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第3章
77. 信頼
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僕はその子を抱き上げると安心させるように微笑む。
「僕はね、そのルビ君を捕まえに来たわけじゃないんだ。スリをしないといけないくらいお金に困ってるのかな、って心配になって来たんだよ。」
そう言うとその子はビックリしながら目を見開いた。
「でもね、直ぐに僕のことを信用するのは難しいと思うんだ。きっとルビ君にもそう言われてるでしょう?」
その問いに男の子はコクコクと首を振る。
「だから、何度も僕はここに来るから、君は帰ったらルビ君にこんな人がいたって伝えてくれる?あっ僕の名前はショウだよ。君の名前は?」
「…モンド。」
「モンド君だね、わかった。ちょっと待ってて、何か食べ物を買ってくるから。もし僕のことが信用出来ないなら帰ってもいいからね?」
僕はそう言うと殆ど初めてに近い形で魔力を使う。身体強化を行い、屋根を飛び越えて先程の街まで戻り、屋台で何種類か食べ物と飲み物を購入すると再びモンド君の元に戻る。屋根を飛び越えながらモンド君の姿を見つけ安心して飛び降りた。
「お待たせ。」
僕はバスケットをスッと差し出す。
「すっ凄い!ショウさん、ピョンピョン飛んでった!」
モンド君を僕をキラキラとした目で見上げ、僕が差し出す食べ物の入ったバスケットを凝視した。
「えっ⁉︎こんなにいいの⁉︎」
「いいよ、今の僕にはこれくらいしか出来ないからね。また来るよ、その食べ物は仲間達で分けてね。じゃあ…。」
そう言って僕は早々にその場を立ち去った。あまり長居しすぎて怪しまれたくもない。僕は今後、ルビ君とモンド君達が心を開いてくれるのを願いながら街に戻った。
僕が街に着く頃にはアクア達と待ち合わせしていた時間の30分前程になっていた。
うーん…まだ少し時間があるなぁ…どうしよう。
何処かに座ってお茶をしても良いのだが、30分という時間では少ししかゆっくり出来ない。結局、街をブラブラして時間を潰すことにした。
あっ、あの服アクアに似合いそう。あれはインカさんかな?あっでもあの黒はモリオンに…。
露店を見ながらそんな考えがよぎる。考えないようにしててもやはりモリオンのことは事あるごとに思い出してしまうようだ。
モリオン、どうしてるかな…?
自分で決めて出て行ったにも関わらず、たった1週間でホームシックになっている自分がいる。
これじゃあどっちが大人か分からないよね…。
自傷気味に笑いが漏れ、後悔の念に苛まれる。
僕の方が子離れしなくちゃ…。
「僕はね、そのルビ君を捕まえに来たわけじゃないんだ。スリをしないといけないくらいお金に困ってるのかな、って心配になって来たんだよ。」
そう言うとその子はビックリしながら目を見開いた。
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その問いに男の子はコクコクと首を振る。
「だから、何度も僕はここに来るから、君は帰ったらルビ君にこんな人がいたって伝えてくれる?あっ僕の名前はショウだよ。君の名前は?」
「…モンド。」
「モンド君だね、わかった。ちょっと待ってて、何か食べ物を買ってくるから。もし僕のことが信用出来ないなら帰ってもいいからね?」
僕はそう言うと殆ど初めてに近い形で魔力を使う。身体強化を行い、屋根を飛び越えて先程の街まで戻り、屋台で何種類か食べ物と飲み物を購入すると再びモンド君の元に戻る。屋根を飛び越えながらモンド君の姿を見つけ安心して飛び降りた。
「お待たせ。」
僕はバスケットをスッと差し出す。
「すっ凄い!ショウさん、ピョンピョン飛んでった!」
モンド君を僕をキラキラとした目で見上げ、僕が差し出す食べ物の入ったバスケットを凝視した。
「えっ⁉︎こんなにいいの⁉︎」
「いいよ、今の僕にはこれくらいしか出来ないからね。また来るよ、その食べ物は仲間達で分けてね。じゃあ…。」
そう言って僕は早々にその場を立ち去った。あまり長居しすぎて怪しまれたくもない。僕は今後、ルビ君とモンド君達が心を開いてくれるのを願いながら街に戻った。
僕が街に着く頃にはアクア達と待ち合わせしていた時間の30分前程になっていた。
うーん…まだ少し時間があるなぁ…どうしよう。
何処かに座ってお茶をしても良いのだが、30分という時間では少ししかゆっくり出来ない。結局、街をブラブラして時間を潰すことにした。
あっ、あの服アクアに似合いそう。あれはインカさんかな?あっでもあの黒はモリオンに…。
露店を見ながらそんな考えがよぎる。考えないようにしててもやはりモリオンのことは事あるごとに思い出してしまうようだ。
モリオン、どうしてるかな…?
自分で決めて出て行ったにも関わらず、たった1週間でホームシックになっている自分がいる。
これじゃあどっちが大人か分からないよね…。
自傷気味に笑いが漏れ、後悔の念に苛まれる。
僕の方が子離れしなくちゃ…。
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