悪役令嬢の弟

ミイ

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77. 結局

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その後、サンバックに諭されながら僕は部屋を後にした。

「(よし、なんとかこれでサンバックの協力を仰ぐことができたな。あとはブルーマリーが無理し過ぎないようにフォローするのとヒロインの動向を監視する…。基本的には変わってないけど今までと気持ちが違うよね、前まではブルーマリーがやり過ぎないように後からフォローを入れてたけど、それが演技だって分かった今、フォローする相手が変わってくるし。逆にヒロインには今後気をつけなくっちゃ。僕、出しゃばると消される…。)」

そう1人空笑いをしたが、ゾゾッと寒気を感じた僕は早々にベッドに横になる。

いよいよ明日から中間テスト。
僕の不安は実戦テストで、そのテストは明後日にある。明日の座学は暗記モノなので、なんとかなるかなー…とそのまま目を瞑った。








次の日、スッキリと目覚めた僕はいつも通りイモーテルが起こしに来る前に着替えを済まし、テスト前の荷物チェックをする。

コンコンッ

「トルー様、おはようございます。朝食のご準備が整いました。」

「はーい、今行くよ。」

僕はイモーテルに扉を開けてもらい家族の待つ食堂へと向かう。

イモーテルと廊下を歩いているとふと彼に「トルー様。」と話しかけられる。「何?」と応えると「昨晩はどちらへ?」と笑顔で告げられた。

バッ…バレてた!

僕は昨日、部屋を抜け出したことがバレていたことに動揺しながらも悟られないように「えっ?なんのこと?」としらばっくれる。すると彼は「失礼しました。」と告げながらも哀しそうに俯いた。始めは気にしない様にしていた僕だが、だんだんと申し訳なくなり、結局「あのね!イモーテル。昨日は…!」と説明する羽目となる。

僕はブルーマリーのことについて少し脚色して伝えたが、イモーテルにとっては夜中にサンバックの部屋を訪れたことが不味かったらしい…。

「何もされていませんか!?」と迫られる。

「(イモーテル…サンバックのこと疑ってるんだ…。)」と既にサンバックの気持ちを知っているイモーテルにも驚いたが、彼の純粋に心配する気持ちに僕は「何もないよ。」と微笑んで答えた。
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