浄化と治癒の力を持つ神子として召喚された三倉貴史。
王の寵愛を受け後宮に迎え入れられたかに見えたが、後宮入りした後は「釣った魚」状態。
王には放置され、妃達には嫌がらせを受け、使用人達にも蔑ろにされる中、何とか穏便に後宮を去ろうとするが放置していながら縛り付けようとする王。
護衛騎士マクミランと共に逃亡計画を練る。
騎士×神子 攻目線
一見、神子が腹黒そうにみえるかもだけど、実際には全く悪くないです。
どうしても文字数が多くなってしまう癖が有るので『一話2500文字以下!』を目標にした練習作として書いてきたもの。
ムーンライト様でもアップしています。

性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました
まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。
性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。
(ムーンライトノベルにも掲載しています)
ヤンキーDKの献身
ナムラケイ
BL
スパダリ高校生×こじらせ公務員のBLです。
ケンカ上等、金髪ヤンキー高校生の三沢空乃は、築51年のオンボロアパートで一人暮らしを始めることに。隣人の近間行人は、お堅い公務員かと思いきや、夜な夜な違う男と寝ているビッチ系ネコで…。
性描写があるものには、タイトルに★をつけています。
行人の兄が主人公の「戦闘機乗りの劣情」(完結済み)も掲載しています。

ゲーム世界の貴族A(=俺)
猫宮乾
BL
妹に頼み込まれてBLゲームの戦闘部分を手伝っていた主人公。完璧に内容が頭に入った状態で、気がつけばそのゲームの世界にトリップしていた。脇役の貴族Aに成り代わっていたが、魔法が使えて楽しすぎた! が、BLゲームの世界だって事を忘れていた。

田舎育ちの天然令息、姉様の嫌がった婚約を押し付けられるも同性との婚約に困惑。その上性別は絶対バレちゃいけないのに、即行でバレた!?
下菊みこと
BL
髪色が呪われた黒であったことから両親から疎まれ、隠居した父方の祖父母のいる田舎で育ったアリスティア・ベレニス・カサンドル。カサンドル侯爵家のご令息として恥ずかしくない教養を祖父母の教えの元身につけた…のだが、農作業の手伝いの方が貴族として過ごすより好き。
そんなアリスティア十八歳に急な婚約が持ち上がった。アリスティアの双子の姉、アナイス・セレスト・カサンドル。アリスティアとは違い金の御髪の彼女は侯爵家で大変かわいがられていた。そんなアナイスに、とある同盟国の公爵家の当主との婚約が持ちかけられたのだが、アナイスは婿を取ってカサンドル家を継ぎたいからと男であるアリスティアに婚約を押し付けてしまう。アリスティアとアナイスは髪色以外は見た目がそっくりで、アリスティアは田舎に引っ込んでいたためいけてしまった。
アリスは自分の性別がバレたらどうなるか、また自分の呪われた黒を見て相手はどう思うかと心配になった。そして顔合わせすることになったが、なんと公爵家の執事長に性別が即行でバレた。
公爵家には公爵と歳の離れた腹違いの弟がいる。前公爵の正妻との唯一の子である。公爵は、正当な継承権を持つ正妻の息子があまりにも幼く家を継げないため、妾腹でありながら爵位を継承したのだ。なので公爵の後を継ぐのはこの弟と決まっている。そのため公爵に必要なのは同盟国の有力貴族との縁のみ。嫁が子供を産む必要はない。
アリスティアが男であることがバレたら捨てられると思いきや、公爵の弟に懐かれたアリスティアは公爵に「家同士の婚姻という事実だけがあれば良い」と言われてそのまま公爵家で暮らすことになる。
一方婚約者、二十五歳のクロヴィス・シリル・ドナシアンは嫁に来たのが男で困惑。しかし可愛い弟と仲良くなるのが早かったのと弟について黙って結婚しようとしていた負い目でアリスティアを追い出す気になれず婚約を結ぶことに。
これはそんなクロヴィスとアリスティアが少しずつ近づいていき、本物の夫婦になるまでの記録である。
小説家になろう様でも2023年 03月07日 15時11分から投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる