勇者パーティーを追放、引退、そして若返った二度目の人生でも、やっぱり貴方の傍にいる

薄影メガネ

文字の大きさ
上 下
36 / 66
第二部

17 木枯らし

しおりを挟む
 帰り道、駅までの通りは人影もなかった。


「だいぶ楽しんでたみたいだね~」

 隣を歩く鈴原さんににこやかに言われるのに、

「ハイ♡ 帰りシャワ浣したし、種のお持ち帰りは出来なかったけど、まだ時々お腹のなかキュン♡ てします……」

 今日の出来事に満足した俺は、まだメスの余韻を残したままいつもより高いテンションで彼に返す。


 俺との最初の1発以外は別の人とハメてた鈴原さんも、暗闇に入ってからは久々にケツを使われ狂ってたらしいから満足そうだ。

 まあ、彼はいつもにこにこしているけど。

「あのバーテンの人すごいんだってね、いつもはカウンターで仕事してるだけなんだけど、たまにドすけべな既婚者来るとちんぽイラついて参加してくれるって聞いたよ、常連の間ではちょっとしたレアなショータイムみたいになってるらしい」

 あの店に連れてきてくれたのは鈴原さんで、あそこは紹介者との同伴で無ければ立ち入ることができない秘密クラブのような所なのらしい。

「だからみんな見に来てたんですね」

 最終的にはすごく沢山の人が透明な壁に張り付いたり、ドアのない入り口の周りから俺の痴態を鑑賞していた。


「いや、アレは君の淫語喘ぎがすごかったのもあると思うけど」

 笑うように言う鈴原さんに、

「えっ? そんな酷かったですか!?」

 俺はびっくりして声を上げる。

「えっ? それ無自覚なの? ヤバいねw 酷いっていうかエロ可愛いよ、ますます興奮煽られる」

 しかしエロ可愛いと言われて、ぽおっとなってしまうのはメスにされた余韻だろうか?

友成トモナリさんにはよく『ちんぽちんぽ叫ぶ』って言われますけど、それかな?」

 休日の、真っ昼間の路上でそれを口にするのはさすがに恥ずかしくなって言うのに、

「たぶんそれだねw」

 鈴原さんは優しく肯定する。


「ひ~……恥ずかしい……」

 恥ずかしいと言いながらも、俺の腹はまたキュン♡ キュン♡ 震えてる。

「今さらだと思うけど?」

 そして今度は少し呆れたように言われたから、多分俺は真っ赤になったんだと思う。



 結局あのあと、バーテンにまた雄不倫ちんぽしてもらって精神崩壊させられるんじゃないか……ってくらい連続して襲ってきたアクメに、俺は少しのあいだ失神と放心を繰り返してた。

 あんな激しくて乱暴で――だけど興奮するセックスは初めて経験した。


 気づけばバーテンは半個室の入り口でタバコを咥えており、俺は立て続けに3人ほどの野良ちんぽと種を受け入れていた。

 次に彼が口を開いた時の言葉は、

「はーっ、休憩終わり」

 俺は彼の背中に向かい、

「バーテンさん♡ 不倫おちんぽありがとうございましたぁ♡♡♡」

 両手にそれぞれ違うちんぽを掴み、別の男に出された種をピュルッ♥ ピュルッ♥ とケツ穴から零し痙攣イキしながら、バーテンのちんぽに感謝の言葉を告げていた。


 帰り際、別のスタッフ経由で強つよちんぽバーテンダーの連絡先を貰ったのは秘密だ。

 本来は店員と客との連絡先のやりとりどころか、客同士であっても禁止されているらしく、バレたら彼はクビだし俺もあの凄い場所から出禁になってしまう。


 だけど今度はショーではなくプライベートでセックスなんてしたら、今度こそ俺の不倫まんこは壊されてしまうかも知れない♡♡♡
 って思うとそれも抗えないんだ。



「あと、君を今日のお店連れてったのなんだけど」

「は、はい」


 凄すぎた体験を思い出し浸りかけていた俺は、鈴原さんの声で正気に戻る。

「あれも友成くんから頼まれてだったから、また彼に感想聞かせてあげてね」

 促すよう言付けされ、

「えええっ!? そうだったんですか!?」

 俺は初めて知ったそれに驚いた。俺が新しい世界を知ったと思った時、大抵その近くに彼が居る。

「あのバーテンは、友成くんの先輩らしいよ? 何の先輩かは知らないけど、大学とかかな?」

 その事実を聞かされても、バーテンとお隣の旦那さんとで3Pセックスしたらどんなことになるんだろう?
 という不埒な妄想の方が浮かんでしまう。


「彼好きだよね、君を他の男に抱かせるの」

「……たしかに、友成さんに言われて共用オナホにされてから増えてってる気がします」


 それを始めたのも、やはり彼にだった。

「彼に寝取られ癖があったとは意外だ」

 しかし、鈴原さんが笑うように言った言葉には、

「いえ、俺と友成さんはそーいうんじゃないので……」

 困惑して返したら「そうなの?」と誤解されていたらしいことを言われて、何だか妙に尻の座りが悪くなる。


「まあ、何考えてるか分かんないとこあるよね彼」

 それでも彼としては、そんなことどっちだって構わないらしい。

 お隣の旦那さんを評してそんなことを言ったが、目の前の彼だってどうにも食えない笑みを浮かべて見せていた。
しおりを挟む
感想 264

あなたにおすすめの小説

【書籍化進行中、完結】私だけが知らない

綾雅(要らない悪役令嬢1巻重版)
ファンタジー
書籍化進行中です。詳細はしばらくお待ちください(o´-ω-)o)ペコッ 目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。 優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。 やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。 記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。 【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ 2024/12/26……書籍化確定、公表 2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位 2023/12/19……番外編完結 2023/12/11……本編完結(番外編、12/12) 2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位 2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」 2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位 2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位 2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位 2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位 2023/08/14……連載開始

性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました

まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。 性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。 (ムーンライトノベルにも掲載しています)

弟が生まれて両親に売られたけど、売られた先で溺愛されました

にがり
BL
貴族の家に生まれたが、弟が生まれたことによって両親に売られた少年が、自分を溺愛している人と出会う話です

無能なので辞めさせていただきます!

サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。 マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。 えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって? 残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、 無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって? はいはいわかりました。 辞めますよ。 退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。 自分無能なんで、なんにもわかりませんから。 カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。

王子を身籠りました

青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。 王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。 再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。

幽閉王子は最強皇子に包まれる

皇洵璃音
BL
魔法使いであるせいで幼少期に幽閉された第三王子のアレクセイ。それから年数が経過し、ある日祖国は滅ぼされてしまう。毛布に包まっていたら、敵の帝国第二皇子のレイナードにより連行されてしまう。処刑場にて皇帝から二つの選択肢を提示されたのだが、二つ目の内容は「レイナードの花嫁になること」だった。初めて人から求められたこともあり、花嫁になることを承諾する。素直で元気いっぱいなド直球第二皇子×愛されることに慣れていない治癒魔法使いの第三王子の恋愛物語。 表紙担当者:白す(しらす)様に描いて頂きました。

【完結】最強公爵様に拾われた孤児、俺

福の島
BL
ゴリゴリに前世の記憶がある少年シオンは戸惑う。 目の前にいる男が、この世界最強の公爵様であり、ましてやシオンを養子にしたいとまで言ったのだから。 でも…まぁ…いっか…ご飯美味しいし、風呂は暖かい… ……あれ…? …やばい…俺めちゃくちゃ公爵様が好きだ… 前置きが長いですがすぐくっつくのでシリアスのシの字もありません。 1万2000字前後です。 攻めのキャラがブレるし若干変態です。 無表情系クール最強公爵様×のんき転生主人公(無自覚美形) おまけ完結済み

聖女の私が追放されたらお父さんも一緒についてきちゃいました。

重田いの
ファンタジー
聖女である私が追放されたらお父さんも一緒についてきちゃいました。 あのお、私はともかくお父さんがいなくなるのは国としてマズイと思うのですが……。 よくある聖女追放ものです。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。