イケメンは観賞用!

ミイ

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第1章

14. やるべき事

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最終的にお兄様の了承は得られなかったが、お父様の了承は得られたので良しとしよう。

僕が成人するまであと数ヶ月…自身で決めた目標の為に頑張ろうと心に決めた。





まず僕がすることを箇条書きにしてみよう。

・剣の特訓
・魔法の特訓
・チャーリーへの報告
・お母様、お姉様への報告
・ノア様への報告
・ジャック様を目に焼き付ける

ざっとこんなものだ。

チャーリーやお母様、お姉様への報告は直ぐに出来るとしても剣と魔法の特訓は継続的になるだろう。そして僕のせいで傷付けてしまったノア様にはきちんとした謝罪と報告をする義務がある、またジャック様を見るのは最後かもしれないので旅立つ前にもう一度だけしっかりと目に焼き付けておきたい。運良く…というか成人の儀が数ヶ月後に行われる為、そこでジャック様にお会いできる。それを最後に僕は旅立つのだ。

今思うと数日前の自分では想像もできない程の変わり様に思う。少し前までは如何に楽に暮らせるかと考えていたにも関わらず、実の親子ではないと分かった途端に罪悪感が込み上げてきた。

無理矢理感は否めないけど、これで自分の生きる目的が出来たから良かったのかな…?

なんとなく府には落ちないが、自分にとってこれからの旅路はきっと良い経験になると思ってならなかった。





その日の晩、夕食の席で僕はお母様とお姉様に成人を迎えたらこの家を出て行くことを告げた。すると案の定、お姉様が「私は反対よ!」と口にする。横でお兄様もそうだ、そうだ!と賛同していた。

対してお母様は「あの話を聞いたの?」と冷静な様子。

「はい、お父様から聞きました。」

「そう…それで決めたのね。だったら私からは何も言うことはないわ。ハリーもアメリアもオリバーが決めたことなら応援してあげなさい。」

お母様の言葉に2人は「ゔぅ…。」と声を漏らす。

「…ッでも!オリバーが出て行ったらいつ戻ってくるか分からないのよ!そんなの私、耐えれない!」

「私だってそうだよ!オリバーはずっと傍にいてくれると思ってたんだ!」

「やめなさい!」

お母様が初めてというほどに大きい声を出した。

「せっかくオリバーが決めたことを貴方達が否定するのはやめなさい!貴方達がそんなことを言ってはこの子の世界が狭まるでしょう!弟が外の世界が見たいと言うなら喜んで背中を押すのが兄姉です!いい、オリバー?この2人が何を言っても貴方は貴方の思うようにやりなさい。母様は貴方のことを信じています。」
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