勇者パーティーを追放、引退、そして若返った二度目の人生でも、やっぱり貴方の傍にいる

薄影メガネ

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第二部

40 友人の作り方

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 処刑の寸前、ルーカスは人伝にセザンから騎士の紋章を受け取るも無念と遺恨を抱き。旧王族に処刑された父の遺骸は王家に捕らわれたまま、長い年月がった。 

 ──数十年後。

 魔王討伐を成し遂げ、ラスクールに帰還した勇者一行を待ち受けていたのは、セザンが任命した第二の影の騎士、騎士団キロプトであった。

 新たなる勇者の血筋の帰還を長年待ち望んできたキロプトと、オルガノがついに悲願の合流を果たした。

 それから程なくして、オルガノはキロプトの助力を得て旧王族と不逞ふていやからに占領されていたラスクールを奪還する。

 幕切れはあっけないものだった。

 あれだけ多くを奪い絶対的強者であったはずの旧王族は、魔王を倒した勇者の力を恐れて、現王を王座に一人残し皆逃げ出したあとだった。王城に蔓延はびこっていた不逞ふていやからは、勇者の帰還を噂で耳にした途端、一目散に現王を見捨て逃亡したそうだ。

 何もかもを失くした王の鎮座ちんざする広間をルーカスは眺め、蓋を開ければこんなちっぽけなもののために、人々は、父は、命を落とさなければならなかったのかと虚しい気持ちが募る。

 拳を握り、奥歯を噛み締め、それから──

 憎悪のこもった目で眼差まなざすも、先程から一言も言葉を発しない静かな現王の無気力な様に、やがて詰問する気力も消え失せ。ただ空虚な思いをむねに、ルーカスは王の間を去った。

 そうして一人王座を後にしたルーカスに、追いすがるように声を掛けてきた人物がいた。

 キロプトの騎士団長である。

 案内したい場所があると言われて彼にうながされるまま足を進め、おもむいた先にあったのは……横たわり、破れた衣服に包まれた、白骨化した父の遺骸いがいだった。





 ようやく対面できた父の遺骸に以前の面影はない。ただ静かに自然に返っていくのを待つ姿に、もう命はないのだと実感する。

 その懐にいったい誰が忍ばせたのか。

 懐にあったのは、王族の婚約者に不義密通ふぎみっつうしたと背徳の汚名を着せられ、処刑された父が身に着けているはずのないものだった。

 紋の彫られた古びた指輪が一つ、ボロボロの衣服の間にひっそりと置かれていた。

 本来宝石を取り付ける台座は平らにならされ、そこに大きな紋が彫られている以外、装飾のたぐいは一切ない。しかし素材はズッシリと重く、全て金でできている。

 騎士団の団長、まして王族貴族が普段身に着けるには簡素であるが、十分高価なものだ。

 ……見覚えがある。

 懐かしさと共にルーカスは思い出していた。

 それは幼き日に父セザンに連れられて幾度となく訪れた王城で、団長の息子として拝謁はいえつを許されたときに目にした。前王エルラドの調印だった。

 遺骸から指輪を取り出し、「何故前王の持ち物がここに?」と王印を手に混乱するルーカスの元を訪れたのはかつての盟友、反乱軍にいた王家の元騎士。父の友人であった。

 懐古かいこに浸る彼から、ルーカスはセザンの手記と共に一通の手紙を渡される。

 ラスクールの正式な王の資格を持つ者──オルガノへ宛てた手紙だった。

 幸いオルガノは、険しい顔で王の間を出たルーカスを心配して追ってきた折に、キロプトの騎士団長とルーカスが話すのを聞いてこっそり後からついてきていた。

 物陰から悪びれもなく飄々ひょうひょうと現れた彼の許可を得て、丁寧に封を開ける。

 見慣れた父の字が視界に広がり、一瞬、昔に戻ったような心地に目を細める。隣でこちらを気遣うオルガノの気配に安らぎを覚えながら、ゆっくりと文面に目を通す。

 年月によって若干掠れたインクを辿り、読み解く。

 嘆願書たんがんしょだった。

《──国が、民が、そして前王の騎士であった己の存在全てが現王を追い詰めてしまった。
 しかし君主の過ちを正すのもまた、国の秩序を守るべき騎士団のおさたる者の務めである。》

 手紙の続きには国を奪還することがかなったその時には、現王の命を助けてほしい。全ては現王を止めることのできなかった己の責だと書かれていた。

 そして文末を締める言葉に、ルーカスは目を疑った。

《たとえ死すとも、我が忠誠はあるじと共におくあたわず。……我が友にして永遠の主エルラド。》

 母でも息子でもなく。セザンが最期に残したのは真の主君への忠義だった。

 ルーカスの心は震えた。

 民と仲間、そして次代の幼き勇者を守るために孤立を選び、最後まで現王に仕えたセザンは処刑された。その意味するものを、ルーカスは完全に理解していると思っていた。

 父は家族ではなく民を選んだ。それが最後は息子のためになると一個人の感情を殺し、全てを国のために捧げたのだと。だが、それだけではなかったのだ。

『人は多くを求め行動したとき、時折間違えてしまうことがある。けれど過ちをどう正すかもまた、己の心一つで決まるものだ』

 いつも優しく誠実であった父の言葉を思い出すなかで、別の言葉が浮かぶ。

 ラスクールの賢王と誉れ高き名君、前王エルラド。若かりし頃の彼がセザンを騎士とした叙任式でのことを、父はよく話して聞かせてくれた。

 騎士の誓いを立てたばかりの新米騎士たちが王の間で粛々と並ぶなか、若き王は王座に座り満足気に新米騎士一人ひとりと視線を合わせ、言った。

『──騎士となった時点で、君たちの命は私にではなく国に捧げてもらうことになる』

 やがて国旗のかかった壁へと目線を移すエルラド。

 聡明な王は大局を見据えていた。

 国の秩序を守るべき騎士団のおさたる者の務めを果たしたセザンの生き様は、まさにエルラドの言葉そのもの。

 そしてのちに、ルーカスはセザンの手記で知ることになる。身分は違えど同じ志を持ち国を思う者同士、エルラドとセザンは固い絆で結ばれた親友であり、かつてはラスクールを守護する両翼であったことを。

 これが天命だとでも言うのか。

 前王の紋が刻まれた指輪を胸に抱き、黄昏たそがれを逝く。片翼が死すともその志は死なず。残された片翼は運命に刻まれた時を生きた。





 勇者の帰還により多くの事柄が明かされていくなかで、ルーカスたちは人々の関心が、ある一点に集中していることを感じていた。

 セザンが反乱軍の総指揮官であると名乗りを上げた時点で、彼の並々ならぬ真意にほとんどの者は気付いている。しかし説明は必要だった。

 帰還してから程なくして王に就任したオルガノによって全ての真相がおおやけにされたとき、セザンを非難し裏切り者と罵った者たちは後悔の涙を流し、多くの民が喪失したものの大きさに悲しみ泣き崩れた。

 セザンに着せられた汚名はそそがれた。けれど裏切り者の汚名を被り孤高の道を歩んだ最後の正騎士は、真の主との誓いを守り抜いて死んでしまった。

 団長でありながら気さくで優しい彼の人柄を、人々は思い出したのだろう。

 確かにセザンは多くの民に愛される、ラスクールの誉れ高い騎士団の団長だったのだ。

 現王には極刑が課されることとなり。影の騎士としてオルガノを支えその役割を勤め上げた騎士団キロプトには、正騎士の勲章及び相応の褒賞と身分の授与、そして功績をたたえ王直属の騎士団として正式に任命された。

 オルガノは現王をおおやけには処刑したと発表したが、セザンの嘆願は彼に受け入れられていた。

 現王は牢獄へと移されたが生きていると知れれば民の反感を買うのは必至ひっし。現王は命を狙われるだろう。また、現王が死を免れたと広まれば、残党に反乱の機会を与えるようなものだ。

 あらゆる可能性を検討したオルガノの采配さいはいで、現王が生きていることは、極一部の者のみが知る密事となった。





 あらかた話し終えると、ルーカスは使用人が持ってきたお茶を手に一息つく。

 話し始めた当初、驚愕に瞠目どうもくしていたロザリンドの純黒の瞳は、けれど新鮮な話題に触れているさなかにも潜在的な冷静さを失っていなかった。

 開眼した者が持つ特有の静かな反応に、ルーカスは流石さすがだなと内心舌を巻く。

「セザン様は死しても尚、紋章の正統な後継者であった本来の血筋と新たなる血筋、そのどちらの血脈も守り通したのですね」

 核心に触れ、ロザリンドは改めて話題を振ってくる。
 
目下もっかのところは旧王族の生き残りに会う以外に貴方あなたがたを救う方法はないようですね」

「そうなるな」

 諦めたように姿勢を少し崩したロザリンドに、こちらも淡々と返す。

 視線が重なる。一息つくルーカスと同じく、円卓を囲う彼女もまた少し疲れた顔をしていた。

 ロザリンドはこちらの気性を知り尽くしている。説得してもルーカスに引く気がないことを、彼女はよくわかっているようだ。手前に置かれたお茶を口に含んで喉を潤してからサラッと述べる。

「平気なのですか? などとくつもりはありません。後にも先にも誰の犠牲も出さずとなると、それ以外に頼るすべはないようですので」

 こちらの考えはお見通しか……

 苦笑し頷くと、隣から声が上がった。

「ルーカス」

 ラーティに呼ばれて目を合わせる。彼の一見すると咎めるような剣呑けんのん眼差まなざしは、しかし責めているのではない。これはただ、とても心配しているのだ。

「案ずる必要はありませんよ、ラーティ様。あの方は外界との繋がりを絶たれ、残された力はそう多くない。けして油断のできない相手ではありますが。今はあの方に頼るより他ないでしょう」

 気遣わせてしまった。己の未熟を感じながら、ルーカスはラーティの負担にならぬよう泰然たいぜんと語り、大丈夫ですよといつも通りの温和な笑みを浮かべる。

 そこへ、大仰おおぎょうにうんうん頷きながら得意げにガロンが割り入ってきた。

「そうですよラーティ様。それでも勇者の紋章を復活させる方法がわからなかったときは、僕の力を使えばいい。僕が旧世代の英雄であるあの方を呼び出します」

「それは……伝説級の魔獣使いチェイサーのことを言っているのか?」

 場の緊張を和らげようとするガロンの所作に惑わされることなく、ラーティは相変わらず大人しく物静かな様相ようそうでいながら、その閃きを見抜く。

「はい。伝説級の魔獣使いチェイサーは全ての魔獣の祖です。彼ならドラゴンの竜玉についても知っているはずですから」

 呪い以上の力を秘めた勇者の紋章による解呪が無理なら、先に竜玉を千切って丸めたクーペの方だけでも解決法を知っておくべきだろう。そこから何か突破口が開けるかもしれない。

 だが、せっかくルーカスが冥王を呼び出す必要はないとしたところで、今度はガロン自身が旧王族以外の別の人物を連れてくるよう冥王に頼むつもりだとわかった双子が、冗談じゃないと不満を露わにする。

 といってもロザリンドがいる手前、あまり声を大にして非難できない。双子は無言の圧をかけることにしたらしい。

 ガロンは両サイドから同時にガシッと双子に腕をつかまれ、「どういうつもり?」とにらまれてたじたじだ。

 特にフェリスは眉をひそめ、思い詰めたようにグッと強くガロンの腕を握っている。

 ガロンは少し驚いたようにフェリス見つめ、それから「そんな怖い顔するなよな」と、おどけた調子で言ってフェリスの頭を優しくでた。次いでドリスに穏やかな目を向ける。

「あの、こういうことですので、それは一応最終手段ということにしてくれませんか」

「……承知した」

 両手に双子で困り果てたガロンの最大限の譲歩に、ルーカスはクスリと笑う。

 ガロンが双子に好かれているのは知っている。けれどいつの間にやらガロンはクーペのみならず、一般的には扱いづらい部類に入る双子にも、相当に懐かれているようだ。

「それと一つ気になることがあるんですけど。もし竜玉が完全復活したとして、記憶を取り戻した前回魔王の降臨、とかにはなりませんよね?」

 ガロンの懸念けねんに皆、一斉にルーカスに抱っこされているクーペを見る。 

 くつろいでいる。この上なく、この場の誰よりも、ルーカスの抱っこに猫のようにゴロゴロと喉を鳴らして甘えている。

 クーペには千切って丸めた己の竜玉の話題よりも、ルーカスに抱っこされていることの方が重要らしい。

 出会った頃なら我慢できずにとっくに寝落ちしているところだが、少し成長して夜更よふかしができるようになったようだ。おめめは半ば閉じているけれど。

 それにしてもやはり気になるのは……眠いのを我慢している息子の長い尻尾が、上機嫌にプラプラと振り子のように揺れて、隣に座る父親の腕に先刻と変わらずガスガス当たっていることだ。

 眠気のせいで息子は時折力の加減を間違えてしまうようだ。たまにちょっとした打撃音が聞こえてくるのだが、ラーティはさして気にした風もない。流石さすが勇者、鉄壁の防御力だ。

 音とは真逆の安穏あんのんとした光景に、息子が上機嫌で揺らしている長い尻尾をつかむべきか否かを思案していると、背後からひそひそ話が聞こえてくる。

 仲間たちも気になっていたようだ。「多分大丈夫よね?」と気もそぞろなドリスの声に続いて、「うん、多分大丈夫だと思う」とフェリスが答えるのを「まあ多分平気だろ。多分」とガロンが肯定しきれていない言葉で肯定する。最後に「…………」沈黙しているのはおそらくバルバーニだ。

 ラーティについて言っているのか、それともクーペの前回魔王降臨について言っているのか、はたまたどちらもなのか。

 すっかり脱線してしまった仲間たちのひそひそ立ち話を皮切りに、「さて」とロザリンドが退席の礼をして椅子から立ち上がる。

 すると、大人たちの長話にあきてコンコンと眠気に襲われていたクーペが反応した。

 少し目が覚めたらしいクーペに、ロザリンドは「またお会いしましょう。ルークの息子」と短く言って扉の方へ歩いていく。

 あっさりとした別れにクーペは驚いた様子で、彼女の後ろ姿を「あれ? 行っちゃうの?」という顔でガン見している。

 氷の精霊に受けた被害のこともある。オルガノへの挨拶がすんだら、すぐにでも王城に滞在する娘のウルスラと共にロザリンドはエストラザに帰るそうだ。大分回復してきてはいるが、ウルスラの本格的な療養は国に戻ってからするらしい。

 いよいよ彼女が扉に手をかける段になって、クーペはルーカスの膝からピョイッと下りた。そして──

 扉の前にいるロザリンドの近くでしばらく右に左に「えらいこっちゃー」と頭を抱え、混乱したようにうろうろして、彼女と目が合うと止まった。

 夜更かしもできる頼もしい息子だが、初めてのお友達ができたかもしれないのに、どうしたらいいかわからないようだ。

 頭を抱えていたおててを下ろし、しまいには「キュ」と悲しそうに一声鳴いて、ロザリンドを見つめている。

 心なしか、おみみもシュンと垂れている。スキル名がつくなら「友達になろうよ」だが。残念ながらそんなスキルは持っていない。

 ルーカスは席を立つと、友達になりたがっている息子の手を引いて、ロザリンドの前まで連れて行く。

「いいだろうか?」と尋ねる必要もない。目配せ一つで彼女はルーカスの心中をんでくれる。

 二歳児サイズのクーペの目線に合わせて、ロザリンドはその場に屈み込むと、おもむろにクーペに手の甲を差し出してきた。

「友にはこうするんだ」

 ロザリンドと同じように、クーペの手の甲をコツンと彼女の甲に合わせるよう促す。

 互いの手の甲を合わせながら「これでいいの?」と、不思議そうにクーペが首をかしげている。

「手の甲を合わせるのは互いに敵意がないことを意味している。私も父から教わった。ラスクールでの友と交わす挨拶だ」

 おそるおそるクーペがロザリンドを見る。彼女は優しく頷いた。

「はい、私は貴方あなたの友人です」

 微笑まれたクーペのおみみがピョコンと立った。

「良かったな」と言って小さい頭をポンポンすると、じわじわと実感してきたらしい。さっきまでしおれていたおめめがみるみるうちにキラキラ輝いていく。

「それではルーク、私はもう行きますが。貴方の体の中にある竜玉は呪いの抑制に力を割いているため、もしかしたら傷の治りが以前に比べて少し遅くなっているかもしれません。気にすることではないと思いますが、よくよく体をいたわってください」

「ああ、わかった」

 念押しするように何かあったらいつでも連絡をしてくれと言い残して、ロザリンドが王城へ戻っていくのをルーカスは見送った。





 課題は多くあるが、どうやら一段落ついた。

 夜ももう遅い。客間の片付けをしている使用人たちにも、今夜はもう休んでもらって続きは後日改めてとラーティと話していたところで、後ろから「あのぉ……」と遠慮がちに声を掛けられる。

「ドリス? どうした」

「ルーカスあの子誰彼かまわず手の甲合わせてるんだけど……」

「…………」

 ドリスに指さされた方を見る。

 夜更かし中の我が子が、深夜遅くに起こされた使用人たちが部屋の片付けをしているのを片っ端からつんつんして、キラキラおめめでおねだりするようにおててを合わせてもらっている。

 合わせてもらうたび感動したように「きゅぁぁぁあ~」と、お口を半開きに、ものすごく喜んでいる。眠気はすっかり覚めたらしい。

 使用人たちも何だか嬉しそうだ。

 ルーカスに教えてもらった覚えたての友人への挨拶を実践してみたかったらしい。やってみたら思いのほか楽しくて次に次にとなってしまった。といったところだろう。

「ちなみに私も合わせられたけど」とドリスがまんざらでもない様子で言う横で、「僕は合わせてない……」と羨ましそうなガロン。屋敷の人間を全員友人にしそうな息子を隣で共に眺めていると思っていたラーティは、静かに己の手を見つめている。

 そうこうしているうちに、まだ合わせてもらっていない使用人たちがクーペの前に列をなして並び始めた。そこへ同じくまだらしいフェリスとバルバーニまでもがいつの間にやらシレッと並んでいる。

 今日は息子に友人が沢山できた記念日になりそうだ。

 とりあえずこのことは、ロザリンドには黙っておこうとルーカスは心に決めた。
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