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第3章
85. 独白
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驚き目を見張るとアクアが「うわぁ!パパ大胆!」と驚きの声を上げる。しかし、その声色は嬉しそうだ。
えっ⁉︎ちょっ…どうして⁉︎アクアの前でこんなことしなかったのに…!
素早く身を引きインカさんから唇を離すと彼はアクアの方に向き直り「どうだ、パパとママは仲良しだろう?近いうちにアクアに弟か妹を作ってやるからな?」と衝撃的なことを告げた。
その言葉に僕が口をあんぐりと開けていると一際テンションの上がったアクアが「本当⁉︎いつ⁉︎いつ出来るの⁉︎」と立ち上がった。そして僕のところまで走り寄ってくると「えっ⁉︎もうママのお腹にいるの⁉︎」と僕のお腹を撫で始める。僕は「いや、いないから!」とアクアをなだめると笑顔のインカさんをキッと睨んだ。
朝食後、アクアが近所の友達と遊んでくると言うので家には僕とインカさんだけが残る。
「…。」
「…。」
ソファーに座るインカさんを横目に僕はお茶の準備しながら何て声を掛けようか悩んでいた。先程の発言の意味を知りたくて仕方がない。
あの言葉の意味って…そのまんまの意味なのかな?…てことは僕と…!
想像してボッと顔を赤くする。あんなことまでされといて今更だとは思うが、恋愛初心者の僕からすればセックスなど夢のまた夢だ。カタカタと震える手でお盆を持ちながらインカさんに近付き、お茶を差し出す。彼は静かに口をつけるといつまでも座らない僕を見上げ腰を抱いた。
「いいから、隣に座れ。」
強制的に隣に座らされ、僕は動けなくなる。
「イッ…インカさん、この手を離して下さい。話だけならこんなに近くなくても話せます。」
そう言って手を押しやるが、彼が離す気配はない。
「この体勢の方が俺は話しやすい。」
「僕が話し辛いんです!」
間髪入れず答えると、なるべく彼から距離を取るように上半身を逸らした。
なっなんか…インカさん、俺様になってない⁉︎僕の気持ち、無視ばっかりして…!
「インカさん、もう少し僕の気持ちも考慮して下さい!昨日から変ですよ!」
今までの彼の様子からするとあまりの変化に戸惑いが隠せない。僕の困惑した表情を感じ取ったのか彼は沈んだように「…すまない。」と口にした。
「ショウの気持ちを優先させたいと思っているんだが…矛盾ばかりしているな…。しかし、気持ちが焦るんだ、このままだとショウはまたあの男のところへ帰ってしまうと。」
「あの男…?」
「ショウを迎えに来た男だ。」
「でもそれは仕事で戻るのであって彼の元へと戻るのかというとそうではないです…。」
僕がそう告げたが彼は頭を左右に振る。
「…俺にとっては同じことだ。前回、ショウがあの男と帰る時、釘を刺されたんだ、ショウに手を出すなと。最初はあの男の魔力で怖気付いてしまったがショウが居なくなり物凄く後悔した、何故もっと早くショウのことを繋ぎとめておかなかったのかと。ショウが再びココに来た時、あの男の言葉がチラついてなかなかショウに触れれなかったが、ショウが出て行くと言って吹っ切れた。俺はもう後悔したくない。俺は…あの男に比べると遥かに弱いし、ショウに贅沢もさせてやれない…。しかし、ショウとアクアを一生愛し、幸せな生活を共に歩んでいくことなら出来る。だから、ショウがいつか戻るとわかっていても自分のことを忘れて欲しくない一心で触れてしまった…。すまない、ショウ…こんな堪え性のない俺を許してくれ…。」
そう言って彼は頭を下げた。
えっ⁉︎ちょっ…どうして⁉︎アクアの前でこんなことしなかったのに…!
素早く身を引きインカさんから唇を離すと彼はアクアの方に向き直り「どうだ、パパとママは仲良しだろう?近いうちにアクアに弟か妹を作ってやるからな?」と衝撃的なことを告げた。
その言葉に僕が口をあんぐりと開けていると一際テンションの上がったアクアが「本当⁉︎いつ⁉︎いつ出来るの⁉︎」と立ち上がった。そして僕のところまで走り寄ってくると「えっ⁉︎もうママのお腹にいるの⁉︎」と僕のお腹を撫で始める。僕は「いや、いないから!」とアクアをなだめると笑顔のインカさんをキッと睨んだ。
朝食後、アクアが近所の友達と遊んでくると言うので家には僕とインカさんだけが残る。
「…。」
「…。」
ソファーに座るインカさんを横目に僕はお茶の準備しながら何て声を掛けようか悩んでいた。先程の発言の意味を知りたくて仕方がない。
あの言葉の意味って…そのまんまの意味なのかな?…てことは僕と…!
想像してボッと顔を赤くする。あんなことまでされといて今更だとは思うが、恋愛初心者の僕からすればセックスなど夢のまた夢だ。カタカタと震える手でお盆を持ちながらインカさんに近付き、お茶を差し出す。彼は静かに口をつけるといつまでも座らない僕を見上げ腰を抱いた。
「いいから、隣に座れ。」
強制的に隣に座らされ、僕は動けなくなる。
「イッ…インカさん、この手を離して下さい。話だけならこんなに近くなくても話せます。」
そう言って手を押しやるが、彼が離す気配はない。
「この体勢の方が俺は話しやすい。」
「僕が話し辛いんです!」
間髪入れず答えると、なるべく彼から距離を取るように上半身を逸らした。
なっなんか…インカさん、俺様になってない⁉︎僕の気持ち、無視ばっかりして…!
「インカさん、もう少し僕の気持ちも考慮して下さい!昨日から変ですよ!」
今までの彼の様子からするとあまりの変化に戸惑いが隠せない。僕の困惑した表情を感じ取ったのか彼は沈んだように「…すまない。」と口にした。
「ショウの気持ちを優先させたいと思っているんだが…矛盾ばかりしているな…。しかし、気持ちが焦るんだ、このままだとショウはまたあの男のところへ帰ってしまうと。」
「あの男…?」
「ショウを迎えに来た男だ。」
「でもそれは仕事で戻るのであって彼の元へと戻るのかというとそうではないです…。」
僕がそう告げたが彼は頭を左右に振る。
「…俺にとっては同じことだ。前回、ショウがあの男と帰る時、釘を刺されたんだ、ショウに手を出すなと。最初はあの男の魔力で怖気付いてしまったがショウが居なくなり物凄く後悔した、何故もっと早くショウのことを繋ぎとめておかなかったのかと。ショウが再びココに来た時、あの男の言葉がチラついてなかなかショウに触れれなかったが、ショウが出て行くと言って吹っ切れた。俺はもう後悔したくない。俺は…あの男に比べると遥かに弱いし、ショウに贅沢もさせてやれない…。しかし、ショウとアクアを一生愛し、幸せな生活を共に歩んでいくことなら出来る。だから、ショウがいつか戻るとわかっていても自分のことを忘れて欲しくない一心で触れてしまった…。すまない、ショウ…こんな堪え性のない俺を許してくれ…。」
そう言って彼は頭を下げた。
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