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第4章

116. 休憩

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それからラフな服に着替え、部屋で本を読んでいるとノックと共にネフライトの声が聞こえた。

「ショウ様、紅茶と菓子をお持ちしましたが食べられますか?」

そう言いながらワゴンを押してくる。

「うん!ありがとう、ちょうど休憩しようと思ってたんだ。」

ネフライトに用意をしてもらいながら椅子に腰掛け、暫く談笑していると彼が意を決したように口を開いた。

「…ショウ様、昨晩のモリオン様は無体をされませんでしたか?」

「…うん?」

あれ、なんでネフライトがそんなこと知ってるんだろう…。

「聞いてもないのにモリオン様がペラペラと喋って下さいました…さもショウ様は自分のモノなのだと知らしめるかのように…。」

そう言ってネフライトはクッと顔を歪ませる。

えぇ…モリオンそんな恥ずかしいこと言っちゃったの…?なんかネフライトに申し訳ないな…。

「なんかゴメンね…聞き苦しかったよね…?」

「…いえ、聞き苦しいと言うより羨ましいとしか…!私だってショウ様のことを抱きたいのに…!」

ネフライトの今までの心の声が耐え切れずに漏れ出している。その光景をなんとも言えない表情で見つめていると彼がフゥーと溜息を吐き、こちらに向き直った。

「ショウ様…今から私の胸の内をお伝えします。これこそお聞き苦しいかもしれませんが、最後まで聞いて頂けるとありがたいです。
…貴方のお気持ちにはもう随分と前から気付いておりました、私に気持ちが向いてないことも。そしてモリオン様と結ばれたと聞いて未来の王妃誕生に本来は祝福するべきなのですが、私も片想いが長かったものですから本音を言うと素直に喜べません。心からの賛辞をお伝えするにはもう少し時間を頂けると嬉しいです…申し訳ございません、ワガママを言って。そして今後、ショウ様はモリオン様の妻…王妃として過ごしてもらうことになりますが私は変わらず貴方の指南役として仰せつかっております。どうぞ今後とも宜しくお願いします。これからは王妃様としてどう立ち振る舞うかビシバシと教育して参りますから覚悟なさって下さいね。」

ネフライトは最後にニコッと笑うと立ち上がった。そして綺麗にお辞儀をすると部屋を退室しようとする。出る直前、あぁと思い出したかのようにこちらを振り返ると「ショウ様…不要な人物は消しておきましたのでご安心下さいね。」と意味深に笑い部屋を出て行った。

えっ…?なんか最後に変なこと言ってたんだけど…。不要な人物?誰?そんな人いたっけ?

少し考えたが結局分からなかった僕は考えることを放棄した。
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