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第2章
38. 討伐
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それからあっという間に1ヵ月の月日が経った。
「モリオン様、本日は剣術の実践練習です。今から実際に森へ行き魔物を相手にして頂きます。」
「えっ、でも魔物は味方じゃないの?」
モリオンが不思議そうな顔をする。自分達の配下になる魔物を討伐して良いのか迷っているようだ。
「確かにこの魔界で大きく見れば魔物は我々の味方ではあります。しかし、下層の魔物は自我を持たず誰それ構わず襲い掛かります。そんな相手を今日はモリオン様に討伐して頂きたいのです。」
するとモリオンは納得したように「わかった!」と返事をすると剣を携える。
「森まで馬車で移動しても良いのですが、折角ですから馬に乗って移動しましょう。乗馬の練習にもなりますし。」
そう言ってインペリアルは部下に指示をし、馬を用意させる。そして現れた馬に颯爽と乗りこむと「モリオン様は俺の前にお掛けください。」と告げる。
準備が出来るとモリオンはこちらを向き「ショウ行ってきます!結果は期待してて下さいね!」と笑顔で手を振った。
屋敷に戻ってきた僕はこの空いた時間を持て余していた。本を読んだりするのはついこの間もしたし、今読みたい本もない。何となく屋敷をブラブラとしていたら誰かに会うかと思い自室から出、廊下をフラフラと歩いていた。すると色とりどりの草花が生える中庭に差し掛かる。
スッと中庭あるベンチに腰掛けると綺麗な花を愛でる。
「はぁ~、暇だなぁ。」
こんなにゆっくりしたのも久しぶりだなと思いつつボーっと過ごす。
モリオンが成長して彼とは部屋が別々になった。しかし、毎日の食事もあるし僕がその後、息絶え絶えになるのでモリオンが心配してそのまま一緒に寝てくれるのだ。朝から授業中、寝る時まで常に一緒で僕は休まる暇がない。別に一緒が嫌なんじゃない、ただ少しだけでも別で過ごす時間が欲しかっただけ。でも、いざ1人になると今までどうやって過ごしていたか思い出せない。
「風が気持ちいい…。」
そう呟いて目を瞑ると風を感じるように上に顔を向けた。すると急に陰が指す。パッと振り返るとそこには黒い外装を羽織った人物が自分を影にするように僕の背後に立っていた。
「モリオン様、本日は剣術の実践練習です。今から実際に森へ行き魔物を相手にして頂きます。」
「えっ、でも魔物は味方じゃないの?」
モリオンが不思議そうな顔をする。自分達の配下になる魔物を討伐して良いのか迷っているようだ。
「確かにこの魔界で大きく見れば魔物は我々の味方ではあります。しかし、下層の魔物は自我を持たず誰それ構わず襲い掛かります。そんな相手を今日はモリオン様に討伐して頂きたいのです。」
するとモリオンは納得したように「わかった!」と返事をすると剣を携える。
「森まで馬車で移動しても良いのですが、折角ですから馬に乗って移動しましょう。乗馬の練習にもなりますし。」
そう言ってインペリアルは部下に指示をし、馬を用意させる。そして現れた馬に颯爽と乗りこむと「モリオン様は俺の前にお掛けください。」と告げる。
準備が出来るとモリオンはこちらを向き「ショウ行ってきます!結果は期待してて下さいね!」と笑顔で手を振った。
屋敷に戻ってきた僕はこの空いた時間を持て余していた。本を読んだりするのはついこの間もしたし、今読みたい本もない。何となく屋敷をブラブラとしていたら誰かに会うかと思い自室から出、廊下をフラフラと歩いていた。すると色とりどりの草花が生える中庭に差し掛かる。
スッと中庭あるベンチに腰掛けると綺麗な花を愛でる。
「はぁ~、暇だなぁ。」
こんなにゆっくりしたのも久しぶりだなと思いつつボーっと過ごす。
モリオンが成長して彼とは部屋が別々になった。しかし、毎日の食事もあるし僕がその後、息絶え絶えになるのでモリオンが心配してそのまま一緒に寝てくれるのだ。朝から授業中、寝る時まで常に一緒で僕は休まる暇がない。別に一緒が嫌なんじゃない、ただ少しだけでも別で過ごす時間が欲しかっただけ。でも、いざ1人になると今までどうやって過ごしていたか思い出せない。
「風が気持ちいい…。」
そう呟いて目を瞑ると風を感じるように上に顔を向けた。すると急に陰が指す。パッと振り返るとそこには黒い外装を羽織った人物が自分を影にするように僕の背後に立っていた。
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