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第2章
54. 耳*
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どっどういうこと⁉︎遠回しのプロポーズ⁉︎
「あっあの…それはどういう…?」
僕は思わず身を起こした。するとインカさんも身を起こす。
「言葉通りの意味だ。ショウと一緒にアクアを育てたい…ショウが私のことをなんとも思っていないことは分かっている。しかし、アクアにとって母親は必要だ、それにこんなにも息子が誰かに懐いたのは初めてなんだ。だからゆっくりでいい、私のことをそういう相手だと見てくれないか。」
「…。」
返答に非常に困る。当たり前だがこの短期間ではインカさんのことをそういう相手に見ていなかった。それに僕は恋愛することを制限している。
暫く沈黙が流れ、再びインカさんが口を開く。
「すまない…事を急いでしまったな。それにショウは同性の…それも獣人は対象ではないか?」
インカさんの猫耳がしゅんと項垂れる。
「あっ…えっと…そういうわけでは…。」
「なら、今後のことも考えてもらえるのか?」
猫耳がピンッと立ち上がった。
「いや…あの僕は今、ある依頼を受けてそれを全うする為に仕事をしています。なので、それが終わるまでは恋愛はしないと決めていて…。ですからインカさんのお気持ちにはお応えできません。ただ…アクアのことが心配なのは僕も同じです。自分勝手な申し出ですが、もしインカさんがご迷惑でなければたまにアクアの様子を見に来てもいいですか?」
「それは勿論!是非、来てくれ!」
僕の申し出に彼は喜んで僕に抱き着く。
あっ…アクアは大丈夫⁉︎
彼に抱き締められたことよりアクアのことが心配だ。
「あっ…あのアクアは大丈夫ですか…?」
踏み潰してない…?
「んっ?ああ、ちゃんと考えてるさ。」
そう言って彼はアクアを抱き上げるとベッドの隅に運び、そして再び僕を抱き締め頬擦りをする。
「ショウは良い香りがするな…。」
「えっ…えぇ?」
ちょっ…インカさん近い~ッ!もう!この世界はイケメンが多いんだから止めてよー!
僕が動揺している間にインカさんは更に行為をエスカレートしていく。
「あのっ!インカさん…くすぐったい…です!」
僕の頰をペロペロと舐めていた彼は首筋へと舌を這わす。
「んっ…やめっ…。」
僕の拒む言葉はインカさんの唇によって閉じられた。
なっなんで…⁉︎僕、告白は断ったのに!アクアを一緒に育てるのを了承したのが悪かったの⁉︎
「んちゅ…はぁ…あっ…。」
インカさんは僕に口付けながら身体に手を這わせ服の裾から手を差し込む。直接、素肌を触られビクッと身体を揺らすと僕の少し尖った耳をガリッと噛んだ。
「あんっ…!」
みっ…耳が性感帯~!
「あっあの…それはどういう…?」
僕は思わず身を起こした。するとインカさんも身を起こす。
「言葉通りの意味だ。ショウと一緒にアクアを育てたい…ショウが私のことをなんとも思っていないことは分かっている。しかし、アクアにとって母親は必要だ、それにこんなにも息子が誰かに懐いたのは初めてなんだ。だからゆっくりでいい、私のことをそういう相手だと見てくれないか。」
「…。」
返答に非常に困る。当たり前だがこの短期間ではインカさんのことをそういう相手に見ていなかった。それに僕は恋愛することを制限している。
暫く沈黙が流れ、再びインカさんが口を開く。
「すまない…事を急いでしまったな。それにショウは同性の…それも獣人は対象ではないか?」
インカさんの猫耳がしゅんと項垂れる。
「あっ…えっと…そういうわけでは…。」
「なら、今後のことも考えてもらえるのか?」
猫耳がピンッと立ち上がった。
「いや…あの僕は今、ある依頼を受けてそれを全うする為に仕事をしています。なので、それが終わるまでは恋愛はしないと決めていて…。ですからインカさんのお気持ちにはお応えできません。ただ…アクアのことが心配なのは僕も同じです。自分勝手な申し出ですが、もしインカさんがご迷惑でなければたまにアクアの様子を見に来てもいいですか?」
「それは勿論!是非、来てくれ!」
僕の申し出に彼は喜んで僕に抱き着く。
あっ…アクアは大丈夫⁉︎
彼に抱き締められたことよりアクアのことが心配だ。
「あっ…あのアクアは大丈夫ですか…?」
踏み潰してない…?
「んっ?ああ、ちゃんと考えてるさ。」
そう言って彼はアクアを抱き上げるとベッドの隅に運び、そして再び僕を抱き締め頬擦りをする。
「ショウは良い香りがするな…。」
「えっ…えぇ?」
ちょっ…インカさん近い~ッ!もう!この世界はイケメンが多いんだから止めてよー!
僕が動揺している間にインカさんは更に行為をエスカレートしていく。
「あのっ!インカさん…くすぐったい…です!」
僕の頰をペロペロと舐めていた彼は首筋へと舌を這わす。
「んっ…やめっ…。」
僕の拒む言葉はインカさんの唇によって閉じられた。
なっなんで…⁉︎僕、告白は断ったのに!アクアを一緒に育てるのを了承したのが悪かったの⁉︎
「んちゅ…はぁ…あっ…。」
インカさんは僕に口付けながら身体に手を這わせ服の裾から手を差し込む。直接、素肌を触られビクッと身体を揺らすと僕の少し尖った耳をガリッと噛んだ。
「あんっ…!」
みっ…耳が性感帯~!
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